『VAIO S15』HDDモデルにSSDを増設してみました
こんにちは、店員佐藤です。
3月に購入した自宅の「VAIO S15」HDDモデルにSSDを増設しました。購入したモデルがトイストーリー20周年を記念したスペシャルデザインのモデルだったんですが、これがHDDモデルしか用意が無く、なくなくSSDモデルをあきらめていたんですが、どうやらHDDモデルもあとからSSD搭載にできそうなので挑戦。
しかもすごい安いんです。2万円かからないで500GBのSSD増設をできてしまいました。その様子を紹介します。
標準電圧版プロセッサーを搭載した新型の「VAIO S15」ですが非常に快適に使っています。それまでWindows 7やWindows 8.1から10にアップデートしたVAIO type Fや、VAIO Fit 15Aを使っていたんですが、最初からWindows 10が入っているモデルはすんごく調子が良いですね。
パワーのあるプロセッサーのおかげで当初の目的通り4K動画編集もパワフルにこなしてくれています。
☆当店blog 16.4.26「トイストーリー『VAIO S15』セットアップレポート」
☆当店blog 16.4.17「『トイ・ストーリーVAIO』開梱レポート」
デザインもお気に入り。ピクサーアニメの「トイ・ストーリー」は1作目から大ファンで公開時に思わず全部買い集めてしまったほど。バズライトイヤーなどは日本での発売前に海外で発売されていたモノを取り寄せています。(今はもう羽根が壊れちゃいましたが)
Core i7搭載にして16GBメモリーにストレージがハイブリッドHDD 1TBは購入できる最上位スペックになります。せっかくのWindows 10モデルなのにタッチパネルをけちってしまったのがどうかな?と、思っていたんですが仕事でもマウス操作だけでWindows 10を使っているので特に問題なし。
アンチグレア液晶+広視野角液晶も自宅ではとても使いやすいです。強いて言えばディスプレイの解像度がもっと高ければ。。。ではありますが、価格も安く購入できましたしね。
で、問題が起こったのは先週の日曜日でした。
レッドブルエアレース千葉2016を観戦して帰ってきて、写真データの取り込みをはじめたんですが、この日は5,000枚の写真を撮ってきています。さらに4Kハンディカムの動画や4Kアクションカムもあり、これらをVAIO S15に取り込みながらNHKの放送を見ていたんですけど、取り込み途中に寝落ちしてしまう事態に。。。
まぁ、この日は4時半起きでしたしね。
やはりこうした大量データのコピーとかをしようとするとハイブリッドHDDでは時間がかかります。会社で使っているVAIO ZのSSDのスピードに慣れてしまっていると、やはり我慢がならなくなってきます。
全部HDDモデルだったら気にならないところですが、速いマシンを1台もっているとそうなってきちゃうんですよね。
SSDのドライブも安くなってきています。1TBのものが5万円を切るようになってきているので、どこかでハイブリッドHDDをSSDに換装する日はくるだろうな、と、思っていたんですが、もう、思い立ってしまったので、購入から2ヶ月でストレージ換装に挑戦したくなってしまいました。
が、ちょっと待てよ。お店の展示モデルのVAIO S15がSSDモデルなんです。
VAIO S15のSSDモデルは128GBのSSDを搭載した上に、さらに1TBのハイブリッドHDDも搭載するデュアルストレージ仕様になっています。これを一度はずしてみて、うちのHDDモデルのVAIO S15に搭載できないか、もしもできるならSSDへの換装ではなくSSDを増設することができます。
ということで、早速、VAIO S15のSSDモデルを分解してみます。分解方法はのちほど詳しく紹介します。まずは上記がSSDモデルです。
プロセッサーの隣にある、この長方形のボードがSSDです。M.2 SSDという規格のもので昨年から増えているそうです。それの8cmの長さがあるものが使われています。
固定はネジ1本ですので、これを外せばメモリーよりも簡単に外せます。
続いてHDDモデルのVAIO S15も開腹します。
当然、SSDは搭載されていませんが、スロットはそのままあります。固定するネジがないのですが、これは別途調達すればなんとかなりそう。
