NEX-5Nで使う偏光フィルターの話
シルバーウイークに行ってきた日光・戦場ヶ原の話ですが、すみません、しばらく続けたいと思っています。台風15号のせいでマクロレンズは持って行けませんでしたが、それ以外のアクセサリーはほぼ全部持って行っているんです。
今回は「偏光フィルター」の話です。ちょっとした技を私は習得してきました!
さて、まずは偏光フィルターの働きなんですが、光って反射をするとある一定方向に光の波の向きが揃ってしまう特性があるとかで、それを一方向だけ遮る光学フィルターを使うと反射光だけを押さえることができる、ということができます。
何を言っているんだかよくわからない、という方は次の写真で実際の効果をご覧になってみてください。上の写真は偏光フィルターを使っているんですが反射光を遮っていないモノ。下の写真は偏光フィルターで反射光を最大限遮っているものになります。
NEX-5N+SEL16F28 1/160秒 F6.3 ISO100 プログラムオート 露出補正:+0.3EV 偏光フィルターVF-49CPAM使用
NEX-5N+SEL16F28 1/160秒 F5.6 ISO100 プログラムオート 露出補正:+0.3EV 偏光フィルターVF-49CPAM使用
いかがでしょうか?違いがわかりますか? 撮影時にはプログラムオートにしていて、同じシャッタースピードなんですが下の写真の方が光が暗くなったため、絞りがひとつ開いてしまっていました。
これでなにを撮りたかったかというと、水面の下に見える湿原です。上の写真では水面の反射があって水の下にある湿原が見えにくくなっていますが、下の写真では水面の反射が押さえられて、湿原がぐっと見やすくなっていると思います。
湿原から出て、お土産屋さんで小田代ヶ原の写真集を見て初めて、ここはいつもは湿原で今だけ台風のせいで池になっちゃっているというのを知るんですが、それがわかっていなくても水面の下に湿原が見えているのは不思議な景色でした。
この写真、偏光フィルターを使って撮っておいて良かった~。
ちなみに偏光フィルターというのは、↑この写真の手前にある黒いフィルターのことを言います。
MCプロテクターの様にレンズにネジこんで装着をします。で、このフィルターは二重構造になっていて、手前のフィルター面が回転するようになっているんです。
実際の撮影時にはこのフィルター面を回転させて、空の場合は一番暗く見える角度が一番反射光を押さえている状態。明るく見えるところは反射光を押さえていない状態、として使うことができます。
↑これは空が一番明るく見える状態。反射光がそのまま入ってきています。
↑こちらは空が一番暗く見えるところで、反射光を遮っている状態になります。空が真っ青になってより、空気が澄んで見えますよね。
私はあまりやったことがありませんが、ショーケースの中の様子を撮影する際などのガラス越しの撮影時にもガラスの反射を押さえることができるなど、特殊なシーンでしか使えませんが、効果の大きな使い方ができます。
で、このフィルターを回転させて空の一番青いところを探す作業なんですが、これ、普通にライブビュー状態でやってもうまくいかないんです。有機ELファインダーを使ってもだめ。というのも、フィルターを回転させることで光の量が変わってしまい、カメラがそれに合わせて露出をコントロールしてしまうため、一番空の青いところを探しても見つけられないんです。
光学ファインダーのα550を使っていたときまでは、うまく利用ができていたんですけどNEX-5では、これがうまく使えなくて苦労していたんですが。。。今回、それを乗り越える技を見つけました。
技って言うほどのモノではないんですが、フォーカスロックを使うんです。
ここで調整をするぞ!というときにシャッターを半押しするとAFロックと一緒にAEロックもかかるので露出が固定になります。その間にフィルターを回してみると、光学ファインダーのときと同様に、一番色が濃くなる角度を簡単に割り出すことができます。
たったそれだけのコトなんですが、NEX-5を使うようになってから1年感悩んでいたことが、今回解決できました。
こういうのが嬉しいんですよねぇ。デジタル一眼カメラを使っていて、誰にも頼らずに自分で技を見つけた瞬間♪(すみません、レベルの低い話で)
NEX-5Nの場合、16mm単焦点レンズも18-55mmズームレンズもフィルター径が同じ49mmになっています。
Aマウントレンズでフィルター径が違ってしまうと、そのレンズでしか偏光フィルターも、NDフィルター(こちらはシャッター速度を遅くするために単に光量を落とすフィルター)も使えないんですが、NEXシリーズの場合、マクロレンズも49mm径なのでEマウントレンズでフィルターを使い回すことができます。
カメラの練習に、こういう特殊なフィルターを用意しておくと、いざ、というときに使うことができて便利なんです。NEX-5Nユーザーさん、是非、手元に用意しておいて、こんな使い方も試してみては?
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