ポータブルヘッドホンアンプ『PHA-2』開梱レポート

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この秋からのハイレゾオーディオフェアに合わせて、当店店頭にてポータブルヘッドホンアンプの「PHA-2」の展示を始めました。

店頭展示のセッティングついでに開梱&試用レポートをお届けします。

 

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ソニーのポータブルヘッドホンアンプの初代は2012年10月10日に発売された「PHA-1」でした。ソニーのウォークマンとの接続はアナログで、iPhoneとはデジタル接続が可能。扱いはiPhone専用ポータブルヘッドホンアンプみたいな感じに受け止めていた方もいらっしゃったかもしれませんが、上位機種として2013年10月15日に「PHA-2」が発売。

ウォークマンNW-ZX1、NW-F880とのデジタル接続を実現し、またハイレゾフォーマットのDSD再生ができるなど、機能アップを果たして発売されています。

発売から間もなく1年経ちます。こうして発売から日が経った製品をレビューすると、その翌日に新型モデルが発表になるというジンクスがあるんですが、そこは気にせず、PHA-2を普通にレポートします。

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同梱品は上記の通り。ポータブルアンプのほかにケーブル3種とシリコンバンドなどが入っています。

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これらのシリコンバンドはウォークマンやiPhone、スマートフォンをポータブルアンプに装着して使うのに利用します。

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シリコンのシートをこうしてポータブルアンプに敷いて、ウォークマンを乗っけてからバンドで固定します。

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固定したウォークマン、スマートフォンとヘッドホンアンプの接続には付属の極短ケーブルを利用します。

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ウォークマンF880とセットにするとこんな感じになります。

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背面に段差があるNW-ZX1の場合ですが、NW-ZX1側にこんなパーツが付属してます。

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これはNW-ZX1の段差を埋めるために付属する専用パーツでPHA-2で使うときはこのように利用します。

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ZX1を載せてシリコンバンドで固定すればちゃんと並行が取れる作りになっています。だいぶごっつい感じになりますが、このメカメカ感はたまらないですね。

その昔、20年以上も前の話ですがカセットウォークマンを使っていた時にカセットサイズのイコライザーとかが流行っていて、カセットウォークマンと重ねて持ち歩いていたことがあるんですが、それを思い出しました。(さすがに当時の写真はありません。)

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さて、これで比較視聴をしてみます。ハイレゾ対応のNW-F880からハイレゾ楽曲を流してPHA-2経由でMDR-1RBT(ワイヤードセッティング)で聴いてみるんですが、すごいパワー感。

中低域の鳴りは圧巻で、まるで楽器ごとに別々のアンプを用意して駆動しているんじゃないかと思うほどの迫力を感じます。

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比較視聴するのはウォークマンNW-ZX1で、こちらも4つのコンデンサーを搭載し音の左右とプラスマイナスで別々に駆動させているという話を聞いています。ウォークマンをコスト度外視して音質優先で作るとこんな音を聞かせてくれるのか! なんか楽器のタイミングとかばっちり! とか思って感動していたんですが、NW-F880+PHA-2の音はこれをはるかに凌駕して聞こえます。

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ちなみにウォークマンからデジタル入力をしているときはウォークマン側のイコライザーやDSEE HXなどの高音質回路はすべてキャンセルされるようで、ウォークマンの音質設定は何をいじっても変化がありません。D/AコンバーターはPHA-2側にあり、こうした音質設定はなにもできないようになります。

ということは、ウォークマンZX1をプレーヤーにしてもF880をプレーヤーにしてもPHA-2から出てくる音質に違いはなさそうです。

実際に聞き比べてみてもPHA-2とつないだF880とZX1との音質差は私にはわかりませんでした。どっちを使っても多分一緒なので、PHA-2用のハイレゾプレーヤーにするならF887あたりが良いかもしれません。(内臓メモリーの容量がZX1の方が大きく128GBもあるので、それを目的にZX1という選択肢もありですが。)

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音楽CDの音質をハイレゾ並にしてしまうという「DSEE HX」も効きません。なので音楽CD音質の曲を鳴らすとそのまま音楽CD音質で聞くことになるし、ハイレゾ楽曲だとハイレゾ音質で鳴ります。

私の耳ではMP3とCDの違いよりもCDとハイレゾ楽曲の違いの方が大きく感じられます。

2種類の専用マスタークロック「22.5792MHz、24.576MHz」を持っていて44.1k、88.2k、176.4k用および48k、96k、192k用とでクロックを切り替えて利用しているとのこと。

またバッテリー駆動をしているためAC電源からの50Hz、60Hzのノイズ侵入もなく電源も綺麗なままで鳴らせるのもメリット。

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ただ、これを使うとやはり持ち歩くオーディオ機器が大きくなるのはなります。私も数日通勤に使ってみましたが「装置」を持ち運んでいるみたいになりました。

