威力絶大の光学30倍ズーム搭載サイバーショット『DSC-HX90V』開梱レポート
明日からお届け開始になる新型サイバーショット「DSC-HX90V」の展示機が当店に入荷しました。1日早く開梱&ファーストインプレッションをお届けします。
お問い合わせのあったDSC-RX100M3の超解像ズーム vs HX90Vの光学30倍ズーム対決も早速やってきました。
「DSC-HX90V」は5月19日に発表になったモデルです。2015年モデルのサイバーショットが春先に発表にならなかったので新型モデルはもしかして今年は登場しないのかも!?とか、思っていたところで新型投入。
登場したモデルは「DSC-HX90V」と「DSC-WX500」の2モデルで両機種ともハイクラスコンデジRX100シリーズとデザインがそろえられたモデル。
光学30倍のズームレンズ搭載の小型コンデジで、しかも操作系がデジタル一眼”α”と一緒というのはかなり面白そう。
ということで開梱していきます。
本体の他にACアダプター、マイクロUSBケーブル、バッテリー、ハンドストラップと取説類がセットになっています。バッテリーは本体内充電での運用をすることになります。
これに別途、メモリーカードだけ用意すればすぐに使える様になっています。
使われるバッテリーはXタイプのものになります。小型大容量バッテリーでRX100シリーズとこれも共通。
セットアップをして、各機能をちらっと見てみます。
光学ズームで30倍までいけて、全画素超解像で解像感を落とさずに計算処理で60倍までズームが可能。さらにデジタルズームで120倍まで、となっていますが、それは4:3画角の18M撮影の際の話。VGAサイズなど撮影解像度を落とすと最大で459倍までいけるそうです。
459倍っていったら焦点距離で11016mmとかになります。焦点距離11mとかって言い方をするんですかね!? RX100M3にも超解像ズームなどは搭載されていますので、後ほど比較してみましょう。
そして、もうひとつおまけで楽しそうな機能がついているのがこちらのGPS機能です。撮影時にGPS信号を捕捉して位置情報を写真に記録することができるのと、GPSログと言って、持ち歩いている間もGPSで位置情報を記録し続けてくれて、撮影後に移動した軌跡ルートを見ることができます。
スマートフォンアプリでもそういうことはできるんですが、スマホの場合、かなりバッテリーを消費します。一緒に持ち歩くならサイバーショットでこれが出来た方が便利。
試し撮りに行くときにGPSログの記録も取ってみます。
サイバーショットDSC-RX100M3(写真左)と、DSC-HX90V(写真右)の比較です。正面からみるとそれほどサイズの違いを感じられませんが、実際には厚みが違うので一回り小さい感じになります。
モードダイヤルなども一回り小さくなっているのがわかります。グリップはRX100M3では別売りのオプションになっていますが、HX90Vはもともとついています。
電子ビューファインダーは同じモノが搭載されているかと思いきや、実は仕様が違っていて、RX100M3は有機EL 0.39型144万ドット。HX90Vは有機EL 0.2型63.8万ドットになっています。
有機ELを使ってくれているおかげで黒の締まりはあるしコントラストの高いEVFになっています。解像感はやはりRX100M3と比べるとかなり落ちるのと見た目の映像の大きさも0.7倍くらいに小さくなった感じになります。
それでも今日みたいな快晴の空の下だとすごく助かります。
ほとんど兄弟機種みたいな外観ですがセンサーサイズは大きく違いがあります。高倍率光学ズーム VS 1型センサーの超解像ズーム対決、どんな風になるでしょう。
出発前にDSC-HX90Vの操作画面をチェック。RX100M3同様にファンクションボタンを使った操作ができます。オートモードの際に登場するマイフォトスタイルも利用可能。
RX100M3と操作性が一緒、というよりは”α6000″と同じ感覚です。
撮影画角ですが3:2を選択できます。この場合は画像サイズは1600万画素相当になります。搭載しているセンサーのアスペクト比がRX100M3はデジタル一眼カメラと同じ3:2のセンサーなんですが、HX90Vは4:3のセンサーを搭載しているため画像サイズがやや小さくなってしまうんですね。
ズーム設定はあらかじめメニュー設定の中でおこなっておきます。ズームレバーを使ってのズームで光学ズームを使いきるとその上を自動で全画素超解像、デジタルズームと使っていってくれます。
ということで、GPSログをオンにしていざ出発。
GPSログは24時間分の記録をつけてくれるそうです。
DSC-HX90V F3.5 1/1000秒 焦点距離24mm
最初に向かったのが東京タワーが見える近所の公園です。↑これがHX90Vの一番広角側の24mmで撮影したところです。
