【レビュー】ワイヤレススピーカー『SRS-RA3000』実機レポート
本日より正式にサービスインした「360 Reality Audio」ですが、もっとも安価に楽しめるワイヤレススピーカー「SRS-RA3000」での楽しみ方を紹介したいと思います。
今日はテレワークで自宅からお届けいたします。
こんにちは、店員佐藤です。
当店blogでは繰り返しのご案内になりますが、ソニーの新しい音楽フォーマット「360 Reality Audio」はもう体験されましたか?
従来のサラウンドや立体音響とどう違うのかというと、ドルビーサラウンドみたいな水平方向だったり上方向のドーム状のドルビーアトモスだったりとは違い、今回は球状の音場空間を楽しめる作りになっている点。上方向だけではなく下方向まで360度全方位に音の場所を定義できるフォーマットとなっています。
もしも、このblog記事をスマートフォンでご覧になっていて、そのスマートフォンにヘッドホンが接続されている様であれば、その効果を簡単に体験することができます。
この違いはどんなヘッドホンでもわかるかと思います。
「360 Reality Audio」はヘッドホン用とスピーカー用にふたつの音源を用意していて、ヘッドホン用の音源は本来は個人個人の耳型に合わせ、ヘッドホンの特性まで調整した音で楽しむようになっているんですが、これらの音源は大体の平均的な耳側に合わせて調整されていて、大体の「360 Reality Audio」が楽しめる様になっています。
こちらも一般的なヘッドホン用に作られた音声です。
これくらいなら通常のサラウンド技術で実現できるのではないか?と、思われるかもしれませんがよく聞いてみると左の音ではなく「左の方」の音だったり、聞こえてくる音が両耳の間の頭の中ではなく、頭の外から聞こえてくるはずです。
ヘッドホンで聴いているのに、スピーカーで聴いているような音が楽しめます。「音をオブジェクト化して任意の場所に置いて鳴らす」というのはこういう感じなんですね。
これをひとつのワイヤレススピーカーで聴かせる、という製品が今回の「SRS-RA3000」になります。上位機種に「SRS-RA5000」がありますが、そちらがソニーストア価格:66,000円。やや小型の「SRS-RA3000」が36,300円になります。
ワイヤレススピーカーとして見るとやや高額な印象ですが、サイズもそれなりにあり音質も「見かけサイズ以上の音」ではなく、このモデルは「重」低音を感じられるほどパワーがあります。
実機の様子を紹介していきたいと思います。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座での先行展示で「SRS-RA5000」と「SRS-RA3000」の音は一度体験してきているのですが、ショールームで聴き比べてしまうとどうしても広い空間での聴き比べになってしまうので「SRS-RA5000」しかないな!とか、思っていたんですが、実際に自分の生活空間に近い当店店内で鳴らしてみると「SRS-RA3000」でも充分、というか、SRS-RA3000でも割と大きいんだと言うことに気づきます。
再生機能に関しては「SRS-RA5000」と同じで、本体だけで音楽を鳴らすことはできずホームネットワークに接続してWi-Fi経由でスマートフォンから操作するか、もしくはBluetooth 機器として使うか、もしくはアナログ外部入力で単なるスピーカーとして使うか、という3択になります。
基本的な使い方としては「Google Home」を使ってホームネットワークスピーカーとしてスマートフォンから音楽再生の操作をする方法。iPhoneでも「Google Home」というアプリを探してもらえればインストールできるので、そこから設定や再生操作をしていきます。
アプリからキャストしてしまえば、スマートフォンで再生している音楽データ、ストリーミングサービスなどの音声を再生することができるんですが、先ほどの「360 Reality Audio」の音を再生するためには「360 Reality Audio」の音源を提供しているストリーミングサービスを使う必要があります。
「360 Reality Audio」の音はダウンロード購入したりCDからリッピングしたりという音楽ファイルにはなっていなくて、当面はストリーミングサービスだけでの提供となるそうで、なにかしらのストリーミングサービスを利用する必要があります。
現時点で対応するのが「amazon music HD」と「nugs.net」という二つのサービスです。「nugs.net」は海外のストリーミングサービスでアプリも英語のみという仕様になっています。邦楽の提供もないので、日本では「amazon music HD」の利用がメインになるかと思います。
「amazon music HD」はストリーミングウォークマンでもおなじみですが、ハイレゾ音源のストリーミングをしてくれているサービスで、プライム会員の場合は月額1,480円、そうでない方は月額1,980円で楽しむサービスになります。
