『IFA2018』ソニープレカンファレンス発表のまとめ
ベルリンで開催される家電ショー「IFA2018」のプレカンファレンスに合わせて、ソニーの新製品が一挙に発表になりました。
ソニーヨーロッパの記事とニュースサイトでの紹介記事をまとめてご案内します。
☆ソニー(株)ニュースリリース「IFA 2018出展について」
こんにちは、店員佐藤です。
日本時間の8月30日20時にドイツベルリンで開催される家電見本市「IFA2018」に先だって、ソニーの新製品が発表になりました。同時にソニー(株)から日本国内向けにもニュースリリースが出ています。あくまで欧州で発売される製品についての発表になりますが、この年末に日本で発売されると思われる製品がほとんどです。先日、ソニー香港がリリースした製品も登場しています。
私たちソニーショップ店員もこの秋にどんな製品を扱うことができるのか期待しながら各製品を見ていきたいと思います。
なお、プレカンファレンスの模様ですが、ご来店のお客様がいらしていて私は見逃してしまいました。<(_ _)>
吉田CEOがプレゼンテーションされるシーンを初めて見ることができるはずだったんですが、雰囲気はインプレスさんのAV Watch記事で見ることができます。こちらのカンファレンスでは最初に製品として紹介されたのはブラビアのようです。
■ブラビアマスターシリーズ正式発表
海外では先に7月にプレス発表されていたモデルで「マスターシリーズ」として有機ELパネル搭載の「A9F」と、液晶パネルの「Z9F」がラインナップされており、これらのモデルが正式発表になったということになります。
特徴は新開発の映像エンジン「X1 Ultimate」を搭載したモデルで、超解像処理とHDRリマスターの両方でデータベース参照をするデュアル処理をすることができるとなっています。映像エンジンのプロセッサーが大幅にパワーアップしているんでしょうね。
詳細は7月のプレスリリースで当店blogにてご案内をしている内容になります。
今回は価格が発表になっていて日本円に換算すると下記の通りとなります。
Z9F(液晶モデル) | A9F(有機EL) | |
75型モデル | 4999ポンド(約72万円) | |
65型モデル | 3799ポンド(約55万円) | 3999ポンド(約58万円) |
55型モデル | 2999ポンド(約43万円) |
日本で販売されている有機ELパネルのA1シリーズが65型で599,880円、55型で389,880円(ソニーストア価格)ですので、ラインナップとしてはA1よりも上位機種に見えるA9Fですが、A1の後継モデルとして登場するようです。
☆ソニーUKプレスリリース「Sony announces availability and pricing of the MASTER Series AF9 OLED and ZF9 LCD 4K HDR TVs in Europe」
☆ソニーUK ブラビア「AF9」商品ページ
☆ソニーUK ブラビア「ZF9」商品ページ
☆インプレス AV Watch「ソニー、4K有機ELテレビやSignatureオーディオ、Xperia XZ3発表。「人に近づく」製品へ」
☆Phile web「<IFA>ソニーの4K液晶テレビ「ZF9」レビュー。“液晶復権”を予感させる高コントラストで奥行き深い映像」
☆Phile web「<IFA>動画で見る、ソニー最上位テレビ “BRAVIA MASTER” 「AF9」「ZF9」」
☆当店blog 2018.8.1「海外にてソニーブラビア最高峰モデル「マスターシリーズ」を発表」
■ソニーオーディオ Signatureシリーズが拡充
ウォークマンブランドをもたない、デジタルオーディオプレーヤー「DMP-Z1」も発表になっています。ソニー香港の発表時には日本円で約87万円とのことでしたが、8000ポンドだと115万円になる計算です。日本では一体、いくらでの発売になるんでしょう?
