【レビュー】文武両道のスポーツイヤホン『WF-SP800N』実機試用レポート
6月27日発売のワイヤレスノイズキャンセリングヘッドホン スポーツ対応モデル「WF-SP800N」の実機を発売前に使わせていただく機会をいただきました。
当店でも展示予定で入荷待ちになっているところですが、一足早く、実際に外で使わせていただくことができましたので、ジョギングに利用させてもらってきました。実戦での使い勝手などを紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
マラソンを始めて、もう6年になるのですが一向に速くなりません。もともと苦しいのとか厳しいのが嫌いなのでマラソンを自分がするなんて思ってもいなかったのですが、ダイエットには短時間で一番効くスポーツだと思います。
たった1時間ジョギングするだけでお腹の左右にえくぼができたり、もっとも運動したことの効果が実感できます。
子供のころは「速く走る方法」しか教わることがなかったのですが、大人になってからジョギングで「ゆっくりと苦しくなく走る方法」を身に着けると、走るのが苦ではなくなり、そこに音楽がついてくるとエアロビクスとかで踊ることの楽しさがなんとなくわかるというか、気持ちよくなることも知りました。
以来、6年間、趣味でジョギングすることができるようになったんですが、ソニーのウォークマン、ワイヤレスヘッドホンの功績はすごく大きいと思います。こうしたスポーツシリーズのヘッドホンの開発者様全員に感謝するとともに、今回も新製品を使わせていただけることに感謝。
もう、私はこうしてスポーツタイプのヘッドホンについては片っ端から使わせていただく機会をもらっていますが、今回もすごい楽しみでした。
なんせ、ものすごい完成度の高さが期待できるモデルです。WF-SP700Nというソニーとしては2世代目の左右完全独立ワイヤレスヘッドホンがあり、その後継モデルです。WF-SP700Nの使いにくいところをすべてつぶしてきているスポーツヘッドホンの完成形のモデルになっているはずです。
利用を始めてすぐに気が付くのがこちらの充電ケースの進化です。
昨年7月発売のWF-1000xM3が登場するまでは、どのモデルもはめ込み式でヘッドホンをケースに「カチッ」というまで差し込むように収納する必要がありました。うまくはまっていないと次回使うときに充電ができていなくて使えない、という罰ゲーム付きだったのですが新型のWF-SP800NではWF-1000xM3同様にマグネット式を採用。
耳のかかりを良くするためのアークサポーターがあるため複雑な形になりがちなスポーツイヤホンで、それを実現しちゃいました。
向きを合わせてヘッドホンをケースに近づければ、そのままマグネットの力で吸い込まれるように正しい向きでスコッと入るのは快感です。これで確実に充電ができるというのも安心なポイントです。
ケースにNFCが搭載されなくなっていてタッチだけでの接続設定というのはできなくなってしまいましたが、周りに接続できる機器がなければ自動でペアリングモードに入ります。最初の設定で接続したいスマートフォン、ウォークマンがあれば、スマートフォン側のBluetooth設定をいじるだけで簡単に接続できます。
二度目以降の接続は接続機器を変更しない限り、自動で接続されるためNFCが必要なのは最初だけなんです。
そして、操作系も進化しています。先代モデルがボタン操作だったのに対して新型WF-SP800Nではタッチ式を採用しています。
耳へのおさまり調整のため装着をつけなおすたびにタッチしてしまうデメリットも慣れないうちはあるのですが、私の経験上、この手の製品でボタン操作部があると2~3年で押し込めなくなるとか操作感が急に悪くなるという症状が出てきます。ボタン操作は操作感がある反面、耐久性に難ありという印象。
タッチ操作のモデルはここ最近になって出てきたばかりで耐久性がどの程度あるのかわかりませんが、可動部がない分、こちらの方が耐久性は高いように思えます。
ボタン操作の方がクリック感があって好き、という方もいらっしゃいますが、スポーツで使うための「道具」にする場合は、本当に繰り返し何度も同じ動作で使い続けることになるので耐久性、大事なんです。私もまだタッチ操作に慣れていませんが、この方がありがたい、と、思う日がいつか来るんだろうなー。
アークサポーターの装着部もかなり複雑な形状になっています。これも長年使っているとスポーツヘッドホンあるあるなんですが、皮脂が間に入ってしまうのかシリコンパーツの滑りが良くなってしまいイヤホンから外れやすくなってしまうんです。
