【レビュー】広角単焦点レンズ『SEL16F18G』の実機イベント展示レポート
3月4日(火)予約販売開始、4月11日発売、想定市場価格:約14万円前後(税込)の超広角単焦点レンズ16mm F1.8の「SEL16F18G」がCP+2025及びソニーストア店舗にて展示を開始しています。
CP+2025のソニーブースにて私も試用させていただいてきました。実機の様子をレポートします。
こんにちは、店員佐藤です。
個人的に非常に興味のあるレンズが登場しました。2020年に発売された「SEL20F18G」をさらに広角にして小型軽量化されたレンズの登場です。
当時はSEL2470GMやSEL24105などを標準ズームレンズとしてメインで使いつつ、もう少し広角で撮りたい、というときはSEL1635GMやSEL1635Zを持ち歩くことになっていたのですが単焦点の20mm広角レンズがあると、コンパクトにそれで持ち歩けば良い、というのがとても楽で良かったんですよね。
その後、「SEL2070G」という広角を広げたズームレンズが登場して20mm単焦点レンズがなくてもカバー出来るようになったんですが、今度はSEL2070Gよりも少しだけ広い、16mmが登場。
これで超広角単焦点レンズは14mmと16mmと20mmから選べる様になる、という良い感じのラインナップになります。
超広角単焦点 | 組み合わせて使いたいズームレンズ |
SEL14F18GM | SEL1635GM2、SELP1635G、SEL1625G |
SEL16F18G | SEL2070G |
SEL20F18G | SEL2470GM2、SEL2450G |
.
SEL2070Gの20mmでも充分な広角画角と言いたいところですが、現在はカメラに手振れ補正のダイナミックアクティブモードが搭載され、超強力な手振れ補正が使えるんですが、その分、手振れ補正のための余白が必要になり画角が狭くなる、という問題もあります。24mmレンズだと28mm画角、20mmレンズだと24mm画角になる感じでダイナミックアクティブモードを使うならもう1段広角なレンズが欲しい、というところに16mmの登場です。これなら20mm相当くらいの画角で手振れ補正の超優秀な動画撮影ができそうです。
SEL14F18GM | SEL16F18G | SEL20F18G | |
ソニーストア価格 | 216,700円 | 約14万円 | 155,100円 |
発売日 | 2021.5.28 | 2025.4.11 | 2020.3.13 |
レンズ構成 | 11群14枚 | 12群15枚 | 12群14枚 |
開放絞り | F1.8 | F1.8 | F1.8 |
最小絞り | F16 | F22 | F22 |
絞り羽根 | 9枚 | 11枚 | 9枚 |
最短撮影距離(AF) | 0.25m | 0.15m | 0.19m |
最大撮影倍率(AF) | 0.1倍 | 0.25倍 | 0.20倍 |
アクチュエーター | XDリニア2基 | XDリニア2基 | XDリニア2基 |
フォーカス方式 | インターナル | インターナル | インターナル |
フォーカスブリージング | 発生 | 最小化 | 発生 |
アイリスロック | × | 〇 | × |
フィルター径 | × | 67mm | 67mm |
全長 | 99.8mm | 75mm | 84.7mm |
最大径 | 83mm | 73.8mm | 73.5mm |
質量 | 460g | 304g |
373g |
.
超広角単焦点レンズ3本のスペックを比較するとご覧の通りです。3本の中でもっとも軽量コンパクトなのが新型の「SEL16F18G」で、価格も一番安い!
