先週末の話ですが、さいたま新都心にある映画館へ行って公開されたばかりの映画「ジェミニマン」を観てきました。日本では3館でしか上映をしていないという120fpsの3D映像が観られるということで予約をして行ってきました。

パラマウント映画作品ですし、ソニーネタではないのですが非常に珍しい映画なので紹介したいと思います。

 

こんにちは、店員佐藤です。

たまたまだったのですが、この日、さいたま新都心では世界的なロードバイクイベント「さいたまクリテリウム」が開催されていました。ツール・ド・フランスに出場している有名選手が多数来日しており、私でも知っている日本人の新城選手も出場していて、街は大盛り上がりでした。

映画が終わったところでちょうどレース終盤にさしかかっており、新城選手の「さいたまクリテリウム」初優勝のシーンを観ることができたのは超ラッキー！でした。

この日の大イベントになってしまったんですが、その前に観てきた「ジェミニマン」のお話しです。

 

「ジェミニマン」はウィル・スミスが主演のアクション映画です。51歳になるベテランのスナイパーが引退を考えているときに自分に迫る敵に遭遇。なんとそれは30歳も若い自分だった、というお話しでウィル・スミスのダブル主演の映画作品となっています。

確か彼には子供がいて、今までも2作ほど競演をしていました。彼が若いころのウィル・スミスを演じているのかと思ったらそうではなくて、完璧な昔のウィル・スミスでした。なにこれ！？どういうこと？と、帰宅してから調べてみたところ、若い頃のウィル・スミスはフルCGだそうで、それを演じているのが今のウィル・スミスなんだそうです。

すごい、ここまで映画は来たか。

今年は「ライオン・キング」も動物のフルCGで見せてもらってリアル映像との区別がつかなくなっていましたが、ついに人間のフルCGもこの域まできましたか。これがあと1年早ければ「ハン・ソロ」をハリソン・フォードが演じてくれていたのに！

そして驚異的なのはCGだけではなく、撮影手法もすごいことになっています。120fpsの3D映像で収録をしています。

通常の映画はご存じの通り24fpsという秒24コマの映像で撮影をしています。昔のフィルム撮影時の制約からきていて伝統的に映画は24コマ/秒、テレビは30コマ/秒（正確には30フレーム・60フィールド）で撮影されるものとなっていて、技術が進歩してもそのままのコマ数で上映されています。

ところがこの映画は実験的に120fpsという従来の5倍のスピードで撮影、しかも3Dなので情報量は10倍もの映像記録をして制作されています。

しかし4K ＆ 3D ＆ 120fpsで上映ができる映画館は全世界を探してもほとんどなく、情報を間引いて上映するしかないのが実情。日本でも普通の映画館では2K & 2D & 24fpsでの上映となるはずです。

ですが、日本で3館だけ120fpsでの上映ができる映画館があり、そのひとつがさいたま新都心にある「MOVIXさいたま」になります。120fpsで上映されるのは東日本ではこの1館のみです。

「ドルビーシネマ」という、ドルビーが規格を満たした映画館に与えるブランドを冠しているようで、ちょっとスペシャルな場所になるみたいですね。

「MX4D」の様に座席が動く、水がかかる、風がふくなどのアクションはありませんが、画質と音質を保証するという映画館になります。

入口から続くブルーの照明がいかにも「未来の映画館」というイメージで特別感を演出してくれています。音響設備も当然ドルビーアトモスを使っています。

上映が始まってから驚いたのですが、途中でいびきが聞こえてきて、よくこんなアクション映画で居眠りできるな、と、思っていたら、それは劇中の登場人物のいびきだった、ということがありました。通常のサラウンドだと後方の音は天井に近いところからするのに、座席の高さに音像を持ってこられるってすごいなー、と、感心した次第です。

3D映像は専用のメガネを使うコトで立体視します。シャッター方式ではなく特殊なフィルターで左右の映像を見分けるそうですが、映像が暗く感じる事も無く、左右の映像が干渉することもなく、快適に3D映像を観られました。

120fpsの映像は超スーパー滑らかで、リアルを超える映像でした。全編、どこのシーンを切り取っても、テレビメーカーが制作したデモ映像を超える画質で驚きました。解像度もこれは絶対4Kだと思っていたのですが、どこにも4Kの表示がないので、これはきっと2Kなんでしょうね。HDRと120fpsと3Dのおかげで解像度も上がったように感じます。

こうした実験的な上映方法なので映画のシーンもそれらを試せるように様々なシーンが登場します。水中でのアクション、バイクでの格闘シーン、夜のシーン、昼のシーンなどなど。

ウィル・スミスが画面いっぱいに上映されてしまうシーンでは、さすがに3Dやり過ぎ感というか、まだ見慣れていないモノで不自然に思える表現もあるのですが、風景などを引いた映像で映しているときは3D感も絶妙で動きに不自然感を感じる事はありません。まったくの現実です。

「映画らしさ」ということで24fpsを好む方もいらっしゃいますが、私は逆で景色をパンしたときなどは24fpsではパタパタしてしまって何が映っているのかわからないときがあり、昔から超不満でした。技術の進化もありフレーム／秒はもっと増やせるはずなのに「コマ数を増やすとテレビの様な安っぽい画になる」という声のおかげで24Pから変わらないのはもったいない気がします。

120fpsの3Dが観られるのは、こうして映画上映されているときだけです。埼玉以外だと大阪と福岡に1館ずつしかありません。関東近県の方はめざせ「さいたま新都心」です。

こうしたハイフレームレートで撮影された映画だと「ビリーリーンの1日」というUHD BDソフトがあります。当店店頭でもデモ映像に使っていて、こちらは60fpsで収録されています。滑らかに動く4K映像ですが60pだとこんなにスムーズに映像が動くのか、と、驚かされます。

4K解像度だったりHDRによる輝度差の広がりというのは、ハイレゾ音源で言うところの量子化ビット数に相当するわけで、秒間フレーム数というのはサンプリング周波数と同じ関係になっていると思います。

★ソニー商品情報「ハイレゾとは？」

リアルな映像を楽しみたい、ということであればこうしてフレーム数の多い映像に進化していくというのは自然な流れなんじゃないかと思います。（ハイレゾよりも聞き慣れたCD音源の方が良い、という方もいらっしゃるので好みの問題にはなるんですが）

映画館には行けないけど60fpsの映画映像を観てみたい、という方は当店店頭へお越しいただければお試しいただけます。

 

さらにハイフレーム映像をもっと手軽に楽しむ方法があります。

実はソニーのブラビアで「倍速駆動パネル」を搭載しているモデルでは映像設定にある「モーションフロー」を設定することでブラビアの機能として120fps映像を観ることができます。

画質設定の詳細で「動き」の項目でなめらかさを上げていくと秒30コマのテレビ放送でも、秒24コマの映画ソフトでも最高で120fpsの映像で見せてくれます。

映画ソフトで「シネマドライブ」がオートになっていると24P表示になってしまうのですが、これもオフにして強制的に120fpsにするとスムーズに動く映画映像が楽しめます。

モーションフローを使うコトのデメリットとして計算処理が追いつかないような早い動きの時、まれに不自然な縞模様などが見えてしまうことがあるので、それが気になる方はオフに。時に気にならない、と言う方はモーションフローを積極的に使っていくと、ちょっと面白い映像が観られると思います。

ブラビアをお使いの方はお試しになってみてください。

 

「MOVIXさいたま」の3Dプラス イン ハイフレームレート上映はすぐに別の映画に切り替わってしまうと思いますので、ご興味ある方はお早めにどうぞ。

 

 

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