Xperiaの動画ファイル作成の話

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4月はXperiaに始まり、Xperiaに終わりそうな私なんですが、今日はXperiaの動画ファイルについてのレポートです。これがベスト!というものではないんですが、Xperia用での視聴用に作る動画ファイルの変換方法についてご案内してみたいと思います。

 

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ところで、Xperiaの液晶画面なんですが、すごいですね。4インチ画面に854×480ドットという高解像度液晶。縦方向が480ドットということはDVDなどのSD画質の映像は間引き、圧縮なくそのまま表示ができることを意味します。

サンプルで4つの動画ファイルが入っているんですがどれも見事。特にグランツーリスモ5のデモ映像が入っているんですが、非常に高い解像感でこんな高画質で動画が楽しめちゃうんだったら、ウォークマンX1000シリーズとか必要ないじゃん!と、思えてしまいます。

で、この高画質デモ映像だけではなく、手持ちの動画ファイルもこのレベルで見られるようにしたいところ。ということで、このデモ映像をPCにコピーしてプロパティを調べてみます。

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これはソニーエリクソンさんのデモムービーのデータですが、なるほど854×480ドットというXperiaの解像度に合わせたファイルになっているのか。念のため、他の3つのファイルのプロパティも調べてみます。

   フレームサイズ  映像ビットレート  フレーム率  音声ビットレート
 emotive_video  854×480  2358kbps  25フレーム/秒  64kbps
 GT5 Concept  848×480  1937kbps  30フレーム/秒  123kbps
 My World  854×480  683kbps  24フレーム/秒  128kbps
 fifa_world_cup  854×480  727kbps  25フレーム/秒  127kbps

フレームについては、フィルム素材が24コマ/秒、ヨーロッパのPAL素材が25コマ/秒、日本でも採用されているNTSCベースだと30コマ/秒ということになり、フレームサイズはそのままの解像度になるようです。

試しにウォークマンX1000に入っている動画ファイルを転送してみたところ再生はできるものの、標準だとそのままのサイズで再生されて、スクイーズされた映像の場合は縦横比が元に戻らず縦長のままでの再生になってしまっていました。

ということは縦横のピクセル比が1:1になるようにして、ウォークマンの動画が再生できると言うことはMPEG-4のAVC/H.264で、Baseline Profileでファイルを作れば良いと。で、854×480ドットの解像度になっているのがベストというわけです。

 

今までのPSP、ウォークマンであればVAIOにプレインストールソフトウェアでなんとでもなって、特にVista時代のVAIOの場合は「VAIO Contents Exporter」があったので、これでPSP用、ウォークマン用としてファイルを出力すればよかったんです。

ですが、Windows 7になったVAIO Z、VAIO Fを使ってみると「VAIO Contents Exporter」はなくなってしまっているんです。販売が終わってしまっていますが「Image Converter 3.1」を使っても「854×480ドット」という解像度のファイル生成はできません。

うーん、どうやって作れば良いのかな? というところで、お客様からこんなソフトウェアがありますよ、と紹介してもらいます。

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mira96氏が公開しているフリーソフトで「スーパー連続動画変換」です。

なに!? こんなものが無料で公開されているんですか!? これはすごい。Xperia用の変換ファイルが8種類用意されており、プログラムのインストールも不要。プログラムを実行したらそのWindowに変換してもらいたい動画ファイルをドラッグ&ドロップするだけです。

それで854×480ドット解像度での出力もできちゃうとは。。。なんて便利なんでしょう。

ということで、早速ですがお店のXビデオステーションに録画されている「オーシャンズ13」を最高解像度で変換してもらいます。変換にはやはり時間がかかっていてこれで2時間くらいかかったでしょうか? できあがったファイルをXperiaで再生してみるとこんな感じです。

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そうか、4:3のアナログ放送をそのまま854×480ドットで変換すると横長になってしまい、出演者さんがみんな、おデブさんになってしまうのか。

では、640×480ドットでの出力にしなおして、それで再生してみると。。。

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やりました。今度はアスペクト比(縦横の比率)はあっているんですけど、そうか、映画番組だとこうして上下に黒帯がついていて、それをさらに4:3のままで取り込んでいるので、周り全部に黒い帯が出てしまいます。

バラエティ番組とかで元の素材が4:3ならば良いんですが、16:9のワイド素材のものを4:3にして、さらにまた16:9のワイド画面で再生するとなると、ちょっとこれでは厳しいですね。

それと再生してみるとわかるんですがコーミングが出ます。これもどうにかしたいところ。

 

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ということで、買ってしまいました。MPEGファイル変換の定番ソフト「TMPGEnc 4.0 Xpress」です。Windows XP時代にはVAIOにプレインストールされていたモデルもあったし、ソニースタイルでソフトウェア販売をしていたときは取り扱いもありました。

