VAIO type Mをデッドニング

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先日、HDD交換をしてから、絶好調の我が家のデスクトップVAIO「type M」なんですが、今日は店員佐藤的夏休みの工作ってことで、デッドニングに挑戦してみました。




デッドニングってなにかというと、カーオーディオをいじっている方だとすぐにおわかりいただけると思うんですが、制振材、防音材などでスピーカーの音をチューニングすることなんです。


以前、自分の車でデッドニングに挑戦したことがあって、これのおかげでかなり音が変わった経験があります。ドアの内張をはがすとか、やったことのない作業で手間取りはしましたが、基本的にデッドニング自体ははさみで切って、貼るだけの作業なので簡単に行える作業です。


これを「VAIO type M」でやったらそれなりに効果があるかも!



ってことで、今回は効果測定もしたかったのでマイクも買ってしまいました。作業前と作業後でどれくらい音に差があるのか客観的に知りたいなぁ、ってのもあって、スペクトラムアナライザーソフトもインストール。スイープ信号とホワイトノイズで周波数特性を記録。さぁ、みたび分解です。



さいしょにばらした時に気がついたんですが、この左下の黒いフロントスピーカーボックスですが、ちゃちなプラスチックになってるんですよ。ビビリが出ないようにボディとの接合点には柔らかいクッションとか使っているんですが、これじゃ、なんか安っぽい音になってしまいますよね。これに制振材を貼って、カチッとした感じにしたかったんです。



車用の制振材はこういうガムテープのお化けみたいなのと、メタル系のものの2種類があるみたいなんですが、今回は小型パーツへ貼っていくことになるので、作業性の高そうで、しかも安いスタンダードタイプのものを買ってきました。


これの1/4くらいしか使わないんですが、1枚で約2,000円くらいで売っています。



普通にはさみでチョキチョキと切れるので、これを本体からはずしたスピーカーユニットにペタペタ貼っていきます。type Mなどの一体系デスクトップパソコンはあまり隙間がありませんので、ばらしながらどこの面にスペースがあるのか計算しながらデッドニングできる面を探していきます。



こっちはサブウーファー本体をはずしたところ。この黒いプラスチックの面にはべったりとデッドニングしたいんですが、残念ながらこの面は取り付けたときにぺったり本体にくっつくので隙間がありません。この面には制振材は貼れないんです。



で、サブウーファーの金属カバーをはずしてみるとこんな感じ。金属カバーとサブウーファー本体には約2mmほどの隙間がありますので、これらの面に全部制振材を貼り付けることができます。



貼り終わったのがこれ。制振材自体に結構重さがあるので、これだけで、ちょっとずっしりした感じになり、いかにも音がしっかり落ち着きそうな感じになります。後は金属カバーと干渉しているところがないかチェックしながら組み立てて行きます。



で、組み立てながらそれ以外に振動が出そうで、放熱のじゃまになりそうもないところを探して、制振材を貼りまくっていきます。DVDドライブの側面とか、HDDドライブの側面など、隙間があって、熱の逃げ場になっていなさそうなところはペタペタ。


この制振材、かなり威力があるんです。いつだかのオーディオショーのデモでみたんですが、自転車のベルに1cm四方くらいの制振材を貼っただけで、そのベルは全然鳴らなくなってしまうくらい。振動を熱エネルギーに変えてしまう働きがあるみたいなんです。あれを一度みてしまうと、なんでもこの制振材に頼りたくなってしまうんですよね。



ビビリがでないように、元々防振材を使ってネジ固定されているところも多いのですが、それらスピーカー周りのスペースで隙間のありそうなところはじゃんじゃん制振材を貼ってしまいました。最後はのこった端切れもカバー側のスピーカー周りに貼ってしまえ。


type Mはもともと音にこだわったモデルですので、あらゆるところに振動に配慮した作りがされているんですけど、値段の安いモデルですし設計側でとことん追いつめた音になっているわけではないんですよね。


それをこうしたチューニングで音が良くなる可能性ってかなりあるような気がします。さて、組み上がった私のチューンド type Mですが、どんな感じになったでしょうね!!



デッドニング前



デッドニング後


デッドニングすれば、絶対に音が良くなるというものではないんですが、今回、大きな効果がありました。


波形をみるとそんなに大きな差はないように見えますが、音のビビリがすっかりなくなりました。従来から音のビビリとかって気になるものではなかったんですが、今回、スイープ信号をちょっと大きめの音量で慣らしてみたら、数カ所でビビリがあることが判明。デッドニング後にはそれが皆無になり、ビビリが出るところは一切なくなりました。その影響なのか波形で唯一差が出ているんですが10kHz以上のところの減衰がなだらかになってますよね。


あとはちょっと低域の音がちょっと弱まった感じがするんですが、安っぽい響きが消えたので、これもこれでOKかな?と。無理矢理低域の音を出しているって感じがしなくなりました。


デッドニングはやりすぎると響きがなくなってしまって、音がスカスカになってしまうことがあるらしいのですが、もしかするとちょっとやりすぎているのかもしれませんね。サブウーファー本体の制振材をちょっと減らしてもよいのかもしれません。


ということで、最初は1年ごとに買い換えていくぞ!だからもう改造とかしないんだ!って思って購入した「VAIO type M」なんですが、思い切り気に入ってしまったので、結局こうしていじくり出してしまった次第です。


音質向上させたいなら別途AVアンプを持ってきてスピーカーをつなげればいいだけの話なんですが、このコンパクトなVAIO type M本体だけで、どこまで性能を向上させるのか!っていうのも、すごく楽しいかも!(繰り返しになりますが、分解は自己責任で。。。このモデルは一度ばらしたら、メーカー保証はたぶん受けられなくなります。)


ソニースタイルのVAIO type Mの情報はこちらから

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