ハイレゾ音源、CD音源でのストリーミングが楽しめて、オフラインで使うウォークマンでも楽曲のダウンロードができるなど便利でお得なサービスになっています。ウォークマンA100の時にオススメしまくっていたサービスですが、こちらで「360 Reality Audio」の配信も行っています。
こちらのサービスですが初めて加入する方であれば通常、1ヶ月無料の試聴期間が用意されているのでお試しで1ヶ月聴くことができます。しょっちゅうキャンペーンを行っていますがタイミングが良ければ3ヶ月無料試聴にあたることもあります。3ヶ月無料試聴をしているときに申し込むのがお得です。
それと先ほどの「Google HOME」での設定の他に、SRS-RA3000の設定で「Amazon Alexa」の設定も行います。
私も仕組みがよくわからないんですが「Amazon Alexa」経由での「amazon music HD」再生にしないと「360 Reality Audio」フォーマットの再生ができなくなっています。
「amazon music HD」からのキャストの際には、キャストする機器として「RA3000」の名前が二つ出てくると思うんですが、四角い方はGoogle Home経由、丸い方がAmazon Alexa経由となっています。丸いアイコンがついている方でキャストする必要があります。
上手く再生ができると「amazon music HD」の再生画面に「3D」のロゴが表示されます。
それと「SRS-RA3000」の天面にある動作ランプでサウンドモードを表示する♪マークのところのランプがシアン(水色)に点灯します。これがホワイトだと「Immersive AE」という通常の2ch音声をスピーカー側で音場を広げた「なんちゃって360」での再生になっています。
「Immersive AE」での再生時に♪マークをタップするとランプは消えて通常の2ch音声になります。これを音楽再生しながら切り替えると、なるほど360の音と2chの音の聴き比べが簡単にできます。
誰が聴いてもはっきり違う音になります。
通常の2ch音声の再生だと、こんな感じでスピーカーの中から音がしている感じに聞こえるはずです。2ch音声でもひとつのスピーカーで鳴らしているわけなので、ま、それはそうですよね、という音。
「Immersive AE」モードにすると、こんな感じの音になります。
スピーカーの電源が入って音楽再生をし始めると、その音で自分で環境分析を行い最適な音に自らで調整を行い、空間に広がる音で鳴らします。部屋の壁や天井などの反響も利用していて、曲によってはハイハットの音が壁の方から聞こえてきたり、広がりを感じさせてくれます。
「Immersive AE」モードでは、決まったアルゴリズムで音を作り替えているところが「360 Reality Audio」の音源の場合は、制作者側が意図して作られた音場での再生となります。
ただ、これでLittle Glee Monsterのメンバーが周りで歌っている、真ん中で聴いている様な囲まれ感とかは味わえず、あくまで雰囲気とか臨場感を味わうもの。ヘッドホンで聴いたピアノの中に入ってしまったような音や、ドラムセットに座っている中で聴いている様な音場、というのは複数のスピーカーをグルッと周りに配置してサラウンドセットみたいな環境にして味わうモノなんだそうです。
今後、ソニーから発売される音響製品は片っ端から「360 Reality Audio」対応製品になっていくそうなので、ヘッドホンで味わった360度空間を味わうなら、もうちょっと待つ必要がありそうです。
ただ、この「SRS-RA3000」の臨場感もなかなか。自宅で試してみるとテーブルトップだけではなく床とかに置いても楽しめます。
部屋のどこに置いても空間での音楽が楽しめます。従来のスピーカーセットみたいにリスニングポイントの正面にいないとステレオ感が味わえないとかの窮屈な条件を気にしないで良いので、BGM的に流して音楽を楽しむのには最高のスピーカーです。
低域の音も豊かに鳴ります。液晶テレビなどをお使いでBluetooth対応のブラビアであればBluetooth接続でテレビスピーカーとして使うコトも可能。サウンドバー並みの音質が楽しめます。(あいにく、我が家のブラビアX8000EシリーズはBluetooth非対応モデルなので鳴らせないんですが)
なにげに便利なのがAC電源アダプターを本体に内蔵している点です。
電源はメガネプラグのコードを本体に接続するだけなので部屋がすっきりとします。これも実際に自宅で使ってみて便利に思えた部分です。
AndroidスマートフォンやiPhoneで使えるなら。。。ということで試してみたのがストリーミングウォークマンA100シリーズです。
