Eマウント広角ズームレンズ『SEL1018』開梱レポート
発売から1ヶ月遅れになってしまいましたが、Eマウント広角ズームレンズの「SEL1018」の開梱レポートをお届けしたいと思います。
2012年11月16日発売。ソニーストア販売価格が79,800円のレンズになります。APS-Cサイズのセンサー専用になっており35mm判換算では15mmという広角な画角になりますが、この画角はAマウントフルサイズセンサー対応レンズを含めても“α”レンズでもっとも広角な画角になるレンズです。
開梱してみると入っているのはレンズ本体とレンズフード、取り扱い説明書という内容になります。
この他に製品登録のご案内があります。
2月18日まではキャンペーン中で期間中に製品登録とキャンペーン応募をすると5万円の旅行券が抽選で100名様に当たるそうです。
これは是非、キャンペーン応募したいところです。
フィルター系は62mmになってます。SEL18200をのぞいてはEマウントレンズはフィルター径49mmで統一されてきましたが、この秋に発売されたキットレンズのSELP1650と一緒に、これで49mm径ルールはなくなりました。
62mmだとAマウントレンズのSAL1680Zなどと同じ径になります。
★ソニーストア MCプロテクター「VF-62MPAM」のご案内はこちらから
SEL1018の発売のせいなのかどうなのかはわかりませんが、現在62mm径のMCプロテクターはソニーストアで長期入荷待ちステータスになっています。
Eマウントレンズ、EマウントのボディNEXシリーズが発売になるとたいてい、こうしてMCプロテクターが品切れになるんですが、連動して生産数を増やしたりとかしてないんですかね。(そういうことをしててもこうなってしまっているのかもしれませんが)
こうした広角系レンズだと今まではキットレンズになっていた「SEL16F28」がありました。単焦点レンズの小さな軽量レンズでしたが、それと比べるとズームレンズになっているというのも違いますし、光学手ぶれ補正が内蔵されているところも違う点。
風景撮影などで、これだったら手持ちで絞り込んだ写真が撮れるのかも。
他に変わった点では、ズームを使うとレンズが伸びるんですが、望遠側にしたときにせりだすのではなく、ワイド側にしたときに1cm程度なんですがレンズが伸びます。レンズ筒が広角側で伸びるのってちょっと珍しいかな?
レンズフードはご覧の通りでやや大きめ。NEX-5Rのボディに装着するとレンズにカメラがついている様な状況になります。
10-18mm(35mm換算で15~27mm)という超広角ズームレンズですが、さて、気になるのはレンズ補正機能です。
2011年モデルのNEX-5Nからレンズ補正機能がカメラに搭載されるようになっており、レンズの周辺光量落ち、レンズ周辺の色ずれ(倍率収差)、レンズの歪み補正(歪曲収差)などができるようになりました。
2012年モデルのNEX-5RではJPEGだけではなくRAW画像にもレンズ補正をすることができるようになっていて、キットレンズのSELP1650では歪曲補正を前提にレンズ開発がされたようで、歪曲補正を外すことができなくなっていたりします。
★当店blog 12.12.11「パワーズームレンズ『SELP1650』店員レビューレポート」
超広角ズームレンズの「SEL1018」の場合はどうなのかというと、歪曲補正は強制的にオンになってはいなくて、自分で選択できるようになっています。NEX-5Nと同じ状態になるんですが、NEX-5Rの場合はRAW現像ソフト側でレンズ歪曲補正の入り切りをすることが可能。
現像ソフト「Image Date Converter」で歪曲補正を比較してみたのが下記の画像になります。
NEX-5R+SEL1018 歪曲補正のオフとオンの比較
マウスカーソルを上の画像に重ねていただくと歪曲補正がオンになります。
歪曲補正をするとRAWではそれが反映されない、というのがNEX-5Nの時の困ったポイントだったんですが、NEX-5Rを組み合わせて使うのでしたら、そういう問題も解決できます。
あと、従来ですとSEL16F28にウルトラワイドコンバーター「VCL-ECU1」を装着することで12mmの超ワイド画角の撮影が可能になる、というアクセサリーも用意されていました。これにより12・16mm(35mm換算で18・24mm)の広角撮影ができるというものなんですが、どんな違いがあるのか試してみてきたのがこちらです。
NEX-5R+SEL1018 F13 8秒 ISO100 焦点距離10mm
NEX-5R+SEL16F28+VCL-ECU1 F13 8秒 ISO100
上記の画像はクリックしていただくと別ウインドウで大きな画像がご覧になれます。
ウルトラワイコンのメリットはレンズ交換無しにアタッチメントを装着するだけで画角が変えられる点で価格もお手頃価格だったんですが、こうして比較してみるとその画質は全体に甘くなる感じがしてしまいます。
NEX-5R+SEL1018
こちらの画像は等倍で切り出したものになります。↑こちらがSEL1018のものです。
↓こちらがSEL16F28+VCL-ECU1のものになります。
NEX-5R+SEL16F28+VCL-ECU1
画面中央やや下あたりの部分を切り出したものですが、シャープさが違っていて、これが画面全体で起こっています。
他の写真でも試してみましたがSEL1018だと1枚ベールをはがした様な感じで全体に映像が鮮明に見えてきます。
さらに画角も10-18mmでズームしてくれるので切り出したい画角に微調整が可能。狙いたい画角を得るためなら自分が前後すれば良いじゃないか、という話もありますが、こういう広角レンズの場合は自分が移動するとその距離もすごく大きいモノになったりしませんか?
