“α7R2″+『SEL35F14Z』で撮る秋の尾瀬
こんにちは、店員佐藤です。
先週末は日曜日と月曜日の2日間を使って大好きな尾瀬に行かせていただきました。今回もたくさんの写真を撮ってきました。
夏から秋に変わっていく高層湿原の風景を紹介したいと思います。
さて今回も出発は埼玉県・川越駅からです。新宿発の高速バスが川越を経由して毎日尾瀬に定期運行しています。土曜日の店舗営業が終わってから自宅に荷物を取りに帰って、その足ですぐに川越に向かうとちょうどバスの出発時間23:30になります。
バスは尾瀬での乗り継ぎバスの時間に合わせるため、あちこちで休憩を交えつつ4時間ほどかけて走行します。(まっすぐ移動するとおそらく2時間半くらい。)
バスの利点は乗換なしで目的地まで連れて行ってくれること。自分で運転する必要がないので睡眠がとれること、そしてなによりも1人で行くときは交通費が安く済むことです。
今回の1泊3日の旅ですが旅費はテントでの宿泊費込みで9,800円(税込)です。これだけで尾瀬を横断してくることができます。
バスは出発するとすでに消灯時間を過ぎている雰囲気。出発時点ですぐに電気が消えます。うとうとしながら乗車すること4時間。一番眠い時間に「大清水」というところに到着します。
尾瀬は群馬県、福島県、新潟県の3県の県境に位置しており、それぞれの県からアクセスができます。群馬県側からは3カ所の入口がありもっとも一般的なのが「鳩待峠」からのアクセス。ここからだと約1時間の道のりで尾瀬ヶ原に到着できるので日帰りでの尾瀬ハイキングの場合はこのルートを使います。
今回は鳩待峠とは別の「大清水」というところから私は尾瀬に入ります。高速バスでは先に大清水に寄ってから鳩待峠へ向かうのですが大清水で降りる人はほとんどいなくてあまり人気のないルートというイメージ。私も初めてのルートになるのですが今回はここから尾瀬の湿原に向かってみます。
ここが大清水の休憩所。私の他にもう1人降りた方がいましたが電灯もなにもなく真っ暗なところでした。自分の持ってきたヘッドライトだけが頼り。
ここで靴紐をしっかりと縛って、長時間歩くための身支度をします。
今回のルートはこちら。右下にあるSのところが大清水で、ここから約2時間半をかけて「尾瀬沼」というところへ向かいます。尾瀬沼を半周してから峠を越えて尾瀬ヶ原の東端にある「見晴」まで行って、そこでキャンプ。2日目は「見晴」から尾瀬ヶ原を横断して「鳩待」まで行って、そこから乗り継ぎバスで帰る、というルートです。
キャンプ場のある見晴らしまではここから大体6時間ちょっとかかる計算になります。
バスの到着が朝の3時半。身支度して大清水を出発したのが朝の4時です。では行ってみましょう! 初めての尾瀬沼訪問です。
いきなり最初から不安になるのですが、なんせはじめて来たところ&真っ暗闇なものでどこから入山するのかわからないんです。うろうろしながらヘッドランプを頼りに入山口を探します。
立ち入り禁止とか書かれていますが、これは自動車の話。人は通行しても良いみたいです。
新道と旧道があるみたいなんですが、これだけ暗いとどっちを歩いても代わり映えなさそうな。。。ということで、安全に行けそうな新道を歩いて行きます。
歩いているウチにだんだんと空が白んできました。空を見上げても新月で月が出ていなく天気もなにもまったくわからなかったんですが、どうも雲が多そうです。
道はしっかりと踏み固められていて、あとで知ったんですが、ここの区間を昼間はバスが運行しているようで、700円で移動させてくれるんだそうです。
ちょうど1時間歩いたところで「一ノ瀬休憩所」に到着しました。ここまでクルマでこられるのか。時間は朝の5時なんですが、まだ誰も人はいません。
歩き始めなのでここで10分ほど休憩して荷物のバランスなどを調整します。
なんせしょっているザックですが、出発前にザックと一緒に体重計に乗ってみたら100kgを超えていました。ということは荷物だけで20kg以上ある計算。すごい重いんです。
