UACの無効化の話
先日のblogエントリー「『VAIO type P』のよくあるご質問と答え」の中でUAC(ユーザーアカウント制御)についての説明があったんですが、UACを無効化してしまうよりも良い方法がありますよ、ということで、コメント欄、やチャットにていくつかのお便りをいただきました。
ご紹介いただいた、ウチの数件を実際に試してみましたので、どんな様子なのか簡単にレポートしてみたいと思います。
UACというのは「ユーザーアカウント制御」の略。Windows Vistaから搭載されたセキュリティ機能の一種で、本体の設定を変更するようなプログラムを起動すると、画面が一瞬ブラックアウトして、写真の様なウインドウが開き、ユーザーが実際に起動させたプログラムなのかどうなのかを確認する機能。
「VAIOの設定」を操作するときは毎回出ています。特にVAIO type Tのショートカットボタンに割り当てられている省電力機能にアクセスするときも毎回これが出てきてしまいます。
あまりにもうっとうしいもので、今まではUAC機能自体をオフにして使っていたんですが、UAC機能を無効化しなくてもこの操作の続行をすることができますよ、というのが、今回教わったいくつかの方法になります。
4つの方法を教わったので、試してみましょう。
まずは一つ目の方法でコメント欄にてbar07さんから教わった、ノートンさんの「Norton UAC Tool」というもの。上記のインプレスさんの記事で紹介があります。
ダウンロードはノートンさんの英語ページから行うことになりますが、特に難しいことは書かれていないようで、ま、ダウンロードしてインストールすればすぐに使えそうです。
ダウンロードできるファイルは2種類用意されており、x86(32ビット版)とx64(64ビット版)があります。ノーマルの32ビットVistaであれば、上のボタンからファイルをダウンロードして、インストールします。
あとは「VAIOの設定」を開こうとすると、いつものUACの窓の代わりに上記のウインドウが開きます。一度、Don't ask me againにチェックを入れてしまうと、ホントに聞いてこないのと、セキュリティセンターでも警告が出なくなります。これは一番便利かも。
方法その2はこちら。akoustamさんから教わりました。「いじくるつくーる」というソフトウェアです。窓の杜からダウンロードして使うんですが、こちらはUAC専用のツールではなく、Windowsの細かい設定項目をレジストリなどを操作することなく、設定を変更できるツールになっています。
それらの機能の一部としてUACの設定変更ができるようになっています。
インストールしてからプログラムを開くと上記の様な画面になります。ここで「ユーザーアカウント制御の設定」というものがあるので、これを開きます。
詳しい説明は特にないんですが、重要なのはこの上の部分で「管理者用UACの動作方法を選択する」の項目で最初は「同意を要求するだけ」になっているんですが、これを「同意の要求を行わない」とすれば、プログラム実行の確認をしてこなくて、そのまま実行してくれることになります。
ただ、Windows のセキュリティセンターの方ではこれがUACを無効化したのと同じという判断をしてしまうみたいで、上記の様な通知を出してきます。
このセキュリティセンターの警告を止めるにはやはり、セキュリティセンターにて警告方法の変更を選び、通知を受け取らない設定にすることになります。
この「いじくるつくーる」ですが、やっていることはこれから紹介する下記の3番目、4番目と同じ同じコトをやっています。この後の方法はWindows Vista Businessエディション以上のモデルでないとできない方法なんですが、同じコトをHome Premiere、Home Basicでも行うことができるところが優秀。
ただ、使い勝手を考えるとノートン UAC Toolの方が便利ですね。
3番目、4番目の方法はソフトウェアを必要としません。せうの日記さんに記載があり、これを参考に私も設定をさせていただきました。
この方法はWindows Vista BusinessとUltimateでだけしか出来ない方法。コントロールパネルから「管理ツール」というのを開くんですが、Home Premium、Home Basicでは、ここに「ローカルセキュリティポリシー」というものがないんです。
Businessエディション以上の方はここで「ローカルセキュリティポリシー」を開きます。
セキュリティの設定からローカルポリシーを選択、その中に「ユーザーアカウント制御:昇格のプロンプト時にセキュリティで保護されたデスクトップに切り替える」といものがあるので、これをダブルクリックします。
設定画面がでますので、ここで「無効」を選択。
すると、ユーザーアカウント制御が働いたときにブラックアウトすることがなく、普通のウインドウとして実行確認ウインドウが開くようになります。上の写真をみても背景が暗くなっていません。へぇ、こんなことができるんですね。
これだけで、ずいぶん圧迫感がなくなるんですが、毎回、続行ボタンをおすことには代わりがありません。
そこで第4の方法なんですが、先ほどのセキュリティオプションの中で今度は別項目のところに「ユーザー アカウント制御: 管理者承認モードでの管理者に対する昇格時のプロンプトの動作」というものがあります。
これをダブルクリックして。。。
確認を要求しないで昇格するというのを選択すると、これでいちいちUACが実行プログラムのたびに聞いてくるということをせず、自動でスルーして実行をしてくれるようになります。
ただ、この方法でもセキュリティセンターの方でUACが無効になっていると感知してしまうので警告が出るようになってしまいます。
ということで、個人的な結論なんですが、UACのカットには一番手間がかからなさそうなのがノートンのUAC Toolかなと。。。これだったらセキュリティ警告も出ませんし、UACも働いたままになっていますし、単にUAC機能とセキュリティ機能の一部をカットしてしまうよりは安心です。
いろいろなお便り、ありがとうございました。勉強になりました。
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