でも、これで持ち歩くのも悪くないなぁ、という気はします。私の場合、一番オーディオにお金がかかっているのは実はクルマで、10年くらい前になりますがまだソニーがカーオーディオをやっていた時に奮発してスピーカーをすべてソニーのXploudにしソニー製のヘッドユニットとかも自分でつけているんです。大音量で音楽を楽しみたいときは車に乗ってCDを鳴らしたりしてドライブするんですが、そういう環境がなく、また自宅にもオーディオを鳴らす環境がなければ(うちもマンションなので大音量はNG)、一番いい音を楽しめる環境がポータブル機になるんですよね。

それが
このハイレゾ対応ウォークマン+PHA-2+ハイレゾ対応ヘッドホンだったら、それはありじゃないですかね。これ、全部セットにしても10万円くらいで揃うわけで、自分の一番いい音環境をこのコンポで持ち歩くのって全然あり。

というか、これだったらクルマとか自宅とかではなく移動中にいつでも楽しめるわけで利用頻度を一番多くできそう。

 

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そして、今年になってから対応機器がまたひとつ増えました。スマートフォンのXperia Z2やタブレットのXperia Z2 Tabletがハイレゾ対応になっているんです。

ただ、Xperiaの場合、ちょっとエクスキューズが付きます。スマートフォンやタブレット単体ではハイレゾ音源としての再生はできなくて、ハイレゾファイルを出力することができるだけ。

早い話がハイレゾ対応のポータブルヘッドホンアンプと接続しないとハイレゾ音源のハイレゾ再生はできないわけです。

Xperia Z2 TabletとPHA-2の接続もできるので、どんな音になるのか試そうと思うのですが、ここでひとつだけアクセサリーが必要になります。

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ちょっと不思議に思われるかもしれませんが、ハンディカム用のアクセサリーで「VMC-UAM2」を利用します。これは通常のUSB端子Aの雌側とマイクロUSBの雄側をケーブルにした製品になります。

本来の使い方ですと、マイクロUSB端子を搭載したハンディカムと外付けHDDを接続して直接ハンディカムの映像をHDDにコピーしたりするのに使うのですが、スマートフォン、タブレットのマイクロUSBと、PHA-2のマイクロUSB端子を接続するのにも利用が可能。

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ただし、接続すれば良いというものでもなく、上流側と下流側の設定はあって、スマートフォン、タブレット側に「VMC-UAM2」を使わないと音がしません。(VMC-UAM2につながっているのは普通のマイクロUSBケーブルです。)

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逆の接続方法で「VMC-UAM2」をポータブルアンプ「PHA-2」側に使っても接続はできるのですが、これだと音がしないんです。PHA-2側からみるとパソコンのUSB端子からデータが送られてくる、という気持ちなのでその気持ちにあったケーブルの向きにする必要があるわけです。

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これで鳴らしてみると。。あれ? これハイレゾじゃないな。まだ、どこか設定しなくてはいけないところがあるのかな?

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ありました。「設定」>「音設定」の中に「USB経由のハイレゾオーディオ」というのがありました。これをオンにするとタブレットから出てくる音もしっかりとハイレゾ音質になります。

同時にサウンドエフェクトが効かなくなります。ウォークマンアプリの音の設定の中に「ClearAudio+」という項目があるんですが、これをオンにして音質が変わったらそれはハイレゾ再生できていません。ハイレゾ再生中は何をしてもサウンドエフェクトは聞かないのでご注意を。

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お客様がお持ち込みのXperia Z2でも同様にハイレゾ再生に成功。

PHA-2の音のすごさを知るのに今回、よく聞いたのはマイケルジャクソンのニューアルバム「XSCAPE」に入っている「Slave To The Rhythm」でした。この曲はものすごい低音が鳴るじゃないですか。そこにかぶせてどんどん楽器の音が増えていき、さびの部分とかBluetoothオーディオで聞くと低域がノイズにしか聞こえなくなってしまいます。

情報量が多すぎる曲で、これをハイレゾでどこまで再現できるのか?という聞き方をするとその差がわかる気がします。

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ということで、先週から当店店頭で展示を始めているポータブルヘッドホンアンプの「PHA-2」の紹介でした。

このほかにUSB DACアンプの「UDA-1」や、 マルチオーディオプレーヤー「MAP-S1」、HDDオーディオシステム「HAP-S1」、ワイヤレススピーカー「SRS-X9」の店頭展示を行っています。まとめてすべてのハイレゾ製品を比較試聴できます。

平日でしたらお客様のご来店も少ないので、じっくりと音の聞き比べをできます。ご興味ある方は是非、新橋にある当店店頭までお気軽にお越しください。

「ハイレゾオーディオって何?」という方には20分程度でご案内する「ハイレゾセミナー」をいつでも開催いたします。

 

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★ソニーストア ポータブルヘッドホンアンプ「PHA-2」のご案内はこちらから

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