TB企画「『PlaceEngine』関連なんでも」
ソニースタイル7周年企画BLOGのトラックバック企画「『PlaceEngine』関連なんでも」って、ことで「試験公開中『PlaceEngine』をこっそり覗いてみる」エントリーにトラックバックです!
ところで、皆さん、「Place Engine」ってなんだかご存じですか?
ソニースタイル7周年記念イベントのキーワードの2個目が「Place Engine」なんですが、これまた、えらいマイナーなものを持ってきましたねぇ(^_^;)
個人的にちょこっとだけ遊んだことがあるので、なんとなくわかってはいるんですが、これ、普通の人はまず知らないサービスだと思います。(なんて言ったら、ソニーさんに失礼なのかな?)
えーと、簡単に説明してみると、これはソニーさんの新しい試験公開中のサービスです。Wi-Fi電波、無線LANの電波を利用して、GPS無しで位置特定をしよう、というもの。
わかりやすい説明が、一応Place Engine bateのページに用意されているんですが、要は、街にある無線LANの電波を利用して受信した信号によって、自分の位置を特定する、ってことをします。
勝手に人の電波を使っちゃって大丈夫なの?って感じですが、Place Engineが利用するのは、このワイヤレスLANの通信自体ではなく、ひとつひとつのワイヤレスLAN機器が発している電波のMACアドレス(無線LAN機器毎の固有の番号みたいなもの)と電波の強さだけ。受信したワイヤレスLAN自体を使うわけではありません。
基本的にワイヤレスLANの基地局はオフィス、家庭内に固定で設置されているわけで、それを受信して自分の位置を特定するってことをします。GPSと違って、衛星から降り注ぐわけではないので、ひっとこひとりいないような完全な原野とか山の中では利用できない代わりに、人が密集しているようなところであれば、基本的に今や無線LAN飛びまくりなので、建物の中でも地下街でも、場所の特定が可能。なんとビル毎の階層まで特定させることもできます。
で、これが大化けする可能性が実はあって、それがこれなんですが。。
PSPの新しいソフトで、この春発売がアナウンスされている「みんなの地図2」で、このplace engineを利用するってことになっています。
みれば『GPS電波を受信できない場所でも自分の場所を特定できる、株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所が開発した技術「PlaceEngine」を搭載予定です。』なんて書かれていて。。。
Place Engine マッピングデータをPSPにダウンロードしておくことで、先ほどのワイヤレスLANの電波情報を持ち歩くことが可能。PSPで利用できるとなれば、このサービス、スゴイ勢いで普及が始まるような予感!!
現在は試験サービスということで、あまり大々的には行われていませんが、これをちょっと試してみたってことがあります。ちなみに現在Place Engineを利用するのに大がかりなシステムは必要ありません。必要なのは。。。
VAIOのみ
はい、このワイヤレスLAN機能を搭載したWindows XP搭載のVAIOが1台あればOKです(Windows Vista用のソフトウェアがまだ用意されていません。現時点ではXPでしか使えませんのでご注意ください。)。ここでは最もお手軽な【ケース1】として紹介したいと思います。ワイヤレスLAN機能を搭載したVAIOが用意できたら。。。
まずはPlace Engineサイトからソフトウェアをダウンロード、インストール。
インストールしたソフトを起動するとこんなウィンドウが開きます。小さなウインドウなんですが、これがPC用のPlace Engineの本体です。
ワイヤレスLAN機能を使って、インターネットにつなげていれば、ここで「現在地を取得」のボタンを押します。うまくすれば、これで自分のいる場所がわかります。緑の「Place Engine」ボタンを押せば、地図上で表示してくれます。
ここで「うまくいけば」というのは、たまたま、この位置取得をした場所が、職場だったり自宅だったりするわけですが、誰かが、ここの場所を登録してくれていれば、それで位置特定ができるって話。
位置が特定できなかったら、それはラッキー! この場所を今度は逆にPlace Engineに教えてあげるチャンスです。
「Place Engine」ロゴをクリックすれば、ご覧のようにブラウザ上に地図が表示されますので、それで正しい場所をクリックして「場所を教える」ボタンをクリック。
はい、そうすれば、登録した場所の電波状況がPlace Engineに登録されて、次回、そこで位置検索をした人は、ここの場所がわかるって仕組みです。
この方法で、自分のPCがインターネットにつながる場所、たとえば自宅だったり職場だったり、またまた友達の家でインターネット回線を借りて接続させてもらえれば、それで位置登録が可能ってわけですね。
仕組みは簡単なんです。
ただ、位置情報を取得するときも、位置情報を登録するときも、インターネットにつながっている必要があり、なんらかの手段でインターネットにつながっていないと、このサービスが利用も登録もできないってわけです。(実際にはひとつだけ、インターネットにつながっていなくても大丈夫な方法があります。それは【ケース3】でご説明します。)
VAIO+PHSカード
続いてはちょっと上級者編で【ケース2】です。
先ほど、PlaceEngineへの位置情報の登録の仕方を説明しましたが、インターネットに接続している必要がある。ワイヤレスLANしか用意がない場合は、インターネットに接続できるワイヤレスLANの周りでないと登録作業ができないということがわかりました。