本体の天面が液晶パネルになっておりここが操作部になります。256GBのメモリーを内蔵しmicroSDカードスロットをデュアルで装備。バッテリーはデジタル部とアナログアンプ部で別々のものを用意したというこだわり。本体重量は2.5kgあるそうで、なんとか持ち運びができるサイズ。連続再生時間は約9時間となっています。
一緒に写っている銀色のイヤホンは「IER-Z1R」で2000ポンドとのこと。日本円で28万円になるイヤホンのフラッグシップモデルです。12mmダイナミックドライバーとBAドライバー、さらに5mmダイナミックドライバーという変則的な3wey構造で、フェイスプレートには高級時計で採用される「ペルラージュ加工」がされています。
日本では2016年発売の「NW-WM1」シリーズとヘッドホン「MDR-Z1R」、ヘッドホンアンプ「TA-ZH1ES」の3製品でラインナップされているSignatureシリーズですが、いよいよラインナップが追加されるときがきました。
☆ソニーUKプレスリリース「Sony Expands Signature Series」
☆Phile web「<IFA>ソニー、“持ち運べる” 超弩級DAP「DMP-Z1」欧州でも展開。12月発売、8,500ユーロ」
☆Phile web「<IFA>動画:ソニーの超弩級DAP「DMP-Z1」、開発者が自ら語る製品のポイント」
☆Phile web「<IFA>ソニーの超弩級DAP「DMP-Z1」、8,500ユーロはむしろお買い得? 開発者が全貌を語る」
☆Phile web「<IFA>ソニー、フラグシップイヤホン「IER-Z1R」欧州発表 。2D+1BAのハイブリッド、2,200ユーロ」
☆ASCIIデジタル「ソニーが高級時計と同じ表面加工で、ほぼ30万円のイヤホン発表」
☆インプレスAV Watch「ソニー最高の音「Signature」の戦略、8Kテレビを出さない理由。キーマン高木専務が語る」
■さらに進化したノイズキャンセリングヘッドホン「WH-1000XM3」
オーバーヘッドタイプのノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-1000X」から進化して3代目のモデルが登場します。音響的には一緒でスマートフォンアプリとの連携を果たした「WH-1000XM2」とは違い、今回は「QN1」という従来の4倍の処理能力をもつプロセッサーを搭載し、さらなるノイズキャンセリング効果を持たせた製品になっているそうです。
元々デュアルマイクを搭載するなど、効果はソニー史上最強の効果を持ったモデルがさらに進化です。
急速充電に対応し10分の充電で5時間のワイヤレス再生を可能にするなど機能面でもパワーアップ。充電端子もマイクロUSB端子だったものがUSB type Cに変更されています。
写真で見ると形状も従来モデルとは違っていて頭部に沿ったアーチを描いている様に見えますし、イヤーパッドの形状なども変更されているそうです。1割近い軽量化もあるなどマーク3モデルですが、今回はマイナーチェンジではなくビッグチェンジになっているみたいですね。
330ポンドでの発売となり日本円では42,700円となります。
☆ソニーUKプレスリリース「Sony introduces next-level Noise Cancellation with the WH-1000XM3 headphones」
☆Phile web「<IFA>ソニー「WH-1000XM3」開発者インタビュー。新しい専用チップ「QN1」で音質・NC性能が大幅向上」
☆Phile web「<IFA>ソニー、NCワイヤレスヘッドホン新モデル「WH-1000XM3」。新チップ「QN1」で性能向上」☆Phile web「<IFA>動画でチェック! ソニーの新ワイヤレスNCヘッドホン「WH-1000XM3」」
☆インプレス AV Watch「ソニー、NCも音質も高めたヘッドフォン「WH-1000XM3」、泳げる左右分離イヤフォン」
■初の有機ELディスプレイ採用モデル「Xperia XZ3」登場
ニュースサイトを見ていると一番話題になっているのがスマートフォンの「Xperia XZ3」です。ユーザー数が桁違いに多いこともあって注目度はかなり高い様です。当店では取り扱い製品ではないのでスルーしたいところですが、個人的には2016年11月発売のXperia XZが2年縛りから外れるタイミングなので、注目していたりします。
有機ELパネルをXperia シリーズで初めて採用したとのことですが、これによりXperia XZ2から本体の厚みがかなり薄型化されたとのこと。ソニーのブラビアA1などの有機ELパネルの技術をフィードバックさせており家庭用テレビと同等レベルの画質を実現しているそうです。
横向きにカメラを向けると自動でロック解除されカメラアプリに切り替えられるなど、今までのスマートフォンのカメラアプリではとても使う気になれなかった手間がなくなった可能性もあります。Xperia XZのままで格安SIMに移行しようと思っていたのですが、これはキャリアさんとつながってもう一度買いたいかも!と、思わせるモデルの登場になっています。
☆Phile web「<IFA>ソニー、新スマホ「Xperia XZ3」。HDR対応有機ELディスプレイとAndroid 9搭載」
☆Phile web 「<IFA>ソニーの新世代スマートフォン「Xperia XZ3」を動画でレポート!」
☆Phile web「<IFA>動画で見るソニー「Xperia XZ3」の新機能「サイドセンス」「スマートローンチ」」
☆インプレスAV Watch「ソニー、有機ELとAndroid 9搭載の「Xperia XZ3」。AI採用UIで片手操作向上」
☆ITmedia mobile「ソニーモバイルが「Xperia XZ3」発表 初の有機ELを搭載、側面タップの新操作も」
