【レビュー】単焦点レンズ『SEL35F18F』ショールーム展示レポート
7月10日プレスリリース、7月17日10時から先行予約販売開始、8月30日出荷開始になる新型のフルサイズEマウント 単焦点レンズ「SEL35F18F」が一足早くソニーショールーム/ソニーストア銀座で展示開始になっています。
早速、お邪魔させていただいて実機を拝見させてもらってきました。ソニーショールーム/ソニーストア銀座の展示レポートをお届けします。
こんにちは、店員佐藤です。
2020年までにEマウントレンズを60本にする!という宣言が出たのが2018年秋でした。その後、続々とレンズが発表され「SEL24F14GM」「SEL135F18GM」「SEL200600G」「SEL600F40GM」が登場。あと9本のレンズが出てくるというところで、52本目のレンズとして発表したのが「SEL35F18F」です。
ピースが徐々に埋まってきましたが、今回はブランドレンズではなく手軽な価格で買える広角単焦点レンズです。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座では7月11日11時から展示を開始しています。展示されているのは1本だけなのですが、持ち込んだ自分のカメラボディに装着することが可能。展示されている”α7Ⅲ”ボディに自分のSDカードを挿して、撮影した画像データを持ち帰ることも可能という自由度の高い展示が行われています。
こちらが「SEL35F18F」です。ボディは“α7Ⅲ”が用意されています。自分の持ち込んだボディにレンズを装着して試すことも可能です。
レンズを外して単体で見せていただくこともできたので、持ち込んだサイズ比較用の単焦点レンズを並べてみたところがこちらです。
写真は左から新型「SEL35F18F」「SEL55F18Z」「SEL35F28Z」です。もちこんだレンズはたまたまですが、2013年に発売されたフルサイズEマウント対応カメラ“α7”シリーズのローンチレンズ2本になります。
サイズ的にもっとも近いのが「SEL55F18Z」だったのと、同じく焦点距離35mmの単焦点レンズということで「SEL35F28Z」を持ってきました。
前玉の直径が新型「SEL35F18F」がかなり大きいことに驚きます。
写真左がSEL35F18F、写真右がSEL55F18Zです。サイズはほぼ同じですが、レンズ筒はSEL35F18Fは樹脂製となっています。見た目はメタル調の仕上がりになっていますが、触ってみるとメタル製ならではのひんやりした感触がありません。
重量はSEL35F18Fが280g、SEL55F18Zが281gなのでほぼ重量も同じです。
前玉が大きい物で正面から見ても絞り羽根が良く見えます。
絞り羽根は9枚羽根の円形絞りを採用しています。
こちらは新型「SEL35F18F」と、カールツァイス「SEL35F28Z」を並べたところです。SEL35F28ZはフルサイズEマウントレンズではもっともレンズ長が短い36.5mmとなっています。新型「SEL35F18F」は73mmなのでちょうど倍となります。
コンパクトさではかないませんが、開放絞り値がF1.8とF2.8という差があります。
SEL35F18Fで試してみるとこんな違いになります。
α7Ⅲ+SEL35F18F F2.8 1/160
α7Ⅲ+SEL35F18F F1.8 1/320
絞り開放F1.8が使えると背景のボケが一段と大きくぼけるのがわかります。
単焦点レンズのメリットはこうして撮影者が映したい物、表現したい被写体をグッと浮き立たせて、脇役はすべてボケで背景に溶かして表現をすることができる点だと思います。
より大きくボケを作れるのは大きなメリットです。
また、このレンズは最短撮影距離が短く0.22mまで寄ることが可能。実際に試してみると被写体にしているレンズ側面に最短撮影距離でフォーカスを合わせるとここまで寄ることができます。
ちなみにレンズの最短撮影距離というのはレンズの前玉から被写体までの距離ではなく、カメラの内部にあるセンサーから被写体までの距離で測ります。左手前の“α7Ⅲ”のセンサー部分から被写体になっているG Masterロゴまでが約22cmということになります。SEL35F18Fのレンズ長が73mmで、フランジバックが18mmなので、レンズ前玉から被写体までの距離は約13cmということになります。これをワーキングディスタンスと言います。
ソニーのフルサイズ対応の単焦点レンズでここまで最短撮影距離が短いものはマクロレンズをのぞくと、他にありません。APS-C専用のEマウントレンズまで探すと2本ほどあります。SEL24F18ZとSEL20F28です。
SEL24F18ZはAPS-Cセンサーが主力だったNEXシリーズの時のベストセラーレンズでした。APS-Cセンサーで使うと画角は35mm判換算で36mm相当になります。最短撮影距離は0.16mだったのでもっと寄れるレンズだったのですが、イメージはこのレンズに近いかも。
