入門者&軽量カメラ希望ユーザー向けモデル”α6700”の大型アップデート詳細レポート
6月10日に10項目に及ぶ大型アップデートがあった、APS-Cセンサー搭載デジタル一眼”α6700”ですが、実は最近、当店では大人気だったりします。
価格が比較的に安いカメラになるのでα初級者さんに人気があるのと、お年頃になってきて「もう、重たいモデルは持ち歩けない」という方が買い換えられるケースが多い様です。
そこで当店ではユーザーさんの多いモデルということで、アップデートの詳細をレポートしたいと思います。念願だったクラウド連携サービスがついに”α6700”で利用できるようになり、私も「もうこれで良いんじゃないか!」という気がしてきています。
こんにちは、店員佐藤です。
APS-Cセンサー搭載の”α6700”大好きです。機材のレビュー記事作成でいろいろなカメラを持ち歩いていきますが、なんせ素人だし体力ないし、ロケの前に一度、通勤で機材を持ち運ばなくてはいけない都合があり(タイミングが悪いとギュウギュウの通勤電車で搬送しないといけないことがあります)、こうした軽量カメラのレビューとかだと嬉しくて仕方なかったりします。
コンパクトボディにはほぼ同じサイズで”α7C II”というフルサイズセンサー搭載モデルもありますが、古いサイズ用のレンズと、APS-C用のレンズではサイズが違いますからねー。
”α6700”の発売は2023年7月28日というタイミングなんですが、これはAIプロセッシングユニットを初搭載した2022年発売の”α7R V”や2023年4月のフルサイズVlogcam「ZV-E1」の後、というタイミング。2023年9月にα7C IIが発売になるので、AIプロセッシングユニット搭載機種の新発売ラッシュの真ん中くらいで発売になった機種になります。
撮影モードダイヤルも2段構成のメゾネットタイプになっていたり、デジタル一眼カメラ”α”としては成熟されたモデルになっています。
フルサイズセンサー搭載カメラと比較すると一回り以上小さく感じられるボディ&レンズ。
もちろん、センサーサイズの違いもかなりあり、これが画質には大きく影響はあるんですが「フルサイズでないと撮れないシーン」というのはありません。デジタル一眼カメラで写真を楽しむなら割り切る部分は必要ですけど、”α6700”で楽しめますからね。
このモデルにアップデートが発表されたのが6月10日でした。すでに2週間経ってしまっているんですが、今日、やっと店頭展示機のアップデートをしたので、まずはその様子から紹介します。
モデルによるんですが、最新モデルではスマートフォンを経由して本体ソフトウェアのアップデートができるようになっています。今回は店内で行っていますので、お店のWi-Fiルーターを使ってアップデートをしていますが、その気になればモバイル通信を使って外出先でのアップデートもできます。
以前、山登りしている最中に”α7C II”のアップデートをしたことがあります。
仕組みとしてはスマートフォンでアップデートファイルをダウンロードして、それをカメラのSDカードにデータ転送をしてアップデートします。
ダウンロード&データ転送だけではアップデートは終わらなくて、その後、カメラ側にアップデートの案内が出ますので、これを実行して、カメラのソフトウェアを書き換えます。
書き換えは数分で完了します。
<アップデート内容>
-
- 1つのフォルダー番号に記録できる画像が最大9,999枚になりました。
- ユーザーLUT使用時の画質を向上しました。
- Wi-Fiの電波強度が表示されるようになりました。
- カメラの最新ソフトウェアがある場合に通知が表示されるようになりました。
- 撮影済の映像をスマートフォンやタブレットに転送している間に、新たな撮影ができるようになりました。
Creators’ Appは最新のバージョン(ver.2.9.0以降)にアップデートしてください。 - スマートフォンやタブレットへの転送を途中で中断しても再開が可能になりました。
Creators’ Appは最新のバージョン(ver.2.9.0以降)にアップデートしてください。 - スマートフォンやタブレットへ転送していない差分のみ転送したり、転送中に転送する映像を追加できるようになりました。
Creators’ Appは最新のバージョン(ver.2.9.0以降)にアップデートしてください。 - カメラの画像を直接Creators’ Cloudにアップロードできるようになりました。