いきなり光学30倍ズームをつかってみたのがこちら。
DSC-HX90V F6.4 1/250秒 焦点距離720mm
↑焦点距離720mm相当です。”α”レンズで最も高価なSAL500F40GをAPS-Cカメラで撮影した時の画角にほぼ近い状況。これが手の平サイズのコンデジで出来てしまうんです。
さらに、超解像ズームで60倍まで行くとこうなります。
DSC-HX90V F6.4 1/320秒 焦点距離720mm×デジタルズーム2倍
↑焦点距離1440mmです。こうやってみてみるとすごいですね。デジタルズームでガタガタになることもなく、ほぼそのまま拡大できた感じ。余裕で人がいるのが見えます。
さらにデジタルズームで120倍にしたのがこちら。
DSC-HX90V F6.4 1/320秒 焦点距離720mm×デジタルズーム4倍
焦点距離2880mmです。さすがににじんでしまっていますが人の形、洋服が見えます。
破壊力満点のズーム性能です。光学30倍、超解像ズーム60倍、デジタルズーム120倍、恐るべし。
DSC-HX90V F6.4 1/640秒 焦点距離720mm×デジタルズーム2倍
こちらは同じ場所から東京タワーのてっぺんを撮ったところです。距離はどれくらい離れているんでしょう。少なくとも333m上空のアンテナです。これが超解像ズーム60倍の写真です。
DSC-HX90V F6.4 1/800秒 焦点距離720mm×デジタルズーム4倍
こちらはデジタルズームまで使った120倍の写真。さすがにガタガタしてくるので、これはトリミングで良いかな、という写真になります。
さすがに120倍ズームになると撮るのも大変ですから。
DSC-RX100M3 F4.0 1/125秒 焦点距離24mm
つづいてはサイバーショット「DSC-RX100M3」のズーム性能を試してみます。。。と、言ってもおそらく、ここまでの写真だけで勝負にはならないことがRX100ユーザーさんならおわかりのこととは思いますが、一応。
DSC-RX100M3 F4.0 1/125秒 焦点距離70mm
RX100M3の光学ズームは2.9倍になります。焦点距離70mmがこちら。
DSC-RX100M3 F4.0 1/200秒 焦点距離70mm×デジタルズーム2倍
超解像ズームで140mmにしてみました。
DSC-RX100M3 F4.0 1/200秒 焦点距離70mm×デジタルズーム4倍
さらにデジタルズームで280mmにしてみました。
DSC-RX100M3 F4.0 1/200秒 焦点距離70mm×デジタルズーム4倍
こちらもデジタルズームで280mmです。
そんなわけで望遠ズームについてはもう桁違いの性能ということになります。まぁ、RX100M3はそういうカメラではないですからね。
DSC-RX100M3 F1.8 1/250秒 焦点距離24mm
ということでRX100M3らしい写真ということで、広角側の絞り開放での撮影も試してみます。RX100M3が得意なのはこんなカットです。背景が柔らかくぼけてくれていて、まさにデジタル一眼カメラの様な撮影ができます。
DSC-HX90V F3.5 1/320秒 焦点距離24mm
こちらは同じシーンをHX90Vで撮ってみたモノです。絞りはf3.5になりました。
絞り開放でデジタル一眼”α”風の写真を撮ってみたい、ということであればやはりRX100M3に軍配があがります。
DSC-HX90V F6.3 1/200秒 焦点距離200mm
ただ、HX90Vも頑張ればこれくらいの撮影は望遠側を使うことで可能になります。背景をぼかすなら被写体になるべく近づく、背景と被写体の距離をなるべく離す、そして望遠ズームを使うなんですが光学30倍という暴力的なズームが使えるので、背景の距離さえあればこういう撮影ができます。
DSC-RX100M3 F1.8 1/250秒 焦点距離70mm
同じところでRX100M3を使って撮ったモノがこちら。
うーん、RX100M3とHX90V、2つとも常時持ち歩きをしたくなってきました。
DSC-HX90V F3.5 1/800秒 焦点距離24mm
増上寺からのおなじみのカットです。24mmの広角が使えるのも良いですね。東京タワーの全景が楽勝で入れられます。
で、ここでデジタルズームを使うと。。。
DSC-HX90V F6.4 1/250秒 焦点距離720mm×デジタルズーム4倍
向こうからこちらを撮っている人が見えてしまうんです。破壊力満点。
それと”α7II”で採用された5軸手振れ補正が、初めてサイバーショットにも搭載されています。こういう超望遠撮影のときに威力を発揮するんですが、ハンディカムに搭載の空間光学手ぶれ補正に近いくらいの効果があるかもしれません。