36mmの広角で、被写体にグッと寄ることができるため、グルメレンズとして大活躍。F1.8の明るい単焦点レンズで、被写界深度を浅くして背景のボケを作れるのと同時に、大きく開く絞りのおかげでシャッタースピードを速くすることができるため、ブレを防止した撮影ができます。
「SEL24F18Z」は私も大好きだったレンズなのですが、これがフルサイズ版で出てきたとなると、これは萌えますね。
ソニーショールーム/ソニーストア銀座の展示では目の前にネコちゃんのフィギュアが置いてあり、こちらで試し撮りをしてみてください、という状態になっています。
のぞき込んでみると、うわー、にくいですねー。用意されているボディ”α7Ⅲ”は動物瞳AF設定されていて、ネコちゃんに向けると瞳にAFが自動で合ってしまいます。
α7Ⅲ+SEL35F18F F1.8 1/320
なるほどー。本物よりもやや小さい猫のフィギュア。ネコの赤ちゃんでもこれくらい寄った撮影ができてしまうんですね。本物のネコの赤ちゃんだったらすごい可愛い写真が撮れそうです。
α7Ⅲ+SEL35F18F F1.8 1/500
50mmの標準画角と違って35mmの広角レンズだと、より近いところから被写体を狙うことができます。小物撮影で焦点距離50mmだとちょっと離れないと全体が入らない、というイメージがありますが、35mmって感覚的に近寄りやすい画角なのかも。
α7Ⅲ+SEL35F18F F1.8 1/320
ショールームの天井にある照明を点光源にしてぼかしてみました。
ライブビュー液晶を引き出してカメラを上からのぞき込みながらフレーミングしているのですが、この角度でも動物瞳AFが発動していて、ネコちゃんの瞳にAFが食いついた状態で撮影をしています。
拡大してみても瞳のところにバッチリとフォーカスが来ています。
しかし、よく寄れますね。まるでマクロレンズでスナップ撮影をしているみたいです。それでいてAFは静かにスッとあってくれます。
AF制御にリニアモーターを使っているとのことですが、動作音はまったくしません。動画撮影時にも動作音を拾わないでしょうし、これはいろいろな面で使えるレンズになりそうです。
ソニーデジタル一眼“α”歴が長い方でしたら、手軽な単焦点レンズという風に映ると思いますが、標準ズームレンズなどのズームレンズと“α7Ⅲ”ボディを購入してフルサイズのミラーレス一眼カメラデビューをされた方に、次の1本としておすすめする最も使いやすい単焦点レンズとして「SEL35F18F」はおすすめできるかと思います。
APS-Cセンサー搭載のNEXシリーズや、“α6000”シリーズでも同様で、ズームレンズキットを購入して次におすすめするレンズは単焦点レンズなんですが「SEL50F18」などはちょっと最短撮影距離が長いので寄った撮影ができませんでした。そこでおすすめするのが「SEL24F18Z」だったんですが、価格が一気に高額になっている難点があったので「SEL50F18」をはさんで、気に入ったらステップアップするレンズ、という位置づけ。
しかし本体価格を考えたら「SEL35F18F」は2本目のレンズとして十分射程圏内に入れられます。
店員としてもフルサイズセンサー搭載の“α7”シリーズで入門された方へ、まっさきにおすすめできる使いやすそうな単焦点レンズの登場がうれしいばかりです。これは写真を撮る楽しさがすぐに伝わりそうです。
ソニーストアでは先行予約販売が7月17日(水)10時よりスタートします。販売が始まったら当店Twitterアカウントやこちらのblogでお知らせしたいと思います。また、当店店頭も出勤前に予約オーダーができるように通常は11時からの営業開始ですが、7月17日(水)は朝9時30分より営業を開始します。
ご出勤前にお立ち寄りいただき、予約オーダーをしてからのご出勤を応援いたします。店頭のサマーフェア特典と合わせてオトクにご購入ください。
7月はドコモの20%ポイント還元キャンペーンも行われています。還元額の上限がありますが、金曜日と土曜日はドコモの20%ポイント還元とおトクなd曜日が重ねて利用できるスペシャルデーで最大25%還元になっています。
dアカウントをお持ちの方はキャンペーンエントリーを忘れずに行い「d払い」での購入がオススメです。
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高額レンズであればソニーストアの「αあんしんプログラム」の加入も強くオススメするところなんですが、今回はちょっと微妙。3年ワイド保証が無料になる会員サービスで、3年ワイド保証がレンズ価格の5%程度に設定されるので、今回の場合は4,000円前後に設定されると思います。
そうすると「αあんしんプログラム」の年会費が6,000円になるので、1本で元が取れない計算になります。ただ、キャンペーンで3000円分のお買い物券のプレゼントがあり実質3,000円で1年間会員になれるため、ギリギリ元は取れます。1年以内にもう1本レンズを購入する予定があるなら入ってしまった方が良いでしょうね。
あとはMy Sony IDをお作りになったときにもらえる「AV商品10%オフクーポン」を使って購入です!