ザックをあちこちで置いて休まないと、なんせ柔な体なのですぐどこか痛くなります。最初が肝心。身支度ができたらすぐに出発します。
一ノ瀬休憩所を過ぎると、ここからはクルマでは通行ができない狭い山道になっていきます。
ここから急に坂になっていきます。鳩待峠から尾瀬ヶ原に向かうときはずーっと下り坂なんですが、大清水の場合は手前に三平峠というところがあって山を越えていく必要があるんですね。
知りませんでした。20kgの荷物をかつぎながらなので、すぐに汗だくです。
昭和40年代の工事のことが書かれていますが、これに実はドラマがあって、なんでも大清水から沼山峠というところまで道路を作ろうとしていて、それを尾瀬で長蔵小屋を運営していたご主人が自然破壊を訴えて、道路建設を中止させることができたそうなんです。
中止が決まってから間もなく主人はなくなってしまったそうですが、その方がいなかったら今の尾瀬はなかったかも。ガイドブックでそんな話を読んでいたので、それで道路が作られるはずだった大清水からのルートを歩いてみたかった、というわけです。
先ほど歩いた整備された道はまさに道路建設されるはずだったルートだったとのこと。
だいぶ登ってきました。空もうっすらと朝焼けになっているんですが、まだ山の中で景色を見渡せるところまではきていません。意外と早く夜が明けてしまいました。
朝の6時過ぎに三平峠に到着。大清水が標高1190mで一ノ瀬が1420m、ここは1762mです。高尾山を登ったくらいかな? 20kgの荷物を背負って標高差570mを登ってきたことになります。
ここから15分ほど下ると尾瀬沼に到着します。
到着しました。ここが「三平下」です。はじめて見る尾瀬沼はこんな景色でした。
うわー、ドラマチックですね。尾瀬沼の向こうには燧ヶ岳が正面に見えます。これが尾瀬沼かぁ。
と、ゆっくりしているとここでさらにドラマチックなことが始まりました。燧ヶ岳に陽が当たりはじめています。急いでザックから”α7R2″を取り出して撮影します。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F8.0 1/160 ISO100
ここでやっと”α7R2″のファーストショットです。ここまで真っ暗で写真どころじゃなかったですからね。
撮影は全部手持ちなんですが、さすが4200万画素、山の様子までバッチリ写りますね。”α7R2″の高解像感はやはり山の写真に持って来いです。やや絞って解像感の高い写真を帰ってから4Kブラビアで楽しみたいぞ!という思いでシャッターを切ります。
標高2356mの燧ヶ岳は東北最高峰の山になります。その山が一瞬で全身に陽を受けるようになってしまい、このドラマはほんの一瞬だけ。ご飯を食べながらのんびり見られる感じではありませんでしたが、間に合って良かったぁ。
と、いうことで、日の出ショーが終わってからここでご飯です。最初の朝食は出発したときにコンビニで買ってきたおにぎりとインスタントの味噌汁。
ここで非常に重要なアイテムを忘れてきてしまったことが発覚。
マグカップを忘れてきてしまいました。あーあ、これで今回の旅ではコーヒーなしです。どこかの山小屋でお土産にマグカップがあればなぁ、と、思って探していたんですが最後まで見つからず、帰る直前の鳩待峠で売っていたのを見たときは、ま、こういうものなんだよな、と、笑うしかありませんでした。w
毎回、忘れ物をなにかしらしてくるんですが、今回のは悔しかったなぁ。味噌汁はクッカーに入れていただきました。
食事が終わったら尾瀬沼探索です。
尾瀬ではあちこちにこうした地図が用意されています。ルートを確認して沼沿いに反時計回りで「沼尻」まで歩いて行きます。次の目的地は「長蔵小屋」です。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F1.4 1/200 ISO100