「TMPGEnc Xpress」は動画ファイルの変換に特化したソフトウェア。編集はCMを落とすためのカット編集機能がついている程度なんですが、ノイズ除去、画角の切り出し調整など各種いろいろなフィルターを搭載しています。

これを使ってXperiaに最適な動画ファイルを作ってみましょう。

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まずはこれがスタート画面。動画ファイルがすでにPCの中にあるようであればファイル追加でスタートできますが、今回はDVDビデオからの変換をしてみます。追加ウィザードをクリックして。。。

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DVD-Videoからの追加を選ぶとDVDドライブに入っているディスクからの吸い出しをしてくれるんです。もちろん著作権保護されているものには対応していませんが、自分で作ったDVDビデオであれば問
題なし。

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我が家にはDo VAIOを使って録り貯めたDVDビデオが山の様にあるんです。これは2005年くらいに録画したんだと思いますが白い巨塔の総集編3部作。「Do VAIO」の文字が懐かしいですね。

このDVDビデオの映像・音声データをまずはPCに取り込んでくれます。 

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その後、カット編集をすることができるので、ここでCMカットなどをするなら行います。私のディスクではすでに焼くときにCMをちゃんとカットしてくれているので問題なし。

そして各種フィルターの話なんですが、非常に便利なものが搭載されているんです。まずはコーミング除去。

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これは先週放送していたヤッターマンの映像です。動きがぶれているように見えますが、これを原寸大で拡大してみると。。。

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こんな風に櫛みたいなブレが出ているのがわかると思います。もともと映画素材の実写「ヤッターマン」ですが、それをテレビで放送する際に30フレーム/60フィールドというインターレース映像にしています。それを再度PC上で24フレーム/秒のプログレッシブ映像にするとフレームによってうまくプログレッシブ化できず、前後のコマがかぶってしまってこんな風になってしまうことがあるんです。

これをTMPGEnc 4.0 Xpressのプログレッシブ化オプションを使うことで。。。

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このように正しい映像でプログレッシブ化することが可能。プログレッシブDVDプレーヤーを使っていたときの逆プルダウンというのがこれです。ブラビアなどであればテレビにこういうのを補正する回路が搭載されているんですが、Xperiaにはそういう機能はありません。

ファイル変換のときに作業を行う必要があるわけです。

映画ソフトを持ち歩きたい!ということであれば、このプログレッシブ変換のフィルターを搭載しているTMPGEncは必須です。

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それと、これはテレビ放送だからこその問題になるんですが上下の黒帯もどうにかしたいですね。これは映像クロップという機能で切り落とすことができます。

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上下左右、どれくらいの量を切り落とすか指定できるので、こうしてぴったり映像に合わせてトリミングの指定をすることができます。

他にも音声フィルターなどがあるので二カ国語音声の場合は主音声だけにしたり、あとは音量がやや小さめになるので平均化させたり、というオプションを利用。 

 

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入力ファイルの設定が終わったら、続いては出力設定を行います。

mpeg-4を選択して、あとはプロファイルをBaseline、サイズを856×480(854ドットにはどうもできないみたいです)、ピクセルアスペクト比1:1を確認してフレームレートは23.976fps、もしくは24fps。

私は2パス可変ビットにして平均ビットレートを800kbpsくらいまで落としたりして実験しているんですが、画質の劣化については全然気になりません。まだビットレートを落としてもよいかも。

音声ビットレートを128kbpsにちょっと落として、これで出力設定もOK。

 

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その後出力させるんですが、ここで便利なバッチ処理というのができます。バッチ処理というのは設定が終わってレンダリングさせるところを別のソフトウェアにさせること、バッチ処理用のウインドウを開いてそっちでレンダリングさせると、バックグランドでレンダリングしつつ、TMPGEnc本体プログラムではまた別のファイルの入力、出力設定をすることができるわけです。

動画変換ファイルの流れ作業です。これでどんどんバッチファイルに登録をしてくと、夜、寝ている間に作業を続けてくれているわけです。

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ということで、完成した「オーシャンズ13」の再生画面がこれ。画面サイズはめいっぱいになっているし、CMカットをしたおかげで切れ目なくストーリーが楽しめます。またプログレッシブ変換もしっかりとやってくれているので、コーミングは出ていません。

ただ、ちょっと録画した解像度より拡大していることになるので、シャープ感がなくなってしまいました。シャープネスをあげるフィルターも何種類かあるので、これを使うともうちょっと良くなるかな?

 

ウォークマンX1000にはビデオレコーディングクレードルという、デジタル放送やBDソフト、DVDソフトからの録画をできる合法的にできる方法が用意されていたんですが、Xperiaにもそういう方法が用意されませんかねぇ。

なんせ、こうしたアナログ放送の録画ダビングも来年の7月でできなくなっちゃいますから。

 

TMPGEnc 4.0 XPress

TMPGEnc 4.0 XPress

  • 出版社/メーカー: ペガシス
  • メディア: CD-ROM

 

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