とりあえずは店頭展示機に入っているSSDをHDDモデルに移して、これで元に戻して起動してみます。
SSDとHDDの両方が起動できる状態で搭載されているとどうなるのか実験。これでSSDから起動してくれたら、もうあとはM.2 SSDを買って装着するだけです。
起動させてみるとCドライブになっているのは元々ついていたハイブリッドHDDの方でした。後から挿したSSDはDドライブになっています。それでもドライブとしては認識しているので、HDDモデルでもソケットは生きていた、ということになります。
では、BIOSを起動してストレージの読み込み順の設定を変更すればいいのかな?ということでBIOSを呼び出します。
BIOSの呼び出しはVAIO(株)製VAIOの場合はF3、もしくはF4キーを押しながら電源キーを入れます。
こちらで見るとストレージデバイスの1番が1000GBで2番が128GBという表示。
で、探してみるのですがこのストレージの順番を指定するオプションが見つかりません。内蔵ストレージとUSBデバイス、光学ドライブなどの起動順を指定するところはみつかるのですが、内蔵ストレージの中で順番を決めるオプションが見つかりませんでした。
と、いうことは、ストレージをフォーマットして最初にインストールしたドライブを最初に読み込む仕様にしていそうです。
ドライブを認識することはできたので、あとはなんとかなりそうです。ということで、ここでM.2 SSDをオーダーしました。
私が購入したのはこちら
- 出版社/メーカー: Crucial Technology
- メディア: Personal Computers
私の購入時で価格は18,777円です。512GBのSSDでこの値段!? 256GBだと11,592円です。M.2 SSDってこんなに安いのか。
Transcend SSD M.2 2280 1TB SATA III 6Gb/s TS1TMTS800
- 出版社/メーカー: トランセンド・ジャパン
- メディア: Personal Computers
1TBのM.2 SSDもあり、こちらは45,980円となっています。ちょっと悩んだんですが、システムディスクにそんなに膨大な容量はいらないかな。。。
Cドライブに素材を全て置いて4K動画の編集をして、完成品をDドライブにドンドン置いていく、という使い方をするなら、次にしたいのはハイブリッドHDDを2TBのSSDなどに換装する方が良さそう。
- 出版社/メーカー: AINEX
- メディア: Personal Computers
結果的に必要はなかったんですが、M.2 SSDを留めておくネジも買っておきました。こちらはあわせ買い対象商品で158円でした。
SSDのオーダーをしたらすぐに回復ドライブの作成をします。USB 2.0規格の8GB以上のUSBが必要になるのですが、マイクロUSB端子を搭載するポケットビットSAシリーズが実はUSB 2.0規格なんです。
持ち歩いているデータを一度待避して、これを回復ドライブにします。
回復ドライブの作成はコントロールパネルから「システムとセキュリティ」>「ファイル履歴」に進み、左枠の「回復」から行います。
回復ドライブの作成にはやや時間がかかります。作成した回復ドライブはPCのトラブルの時に利用ができますので、そのまま取っておくのが良いと思います。
翌日、M.2 SSDの500GBモデルが到着しました。さぁ、再びトイストーリーVAIOの開腹です。
VAIO S15を直前にシャットダウンする際ですが、Windows 10では普通にシャットダウンをしても本当にリセットがかかるわけではないそうです。ハードウェアに変更を加えるなどの際はShiftキーを押しながらシャットダウンする必要があるそうです。
直前の操作でこれを行います。
完全シャットダウンをしたらバッテリーを外して本体を裏返しにします。
ストレージやメモリーのフラップを外したら本体中央部にあるネジを外します。これ1本で光学ドライブが固定されていて、ネジを抜くと光学ドライブがそのまま横からすっぽり抜くことができます。
こんな簡単にBDドライブってついているんですね。
そして、その後は見えているネジを全部外します。HDDストレージも外す必要があり、その下に1本頭がやたら薄いネジがあるので注意。
メモリー自体は外す必要がないのですが、その下にあるソケットを2本はずします。これはスピーカー出力のようです。