20分ほど歩くと看板が出てきました。思いを込めて”α7R2″のDMFを使って慎重にフォーカスを合わせてシャッターを切ります。
フルサイズのF1.4という非常に浅い被写界深度でボケボケに見えない様に撮るんですが、この前後の奥行き感とか単焦点レンズならではの写りに、撮りながらほれぼれ。
写真撮ることの楽しさを満喫。
そうそう、カメラの説明をしていませんでしたが、今回はサイバーショット「DSC-RX100M4」をサブカメラにして腰につねにぶら下げています。”α7R2″の方はザックのショルダーハーネスにレールで固定する器具をつけていて、常時撮影できるようにしていました。
ちょっと贅沢な使い方ですがスナップ写真を含めて画になりそうな被写体は全部”α7R2″を使っていて、メモ代わりに撮影する写真はRX100M4を使っています。三平下まではサイバーショットしか出していませんでしたが、ここからはほとんどの写真を”α7R2″で撮っています。
ちゃんと後から現像した写真だけFlickrにオリジナルデータをアップロードしていて、それらの写真には撮影データを赤文字で記載しておきました。クリックするとオリジナルデータをご覧いただくことができます。
ほどなくして長蔵小屋に到着しました。ここが尾瀬を守ってくれた平野 長靖氏のおじいさん平野長蔵氏の名前がついた山小屋になります。到着したのは朝の8時過ぎなんですが煙がモクモクと煙突から出ています。
朝食時間にはちょっと遅いので、小屋のスタッフの方のまかないとか作ってるのかな?
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F1.4 1/1250 ISO100
平野長蔵氏は日本の自然保護の象徴とも言われている方。1922年にも尾瀬ヶ原をダムにして水力発電所を建設する話があったそうですが、それを請願してやめさせたのも平野長蔵氏なんだとか。
そういう由緒のあるところだと思うと、テントではなくここに泊まってみたいなぁ、とも思えます。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F1.4 1/1000 ISO100
小屋の中にはこんな気遣いも。雨の尾瀬も良いんですが、やっぱりできることなら晴天が一番テンションあがりますからね。
長蔵小屋の隣には「尾瀬沼ビジターセンター」があります。尾瀬の自然をいろいろ紹介しているのと、研究員の方々から現地の情報をいろいろ教えてもらえます。
私も声をかけていただき、はじめて大清水に来たこと、これから見晴まで行く予定という話をすると、途中の道の状況や見どころについて教えてもらいました。長蔵小屋のエピソードなども聞いてみると、どうやら初代の長蔵氏が山小屋を作ったのはここではなくて、沼尻だったことを知ります。
今は沼尻休憩所として小屋があるので、そこで美味しいコーヒーが飲めるよ、という話を聞いていざ出発。
道中の地図はすべてスマートフォンのXperia J1 Compactに頼っています。「YAMAP」というアプリを使って移動ログを取っているのですが、同時に国土地理院の地図をオフラインで見ることができるため、これでおおざっぱですが移動時間や方角、高度までわかります。
こんな山歩きにスマートフォンなんて信頼性の低いものを使って、壊したり、電池が切れたらどうするの?とか、私も最初は思っていたんですが、このモデルは防水性能があるしバッテリーもポータブル電源でいくらでも充電出来るし、万一壊してしまったときもバックアップでXperia Z3 Tablet Compactがあるし、と、2台持ちだったら信頼性もかなり高いと思います。
Xperia J1 Compact D5788JP_W |