全長75mmのコンパクトさが目立ちますが、同じくらいの長さのレンズだと「SEL35F18F」がそれに当たります。
CP+2025のソニーブース前にはソニー”α”ボディ&レンズのラインナップ展示があってレンズは全長の長さ順に陳列されています。SEL16F18Gレンズもこのラインナップの中に加わっていて、どこにあるのかと探してみると。。。
新型レンズ「SEL16F18G」はSEL85F18とSEL35F18Fの間にありました。サイズ感はこんなにコンパクトなソニーレンズに挟まれる様な位置にあるんです。
ということで、早速、実機のハンズオンコーナーで実機の様子を拝見させていただきます。
じゃーん。こちらがフルサイズセンサー搭載のVlogcam「ZV-E1」に装着された「SEL16F18G」です。思いのほか、サイズが小さく感じられます。
「SEL16F18G」レンズは見るからにVlogcamを意識した設計になっているというか、以前だったら「動画向けのレンズなの?」とか言われそうなレンズですが、もう今時は「動画用」とか「静止画用」とかいうレンズはないですからね。動画撮影の比率もかなり上がってきているので「静止画用レンズ」とか言うと市場の半分を失ってしまいます。なので、今回のレンズもそうですが、新型レンズは写真撮影も動画撮影でも最高のスペックで撮影出来るレンズという仕上がりになっています。
直径も大きくなく、コンパクトボディの「ZV-E1」に装着してもバランスの良い見た目になります。
Vlogでの動画撮影に向いた広角レンズというと「SELP1635G」がありますが、それよりも大幅にコンパクトになっています。Vlog撮影だと結局、16-35mmのズームレンズでもほとんどのシーンでワイド端の16mmしか使っていないと思うので「SEL16F18G」をつけっぱなしにて旅Vlogの撮影をする、なんていうのもアリですよ。ズームしたければデジタルズームを使ってしまう、という方法もあります。
レンズ先端からフォーカスリング、絞りリングが並び、その手前にフォーカスロックボタン、AF/MF切替スイッチ、アイリスロックスイッチが並びます。
アイリスロックスイッチは絞りリングを固定するのではなく絞りオートの「A」と絞り数値の域を行き来できないようにするためのスイッチです。絞りリングを使わずにカメラボディにあるダイヤルで絞りを操作したい、という方は「A」に固定して使うので、そのためのアイリスロックです。絞りリングの絞り数値を固定するものではありません。
クリックスイッチは絞り操作したときのカチカチという感触をなくすためのスイッチです。動画撮影時に絞りダイヤルの音が入らないようにするのと、スムーズに絞り操作ができるように搭載されています。写真撮影のときはクリックオンで使った方が安心ですね。絞りダイヤルを誤って回してしまったときなどに感触で気づけます。
SEL16F18Gの前玉は14mmの様に出っ張ってはいないので、フィルター装着が可能です。NDフィルターやPLフィルターなどを装着できるので、それもSEL14F18GMと比較したときのメリットになります。
SEL14F18GMは星景撮影のためのベストレンズ!というイメージですが、16mmでもかなりの広角ですし、NDフィルター、PLフィルターが装着できるので汎用性も高くなります。なによりSEL14F18GMより軽量コンパクトで価格も安いので、今後は「SEL16F18G」を星景撮影用に調達される方が激増しそう。
山などに星景撮影しに行く方も多いと思いますが「少しでも軽量化したい」という方には、とてもありがたいレンズになるかと思います。
「山での星景撮影」や「山での山岳写真撮影」に向いていると言えば、このセット。”α7C R”とSEL16F18GMの組み合わせは最高の軽量コンパクト撮影セットかも。”α7C R”は”α7R V”と同じ6100万画素センサーを搭載しています。
風景撮影だとズームレンズできっちり構図を作りたい、という方が多いと思いますが6100万画素もあれば、多少のクロップでも画質劣化などはへっちゃらです。
装着したときのバランスも良くて、”α7C R”のボディ底面と高さがあっているので、ほぼ並行に置くことができます。対抗系レンズを装着するとカメラが上向きになってしまうところが、これなら安定した置き方ができます。
ソニーブースのハンズオンコーナーではZV-E1と”α7 IV”が1台ずつと”α7C R”が2台用意されて、4本のSEL16F18Gを装着していましたがソニーさんの推しが”α7C R”との組み合わせ、ということなのかも。
”α7 IV”との組み合わせもこんなバランスです。コンパクトなシステムで持ち歩きしやすそうです。
では、これらのカメラで撮影してきたデータを少しだけですが紹介したいと思います。
