バックアップSDカード『SN-BA F』試用レポート
発売から1年経ってしまいましたが、ソニーから販売されている「バックアップSDカード」というのを自分のVAIOに導入してみました。
データのバックアップってどうも面倒なイメージがあるんですが、このバックアップSDカードはすごいですね。面倒なことをすべて自動化してもう考えられる中で最も簡単なバックアップを実現しているカードかもしれません。
さて、私が利用するのは実は旧製品です。店頭販売していた2013年モデルの「SN-BA64」なんですが、先日ソニーストアで入荷終了になっており現在は新製品の「SN-VA F」シリーズというのが新製品として登場しています。
外見上の違いは特になく付属するソフトウェアが更新されて「Real-time Backup Utility」がVer.2.0になっている点が変わっています。
このバージョンアップにより、今までは指定したフォルダの自動バックアップだけだったものが、メールのバックアップに対応しています。OutlookかThunderbirdであればデフォルトの設定でバックアップができて、それ以外のメールソフトの場合もバックアップしたいデータフォルダを指定することで利用が可能になっています。
ま、なにはともあれ使ってみます。
バックアップSDカードはPCのSDスロットに挿しっぱなしで使うことになります。普通のバックアップ機能だと外付けHDDだの、ネットワークドライブだの保存場所を自分で用意して設定をしなければいけませんが、バックアップSDカードはそれ自体がバックアップ場所になります。
SDカードスロットが専用バックアップドライブになるわけです。バックアップSDカードを開いて「Startup_Menu.exe」をダブルクリックしてまずはソフトウェアのインストールを行います。
これがスタートメニューです。ここではインストールを利用しますが、もしもPCがクラッシュして新しいPCでバックアップデータを復元したい、というときはここで「Backup Dataのリストア・削除」を選びます。
このソフトウェアはSDカード自体に入っているほか、ソニーの公式サイトでもソフトウェアを無料配布しているので、インターネット環境があればどこででも利用が可能。すでに最新版はVer.2.0.1にアップデートしているので、それを利用します。
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ちなみに最新モデルの「SN-BA F」ではなく、昨年モデルの「SN-BA」製品でも最新のメールバックアップ対応ソフトは利用ができます。ソニーの対応SDカード以外のカードでも30日間は試用ができるそうなのでソフトウェアの動作を確認することもできます。
ソフトウェアのインストールが終わると、ここで一度PCの再起動を促されるので指示に従って再起動します。
再起動して再びPCにログインすると、今度はバックアップデータの指定をします。フォルダ単位でSDカードにバックアップするデータを指定するそうです。
ここではすごく一般的なバックアップになりますが「デスクトップ」と「ドキュメント」の二つのフォルダを指定してみます。
ドキュメントフォルダを指定したところ、中にMicrosoft Outlookのメールフォルダが見つかったようで、それだけ「定期バックアップ」の設定をすることになりました。
ドキュメントフォルダ、デスクトップについてはリアルタイムバックアップをしていて、ファイルを書き換えるたびにコピーをバックアップしてくれるのですが、メールフォルダでそれをすると四六時中SDカードにデータバックアップをすることになってしまい、書き換え回数に上限があるSDカードの寿命を縮めてしまうことにつながります。
なのでメールのバックアップについては毎週1度のバックアップを推奨します、ということになっていて、そういう巨大ファイルを見つけると、こうして自動で定期バックアップに切り替えてくれるみたいです。
私の場合、毎週火曜日の朝一番に会議があるので、その会議中にバックアップを取ってもらうようにしました。
これでバックアップの設定は終了です。バックアップしたいフォルダごとに容量の計算をしてくれていて、64GBのSDカードでは大きすぎるかな?と、思っていたんですが私のPCの場合はちょうどよかったみたいです。
デスクトップに10GB以上のデータが置いてあるのはどうなの?というところですが、これは編集中の写真ファイルがどっさり置いてあるからなんです。写真編集が終わるとこれらの写真データは一気になくなるのでそうなるともっとスカスカになります。
編集中の写真データを誤って決してしまうことは何度か経験しているのですが、それがバックアップSDカードを使うことで復元できるようになるならそれはかなりありがたいかも。
バックアップデータを暗号化することも可能。というか、暗号化しておかないとデスクトップとドキュメントデータをSDカードひとつで全部持っていかれてしまう可能性があるので絶対にここはパスワードロックをすべしです。
パスワード設定をすれば、これでバックアップの設定は完了。
普通にPCを使っていると、裏でバックアップソフトが働いていて、自動でどんどんバックアップコピーをしてくれています。
これは最初のバックアップの時にしか見られない光景かもしれませんが、データのバックアップコピー待ちのファイルにはこうして青い「まだだよ」マークがつきます。バックアップコピーが終わると緑のチェックマークに変化します。
今日は午後からずーっとバックアップ中。さすがに50GB近いデータ量があるのでコピーにもかなり時間がかかります。
一度バックアップが取れても、その後もPCを起動するごとに対象ファイルのバックアップをするかチェックされるのでPCはちょっと忙しくなるかも。
特にこのソフトがバックグランドで動いているからと行ってPCが重たくなる感じは私はしませんでした。
PCが起動していてバックアップSDカードがスロットに入っていると常時ファイルを関し中で、リアルタイムにバックアップを取ります。そのバックアップSDカードを抜くとどうなるかというと、いきなり抜くと上記の様なメッセージが表示されます。ソフトウェアを止めてから外してください、となっています。メモリーカードとしてのSDカードに差し替えるときはご注意を。
この状態ですぐにバックアップSDカードを入れると、またすぐに復活してバックアップ監視をはじめます。メモリースロットのフタ代わりになるのでいいかも。
さて、続いてはバックアップだけではなくリストアも試します。
Real-time Backup Utilityのメニュー画面に「Backup Dataのリストア・削除」という項目があるので、これを試すのですが何度やっても上手くいきません。あれれ? リストアはどうやってやるのかな?
結論を言うとどうやらインストールするファイルが最初にありましたが、あれからリストアプログラムをインストールする必要があるようで、最初のリストアはセットアップファイルから行うことになります。一度リストアのためのプログラムをインストールすれば、メニュー画面からでもリストア作業に入れます。
リストアの際は全部のファイルを一気に全部書き戻すか、一部のデータだけを書き戻すのかが選択できます。ここでは一部のファイルの書き戻しを選択して進んでいきます。
リストアしたいファイルはこうしてファイルごとに選択が可能。よし、これなら誤って消したファイルもすぐに復活できます。
メールの場合は一括でバックアップを取っているので個別の復活ではなくメールファイル全てを一気に戻す感じになります。
これでバックアップSDカードの機能は全部試した事になります。
ということで、詳細をレポートしたので文章だけ読むとすごく面倒そうに見えますが、最初にバックアップフォルダーを選んだらあとはSDカードスロットにバックアップSDカードを入れっぱなしで使うだけです。
それ以外の手間はまったくかかりません。OSに付属のバックアップ機能を使おうとするとやれ保存場所の制限があったりリストアの仕方がよくわからなかったりしますが、これはソフトウェア一つで全部できちゃいます。超簡単手間いらず。
私も今年、ひとつ大変重要なデータを壊してしまって復元できなくて困ったことがあるんです。大分前にとったバックアップから復旧させたので、かなり大変でした。そういう思いをする前に、ソニーのバックアップSDカードです!
PCのSDカードスロットが空いているという方は是非、利用してみてください。
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