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それよりもメリットも多数あり、GPSのおかげで自分の位置が常にわかるため迷子になることはありません。尾瀬のガイドブックや山の本を20冊くらい持っているのですが、それらも電子書籍としてインストールしてあるので本を20冊もってきても重量は138gで変わらず。
尾瀬は電波が届かない場所なので携帯電話としては使えませんが、逆に言うと飛行機機内モードにすることでバッテリーのもちもかなり延ばして使えます。
今回も大活躍。地図を見ながら尾瀬沼散策を続けます。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F11.0 1/60 ISO160
こちらは3本カラマツ。こんもりとここだけ盛り上がっていますが、この地に多くの伝説を残す尾瀬中納言の墳墓という説があるそうです。
開けた湿原にぽっかりと立っている3本のマツは画になります。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F1.4 1/60 ISO160
尾瀬沼ビジターセンターで若い学芸員さんから、かわいいオコジョの動画を見せてもらいました。木道の下からたまに顔をチョロっと出してくれることがあるんですよ、などと言われてしまったもので、私もオコジョを見つけたくて、ずーっと下を見ながらの散策になってしまいました。
ちょっと動きがあったらすぐに動画を撮るぞ!という気持ちになって臨戦態勢で歩いてきたんですが、見つけられるのはキノコばかり。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F1.4 1/80 ISO100
ここでキノコの知識があったら食べられるものだけつまんで夕飯にしたくなっちゃうんですがまったくわからないのと、こうした植物を採取すると平野長蔵氏に叱られてしまいそうなので写真だけ撮らせてもらってきました。
レンズは新発売の35mm F1.4のカールツァイスレンズを使っていますが、このレンズ、最短撮影距離も短めなので、こうしてマクロレンズっぽい撮り方とかも出来てしまいます。
フルサイズEマウントのレンズってどれも最短撮影距離が長くて、スナップ撮影に使うと難しい感じがしてしまうんですが「SEL35F14Z」は写真を撮るのが楽なFEレンズかも。NEX時代に使っていた「SEL24F18Z」を思い出します。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F2.0 1/800 ISO100
オコジョが出てきてくれるとしたら、こんなところで、白い顔をぴょこっと出してくれるはずなんですが、うーん、なかなか見つからないですね。
そういえば尾瀬沼ビジターセンターでも発見されたのは1ヶ月に一度くらいの割合だったみたいです。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F8.0 1/80 ISO100
尾瀬沼をグルッと半周してきました。燧ヶ岳は私の背中側に来ていて、おそらく大清水が今は対岸方向にあるはずです。
尾瀬ヶ原とは違って人の数も少なく、秘境気分満点です。
朝の10時前に沼尻休憩所に到着しました。このあたりに最初の長蔵小屋があったそうです。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F8.0 1/60 ISO100
休憩所に入って小休止です。朝、飲むことが出来なかったホットコーヒーをいただきます。休憩所の窓からは一面の尾瀬沼です。
淹れ立てのちゃんとしたコーヒー。美味しいですねぇ。尾瀬沼の風景を目に焼き付けながらいただいてきました。
ここまでですでに10kmほどの道のりでした。あとは峠をひとつ越えて、キャンプ地の「見晴」まで歩くのみ。
約2時間かかるとなっていますが、20kgの荷物をしょっての登り下りなのでもうちょっと時間がかかるかな?