動画撮影を光学30倍で試してみたのがこちらです。
普通に手持ちで撮影しています。ややあちこちフラフラしているところがありますが、優柔不断な私があちこちにカメラを振ってしまっています。
DSC-HX90V F6.4 1/250秒 焦点距離720mm
帰り道は浜松町回りで新橋へ向かいます。ちょっと開けているところを見つけると、すぐに望遠ズームを使いたくなってしまいます。
DSC-HX90V F6.3 1/200秒 焦点距離194mm
普段はこんな上の方に目線がいかないんですが、望遠ズームが効くカメラを持っていると視線もかわってきてしまいます。
DSC-HX90V F6.3 1/320秒 焦点距離280mm
新橋まで歩いてきました。
お店に到着。
ここでGPSログの記録を終了します。記録が取れたのは43分だったそうです。
PlayMemories Homeに取り込んで、HX90Vの写真を「マップビュー」で表示すると、こうして今日の写真散歩のルートと一緒に撮影した写真のおおよその位置が一緒に表示されます。
Androidスマートフォンでも「山旅ロガー」アプリなどを使うと同様の事はできるんですが、これはサイバーショット本体だけで完結しているところがすごい。GPS搭載機種だと時間あわせの手間もなくなるし良いんですよね。
デジタル一眼”α”にも全機種搭載されるとありがたいんですが、今はその代わりにNFCやWi-Fiが搭載されているみたいですからね。そういう意味でもDSC-HX90Vって貴重な存在かも。
晴天での写真散歩だったので今回はほぼすべての写真をファインダー撮影しています。GPSログも撮れるし、これもって山歩きとか行くと良いかもなぁ。
今度のお休み、天気がよかったら、コレ持ってどこかいってこよっと。
★ソニーストア デジタルスチルカメラ サイバーショット「DSC-HX90V」のご案内はこちらから
☆当店blog 15.5.27「サイバーショット『DSC-HX90V』『DSC-WX500』展示レポート」
☆当店blog 15.5.19「世界最小光学30倍ズームレンズを搭載したサイバーショット『DSC-HX90V・DSC-WX500』発売」
☆ソニープレスリリース 「世界最小光学30倍ズームレンズを搭載したデジタルスチルカメラ サイバーショット2機種を発売」
aNNy
2015年6月4日 @ PM 9:28
RX100M3のファインダーの画素数の桁が違ってますよ
画角では勝負にならないのは分かりきってますが、画質についてはこの小さな画像ではわかりませんね。
作例のボケはちょっと・・・という感じです。
GPSロガーとしたときに電池消費はどうなんでしょう?
店員佐藤
2015年6月4日 @ PM 10:20
♪aNNyさん、こんにちは。
ご指摘ありがとうございました。
お詫びして訂正いたします。
画像はあとからFlickrにオリジナルファイルを
アップロードしました。お手数ですがリンク先で
ご覧になってみてください。
GPSログの電力消費については実機では試して
いませんが、以前のモデルのTX300Vで試した
ことがあります。さほど大きな影響はないという
印象です。
http://tecstaff.blog.so-net.ne.jp/2012-03-14
ご検討のほど、よろしくお願いします。
Bass
2015年6月5日 @ AM 8:13
いつも有用な情報ありがとうございます
本日入手予定の予約者ですが、一点気になりますのでご教示ください
90vの写真、特に東京タワーシリーズ、シャッタースピードが異常に早いのですが、これはISO値が大きくなっているということでしょうか?
手振れ防止のための仕様でしょうか?
そういうことならそれ程ズームしない場合ISO設定の手間が掛かってしまうので心配です
aNNy
2015年6月5日 @ PM 12:41
後で見てみます。140mmと280mmの90Vでの画像が欲しいところです。
あとセンサーサイズが効いてくるのは暗所性能ですね。どうなんでしょう?
もう一つ。フィルターアダプターはつきそうてすかね
店員佐藤
2015年6月5日 @ PM 8:21
♪Bassさん、こんにちは。
お買い上げありがとうございます。
EXIF情報は消さずにすべてアップロードしています。
東京タワーの写真はどれもISO80です。今は日差しが
1年のうちでも一番強いのと、プログラムオートで
撮っているんですが、絞り開放にしていますね。
手振れ防止はこのカメラ、かなり効きますよ。
ボディが小さいのでシャッタースピードが速いに
こしたことはないんでしょうけど。
店員佐藤
2015年6月5日 @ PM 8:22
♪aNNyさん、こんにちは。
今度休みの日に使ってきます。
このときは1時間のお昼休憩を利用しての
短時間散歩だったのでいろいろできずすみません。