【レビュー】F2.0通しで使えるポートレートズームレンズ『SEL50150GM』ショールーム実機レポート
本日からソニーストアで予約販売が開始になり、ショールームでの特別先行展示がスタートした5月23日発売の「SEL50150GM」の実機の様子を早速ですが拝見させていただいてきました。
撮影してきたカットと共に実機の様子をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
4月25日10時から予約販売開始になった「SEL50150GM」が本日からソニーストア銀座でも先行展示を開始しています。
50mmから150mmの焦点域のレンズってどういう使い方をするの?という方もいらっしゃると思います。今までのソニーのレンズにはない焦点域ですが、このレンズはズーム全域で絞りF2.0が使えます。
絞り開放でF2.0が使えるズームレンズはそうそうありません。通常は単焦点レンズで実現する絞り値になります。ということで、この「SEL50150GM」はポートレートレンズとして使われている単焦点レンズをまとめてズームレンズにしたような製品になります。
販売価格は597,300円(税込)と高額なレンズになりますが、単焦点レンズで50mm、85mm、135mmのG Masterレンズ3本をまとめた様なズームレンズになります。金額的にもこの3本を購入するよりはリーズナブルになるかも。
単焦点レンズ3本でカバーする焦点域になりますが、単焦点レンズと違って焦点距離の変更時にレンズ交換をすることなく、ズームリングを回すだけで50mmから150mmまでカバーすることが可能。
ウェディング撮影や室内のスポーツ撮影などではレンズ交換をする時間がなく複数のカメラを持ち歩かなくてはけないところを1本で済ませられるというメリットもあります。
かなり太くて大きなレンズになっていますが、それも絞り開放値「F2.0」を実現するのに必要なサイズになります。
これは「SEL50150GM」のレンズをのぞき込んだところですが、F4 に絞ったときの絞り羽根の様子が↑こちらになります。
G Masterの他のズームレンズでは開放絞り値F2.8 になりますが、その絞り羽根が↑こちら。
そしてSEL50150GMの絞り開放のF2.0がこちらです。ものすごく大きく絞りが開いているのがわかるかと思います。
F2.8 → F2.0で絞りは1段変わるのですが、絞り1段の違いというのは光の量にすると2倍必要になるので、絞り羽根の開いた面積は2倍必要になります。数値上はたったの0.8しか違っていませんが、これだけ開いた状態での絞り値の違いはかなり大きく、レンズ自体の大きさも大きく重くなるし、内蔵しているガラスのサイズも大きくなり、設計の難易度があがっていく、というわけです。
同じF2.0 通しで使えるズームレンズとしては「SEL2870GM」が昨年発売になっていますが、それと比較しても太さが同じくらいになるのはそういう理由からとなります。
レンズ本体を詳しく観ていきます。
銘板が入ったレンズというと今までは望遠レンズにしかありませんでしたが、このレンズもG Masterの望遠レンズということで銘板が入りました。
絞りリングは一番手前にあり「2」の数値からスタートしています。
IRIS LOCKのスイッチが見えますが、これは絞りリングを固定するモノ。がっちりと固定するのではなく絞り数値域と「AUTO」位置を行き来しないようにするためのものになります。
数値域を使って絞りリングを操作している時に22を超えてAに入ると、カメラボディ側の設定値に戻ってしまうので、絞ったつもりが行きすぎて意図していない絞り数値になってしまうのを防ぐためのロックスイッチになります。
逆にカメラ側のダイヤルで絞り数値を操作している方にとってはA位置でロックしておくことで、意図しない絞り値になることを防げる、というわけです。
ズームリングには50から150までの数値が刻まれています。角度は90度もなく70度くらいでしょうか? それほど大きく回さなくても手首での操作だけでテレ端からワイド端まで使えるイメージです。
インナーズーム構造になっているのでズームリングを回してもレンズの全長が伸びることはなくスムーズな操作が可能です。
AFとMFの切替スイッチとフルタイムDMFのスイッチのみが搭載。望遠レンズだとここに手振れ補正のスイッチやフォーカスレンジリミッターなどのスイッチが搭載されているものがありますが、それらは省かれて今sう。
レンズ内手振れ補正機能も非搭載になっていますが、現行の”α”ボディはほぼ全ての機種でボディ内手振れ補正が搭載されています。望遠域も150mmまでとそれほど長いわけでもないので特に問題はないかも。
というかF2.0を使ってシャッタースピードを速めて撮影するシチュエーションが多いでしょうから手振れ補正自体の必要性も少ないかも!?