尾瀬ヶ原へ向けて、最後の5.0kmに向かいます。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F8.0 1/10 ISO400
最初の30分はとにかく登り。台風18号が過ぎたあとというのもあって水量はどこも多いのですが、ここも沢上りに近い感じのところがいくつか。
白砂峠という峠を越えて、あとは見晴までは下りになります。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F4.0 1/60 ISO160
可愛いきのこを発見。道のりが険しくて息が切れてくると、こうして被写体探しをして写真を撮ってミニ休憩をするんですが、こういう被写体だと息を止めて撮影することになるので、かえって息切れすることになるという。。。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F14.0 0.3秒 ISO100
“α7R2″の5軸手振れ補正も、こういうところで試してみます。シャッタースピード0.3秒です。さすがに撮ったもの全部成功!とはいかず、こういうときは5枚くらいのシャッターを切って、一番出来の良いものを選びます。全部のブレはとまらないんですが、私の腕で成功率は5割くらいかなぁ。
腕の良い方だともっと歩留まりは上がるんだと思います。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F2.8 1/60 ISO160
尾瀬はどこにカメラを向けても被写体だらけ。天然の美術館の中に飛び込んでしまった感じで画になるものばっかりです。
2時間の山道も”α”があれば散歩道です。(ちょっと重いけど)
2時間の写真散歩の後、見晴に到着しました。
燧小屋が見えてきましたが、こちらがキャンプ場の管理をしてくれている山小屋です。最初にこちらに挨拶して案内を受けます。キャンプの利用料は1人800円。爆安価格で尾瀬に1泊できます。
ぎっしり詰めれば100張りほど張れるというテン場のすみっこの方にテントを設営します。夜中にカメラを持ってシャッターを夜空に向けて切りまくることになるかもしれないので出来るだけ迷惑のかからないところを選択。
テントの設営が終わったら、すぐにバッテリー充電開始。20kgのリュックのうちの0.5kgを占めるのが20,000mAhのUSBポータブル電源「CP-B20」です。私のキャンプ生活の必需品です。
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一度に5V 6.9Aの出力が可能でUSB端子も同時に4端子使えます。まさにテント内に旅館のコンセントがついている感覚でなんでもかんでも充電ができます。
もってきたお手軽ポータブル電源の「CP-V5A」もついでに充電してしまっています。(ポータブル電源の再充電はもったいないのであまりオススメしません。今回は1泊だけで容量にゆとりがあるのでやっています。)
ポータブル電源の充電をしつつ、お昼ご飯をつくります。この日のお昼は梅じゃこ飯と、塩とんこつラーメンです。炭水化物だらけでカロリーも1152kcalありますが、6時間も20kgの荷物をしょって歩いて来てますので消費カロリーも相当なもの。
こういうときはダイエットを気にせず、何を食べても良いんです。
バッテリーの充電をしつつ、自分の疲れた足も休めて体力を回復させてから、往復4時間の「三条の滝」までのハイキングを予定していたのですが。。。
あらら、予定よりも早めに雨が降ってきてしまいました。ビジターセンターで話をしたときは15時くらいから雨という予報だったように聞いていたんですが、もう降ってきてしまいましたか。
雨に降られてもカッパなどがあるので山歩きは問題ないのですが、カメラをしまって歩かないと行けないので極端に撮影枚数が減る旅になってしまいます。
明日も4時間以上の行程で20kgの荷物を背負って歩くことを考えると、もうちょっと足も休めたいし。。。
ということで、見晴エリアを探索。見晴は尾瀬のど真ん中にあるエリアで、ここにはキャンプ場の他に6軒の山小屋があります。
どこの山小屋にも食堂があって、昼間は誰でも利用ができるように開放されています。
ということで、お邪魔して、大自然の中で生ビールを1杯だけ。700円で冷え冷えのビールをいただけました。チップスターは150円です。
これで前夜ほとんど寝ていなかったのと、東京湾で地震があって早起きしてしまい、かなりの寝不足気味だったのを直すため、昼寝します。
えー、せっかくお昼にキャンプ場に着いているのに、もったいない。。。というところですが、いいんです。
尾瀬は携帯の電波が一切届かないところなので、この予報は入山する直前の大清水の手前で取得した天気予報なんですが、初日は雨予報だったんです。もともと。ですが夜半から晴れてくれて2日目はずーっと快晴。
しかもこの日は新月で月が空にありません。
てっぺんを回ってから起きてきて、一晩中、星空を撮影するんです。そのためにも昼間に寝ておきましょう。ね。
で、そのまま17時まで昼寝。タイマーをかけておいて一度起きました。
というのも、ここのキャンプ場はお風呂が利用できるんです。時間が決まっていて、山小屋のお客さんが食事をしている時間にだけお風呂を使わせてもらえます。
尾瀬は水が豊富なので、こういう事ができるんです。私が尾瀬を好きな理由のひとつです。
さらに、電波が届かず電話はおろか、TwitterもFacebookもLINEもSkypeもできない状況だったのに、ここには衛星電話がありました。3秒10円!
