SXRDレビュー「ライブカラークリエーション編」【追記あり】
タイトルに「SXRDレビュー」なんて書いてしまっていますが、今日は厳密にはSXRDパネルの話ではなくて、ランプの話になるのかな? ですがこれも「SXRD光学エンジン」なんて名前になっていますので、一応、そのままSXRDレビューってことで、今回は「ライブカラークリエーション」による、色の再現性の違いを比較してみたいと思います。
って、なんか毎日BRAVIAのレビューレポートをしていると、type Uの時の担当者blogを狙ってるんだろ?って感じに見えなくもないと思いますが、そこまで製品知識が私にはありません。
メーカーさんの勉強会もまさかの全面撮影禁止だったので、手元にプレゼン資料とかも残っていないんですよ。なので、全部あくまでも私、店員佐藤の私感だけで突き進んでおります。
さて、昨日のエントリーでコントラストの差をご案内しながら、ちょこっとだけ、お気づきになられた方もいると思うんですが、明暗、描写の差だけではなく、実は見た目にかなり色が違っています。ブラビアE1000とブラビアA2500では。
これはどういうことなのかという原理の話からしてしまうと。。。
まぁ、私も詳しい話はよくわかっていないんですが、リアプロの場合、最初に光源があり、それをプリズムで分光して、3色に分けたモノをSXRDパネルに反射させて(E1000の場合は液晶に透過させて)映像を作り、それを再び混ぜて投影するって仕組みになっています。
なので、その元の光に色の波長が含まれていないといけないとかで、液晶ブラビアの場合はバックライトの蛍光管に、ソニーが持つトリニトロンの技術を使って、より再現力のある、光を作って映像を作っていると。
液晶ブラビア「X2500シリーズ」では従来比120%、NTSC比102%の色再現能力をもっているんだそうです。NTSCというのは、日本、アメリカのSD放送の規格になりますが、放送基準以上の色再現能力を持っていることになります。
で、SXRDリアプロのA2500シリーズですが、こちらもカタログ表記ではライブカラークリエーション搭載、NTSC比109%とかいうスゴイ数字になっています。
単純にスペック比較をしてみると、液晶よりもSXRDリアプロの方が色の再現能力にも勝っているってことになります。リアプロって聞くと、なんか投影方式だし色が薄かったり淡かったりするんじゃない?って思いこんでいる方がいたら、それは間違いです。SXRD光学エンジンを使っていると、最強液晶テレビのBRAVIA X2500よりもリアプロの方が色再現性は上なんです。
なので、ここでは本来であれば通常の液晶テレビ(出来ればライバルとして君臨しているシャープさんのアクオス)とか、ブラビアX2500とかを持ち込んで比較テストをしたいところなんですが、あいにく、当店には置いていません。
あるのはE1000だけ。
でも、このE1000ですが、ライブカラークリエーション搭載はうたっていないし、色再現能力については特にカタログでも触れていないので、おそらくNTSC比で100%は行っていないはずですよね。100%行っていれば、それはカタログに当然書くでしょうから。
ってことで、A2500対E1000の色再現能力比較テストです。
ちなみに、今回はわかりやすくするために、画質モードをダイナミックにしてしまいます。
ええ?それじゃ、実際の視聴の際の比較にならないじゃん!実際の視聴環境でテストするのが店員佐藤だろ! なんて嬉しいことを言ってくれる方がいらっしゃるかどうかはわかりませんが、リアプロの場合、ダイナミックモードにしてもプラズマ、液晶、ブラウン管ほど、ギラギラした感じにはなりません。
はっきり言って、調整幅がそれほど大きくないというか、全開状態でもそれなりに綺麗に見えてしまうのがリアプロなんですよ。(あくまで私感)
それと、αの撮影できる色域を超えていたり、それよりもこのblogをご覧になっているPCの色再現力がおそらくここまでないはずなので、オリジナルの微妙な色遣いの違いなんて、私には表現のしようがないんです。ぶっちゃけると。
なので、これもやはり、本当の違いは当店スタジオにお越しいただいて、実機をご覧いただくしかないんです。
今回も雰囲気だけ。(^_^;) 雰囲気だけをイメージで感じてください。
でも、念のため言っておくと、撮影した写真は昨日もそうですが、レタッチしていません。リサイズとシャープネスフィルタだけ使っています。E1000とA2500の2画面を同時に撮影しており、片方だけカラーフィルターを使ったとかいうインチキも一切していません。
では、行ってみましょう!