実際に使ってみて、これが結構助かりました。私も今まではSEL16F28にワイコンを付けて使っていたので、これは楽ちんです。
NEX-5R+SEL1018 F6.3 1/80秒 ISO100 焦点距離10mm
ということで、ここからは作例というのではありませんが、私のSEL1018を使っての練習撮影の風景です。
こちらは東京大神宮というところで、当店から歩いて7~8分のところにある神社さんです。東京にある伊勢神宮とのことですが、ここは縁結びのメッカの様でやってくる方のほとんどが若い女性の方ばかり。
ちょっと変わった神社さんです。
こういう建物を撮ったときのまっすぐビシッと感が私は好きです。
NEX-5R+SEL1018 F4.0 1/3秒 ISO100 焦点距離10mm
こちらは東京スカイツリーです。正面玄関のところにはクリスマスツリーも登場していて下から見上げると二つのツリーに見えます。クリスマススカイツリーです。
絞り開放のF4で撮影していますが、これを三脚を使ってしっかりと固定して絞り込むと。。。
NEX-5R+SEL1018 F13.0 4秒 ISO100 焦点距離10mm
こんな風に明かりが放射状になります。クロスフィルターをかけたみたいになるんですが、絞るとこういう風に光の形が変わるそうです。
手ぶれ補正がついているのと、絞りも通しでF4が使える便利なレンズですが、三脚も持って行くとこういう技が使えます。
NEX-5R+SEL1018 F4.0 1/60秒 ISO2000 焦点距離10mm
先週あたり、WEBでちょっと話題になっていましたが「エスカレーター萌え」の方にはスカイツリーのエスカレーターもきっと注目ポイント。普通と違ってあちこち向きと方角の違うエスカレーターが交差していて、すごいことになってます。
これ、全然利便性を重視していないと思うんですが、見てて面白いですよね。
こういうエスカレーター萌えもそうですが、室内、建物撮影には超ワイドズームレンズはもってこいです。
NEX-5R+SEL1018 F6.3 30秒 ISO200 焦点距離10mm
最後にこちらは先週木曜日にあった「双子座流星群」の撮影です。私も30分くらいがんばってみました。肉眼で5つくらい見つけられてそのウチ3つくらいはシャッターを切れていたと思うんですが、うっすらとですが、写っていたのはこの1枚だけでした。
クリックして拡大していただくと、画面右上に方に流星が見えると思います。
ウルトラワイドコンバーターなどでこういう夜空の撮影をしたことはありますが、さすが焦点距離10mmです。見ての通り、ウチのベランダからの空はこれでほぼ全部カバーしています。
ま、こういう撮影方法もありますよ、ということで。
レンズ筒がブラックになり、シルバーボディのNEX-5Rとはマッチングが。。。という心配をされる方もいるかもしれませんが、大丈夫です。そういう方はソフトキャリングケース「LCS-ELC5」のブラックかブラウンを購入しましょう。
ボディも一回り大きくなってデザイン的にも一体感が生まれてきます。
こういう街歩き、イルミネーション撮影に威力を発揮する広角レンズ。いつもキットレンズばかり使っている方も、このレンズを1本だけポケットに入れて出歩いてみると、今まで撮れなかったモノがガバッと撮影できるようになるかもしれません。
年末のこの時期だからこそお使いになってみては!
★ソニーストア 広角ズームレンズ「SEL1018」のご案内は
こちらから
☆当店blog 12.11.27「広角ズームレンズ『SEL1018』のプチレビュー」
☆当店blog 12.11.2「Eマウントレンズ『SEL1018』展示レポート」