で、自宅、職場だけではなく、ここで公衆ワイヤレスLANを使うと一気に登録できる場所が増えるってこともわかると思います。NTTのホットスポットを使えば、実は東京だと地下鉄で使えるので、地下鉄の位置登録ができるようになったり、「BBモバイル」は比較的JRの駅に強いらしいので、そうするとJRの駅の場所の周りの登録が可能ってことになります。
そこに、写真の様なPHS通信カードなどがあると、さらに範囲が広くなると言うか、これさえあれば、公衆ワイヤレスLANのスポットを気にせず、どこででも、ワイヤレスLANの電波が飛んでいれば、位置登録が可能になります。通信料がかかりますが、これがかなり威力を発揮。
実は、Place Engineの中では登録ランキングなんてこともやっており、自分でIDを取得して、ログイン後にAP(アクセスポイント)登録をしていくと、順位を競ったりすることができるんです。
これが面白い!! というのも、これ、まだ実験的なサービスで大々的な案内をまだ行っていないので、ちょっと頑張ると、すぐにランクインできちゃうんです。
ただ、このログイン方法がちょっとやっかいで、Place Engine独自のログイン方式をとっていなくて、外部の認証サーバーのアカウントを取る必要があるんです。現在、3つの方法が用意されているみたいですが、利用できるのは2段目にある「MyOpenID.com」というもの。
理由はわからないんですが「TypeKey」というところのIDでは3週間ほど前からログインができなくなっています。ログイン画面に初めてきたら2段目の「MyOpenID」でアカウントを新規作成します。
MyOpenIDのページは完全に全部英語のページになりますが、まぁ、みればわかる感じ。usernameというところに、好きなIDを入れて、わかりやすいパスワードを2回入れて、あとはメールアドレスを入力すれば申込み終了。
すぐに、メールアドレスを確認する認証メールがやってくるので、それに書かれているURLへジャンプすれば、これで登録終了です。今後はPlaceEngineのログインの際は、このMyOpenIDを使ってログインします。
そして、ログインした後に登録したアクセスポイントは全部自分のIDに尽きますので、これでモチベーションを上げて、AP登録を手動で行っていきます。
VAIO+GPSユニット
そして、最後に【ケース3】です。これはAP取得の際にインターネット接続を必要とせず、GPSユニットを使って移動しまくり、そのログをとっておいて、最後に一気にPlaceEngineにデータをアップロードする方法です。
手軽に、ものすごい数のAPを登録することができます。
やり方はちょっとややこしいんですが、まず、GPSユニットをVAIOとBluetooth接続します。その際にエキスプレスモードを使わずに手動設定を行い、利用するポートを「COM6」などに変更します。(type U、type TなどでGPSユニットを利用するとデフォルトではCOM40などを利用しますが、それをPlaceEngineで利用できるように変更します。)
続いてインストールしたPlaceEngineのウインドウから設定をクリックしてログのタブを開き、上記の通り、ログ取得にチェックボックスを入れます。これで、PlaceEngineがGPSから位置情報を取得し、ワイヤレスLAN機能から電波情報を取得し、フルオートで位置情報のログをバンバン取り始めます。あとは、これをVAIOとGPSを持って、街をブラブラするだけ。勝手にドンドンAP情報を記録してくれるんです。
で、帰ってきたらPlaceEngineのサイトからログインして「PlaceEngineクライアントログ変換」というページに進みます。ログファイルの読み込みができるようになっているので、参照ボタンを押して。。。
マイドキュメントにある「PlaceEngine」フォルダの中から、該当する日のログを選択。変換形式は「アップロードのみ」のままで「Uproad」ボタンを押せば、GPSログとWi-Fi情報をまとめて一気に登録。
実は、先日の東海道53次 品川~川崎編で、バックの中にVAIO type Tを忍ばせており、バックの外にはGPSユニットをぶら下げていたんです。4時間半の散歩をしてきて、帰ってきてからGPSログを登録してみたら。。。AP数1513ヶ所、新規AP839ヶ所で、いきなり、堂々のGPSログランキング3位に入賞!! たった1回の登録でこれだけのAPポイントを獲得してしまえたんです!!
ちなみにこのGPSユニットを使っての位置情報よりも手動登録の方にPlaceEngineは重きを置いているようで、総合ランキングとかをみると、GPSログから取得したAPのポイントは1/10くらいに換算されてしまいます。(T_T) 高得点を狙うなら実は手動で登録を行う、【ケース1】【ケース2】の方が有利に働きます。
でも。。。ね!なんか面白そうでしょう!!
今のところは位置情報を利用するためのソフトが、ちょっと貧弱なのですが、これ、PSPのみんなの地図2もそうなんですが、位置情報のデータライブラリーが充実してくると、ちょっと大変なことが起こりそうな気がしません!!
というのが、現在の「PlaceEngine」遊びです。
自宅でワイヤレスLANを使っている方で、Windows XPを使っている方なら、すぐに位置情報の登録はできます。ちょっと試しにやってみてはいかがですか? PSPのみんなの地図2が発売されたときに、自宅の場所を特定できるという、楽しみが味わえるかもしれませんよ!!
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