こちらもGooogle HomeやAlexaをインストールすれば操作が可能です。ウォークマン本体に入れている楽曲も鳴らすことができるのですが、超コンパクトなウォークマンA100で音楽を鳴らすとウォークマンがリモコンみたいなイメージになりますね。
Amazon Music HDの「360 Reality Audio」も再生出来るのでスマートフォンと比べてまったく遜色なしです。こうして専用プレーヤーを用意しておくのも良いかも。
Alexaの操作で思いつくのがソニーのスマートウォッチ「wena 3」です。そういえば、このスマートウォッチもAlexa対応なので、ここから操作ができないか試してみたのですが、現時点では音楽とラジオの再生についてはサポートをしていないとなっていました。
RA3000での再生を口頭で指示しているんですが、元々、音楽とラジオについてはコマンドが通らないようになっているみたいですね。ただ、こうしてソニー製品にある数少ない?Alexa対応製品ですし、いつか対応してくれることに期待。
困った点、ではないのですが、サウンドモードのランプのシアンカラーですが、ヘッドホン向けの「360 Reality Audio」音源の再生でも点灯してしまいます。
本来の音源ではないのですが、ちょっとややこしいですね。「nugs.net」アプリでのキャストでもシアンカラーは点灯するのですが、ヘッドホン音源なのかスピーカー音源の再生なのかは区別がつきません。
ただ、ふわっとした広がった音場で聴くことはできるので、細かいことを気にしないならOKかも。
2chオーディオの「Immersive AE」モードでも広がり感は味わえるし、部屋のどこでも良い音で聴きたい、という欲求は満たしてくれると思います。
スマートスピーカーとしての音声入力機能はありませんが、ソニーのスマートスピーカー「LF-S50G」からの乗り換えも良いかも。Google Homeで同じネットワークに設定し再生スピーカーを「RA3000」に移せば「LF-S50G」に音声入力を行い、音楽再生やradikoのラジオ再生もできました。
ただし、外装キャビネットの取り外しなどはできないので「LF-S50G」の様にピカチュウ改造などは難しそうです。w
生活空間に置くのであればサイズ的にも「SRS-RA3000」も良いかも。RA5000みたいな天面スピーカーこそありませんが、ビームツイーターだけでもそれなりに音の拡散は感じられます。
「360 Reality Audio」の入門スピーカーとして、そしておうちBGMマシンとしてオススメです。
なお、明日、4月17日(土)はたった1日だけですがSRS-RA5000とSRS-RA3000を同時に店頭で試聴できます。ワイヤレススピーカーの購入でこの2モデルを比較検討されている方は店頭までどうぞ。
SRS-RA3000は今日から受付がはじまった「の対象機種でもあります。SRS-RA3000購入後に、上記サイトから申し込みをすると「amazon music HD」と「nugs.net」の3ヶ月無料クーポンがもらえますので、こちらの利用も忘れずにどうぞ。 」
360 Reality Audio対応 ワイヤレススピーカー SRS-RA3000 |
ソニーストア価格: 36,300 円税込 |
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発売日 | 2021年4月16日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:4,400円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:2,200円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3% |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
360 Reality Audio対応 ワイヤレススピーカー SRS-RA5000 |
ソニーストア価格: 66,000円税込 |
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発売日 | 2021年4月16日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:6,600円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:3,300円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3% |
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テックスタッフ 店頭入特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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