事前にCreators’ Appで設定が必要です。詳しくはこちら をご覧ください。
Creators’ Appは最新のバージョン(ver.2.9.0以降)にアップデートしてください。
国や地域によってはサービスを提供していない場合があります。詳しくはこちら をご覧ください。 - 「WPA」、「WEP」機能に非対応となりました。Wi-Fi接続時に「WPA」、「WEP」の選択ができなくなりました。今後はよりセキュリティ強度の高い「WPA2」または「WPA3」をお使いください。
- 動作安定性を改善しました。
アップデート内容は上記の通りで主に通信系の機能のアップデートになります。
こちらはアップデート前とアップデート後の違いを比較したものになりますが、WEP/WPAという初期のセキュリティプロトコルが使えないようになります。
WEP(Wired Equivalent Privacy)とWPA(Wi-Fi Protected Access)は、Wi-Fiネットワークのセキュリティプロトコルです。
なかでもWEPは1990年代に導入された初期のWi-Fi暗号化方式になります。WPAはWEPの脆弱性を改善するために2003年に導入されました。
WEPは脆弱で使用すべきではなく、WPAはWEPよりはるかに安全ではあるものの、可能なら最新のWPA2/WPA3に移行することが推奨されています。20年以上前から使っているルーターに接続している方はほとんどいらっしゃらないでしょうし、影響があるのはごく一部のケースになるかと思います。
Wi-Fiの電波強度というのは上記の違いになります。今まではWi-Fiマークが点灯することでだけ、無線LAN接続ができていることを示していましたが、アップデート後は携帯電話のようなアンテナ強度がわかるアイコンになります。
そして、その他に多数のアップデートが行われているのが「Creators’ Cloud」です。ソニーが行っているクラウドサービスへ、スマートフォンを介さずに”α”本体から直接インターネットにデータをアップロードすることができるようになりました。
クラウドというと、お金がかかるんでしょう?というところですが、お金はかかります。大量のクラウドを使うと。
ですが5GBなら誰でも無料、ソニー”α”を使っているユーザーさんなら25GBまで無料で使えます。Google ドライブの無料は15GBまでなので、こちらの方が容量は大きいことになります。
有料プランは100GBで月額770円、500GBで月額1,540円という設定になっているので、それほど高くもないサービスです。
ただ、主力に考えているのは法人利用で、新聞社や出版社、テレビ局などの利用を中心に設計されているのか、いつものソニーのサービスと比べるとやや難しそうなサービスになっています。ですが、これが使い方次第ですが、割と便利に使える方法があったりします。
ここではクラウド機能で新たに利用できるようになったクラウドの連携機能の設定について紹介します。
この設定をすると、”α”で撮影したRAWデータで気に入った写真にプロテクトをかけると、自動でクラウドにアップロードされて、連携されたAdobe Lightroomに転送され、スマートフォンもしくはPCでなにも転送作業をしていないのにRAW現像ができる、という流れが作れます。
Adobe Lightroomは有償のサブスクのサービスなので全部無料とはいきませんが、Lightroomをサブスクで使っている方には強くオススメしたい機能です。
まずは、ソニーのCreators’ Appをスマートフォンにインストールしてソニーアカウントの設定まで出来ていることを前提に設定していきます。
スマートフォンと”α6700”を連携させた状態で、カメラの設定画面を開き「クラウド機能」の設定を行います。
カメラをまだWi-Fiにつなげていないときはここでスマートフォンの設定を移すことが可能。また、モバイル環境で転送をさせたい、というときはあとでスマートフォンのテザリング設定をカメラに行うことで、屋外でも自動アップロードをさせることができるようになります。(基本的にはホームルーターでアップロードすることを前提に設計されています)
Wi-Fiの設定が終わったら、次はスマートフォンアプリに設定されているCreators’ Cloudの設定をカメラにコピーします。指示に従って操作していけば大丈夫です。