左がSXRDリアプロのA2500、右がLCDリアプロのE1000の映像です。両方ともダイナミックモードにしていて、同じ映像をハイビジョンスゴ録「RDZ-D97A」から送っています。
撮影はデジタル一眼「α100」をマニュアルモード絞りF8、シャッタースピード適時変更、DレンジオプティマイザOFFにして撮影しています。
うーん、ちょっと表現が難しいですかねぇ。私の使っているモニタで見ると赤がちょっとだけ明るく見える感じですかね。
ソニーさんのイベント、ショールーム等でデモするときは、フェラーリレッドを映し出して、その赤さ加減を見て「おお!赤い!」ってな感じになるんですが、こうしてデジカメ、PCモニターっていう2つのフィルターがかかると再現が難しいですね。
でも、ご存じの方は、あの「赤」の違いが、このモニタ上で起こっていると思ってみてください。
これもあまり良い見本ではないんですが、実物をみると、一番おお!ってくると思えるのが、実はこんなシーンだったりします。
秋葉原の街を描いたアニメのシーンなんですが、この看板の赤が、ちゃんとネオンカラーで再現できるのが左のSXRDリアプロA2500なんです。
さすがに赤の再現力がスゴイから!って言って、フェラーリばかり観ているわけにも行きませんので、どういうところで一番差が出るのかというと、こういう自己発光しているネオンとかの描写が違って見えます。
これは見比べないとわからない、ってレベルではなくて、自分がテレビ画面で観たことのない色がテレビ画面から出てくる衝撃って言うのは結構デカイですよ。
あ、これはわかりやすいですね。遠くに見える夕暮れのところの色ですが、左側が赤く見えているのと、わかりにくいとは思いますが、E1000の方ではオレンジからピンクに変わる2層の色に見えるところが、左のA2500ではその2層の間にもう一色、赤が見えると思います。
ここの部分がライブカラークリエーションで再現できるようになった色なんです。
PCモニタでは再現ができないんですが、これ、実物を見ると、確かにもう一層、色が増えているのがわかります。
で、昨年までは、このライブカラークリエーションで見える色っていうと「赤」のデモが多かったんですが、最近になって、この緑の色の違いがわかるようになってきました。
この写真だと一目瞭然!って言いたいところですが、ただ、左のA2500の方が明るく表現しているだけなんじゃないの?って感じがしますよね。それがそうでもないんです。これも再現色域が広がっているおかげで、出ている色が含まれています。
これも色のコントラストが上がっているだけに見えますが実はそんなことはありません。こうしてモニタ上で観ると、緑が明るくなっているだけに見えても、E1000ではこれが出せる限界いっぱいの色なんですよ。
その緑色の違いが一番わかるのは、実はこういう食べ物。
これは比較的シャッタースピードが速くて明るさにあまり違いがないと思うんですけど、緑と赤だけ妙に鮮明に見えません? で、その緑の葉っぱですが、食べたくなるのはどっちです?