ある程度使ったところで、私は中性洗剤や消毒液で拭いて皮脂を取るんですが、このWF-SP800Nのアークサポーターの接合部は一度はまるとなかなか外せないくらいの強力な密着度になっています。
アークサポーターを利用するヘッドホンとしてはSP700N、SP900に続いてこれで3世代目になるんですが、かなりの改良が施されている感じがします。
こうして外観を見るだけでも、相当な気合が入ったモデルということがわかります。開発されている方もスポーツ好きな方で、実際に自分が使いやすいヘッドホンを好きで開発しているんでしょうね。
ちなみに、左右完全独立ワイヤレスヘッドホンですが、今、このご時世では圧倒的に大きなメリットがあります。
コロナウイルス感染予防のため、このご時世ではジョギングの時にもマスクを着用しなくてはいけない世の中になってしまっています。走るときにマスクを装着するなんて、今年の2月くらいまではまったく考えられなかったのですが、今や常識になってしまっています。
私も、とても普通の不織布マスクはつけられないものの、スポーツ用のマスクとしてフェイスマスクや登山用のラグを感染予防に使っています。専用のスポーツフェイスマスクの場合、耳にひっかけることができるようになっていて、これがすごく便利。ずり落ちてこなくなります。
なんか、怪しい人に見えるかもしれませんが、ちゃんと全身ジョギング姿になってランニングキャップを被ると、今はそれほど怪しくは見えなくなります。
こうしたスポーツフェイスマスクを装着するときにワイヤードのイヤホンなどを使うと、付け外しの時に順番を間違えるとこんがらがってしまうんですが、左右完全独立ワイヤレスヘッドホンの場合はヘッドホンをつけたままでのフェイスマスクの付け外しができます。
煩わしくなくて非常に便利。
こうしたレビューなどが絡んでいない時はネックバンドスタイルのウォークマン「NW-WS623」とかSmart B-Trainerを利用するんですが、フェイスマスクを使うようになってからはちょっと。。。
「WF-SP900」を買おうかな、とか思っていたところです。そんなところに「WF-SP800N」が登場してしまったので、さぁ、迷う、迷う。です。
実際にWF-SP800Nを装着してジョギングしてきました。先代の「WF-SP700N」も水泳対応の「WF-SP900」も、そしてウォークマンの「NW-WS623」も、猛烈な外音取り込み性能を見せてくれていたので、外音取り込みについてはそのレベルを期待していたのですが「WF-SP800N」の外音取り込みはややマイルド。
もしかしたら直接耳に届く音量よりも大きな音量で聞こえているんじゃないか?と、思えるソニーの歴代スポーツウォークマンの外音取り込み機能ですが、WF-SP800Nのそれはやや控えめで、なんでもかんでも聞こえる感じはしません。
ソニーさんは公道での使用は控えるように案内をしていて、私もジョギングは近くの河川敷や、車が入ってこられない遊歩道などで行っています。それでもそのコースまでの移動には公道を歩くことになるわけで、そうしたときに背後から接近してくる自動車、バイク、自転車の音が耳に入ってくるかどうかが重要。
従来モデルでは「俺はもしかしてニュータイプかも?」と、思えるような察知能力さえ発揮するくらい外音が聞こえていたのですが、NW-SP800Nは割と普通。自然な外音取り込みになっています。
工事現場の音が、背後からせまる原付の音に聞こえてしまったりする、ということはなく、工事現場の音は工事現場の音として聞こえるし、あと、これは私が使っていたシーンでの話だけかもしれませんが、WF-SP800Nは風切り音が増幅されることがなく、風が吹いても耳ざわりが良いんです。
外音取り込みでのやりすぎな感じがなく、かなりナチュラルかも。
同じようなスポーツヘッドホンですが「WF-SP800N」と「WF-SP900」ではやや性格が変わってきたのかも。
「WF-SP900」を代表とする今までのスポーツヘッドホンはアウトドアでのスポーツを前提にチューニングされていましたが、もしかすると「WF-SP800N」はスポーツジムなどのインドアでのスポーツ利用を前提にチューニングされているのかもしれません。
■スポーツに合わせて選べるノイズキャンセリング・外音取り込み
通勤電車でも試していて、専用アプリの「Sony Headphones」を使うと、止まっているとき、歩いているとき、走っているとき、乗り物に乗っているときで、ノイズキャンセリングと、外音取り込みの設定をそれぞれ変更させることができます。