気になる販売価格ですが、ソニーストアではブランドレンズはメーカー希望小売価格から約1割引き、ノーブランドのソニーレンズは約2割引きでの販売となっています。「SEL35F18F」のメーカー希望小売価格は87,000円(税別)となっているので2割引きだと69,880円、もしくは71,880円などの価格になるかと思います。
商品出荷目安が8月30日と夏の終わり頃になってしまいますが、今年、後半を単焦点スナップで楽しむなら予約オーダーでしっかりゲットしておきたいところです。
なんせ、ここ数年は発売されるレンズがどれも発売日を迎える頃には超絶品薄状態になってしまっていて入手するのに数ヶ月かかるのが当たり前になっています。
今回も大ヒットAPS-Cレンズ「SEL24F18Z」と姿を重ねて見ている方が多いはずです。もしかすると今回も年内入手困難レンズになるかも!?
是非、お持ちのフルサイズ”α”でお使いになることを検討してみてください。
デジタル一眼カメラα [Eマウント]用レンズ SEL35F18F |
ソニーストア価格: 69,630 円+税 |
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発売日 | 2019年8月30日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:7000円+税 3年ワイド/5年ベーシック:4,000円+税 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ αあんしんプログラム 入会金3,000円分無料&月払いご優待 24回払いまで分割払手数料【0%】 |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
☆ソニープレスリリース 「開放F値1.8からの高い描写力と小型軽量設計で手軽に本格撮影を楽しめる 焦点距離35mm、フルサイズ対応の大口径広角単焦点レンズ『FE 35mm F1.8』発売 」
■初めてソニーストアでαレンズを購入されるお客様へ
強力な保証サービスを受けられるのがメーカー直販「ソニーストア」の最大の特徴です。「ワイド保証」と呼ばれる落下破損、水没時にも無料で修理をしてもらえる保証が用意されており、これに加入してαレンズを購入する事ができるのが最大のメリットになります。
大事に扱うしレンズやカメラを壊したことはないけど、という方が多いかと思いますが、万一の事故はいつやってくるかわかりません。荒天時にカメラを持っていくのを迷うようなシチュエーションで、カメラを大事にしてしまって持っていかないとせっかくの撮影チャンスを失う可能性がありますが、そこで「ワイド保証に入っているから、万一のときもなんとかしてもらえる」という安心感があれば思い切ってカメラを持ち出すことができます。
ソニーストアをご利用になっている方のほとんどの方が、このワイド保証を目的にされている、と言っても過言ではありません。
αレンズの場合3年間の動産保険をつけられる「3年ワイド保証」と、5年間の保証が受けられる「5年ワイド保証」が用意されています。価格は3年ワイド保証が商品価格の5%、5年ワイド保証が商品価格の10%程度に設定されています。
この保証加入額を無料、もしくは半額にするサービスが用意されていて、それが「αあんしんプログラム」という会員サービスになります。
ソニーストアの「αあんしんプログラム」に加入しているとメンテナンス費用が最大半額になったりソニーショールーム/ソニーストアで開催されるカメラスクールの割引きが受けられるなどの特典があります。
入会金が3,000円と年会費が6,000円かかるのですが、今なら入会金は無料、年会費も月払い会員になると3,000円分のお買い物券をもらえる特典が用意されていて実質年会費3,000円にしてもらえます。
3年ワイド保証が5%に設定されているので3,000円÷5%=60,000円という計算ができますので、6万円以上のレンズを購入して3年ワイド保証に入るなら、αあんしんプログラムに入会してしまった方が得!という計算ができます。
新発売の「SEL35F18F」の場合、ソニーストアでの販売価格は7万円前後に設定されると思いますので3年ワイド保証は3,000円~4,000円に設定されると予想されます。実質3,000円でαあんしんプログラムに加入できるとしたら(最低入会期間が1年になっています)ギリギリ採算がとれるかどうか、という計算です。
直近1年以内にもう1本レンズを買おうという気持ちがあるなら入会しても良いかもしれません。「SEL35F18F」のご購入前に是非ご検討になってみてください。
αあんしんプログラムの3年ワイド保証無料 or 5年ワイド保証半額サービスは会員専用ページから購入することで特典を受けられます。会員専用ページにログインするためには入会後、タイムラグがあります。年払いで約2時間、月払いの場合は翌日の正午以降でないと利用ができません。事前の入会をお勧めします。
※サービス内容がよくわからない、おトクな買い方に自信が持てない、という方はお気軽に当店店頭までご相談にお越しください。
αあんしんプログラム (入会金+ご利用料金) ZZ/A-AP |
ソニーストア価格: 0円~+税 |
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発売日 | 2017年3月1日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア購入特典 | ソニー提携カード決済で3%オフ 入会金(3,000円)無料キャンペーン(~10/20) |
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