【長期レビュー】世界最高ノイキャンモデル『WF-1000XM5』のワイヤレス充電やその他の話
9月1日発売の世界最高ノイズキャンセリング性能を誇るワイヤレスイヤホン「WF-1000XM5」を使い始めて間もなく2ヶ月になろうとしています。
私も個人的に使い続けています。時間のかかるレビューなどもしているのですが、そのレポートをお届けします。お客様から相談された少しわかりにくい設定方法の部分なども紹介したいと思います。
こんにちは、店員佐藤です。
WF-1000XM5を気に入って使い続けています。今までは製品を裸でそのまま使っていましたが、WF-1000XM4の時にメーカーさんからシリコンケースに入れてのワイヤレス充電は控えた方がよい、というアナウンスが出て、なるほど、充電中に熱がこもってしまいワイヤレスイヤホン本体のバッテリーを傷めてしまうことがあるのか、という気づきがありました。
やってはいけないと言われるとやりたくなると言うか、WF-1000XM5はイヤホン本体も小型化されていますが充電ケースもかなり小さくなっているので、これだったらなにかシリコンケースとかに入れてもさほどボディが大きくならずに持ち運べるのでは? 充電ケースになにか傷が付いたりするのも嫌だしな、ということで、つい私もシリコンケースを買ってしまいました。
ま、充電するときは外して、持ち運びのときにだけ装着すれば、イヤホン本体を痛めることもないだろうと思っていたのですが、実際のところ、WF-1000XM5のワイヤレスイヤホンの温度管理とかどうなっているんだろう? ということで、試してみました。
ちなみにこれにかなり時間がかかるんです。なんせイヤホン本体がノイズキャンセリング機能を使っても本体だけで8時間使えるというモンスター級のスタミナ性能になっています。ケースまで放電させようとすると16時間かかるんです。
で、こういう実験をしてみるとわかるんですが、たぶん、カタログ数値以上にバッテリーの保ちがよく、充電ケースをやっと0%にできたと思ってもそこからイヤホンを50%くらいまで充電出来てしまったりしました。要は表示されるバッテリー残量の%数字があまりアテにならなくて、1~2%になってもそこから数十分使えてしまったり、よくわからない状態になっています。
充電テストをするのに一度、イヤホンもケースも0%にする必要があるんですが、バッテリーを放電させるのがすごい大変でした。
で、ワイヤレスチャージャーを用意してケース付きとケース無しで充電。イヤホン本体のタッチセンサー部分を充電中に蓋をあけて赤外線温度計測器で測定しています。計測温度はかなりばらつきがあるので5~6回測定してその平均数値をメモっています。同時にイヤホン本体とケースの充電量を測っていて、それをグラフにしたものがこちらです。
こちらはシリコンケースに入れないでワイヤレス充電したときのものです。イヤホン本体の温度が38度に達っしないように充電しているようで、38度近くなると充電量を減らして温度があがらないようにする、ということをしています。
ケースの充電よりもイヤホン本体の充電を優先していて、80分でイヤホンはほぼ満タンになって、そこからイヤホンの温度が下がってきたところでケースの充電をしていく、ということを行っています。
で、こちらが気になるシリコンケースに入れてワイヤレスチャージしたときの様子なんですが、さほど変わりはなく、イヤホンの満タンチャージまでは80分、ケースの充電量もほぼ同じくらいになっています。
誤差はあるんですが充電中のイヤホンの温度が上がりやすいのはやはりシリコンケースに入っている状態のほうですぐに温度が上がってしまっているのがわかります。ただ、38度に達しないようにコントロールされていて、イヤホンの内蔵バッテリーに負荷がかからないようにコントロールされているようには見えます。
イヤホンのハウジング外側からの計測なので、内部のバッテリーの温度を直接計測することはできませんが、シリコンケースの影響はあまりなさそうですね。(WF-1000XM4の時に計測したら、もっと温度があがっていた記憶があります)
なお、こちらも試しに、ということで、スマートフォン「Xperia 1 III」以降に搭載されている「おすそ分け充電」ってどれくらいのスピードで充電ができるものなのかも試してみました。
こちらも温度の上がり方などはほぼ同じで、イヤホンの充電も80分で満タンになっているので充電ペースも同じくらいみたいです。ただ、これは誤差の範囲なのかケースの充電スピードは遅く、120分充電しても40%に達していないのはおすそ分け充電だけです。
イヤホン本体も他では20分で40%くらいまで充電していますが、おすそ分け充電では20%に満たないくらいになっています。充電スピードはやや遅いのかもしれません。
そして、USB Type Cでの充電も計測してみました。これは30W出力のスマートフォン用のACアダプターを使って充電しています。これが最速充電になると思います。
有線での充電だとイヤホン本体が60分で満タンになっているので3割以上速いスピードで充電しています。ケースも70分で満タンになっていますので倍近いスピードで充電しています。それでもイヤホンの本体温度は38度まで上がっていないので、バッテリーに負担のかからない温度で制御されて充電しているのがわかります。