トイレ利用のための100円玉を大量に持ってきているので、それを使って自宅に通話。今日なにがあったのかとか天気の話とかをしたら、それだけで3分終了。600円が吸い込まれていきました。(>_<)
まぁ、こういう不便を感じたくてこういうところに来てますからね。話のネタに良い経験をできました。(衛星を使った通話なのでタイムラグが盛大にあります)
ここにも長蔵小屋があるんですね。お風呂もいただいたし、これでまたテントに戻ってまた寝ます。
Xperiaが電波につながらないと、なにもやることがないですしね。
ただ、夜半過ぎには雨があがって快晴になるはず。タイマーをつかって11時から1時間おきに目を覚ますようにセット。その都度、テントから空を見上げて星が見えないかチェックを繰り返すのですが。。。なかなか雨があがりません。
3時過ぎにチェックしたところ、満点の星空が見えたので、すぐに飛び起きて尾瀬ヶ原に向かい、湿原からの天の川撮影に臨みます。これからの時間だったらタイムラプスで天の川からの夜明け風景が一辺に撮れるかも!と、期待していくのですが。。。
すぐにまた曇ってしまいました。時刻はまだ朝の4時前です。夜明けまであと1時間くらいあるのですが、ここで雲が奇跡的に取れるのを待ちます。
朝の5時から朝食。そういえば昨夜は夕飯を取りませんでした。道理でお腹が空きまくっているわけです。
いただいたのはk-tuneさんオススメのレシピで、尾西のドライカレーにレトルトのキーマカレーをかけたもの。
ドライカレーにキーマカレーを混ぜて食べると美味しいそうです。正直言って私はアルファ米があまり好きではなくて、ドライカレーといえどもちょっと躊躇するんですが、これならいけますね。美味い!
k-tuneさん、秘伝のレシピをありがとうございました。
ということで食事をして完全に朝を迎えてしまっても晴れることはありませんでした。一体、尾瀬入りする前の天気予報はどうなっていたのか。
最新の天気予報を見たくても電波がつながらないのでどうにもなりません。
カメラもこのときのために”α7S”、SEL1635Z、SEL28F20、SEL057FECなどをもってきていたのに、出番はなく、道中、体を鍛えるためのウエイトにしかなりませんでした。
ということで朝の6時にテントを撤収。雨は止んでいるんですが、まだテントはびしょびしょです。
先日の立山に続いて2連続での雨キャンプでした。どうやら雨男は私だったみたいですね。
燧小屋に札をお返しして、これでキャンプ場を後にします。
昨日ビールを飲んだところです。また来ますねー。
ということで朝の7時に出発して尾瀬ヶ原を横断していきます。この日は最短で3.5時間ほどの行程です。予定よりも早くキャンプ場を出てきたので遠回りして帰ることにします。
尾瀬ヶ原湿原は歩きやすいようにするためではなく、自然保護のために木道が敷かれてています。この木道からの撮影だけしかできないのでこうした花の撮影は木道の周りでしかできません。
なかなか都合の良いところで都合のよい向きに咲いているものってないんですが、そういうのを探しながら歩くのも楽しみ。あえて、木道はどこかに入れておかないと尾瀬っぽさも出ないですしね。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F8.0 1/60 ISO400
東電小屋に到着。「東電小屋」というくらいなので東京電力の小屋なのかと思っていたらどうやら違うみたいです。昭和6年に当時の持ち主だった東京電燈が入山者を泊めるようになって東電小屋になったそうです。
入口には記念撮影用のぼっかさんグッズなどが置かれていて、これを背負って写真を撮ったりしてもよいそうです。
うわー、やってみたかったなぁ。
東電小屋の電力の2割は太陽光発電によるものとなっています。あ、そうか。モバイルバッテリーがなくても太陽光発電で電力補給ってできるかなぁ。どうせ昼間は歩き回っているわけだし、リュックに装着出来るタイプ、使ってみようかな。
ここで小休止して、あとはひたすら「山ノ鼻」という尾瀬ヶ原の出口に向かって歩いて行きます。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F11.0 1/60 ISO320
こういうシーンも”α7R2″ならではのシーンに思えます。これから数週間すると全部抹茶色の草紅葉になって、10月上旬頃の最初の雪が降ったところで尾瀬は閉山します。冬になるまであと1ヶ月ほど。