CLICK ON/OFFは絞りリングのカチカチというクリック感を消すためのスイッチです。動画撮影時に絞りを変更する際にスムーズに操作できるのと音が入らないようにするための工夫がされています。
またレンズ下面にフォーカスホールドボタンが見えますが天面、左側面、下側の3カ所にボタンが配置されています。これによりカメラをどちら側の向きで縦位置にしてもボタン操作ができるように工夫されています。
展示では「SEL70200GM2」と並べての展示になっています。三脚座をそれぞれ外して交換してみましたが、交換できました。こうして見る限り、同じパーツが使われているように見えます。
なお、銘板はこの三脚座の固定部分にうたれているので、三脚座を回転すると銘板も移動していきます。
付属品としてレンズキャップとレンズフード、ストラップとソフトケースがあります。
こちらがレンズフードです。G Masterレンズではレンズフードにロックスイッチが配されていますが、このレンズフードにもロックボタンが装備されています。
そして、このレンズフードですがかなり肉厚に出来ています。根元の方だけパーツがだいぶ厚めに作られています。
PLフィルターを装着した時にレンズ下側から指を入れてPLフィルターを回転させるために窓もついているんですが、この部分からのぞくとどれくらい肉厚になっているのかが分かるかと思います。
こうした窓がついていると強度的に不安に思われる方もいらっしゃるかと思います(一度壊してしまったかたとかだとそうですよね)が、これなら安心して使えそう。
ただし、レンズフード内側のクリアランスはほとんどありません。
フィルターやプロテクターを装着する際は外径が大きくないものでないと装着ができなさそうです。
フィルター径は95mmとなっていて、ソニー純正のMCプロテクターやPLフィルターなどの発売予定はありません。サードパーティ製のものを購入するしかないのですが、見分け方としては付属のレンズキャップを装着して、そこからはみ出ていないもの、とう選び方になるでしょうか?
なお、このレンズフードを装着した状態だと、ちょうど重さが釣り合うのか、ボディを装着した状態で三脚座を中心にして立つことができます。
これで、かなりギリギリの状態なんですが、自立させることが可能。設計側でもこれは狙ってこうしているんですかね!?
レンズフードを外すとボディ側に沈みます。(装着しているカメラボディは”α7R V”です)
ショルダーストラップはSEL300F28GMで採用されたのと同じ1本のリング状になるものが付属します。ストラップの両端を2カ所固定するものではなく、三脚座の穴の部分にヒモを通すタイプです。
ストラップ装着時はこうして三脚座にストラップを通します。
これでたすき掛けにして持ち運び、撮影するときはストラップをスライドさせることで自由にカメラレンズを構えることが可能。
SEL200600GやSEL400F28GMなどはレンズ自体にストラップホールがありますが、それとは違って、この方が扱いやすいかも。SEL300F28GMのストラップを用意すれば同じ事ができます。
レンズポーチは従来のボックス型のものからポーチ型のものになりました。ボックス型の方が立派な感じがしますが、実際の使用に関してはこうしてポーチ型の方が私は持ち運びがしやすいかも。
ちなみにカメラボディを装着したままでは入りません。レンズ単体でのみの収納に使います。(SEL200600Gのレンズポーチはゆとりがあって、カメラボディを装着したままでも収納が可能)
レンズの長さ的には200mmしかないので、これを使わなくても普通にカメラバッグに収納できそうですけどね。
では、ここからは実際にSEL50150GMで撮影してきたカットを紹介します。
使っているボディは”α7R V”です。この組み合わせでソニーストア銀座さんでは展示されています。撮影サンプルと言っても、ほぼ全部、絞り開放のF2.0でしか撮ってきていないんですが、いやー、面白いですね。
まさにこれは単焦点レンズのズームレンズです(って、何を言っているんだか自分でもわかりません)
自分でイメージしている映像よりも背景や手前がボケまくりです。
こちらはテレ端での撮影です。お面ボケみたいに、顔だけがフォーカスがあっててお面みたいにみえることもなく、わずかながら前後が緩やかにボケていくので被写界深度が浅いにもかかわらず、立体感がちゃんと感じられます。
ソニーストア銀座さんの店内でいろいろ撮らせていただきましたが、こうして被写体を主役にして浮き出るような演出がいとも簡単にできます。
※記事初出の際に多くの写真掲載をしていましたがAPS-Cクロップされていることがあとから判明しました。クロップしていない写真のみ掲載しています。ショールームで展示されている”α7R V”はフォーカスロックボタンにAPS-Cのクロップ機能がカスタマイズで割り当てられているようです。
以上、「SEL50150GM」の実機の様子をレポートしました。写真ではお伝えできないんですが、SEL70200GMとほぼ同じ重量で太さが2割増しみたいな感じなので、レンズは軽く感じます。
また、F2.0 の大口径ズームレンズにもかかわらず、AFも速い! フローティングフォーカスという2つのレンズ群を連動させてフォーカシングをすることで動作するレンズを小さくできるのと、そこにXDリニアモーターというソニーの最新最強モーターを2基ずつ使って合計4基で駆動しています。
バスケットボールチーム「アースフレンズ東京Z」の作例などが掲載されていて室内スポーツにも!ということでしたが、なるほど、このAFならスポーツ撮影にもありじゃないですかね。
メーカーサイトには”α9 III”の秒120コマ連写にも対応とありますが、伊達ではないんだと思います。
動画でのレポートもしていますので、実機の質感や人物が持ったときのサイズ感はこちらでご確認をどうぞ♪
価格的にプロ向けのポートレートズームレンズとなっていますが、これは一般の方にも夢のズームレンズって感じじゃないでしょうか? このレンズがあったら、きっと無敵ですよ♪
本日よりソニーストアにて予約受付開始! 5月23日発売です。
当店では5月1日よりサマーフェアを開催します! いつものおトクな特典付きで予約購入できますので是非ご利用ください。
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G Master 望遠ズームレンズ SEL50150GM |
ソニーストア価格: 597,300 円税込 |
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発売日 | 2025年5月23日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:60,500円 3年ワイド/5年ベーシック:30,800円 3年ベーシック: 無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 60回分割手数料無料 月々9.900円 |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
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