そう、緑の色再現力が高まると、サラダが新鮮に見えるんですよ。
テレビの中の緑だからって、頭の中でイメージしてしまっている緑があると思うんですが、それを超えた色を観ると「ああ、そうそう、サラダって本当はこういう色しているよ!」って思えます。
これも白飛びしているわけではなく、緑が鮮やかに出ているところなんですが、うーん、今までのメッシュ感やコントラストの差と違って、色の再現力の違いを説明するのは難しいですねぇ。
是非、これも当店スタジオで実機をご見学いただくか、もしくはソニーディーラーコンベンション、ソニーショールームなどで、気をつけて違いを見てみてください。
自分の家のテレビの色をイメージしながら、観てみると、あれ?テレビでこんな色って表現できたっけ?っていう、驚きがあると思います。
★ソニースタイル「SXRDリアプロ A2500シリーズ」の最新情報はこちらから
【追記】
先ほど、ソニーディーラーコンベンションから帰ってきました。ちょっと謎だった「ライブカラークリエーション」をSXRDリアプロでどうやって作り出したのか?ランプの改良のおかげなのか?ってところなんですが、アテンダントの方にお話をうかがって、原理がやっとわかりました。
3枚のSXRDを使って3原色を作るわけですが、その3色の光を分光するところで、より純度の高い色にわけているんだそうです。従来のモデルでそれをやると、どうしても画面が暗くなってしまい、明るさを取るか、色を取るかというのは相反する問題だったそうなんですが、SXRDパネルは反射率98%という、ものすごい数値をたたきだすそうで、そのおかげで従来の液晶の場合の透過による光の減衰を回避することができるため、それによりNTCS比109%という、液晶BRAVIA以上の色再現性を実現できたとか。
やはり、色の再現性についても「SXRD」パネルが威力を発揮しまくっていた、って話です。
うーん、話を聞けば聞くほど、SXRDの魅力に打ちのめされます。
いきる
2006年9月15日 @ PM 5:36
アドビRGB対応の液晶パネルなら、差がわかりやすいかもしれないですねぇ^^ 通常の液晶だとせっかくの写真も・・。
最後の方の写真にある青・緑・赤が明らかに違いますねぇ。
店員佐藤
2006年9月15日 @ PM 5:39
♪いきるさん、こんにちは。
うーん、デジタル一眼の解説本とかでRAW現像の
話の項目に色域の話があるんですが、正直言って
私には理解ができませんでした。
デジタル一眼を扱っていく上で、またパソコンの扱い、
レビューの紹介をやっていく上でも、ちょっと勉強の必要が
ありますね。私は。
アドバイス、ありがとうございました。
SXRD購入検討中
2006年9月17日 @ PM 8:44
NTSC比109%の凄さを確認すべく店頭でSXRD A2500と液晶 X2500の色彩を比較したのですが、どう見てもNTSC比102%のはずのX2500のほうが数段あざやかに見えました。特に赤の発色に差があるような気がします。確かにA2500はE1000よりは発色がいいように見えましたが…。 店員に聞くとリアプロは反射板を介すと色が失われてどうしても白茶けますという説明でした。 そんなもんなんでしょうか?A2500は魅力的ですが、視野角とこの色再現性の性能が気になりました。
店員佐藤
2006年9月18日 @ AM 2:19
♪SXRD購入検討中さん、こんばんわ。
赤が鮮やかなのは以前のNTSC比100%未満のモデルでも
思っていたんですが、今回、SXRDを見ていて気がついたのは
緑の発色の良さでした。もしかするとSXRDで色再現性が
良くなったのは緑色方向なのかもなぁ、とか思って
見ています。
直接、液晶と明るいところで比較したことがないので
なんともいえませんが、輝度のおかげで液晶の方が
鮮やかに見えるのかもしれませんね。
視野角はリアプロですので液晶、プラズマには全然
かなわないと思います。ただ、斜めからテレビを見る
人って、あまりいないんだろうなぁ、と思うのと
昔のグランドWEGA前のリアプロと違って、両目の
このわずかな角度差で見え方が変わるようなことは
今のリアプロにはありませんので、個人的には
問題はあまり感じないのですが。(^_^;)
どうしても斜めから見る必要があるなどで、視野角が
重要な要素になるようでしたら、実機で確認を
された方がよいでしょうね。
デジタル太郎
2006年10月7日 @ PM 12:33
ブラビアAシリーズの良さは製造に携わっているのでよく分ってます
Aシリーズ買いました。現在入荷待ちの状態です
今は台選択中です。
親父と共同購入ですが多分RHT-G1000になると思います
デジタル太郎
2006年10月7日 @ PM 2:22
質問なのですが、AシリーズとRHT-G1000を接続って出来るのでしょうか?オーディオ関係は素人なんおで・・・光とアナログ端子の両方出来ると思うのですが・・・・初心者的な質問で申し訳ない!!
やっぱ、光を使ったほうが良いんですよね?