やっぱり有線充電で使うのが良さそうですね。
ちゃんと温度管理も低めにされているみたいですし、シリコンケースに入れて、充電にはUSB接続での有線充電をして使おうと思います。
さて、それ以外の話ですが、WF-1000XM5にはイヤーピースの最適サイズを計測する機能がついています。アプリ「Headphones Connect」についている機能ですが、使っているイヤーピースがちゃんと密閉されているか、付属の4つのサイズのイヤーピースのうち、どれが最適なサイズなのか計測することができます。
今まで、私はMサイズ、もしくはSサイズで使っていたのですが、計測してみたらLサイズが最適サイズとのこと。以来、Lサイズのイヤーピースで使っていますが、確かにこれで密閉性があがって、よりノイズキャンセリング性能が高まった気がします。
というか、ノイズキャンセリング性能で静粛性が高まったからなのか、切り替えで外音取り込みになったときに、外音取り込みの音量がアップしたような気がします。外音取り込みの音量ではLinkBuds Sの方が上と思っていたのですが、これはWF-1000XM5の方が聴感上、大きく聞こえるかも。
イヤーピースのサイズはWF-1000XM4と比較するとSSサイズが加わって増えています。イヤーピースの形状も変わっていて、スカート部分の肉厚が薄くなっています。これがあって、今までMサイズで使っていた私でもLサイズが使えるのかも。
特に外れやすくなった感じもなく、快適に使い続けています。
それと、こちらはお客様から相談があった件ですが「アダプティブサウンドコントロール」というユーザーの行動を検知して自動でノイズキャンセリングと外音取り込みを切り替えてくれる機能なんですが、切り替わりの際に通知音がするので聞こえないようにできないか?という相談がありました。
あまり普段から気にしていなかったというか、私は知らず知らずのうちにこの機能をオフにしていたみたいで、どこに設定があるのかわからなかったんですが、アダプティブサウンドコントロール画面の右下の設定ボタンから設定画面を呼び出して、通知音のオンオフができるようなので、防備録としてここでご案内しておきたいと思います。
なお、手動でノイキャンと外音取り込みを切り替えたときの通知音は、これまた別のところに設定項目があります。システムタブの中にある「通知音と音声ガイダンス」の設定の中にスイッチがあります。
こちらをONにしておくと、自分で切り替えたときにだけ通知音が鳴ります。タッチセンサーのタップで切り替える設定にしている方もいるかと思いますがタップが正確にできないこともあるので、こちらは通知音がしている方が良いかなーとか思うのですが、音楽再生時に集中力がそがれる、という方はこちらもオフにされると良いと思います。
あとはWF-1000XM5の音が途切れやすいという声もあるようですが、私もそう思います。特にLDACで使っている時に多く、接続品質を接続優先にしておくとやや軽減されるかな?という感じです。
あと、ズボンのポケットやシャツの胸ポケットに入れて歩いていると切れやすく、スマートフォンを手に持って目の前に持ってきているときは切れにくいというのがあるようです。
どうもLDACで660kbpsとか990kbpsとかのハイビットレートを使っていて、それで切れやすくなっているんじゃないかな?という気がするんですが、接続しているビットレートを測定するアプリなどがないのでわからないんですよね。
ちなみにLE Audioに対応しているXperia 1 IVとXperia 5 IVでLE Audioにて接続していると、こちらは途切れにくくなるようです。そういうのを正確に測定したいんですが、なんせ周りの環境にかなり左右されるので測定のしようがありません。キツキツの満員電車の中でも安定した通信ができているときもあれば、ガラガラの電車内でも途切れることがあるのでわからないんですよね。
なお、LE AudioについてはXperia 1 VとXperia 5 Vも対応予定で、イヤホンのアップデートで実現するらしく、WF-1000XM5の本体ソフトウェアアップデートは必ずそのときにあります。それで接続安定性も改善されることに期待しています。
以上、50日間使っている「WF-1000XM5」の長期レポートでした。
昨日から「リスニングヒストリー」が使える様になり、機能をオンにしておくと、自分がよく聴く楽曲などをシーンごとにリストアップしてくれるそうです。
WF-1000XM5のオーナーさんは是非、早めに機能をオンにして自分の好みを分析してみては!?
ワイヤレスノイズキャンセリング ステレオヘッドホン WF-1000XM5 |
ソニーストア価格: 41,800 円税込 |
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発売日 | 2023年9月1日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
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