近接撮影も得意なレンズで、かすみ草をドアップで撮って、絞り開放にしています。
大口径レンズですので、絞り開放で点光源を撮影すると画面左上の様なレモン型の玉ボケが発生します。口径食というものなんですが、大口径レンズを絞り開放で撮影するとほとんどのレンズで出ます。
こちらは絞りをF2.5まで絞ったところです。これでレモン型のボケはなくなります。こうして絞りを閉じると絞り羽根の形が出てきて、丸ボケがカクカクした形になってしまうことがあるんですが、SEL16F18Gは11枚絞り羽根を使っていて、多少絞っても円形の玉ボケにできます。
ちなみにSEL14F18GMとSEL20F18Gは絞り羽根は9枚です。スペックだけで言うとSEL16F18Gの方が絞ったときの点光源の描写は良いと言えるかも。
こちらはもう1ノッチ絞ってF2.8 にしています。これでもカクカクした形にはなっていません。11枚羽根、優秀です。
16mmの広角レンズで、撮影対象がポートレートというのは難しいかなとか思っていたんですが、なるほど、こういう広がりのある写真を撮って持ち帰ることができるんですねー。誰が撮ってもこういう写真になるんですが、スゴい綺麗です。
↑こちらは腕を上に伸ばして高いアングルから撮影したところ。
↑こちらは手前のテーブルの高さギリギリで撮ったところです。こうしてローアングルとハイアングルを変えるだけでも印象の違う写真になります。
F14まで絞って撮影したものがこちらです。さすがにF1.8 で手前の花とモデルさんまでの距離が離れているとボケボケになってしまうので、かすみ草だというのがわかるようにするにはこれくらい絞らないと。
こうして絞りリングが付いていると、撮影時に電源を入れながらリングを回して自分で思い通りの被写界深度での撮影がサッとできるんですよね。
標準ズームレンズを装着しておいて、どうしても広い写真を撮るときはXperiaの16mmレンズを使って撮影しちゃう~、という方もいらっしゃいますが(すみません、私もそういうときあります)、もっとマジメに写真するためにも、標準ズームレンズに加えてSEL16F18Gは必要な気がします。
よりコンパクトな16mm単焦点レンズ。Vlogにも街歩きスナップにも星景撮影にもいろいろなシーンで使えそうです。
希望小売価格は約14万円前後で発売日は4月11日予定です。3月4日(火)10時から予約販売が開始になります。
先ほど、店頭セミナーでご案内をしたときに「これ、また品薄になるかな? 大丈夫でしょ?」というお客様がいらっしゃったのですが、わからないですよ。そんなに爆発的に売れることないだろ、とかメーカーさんも考えていると激品薄になるかもしれません。
なんせ、SEL1635GM2もSELP1635Gも大人気でしたからね。
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注意点は抽選した翌日のクーポン発行になるため、お買い物する当日に抽選してもすぐには使えない点です。そのため、受注開始時に間に合わせるためにも今すぐ抽選に参加されることをお勧めします。
なお、予約開始日の3月4日火曜日は当店は朝9時30分から特別営業をいたします。ご出勤前に予約オーダーをしていきたい、という方は是非、新橋のソニーショップテックスタッフをご利用ください。
予約が開始したらこちらのblogや当店X(旧Twitter)でもお知らせしますのでぜひチェックをどうぞ!
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G レンズ 超広角単焦点レンズ SEL16F18G |
ソニーストア価格: 約14万円 税込 |
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![]() 3月4日(火)より予約販売開始 |
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発売日 | 2025年4月11日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド: 3年ワイド/5年ベーシック: 3年ベーシック: 無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
発売後、実機を当店店頭にて展示予定 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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【レビュー】広角単焦点レンズ『SEL16F18G』の実機イベント展示レポート
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