店員佐藤
2006年10月7日 @ PM 4:04
♪デジタル太郎さん、はじめまして。
現在、カタログをみるとRHT-G1000とKDS-50A2500の
対応表に○が付いていないと思いますが、検証は
できたそうなので、間もなく対応モデルになると思います。
接続も特殊端子を使うわけではありませんので
問題はないと思います。
音声はせっかくですので光デジタルで接続された方が
良いと思います。
SIN
2006年10月15日 @ PM 7:45
現在X2500かA2500どちらにしようか悩んでおります。
A2500は県内の店舗にいろいろ聞きましたがどこも展示してませんでした。E1000とビクターの61タイプ,52タイプの展示がありましたが、画面が粗く感じ、購入する気にはなれませんでした。
A2500が直接見ることが出来るのであれば、すぐ決めれるのですが。
コントラスト、メッシュ感、ライブカラークリエーション、など多角的にレビューされていて、佐藤さんのSXRDに対する熱い気持ちがとても伝わってきます。
SXRD購入検討中さんのように実際に見てA2500よりもX2500のほうがあざやかであったという言葉は私のような実機を見れない私にとって、とても貴重な意見でした。
カタログ値はカタログ値で実際に見る人間の感覚とは違うものだと改めて感じました。もし実機を見ないで、このまま私がA2500を購入した後にX2500のほうが鮮やかだと感じた時の落胆はとても大きいでしょう。
高い買い物ですので県外に見に行くというもの選択のひとつかもしれないと、今、書いている途中に思い始めました。
店員佐藤
2006年10月15日 @ PM 8:57
♪SINさん、こんばんわ。
とかくリアプロは暗いとか視野角が狭いというイメージが
あるようで、当店にご来店されたお客様も多数、視野角を
気にされているのですが、正直言って全然私は気にしていません。
だって斜めからテレビってみないですから、両目でみたときに
ぎらついた感じさえなければ、全然問題ないんです。
でも、こういう話も私の話だけで決めてしまうのも無理な話で
これを一回、ご自分で体験していただかないと、信じられない
でしょうしね。
私がご案内しているのはA2500の画質の良さもそうですが
テレビの画質の比較の仕方もご案内しているつもりで
いますので、是非、これらの話を参考にしていただければ
幸いです。
で、できましたら、ソニースタイルさんでAV15%OFFクーポンを
使って、当店バナーをクリックの上、ポチッと行ってください!
SIN
2006年10月16日 @ AM 11:51
佐藤さん早速の返事ありがとうございます。私も基本的には前から見るので視野角は問題ないと思っていましたが、経験上の話をすると、フルハイビジョンでない前の機種のビクターのリアプロは横の部屋の台所から料理をしながら見ると視野角の関係で画面が暗くなり見えずNGでした。 それから引越し、台所が真正面になりましたので、不都合が起きない位置になりました。まぁ、現状だけでなく、確実に何年か後には引越しますので、その時の間取りはわかりませんので、そのことも頭に入れて購入しないといけないかもしれませんので、私にとっては視野角も考える要素に入ってしまいます。そして上記のA2500のライブカラークリエーションの色分布の比較概念図の話になるのですが、それを見ると、従来機E1000比べると赤の発色が特に良くなっていますね。しかし、青、緑の山よりは赤が低いですよね。 そこでX2500の色分布の比較概念図を見ると青、緑よりも赤の山が高いんですね。
だからX2500のほうが鮮やかに見えたんですね。
前の私のコメントで『カタログ値はカタログ値で実際に見る人間の感覚とは違うものだと改めて感じました。』と書きましたが、カタログ値で見てもX2500の赤のほうが鮮やかのようですね。緑はA2500のほうが高そうですね。 早く実機が見たい。
SIN
2006年10月16日 @ AM 11:56
上記コメントの下から5行目の訂正です。
『だからX2500のほうが鮮やかに見えたんですね。』を
『表を見るとA2500よりもX2500のほうが赤の山が高いのでX2500no方が鮮やかに見えたんですね。』に訂正いたします。
店員佐藤
2006年10月16日 @ PM 12:21
♪SINさん、こんにちは。
ちょっと手元にカタログがないので、NTSC比の
カラーチャートとかが見られません。
それと、私もX2500をはじめ、液晶ブラビアを
長時間視聴したことがないので、リアプロ対
液晶の比較はやったことがないんです。
参考になるお話ができずすみません。