短い秋の始まりです。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F11.0 1/60 ISO200
木道を歩いていると、こうして木道の脇にだけ花が咲いているところを発見。これは登山者の靴についていた種子がばらまかれてこんな事になっているんですかね? 見た目には綺麗だけど、こうして自然の秩序を人間が足を踏み入れることでちょっとずつ壊してしまうんですね。
途中、新品のできたての木道を発見。これは完成してからまだ数日しか経ってないんじゃないですかね? 新品の木のにおいがぷんぷんします。
木道にはちゃんと焼き印があって、何年に敷設されたものなのかわかるようになっています。H27になっているのは今年のものですね。寿命は大体10年くらいとのこと。
ありました、ありました。尾瀬ヶ原で一番古いものをみつけたのがこちら。H17はちょうど10年前です。耐用年数が経って、間もなく取り替えられてしまう木道です。
2005年というと、まだソニーデジタル一眼”α”が世に出ていなかったころで、ストリンガーさんが就任したばかりの頃です。
木道を歩きながらのタイムスリップ体験でした。
ツキノワグマの目撃情報もあちこちで目にします。道の途中にはこうして鐘があり、熊が近寄らないように、人間に気づいて逃げてもらえるように鳴らしてください、ということになっています。
通るたびにカンカン鳴らしていきます。
牛首分岐という三叉路までやってきました。ここまで約2時間。
木道には日陰もなく座るところもないので、こうして分岐点などがあるたびに置いてあるベンチが唯一の休憩場所になります。湿原の真ん中で休憩してもよかったんですが、あともうひとがんばり。
あと40分歩いて山ノ鼻で最後のお昼休憩にしたいと思います。
10時くらいになると朝方尾瀬について入山してくる人達で賑わってきます。先ほどまではすれ違う人もまばらだったのにだんだん人が増えてきました。
団体さんがやってくると「こんにちは」という挨拶も大変になってきます。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F11.0 1/50 ISO200
山ノ鼻に到着。尾瀬ヶ原の終点に到着しました。
一昨年の夏、至仏山に登ったときにお世話になったキャンプ場です。今日は一張りしかありませんでした。私もあの黄色のテントのあたりに設営しました。あそこがここのキャンプ場の一等地かな?
尾瀬植物研究見本園にやってきました。山ノ鼻のすぐ隣にある湿原です。
ここのベンチに場所をとって、ここでタイムラプス撮影&お昼ご飯です。
景色の良いところで素敵な景色を眺めながら食事をして、さらにその写真記録まで出来てしまうんですから良い時代です。
最後のお昼はチキンラーメンとチキンライスの豪華チキンづくしです。オマケに缶詰もヤキトリだったりします。
チキン懐石完成。ヤキトリ缶のたれはチキンラーメンに入れてしまうと濃厚なお店のラーメンの味になります。
これで1144kcalです。運動で3000kcalくらいカロリー消費をしている計算なので、これでも問題なし。
なお、尾瀬は出したゴミをすべて持ち帰る必要があります。食器を洗うこともできません。なので、出たゴミと、食器洗浄に使ったペーパータオルはひとまとめにして持ち帰ります。
私はこんなパッキン出来るビニール袋を持っていって、この中に全部まとめています。何度かキャンプしているうちに、こういうのは手慣れてきますね。
昨夜からずーっと曇っていた空ですが、最後の最後に青空をのぞかせてくれて、尾瀬のもう一方の雄、至仏山も一瞬だけ見せてくれました。
燧ヶ岳も一番最初だけ見せてくれたし、尾瀬の神様がご褒美をくれていたみたい。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F11.0 1/160 ISO100
ゆっくりとお昼休憩をしてこれで尾瀬ヶ原を後にします。(撮影したタイムラプス映像は店頭にて4Kブラビアで上映します。至仏山が見える瞬間がちらっとだけ撮れました。)
山ノ鼻ビジターセンターです。ここから鳩待峠までは登りで90分かかります。荷物を背負っていなければ1時間かからないくらいなんですが、今日は時間がかかるだろうなぁ。
