シングルモルト歴代チャンピオン大会の話
さて、このエントリーはいつものソニー製品絡みの話ではありません。サントリーさんと日本推理作家協会とのコラボレーションイベント「シングルモルト&ミステリー」の話です。
先日のVAIO type T スタミナテストレビューの翌日、火曜日の話なんですが、この日は朝から健康診断の日になっており、船酔いこそしなかったものの、22時間耐久テストの翌日という最悪の体調の中、診断してもらってきました。
おかげで?体重が前年比3kg増になってしまい、新型type Tの様なさらなる軽量化とかは出来なかったんですが。。。
そんな話はいいんです。その火曜日の今度は夜の話になるんですが。。。
サントリーさんから「シングルモルト歴代チャンピオン大会」なるものへご招待いただき、いつもはイチ消費者に成り下がっている私なんですが、たまにはイベントレポートなどをさせていただこうということで、船酔いの翌日には心地よいお酒の酔いを味わいに、品川までやってきたというわけです。
場所は、いつぞやの新型サイバーショットの発表会と同じ会場です。
「シングルモルト&ミステリー」イベントというのは、サントリーさんと今年60周年を迎える日本推理作家協会さんとのコラボレーションイベントとなっていますが、具体的に何をやっているのかというと、ウイスキーの好きな推理作家の皆さんでウイスキーのブレンドに挑戦し、うまく出来たブレンドウイスキーを製品として発売してしまうということをやっているんだそうです。
このイベントの開催が今回で10年目とのこと。
そうなんですよ、VAIOも10周年なら、父島へ行く「新おがわわら丸」も就航10周年。「シングルモルト&ミステリー」も10周年なんです。この年はなにかのパラドックス的な年なんですかね!? そういう10周年イベントみたいなモノが身の回りで1ヶ月のウチに集中して起こることに縁を感じてしまいます。
そんなわけで会場入り口付近にはこんな風に参加される作家さんの作品がズラッと並べられつつ、ウイスキーも本棚に飾られています。
ウチも似たような本棚があるんですが、綺麗に片づければこんな風になるんですよね。
どうやら「亡国のイージス」「終戦のローレライ」の原作者、福井さんも名を連ねてらっしゃるんですね。そういえば、山崎蒸留所で、ウイスキー謎「イージス」というブランドのものを観た覚えがありますよ。
そして、会場内に入ると、こんなステージが用意されていました。会場は18:30、開演は19:00なんですが、どういうことをやるんでしょうね?
で、注意事項として、会場内で作家の方の写真を撮ることは全面的に禁止とのこと。撮影した写真にモザイクをするとかそういうこともダメで、とにかく撮ってはダメということなので、ここからは私の手八丁、口八丁でのご案内となります。
あ、この写真はサントリーさんからいただいた、掲載してもOKをいただいているものです。右下の方であぐらを組んでいる方が北方謙三さんです。一番左にいる方が福井さんですね。福井さんの右隣の方が石田さんという方で、テレビでお見かけするなぁ、と思いつつ、この石田さんだけ、かなり酔っぱらってらっしゃる様子でした。
なぜ、そんな酔っぱらっているのかというと、実はここで昼間、ウイスキーのブレンド作業「バッティング」というのを行っていたんだそうです。VTRでそのブレンド作業の様子を紹介しつつ、作家先生方が今回はどんなブレンドを行ったのかを説明するトークショーが始まります。
元になる原酒は10種類。それぞれ特長のあるお酒を用意しており、これを好きな分量で混ぜて、オリジナルのウイスキーを自分で作ります。で、これだ!という出来の良いモノを一つ提出して、それをまた作家の先生方で全部味見して、ナンバーワンと思えるお酒を製品化してミステリーウイスキー「謎2007」として販売するということになります。
すでにブレンド作業を終えているため、この並んでいるウイスキー瓶は残ったものということになります。どのウイスキーをどれだけ使ったのかが、ここで目安として観られるんですね。
で、今回は歴代チャンピオン大会ということで、実は今まで優勝したチャンピオンの方々が一堂に会して10周年の「謎」をチャンピオン同士で競って作ってみよう!ということなわけです。
ちなみに逢坂さんと、北方さんだけは優勝経験がないそうで、それでも毎回参加されているのは、大のウイスキー好きだからってことなんですかね!?