☆ASCIIデジタル「AI搭載で賢くなったUIに強化されたカメラのXperia XZ3」
☆CNET Japan「ソニーが新スマートフォン「Xperia XZ3」発表、有機EL搭載–写真で見る」
■第4の左右独立ヘッドホン「WF-SP900」登場
「WF-1000X」が昨年秋に発売されて以降、「WF-SP700N」や「Xperia Ear Duo」などすぐに3製品のラインナップになった左右独立ヘッドホンですが、またもや新製品が発表になりました。
型番からスポーツタイプのモデルとわかりますが、ある意味最上位機種的な部分があり、たった4GBではあるんですがワイヤレスヘッドホンにメモリーが内蔵されています。
これによりWi-FiやBluetoothが届かない水中でも利用が可能。左右独立型ヘッドホンの新しい世界を開拓します。
ただ、日本ではヘッドホンを装着しながら水泳を許してくれるプールは少なく、私も近所のプールでは調べていただくまでもなく門前払いで使わせてもらえませんでした。海外ではこういう需要はあるんでしょうね。
☆ソニーUK「Sony brings waterproof and truly wire-free together, with its new sports headphones」
☆Phile web「<IFA>ソニー、4GBプレーヤー内蔵完全ワイヤレスイヤホン「WF-SP900」。海水でも使用可能」
■24-720mmの30倍ズームレンズ搭載、4K動画対応サイバーショット「DSC-HX99/HX95」
30倍ズームレンズが好評のDSC-HX90の後継モデルと思われるサイバーショットも発表になりました。4K動画の撮影に対応するサイバーショットはRXシリーズ以外では初になります。
EVFとフラッシュを内蔵していることから、センサーが1インチサイズではないだけのRXシリーズとも見えます。最大ISO感度が6400となっているため暗所にはそれほど強くなさそうですが、RAW撮影ができたり、瞳AFが使えるなど“α”並みの機能は装備。
HX99はタッチパネルを装備し、タッチフォーカス、タッチシャッターに対応。HX95はタッチパネルを非搭載となっています。価格はHX99が450ポンドで64,700円相当、HX95が430ポンドで61,800円となっています。
☆インプレス AV Watch「ソニー、望遠720mmで世界最小のデジカメ「HX99」。4K動画も」
☆Phile web「<IFA>ソニー、720mmズームを世界最小ボディで実現した“サイバーショット”「DSC-HX99」」
☆Phile web「<IFA>動画:720mmズームで世界最小デジカメ、ソニー「DSC-HX99」ハンズオン!」
■質量4kgの巨大スマートスピーカー「SRS-XB501G」
異色のポータブルスピーカーも登場します。これはポータブルスピーカーなのかスマートスピーカーなのか判断に迷いそうですが製品としてはポータブルスピーカーでオマケがGoogle アシスタント機能なんですかね。
スマートスピーカー「LF-S50G」の第2弾製品がいつ出てくるかな?と、思っていたら予想外の形ででてきました。Wi-Fi機能が利用できないときはBluetoothワイヤレススピーカーとして利用をすることができます。
防水、防塵でバッテリー駆動は最大で16時間可能となっています。300ポンドを日本円に換算すると43,000円相当になります。
☆ソニーUK「Take the sounds of the festival wherever you go – with the NEW SRS-XB501G portable party speaker from Sony」
☆ソニーUK「XB501G EXTRA BASS™ Google Assistant built-in BLUETOOTH Speaker」商品ページ
☆インプレス AV Watch「重低音で光るフェス仕様のスマートスピーカー。ソニー「SRS-XB501G」」
☆Phile web「<IFA>ソニー、“EXTRA BASS”の2.1ch大型スマートスピーカー「XB501G」」
■ソニー「FES Watch U」がニューバランスとコラボレーション
電子ペーパーを使ってデザインを自由にカスタマイズできる「FES Watch U」が海外でも展開。参考出品としてニューバランスのシューズが展示されているというニュースもありました。
で、こちらのニューバランスのシューズですが銀座の「ソニーショールーム/ソニーストア銀座」でも展示されていました。
「VAIO S11 | RED EDTION」の取材でお邪魔したのですがこんな展示があり目を引いていました。ニューバランスの「N」の再度マークと靴底が時間によって変色しています。これがなんの役に立つのかというと何もないのですが、デザインってそういうものですからね。これは目を引くし欲しいかも!
銀座では「販売の予定はありません」となっていました。
☆ソニーUKプレスリリース「Sony Announces First Fashion Watch」
☆Phile web「<IFA>動画あり:ソニーとニューバランスがコラボ。電子ペーパーでデザインが変わるスニーカー参考展示」
以上、IFA2018の主な発表でした。ウォークマンの「NW-A50」シリーズや、インナーイヤーヘッドホンのスタジオモニター向け製品として「IER-M9」や「IER-M7」の発表もありますが、こちらも間もなく日本向けに案内があるのではないかと予想されます。
日本での発表の際の演出、プロモーションも楽しみですね。
☆ソニー(株)ニュースリリース「IFA 2018出展について」
☆ソニーUK Press Release「Sony Unveils Its New Products at IFA 2018」
☆当店blog 2018.8.10「ソニー香港にて発表されたハイエンドオーディオ製品情報」