下界ではまだ22~25度くらいの気温があると思いますが、尾瀬のお昼の気温はこんなものです。10度くらい涼しく、半袖ではさすがに肌寒いくらいでした。
が、こんな道を上っていくと、またまた汗だくになります。
食料が減ったとは言え、今回はカメラ機材があるので20kgの荷物はほぼそのままですからね。
山ノ鼻~鳩待峠もほぼ全て木道で整備されています。例によって年号を見ながら登っていると、耐用年数を1年超えたH16を発見。私が見てきた中で最古参です。2004年からここにあるということは、私がはじめて尾瀬に来たときよりも先輩です。あのときからずーっとここで頑張ってるんですね。
そんな木道の刻印を眺める旅でしたが、最後の最後にサプライズが待っていました。
なんと、この年号の焼き印をしている係の方を発見! 写真撮影はご遠慮ください、とのことだったのでお姿を披露することはできませんが、ガスバーナーで刻印を焼いているところを見せてもらってきました。
辺り一面の新しい木道に印をつけている最中で、珍しいものを見せていただきました。
ILCE-7RM2+SEL35F14Z F4.0 1/60 ISO100
証拠というか、これが焼き印をした直後の木道です。あてたところが周りまで全部焦げてしまっていますが、これが数日経つと、表面の焦げがなくなっていくんでしょうね。
これの場所、を大体覚えているので、今度尾瀬に来たときは「あのときに焼き印をされていた木道だ」と、思えるはず。
最後に良い思い出をありがとうございました。
ということで、無事に尾瀬から脱出して鳩待峠に戻ってきました。シーズン中は入山者数をカウントする機械が動作しているんですが、今シーズンはもう終わりなのかな?
鳩待峠休憩所の名物「花豆ソフト」(400円)をいただいて、これで今回の尾瀬の旅は終了です。
長文エントリーにおつきあいいただき、ありがとうございました。
撮影に利用したカメラは”α7R2″で、使用レンズはSEL35F14Zだけでした。(一部、SEL1635Zも1枚だけ入っています。)
単焦点レンズ1本だけで旅行するなんて、望遠も広角も使えなくて不安、とか思われるかもしれませんが、なんとなくなんとかなっちゃうし、サブカメラにサイバーショットがあれば記録写真は大丈夫なんですよね。
天の川の撮影は今回もできませんでしたが、初めての尾瀬沼、それと今まで来たことがなかった初秋の尾瀬ヶ原を高解像写真でたっぷりと撮ってこられたので大満足でした。
私にとっては山での写真撮影にこそ”α7R2″かな? と、思えました。
撮影してきた写真と、未公開のタイムラプス動画は当店店頭の4Kブラビアにて今週末から上映しています。ご興味ある方は是非ご来店ください。
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カールツァイス単焦点レンズ (FE 35mm F1.4 ZA) SEL35F14Z |
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ストア価格:199,880円+税 | |
ソニーストア長期保証選択 ・5年ワイド:20,000円+税 ・3年ワイド:無償 |
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メーカー商品情報ページはこちら 作例見本ページはこちら |
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発売日:2015年6月26日 | |
ソニーストア購入特典: 3年ワイド無償 “α”30周年記念ステッカープレゼント 送料無料 ソニーカード決済で3%オフ |
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テックスタッフ店頭購入特典: 長期保証半額クーポン 10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 開店1周年記念トートバッグ プレゼント(無くなり次第終了) |
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当店blog記事:6/29 6/26 6/25 5/29 4/7 4/6 プレスリリース |
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