WF-SP900にはノイズキャンセリング機能は搭載されていなくて、WF-SP800Nでは強力なノイズキャンセリング機能を搭載しています。
WF-SP900は水中で使えるほどの密閉性になっているので、もともと遮音性は高いのですが、使い比べてみるとWF-SP800Nのノイズキャンセリングの方が威力はあります。特に今は電車に乗っていても窓が常に開放されているので、すれ違いの時とかにすごい音がするんですよね。WF-SP900ではそれらはカットしてくれないのですが、WF-SP800Nはしっかりとノイズキャンセリング機能が働いてくれているのを実感できます。
なるほどねー。
ガチでスポーツにしか使わないというのであれば「WF-SP900」で、通勤専用で最高音質なら「WF-1000XM3」で、普段の通勤にもスポーツジムでも使いたいということであれば「WF-SP800N」にという性格付けになっている気がします。
通信方式もソニー独自の左右同時伝送方式を採用しています。先代のWF-SP700Nは左が親機になり中継して右イヤホンの通信をしていたため遅延が1秒近くあって、動画再生などはとてもできるものではなかったのですが、新型WF-SP800Nでは通常のBluetoothヘッドセット並みの通信速度となっていて、スマートフォンアプリでの動画再生であれば遅延はほとんど気にならないレベルになっています。
通信の安定性も高く、山手線での通勤に使っている分には全く途切れることはありません。(コロナウイルス感染予防により時差通勤もあり、比較的、電車内は今は空いている状況ではありますが)
EXTRA BASSサウンド採用となっていますが、昔のモデルと違って重低音が強いヘッドホンではなく、今は重低音が鳴るヘッドホンというイメージ。スマートフォンアプリでイコライザーを操作して低域を強くすれば重低音が鳴るし、普通にすればそれほど低域の音が強いヘッドホンではなくなります。
映画などをスマートフォンで観るときはサブウーファーが搭載されているがごとく、重低音が楽しめるので、これも普段使いには嬉しいポイント。
ノイズキャンセリング機能+ハイレゾ級音質が楽しめるDSEE HXオンだと3時間しかもたない「WF-1000XM3」に対して、新型「WF-SP800N」ではノイズキャンセリング機能を使っても約9時間の音楽再生が可能になっています。
制限時間7時間の東京マラソンなどはWF-1000xM3だと最後尾からの出発をするサブ6ランナーには最後まで音楽再生をすることはできないのですがWF-SP800Nなら一般的なフルマラソンで完走まで使えることになります。
ま、ほとんどの方はそういう使い方はされないと思いますが、飛行機での海外旅行の際も途中で1回充電をすることで目的地まで使い続けることができるかと思います。
守備範囲の広さが「WF-SP800N」の最大の特長になるかもしれません。
スポーツに「WF-1000XM3」を使うこともできて、外音取り込みもこっちの方がいい感じではあるんですが、汗を水で流せないしアークサポーターがないのでイヤホンが耳の中で回転していってしまうんですよね。
ジョギングやほかのスポーツシーンで使うなら「WF-SP800N」と「WF-SP900」で検討するのが良さそうです。
私は河川敷で背後から自転車がくることがあるのと、基本、一番遅いランナーなので背後から速いランナーさんに抜かれまくるため「WF-SP900」の外音取り込み性能に頼る必要がありますが、通勤シーンなどオールマイティーに使える「WF-SP800N」も魅力。競技場や公園などで自転車などが背後からやってくることがないところでの走行であれば「WF-SP800N」でも良いでしょうし、うーん、悩みますね♪
音ロトチャレンジキャンペーンがあって、私も2000円当たっています。どっちか買いたいと思います!
ワイヤレス ノイズキャンイヤホン WF-SP800N |
ソニーストア価格: 24,000円+税 |
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発売日 | 2020年6月27日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:3,000円+税 3年ワイド/5年ベーシック:2,000円+税 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
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