そのトークショーが1時間近く続くんですが、お話を聞いているウチにわかったんですが、北方謙三先生だけは、ちょっと変わったお酒を毎回ブレンドされているんだそうです。このあと、品評会になるんですが、どのお酒が誰のものだかわからないようにして、それから一番良いモノを選出する作業になります。
そうすると、皆さん、うまいウイスキーを探すのではなくて、自分の作ったウイスキーを探すという作業になってしまうそうで、それがまた難しい、という話をされていましたが、唯一、北方さんのブレンドウイスキーだけはすぐにわかるとのこと。
スモーキーなウイスキーをキーモルトにして、かなり辛口のものを作られている様子。毎年、その味でブレンドされているそうで、実はサントリーさんの本職のチーフブレンダー輿水さんもトークに参加されているんですが、北方さんがもっとも「ブレない」味作りをしているとか。。。
このプレゼンテーションタイムが終わると、チャンピオンの予想をするゲームが紹介されます。入場するときに、このような予想引換券をもらっていて、これと引き替えに優勝するであろう人の券と取り替えて、見事、チャンピオンを予想できたら記念品がもらえるんだそうです。
えーと、誰にしようかなぁ。。。
ここで30分の休憩タイム。休憩フロアには、当然のようにウイスキーが用意されていて、好きなお酒をお楽しみください、ってことになっているんですが。。。
この用意されているお酒がすごいんです!! 山崎12年とか、普通に買ったら1本6,780円とかするのに、それが、これもので立食パーティーの水割り飲み放題状態で用意されています。
あ、ちなみにグラスに入っているのは水割りではなくロックです。それぞれでかい氷に厚めのガラスを使った、本格的なものが用意されています。
これ、飲んで良いんですか!? うそぉ!?
すんごくおいしいんですけど!!
そして、こちらは白州12年。1本で6,780円します。
う、うまい(T_T) 白州12年はスモーキーな香りが特長なんですが、さっきまで作家先生のウイスキートークのおかげで、イメージがふくらみまくっていただけに、格別においしい!!
こちらはボウモアの12年。これは今、自宅で良いことがあったら飲むウイスキーになっています。今日はそれほどおめでたい日ではないので、あえてパスしていきましょう。
マッカラン12年です。昨年ヒットしたドラマ「結婚できない男」で阿部ちゃんがバーでウイスキーをがぶがぶ飲んできたシーンがあったんですが、その時に飲んでいたのがこのマッカラン12年。
なるほど、こんなにうまい酒をがぶがぶ飲んでたのかぁ。。。。羨ましいぞ!
ということで、ウイスキーをいただきつつ、周りの方を見回してみると、やけに若い女性が多いみたいです。ウイスキーブーム、実は若い女性の間から徐々に来ているんですか?
いやぁ、みなさん、楽しそうにお酒をいただいていますねぇ。会場では唯一、私の知っている方でwada-blogの和田さんがいらしたんですが、はぐれてしまいました。私があちこち勝手に動いてしまうからなんですが、うーん、なんか寂しいなぁ。(T_T)
と言いつつ、この30分の短時間の間に、山崎12年1杯。白州12年2杯、マッカラン12年1杯を飲み干してしまったのは内緒です。ああして、大きめの氷を大きなグラスに入れて飲むと、それだけでもウイスキーのおいしさをもっと引き出せる感じになるんですね。今度、まねしてみたいと思います。
あ、そうだ! あれだ、チャンピオンの予想をしなくてはいけませんでした。
私が引き替えさせてもらったのは。。。
なんか敗色濃厚なんですが、その男らしく、スモーキーでガツンと来る味のウイスキーを飲んでみたい!ってことで、北方兼三さんに1票です!!
さぁ、休憩時間も終わって、いよいよ、テイスティングタイムです。
はい、また、ここからは写真撮影禁止です。
ここで作家先生に加え、チーフブレンダー輿水さん、他サントリーさんのブレンダーさんが3名加わって審査を始めます。
そのチーフブレンダーの輿水さんとは、シングルモルトセミナーの際に、お話をさせていただく機会があったんですが、そのときに「元々良い原酒を用意しているから、そうそう変な味のウイスキーにはならないんですよ。」なんて、裏話をしてくださったりしていました。(和田さんに教えてもらって思い出しました。(^_^;))
で、やはり、皆さん自分のウイスキー探しをしているようなんですが、北方さんのものは3番がそうだな、というのは皆さん意見が一致しているようで、それが面白かったですね。
で、それぞれの皆さんの採点が終わって、採点票を提出。
集計された結果が発表されると。。。
初代チャンピオンの大沢さんが勝利しました!!
テーマは「夜風」ということだったんですが、スモーキーな香りと一緒にバニラなどの甘い樽香も味わえるとのことで、なんか話を聞いているだけでも美味しそう。チーフブレンダーの輿水さんも4番の大沢さんのウイスキーに票を投じられていたそうで、この優勝ウイスキー「謎2007」はサントリーさんのチーフブレンダーのお墨付きってことになりますね。
その場でウイスキーボトルに印字するためのサインをして、できあがったオリジナルシングルモルトウイスキーが下記のものになります。
すでに、この大会の翌日からインターネット上で先行予約受付を開始しています。
4ヶ月の後熟期間を経て、10月23日よりインターネット限定販売を行うそうです。
大沢在昌さんの作品は読んだことがないのですが、このオリジナルウイスキー「謎2007」を飲みながら、秋の夜長に読書なんて、楽しそうですねぇ。
せっかくこうしてイベントに参加させてもらったし、価格も手ごろなのでとりあえず1本だけ私も注文してみました!! サントリーさんのオンラインショップ「E-liquor」なんですが、ここ、かなり人気があるようで、こういう限定モノに近いウイスキーは品切れ続出になります。注文が出来るウチにどうぞ!!
★オリジナルシングルモルトウイスキー「謎2007」のご予約はこちらから