あとは光学ドライブの側から、ちょっとずつボディをはがしていきます。小さなツメで固定されているのでピキピキと少しずつ慎重にはずします。
ヒンジの部分などは結構硬いのですが、見えているネジが全部外れていれば、ちょっとずつ外していけます。
こちらが完全に外せたところです。特に難しい作業はないのですが、やたらとネジが多いので、それだけ注意です。
M.2 SSDをパッケージから出してみたら、あら、固定ネジが入っていました。なんだ、わざわざ別途購入する必要はなかったですね。
ちなみにネジの様子はこちら。写真左が別途購入したM2×3mmのネジで、写真右が付属のネジです。
ネジの頭の厚みがだいぶ違います。
こちらは付属のネジをつけてみたところ。別にどこにも干渉するところはないので、これで問題はなさそう。
ま、でもせっかく買ってしまったので、別売りのネジでつけておこうかな。
SSDを装着したら元に戻していきます。ボトムを装着するときはファンの排熱側から装着していきます。これらの端子類がしっかりと顔を出すようにスライドさせながらはめていきます。ここはちょっとコツがいるところです。
最後にハイブリッドHDDを装着する手前で作業は終了。ハイブリッドHDDを装着しない状態でリカバリーします。
まだ、なにも入っていないSSDで起動しようとすると、ご覧のメッセージが表示されます。ここで「VAIOレスキューモード」を選択します。
VAIOレスキューモードに入ったら「トラブルシューティング(リカバリー)を開始」を選択します。
先ほど作成した「回復ドライブ」を挿した上で作業を進めていきます。あとは普通にWindows 10のリカバリー作業をはじめます。
ドライブから回復の際には、何も入っていないSSDですから「ドライブを完全にクリーンアップする」を選択してすすめて大丈夫。
リカバリー作業は約1時間ほどかかります。ちょうど1時間経ったところでこんなメッセージが表示されました。
TPMの初期化をする旨のメッセージなんですが、利用をしていなければ問題なし。下にある「Excute」を選んで次に進みます。
これでSSDでWindows 10を起動することができました。やはりSSDだとWindowsの再起動も爆速になります。Windows 10でちゃんとしたセットアップをする前に、WindowsをShift+シャットダウンをしてHDDストレージを装着します。
外しておいたハイブリッドHDDをストレージスロットに装着します。うまく行けば、これでしばらくここのフラップを開けることもなくなります。
さぁ、うまくSSDから起動しますように。。。
ということで、今度はCドライブが500GBで、Dドライブが1TBになっています。うまくSSDから起動することができるようになりました。
ということで、コツはハイブリッドHDDを装着せずにSSDだけでリカバリーをかけることでした。BIOSに設定項目がなかったときはどうしようかと思ったんですが、今はこういう使い方をするんですね。
ここまで記事を書いておいて、こういうことを言うのもアレなんですが、VAIO S15のSSD増設、換装は当店、及びメーカーで推奨するものではありません。トラブルの際には当店もメーカーも責任を負えませんので自己責任にて行うことになります。当店でも動作を保証するものではありませんのでご注意ください。
3年ワイド保証付きで購入されている方がほとんどだと思いますので保証が切れた3年後にパワーアップを試してみる、というのであれば良いかもしれません。
特に、トイストーリー20周年記念モデルということで、仕方なくHDD選択でVAIO S15を購入されている方には、こうして後からSSDモデル、しかも容量が128GBよりも大きいストレージを追加できるのは大きなメリットです。
ちなみに今月は私は誕生月で、ロースターか天体望遠鏡を買ってもらうつもりでいたんですが、それがSSDになってしまったというところです。
これを自宅に持ち帰ってすぐにセットアップして、レッドブルエアレースの4K動画の編集を早速、はじめたいと思います。月曜日に完成できるかなぁ。
【追記】
無事にレッドブルエアレースの4K動画編集は完成しました。SSDで作業をするとやはり何をやっても速い!です。
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