Creators’ Cloudの設定がカメラに書き込まれたら、いよいよ、データのアップロードについての設定を行います。アップロードする画像ファイルですが、静止画、動画、JPEG、HEIF、RAW、8K、4K、HD、プロキシーのみなどの設定が可能。
私はXperia 1 VIIでウルトラHDRのためのRAW撮影データを転送させたいのでRAW画像だけを転送対象に設定します。
これで、このまま設定を終わらせるとRAW撮影したデータをすべてCreators’ Cloudへアップロードし続けてしまうので、さらにアップロードについての詳細を設定していきます。
アップロードについての説明が最後にあるのですが、自動電源オフ温度を「高」に設定するのと、画像のアップロード時は静止画撮影の待機状態、つまり静止画撮影モードにして電源オンにしている状態にしてアップロードするのがオススメ、ということが書かれています。
そして、ここからはさらに詳細にアップロードの設定を行えます。
あくまで、私の場合ですが、プロテクトされた画像だけアップロードするように指定しています。これでむやみやたらとアップロードされることはなく、指定したRAW画像だけがクラウドに転送されることになります。
そして、昨年秋から搭載されたのが外部クラウドサービスへの自動転送設定で、Adobe Creative Cloudと、Google ドライブの2カ所への転送をさせることができます。
ここではAdobe Creative Cloudに静止画を自動転送にして、さらにRAWファイル形式だけにしておくことで、自動でRAW画像がAdobeのクラウドへ転送されます。
ここまでの動作をカメラからのアップロードだけで行えます。
あとは、”α6700”のカスタムキー設定でコントロールボタン2を画像再生時のみ「プロテクト」機能に割り振ります。
画像再生時にC2ボタンを押すと、写真画像にプロテクトがかかります。
撮影した後にプロテクトがかかった状態は↑こちらです。撮影時にこうしてプロテクトをかけておき、カメラがWi-Fi環境に入ったところでクラウドへの転送をはじめます。
転送が始まるまで1分近くかかることがあるのと、ネットワーク状態が悪いとアップロードされないことがあるんですが、転送が始まると上記の様な矢印アイコンが表示されます。このアイコンが表示されているときにデータがアップロードされます。
モバイル環境でスマートフォンとテザリング接続している時でもアップロードします。
それが終わると、スマートフォンのLightroomモバイルアプリですぐに撮影したRAWデータの現像が可能になります。
撮影後にすぐに編集したい!というときはCreators’ Appで直接データを転送した方が早いんですが、撮影中にちょこちょこプロテクトをかけておき、どこかで休憩したときにテザリング転送しておき、また撮影を再開して。。。というのを繰り返したあとに、さ、さっきまで撮っていた画像をウルトラHDRに現像しよう、とすると、スマートフォンにすでにデータが入っているというのは嬉しいんですよ。
これが出来るのが少し前までは”α7”シリーズの大型カメラだけで、”α7C”シリーズや”α6700”では出来なかったので非常に嬉しいアップデートになっています。
現在は、このCloud連携は、主だったモデルすべてで行えます。
AI被写体 | 手振れ補正 | フレーミング 補正 |
ブライト モニタリング ピント拡大 |
Cloud連携 | |
α1 II | 〇自動 | ダイナミック | 〇 | 〇 | 〇 |
α9 III | 〇 | ダイナミック | 〇 | 〇 | 〇 |
α7R V | 〇 | アクティブ | 〇 | 〇 | |
α7CR | 〇自動 | ダイナミック | 〇 | 〇 | 〇 |
α7C II | 〇自動 | ダイナミック | 〇 | 〇 | 〇 |
α7S III | × | アクティブ | 〇 | 〇 | |
α7 IV | × | アクティブ | 〇 | 〇 | |
α6700 | 〇 | アクティブ | 〇 | 〇 | |
ZV-E1 | 〇 | ダイナミック | 〇 | 〇 | 〇 |
FX3 | × | アクティブ | 〇 | ||
FX2 | 〇 | ダイナミック | 〇 | 不明 | 〇 |
FX30 | × | アクティブ | 〇 |
.
赤いマークは最近のアップデートで実装された新機能です。Cloud連携は昨年11月からスタートした機能なので全機種がアップデート対応になりますが、最後に対応したのが”α6700”だったというわけです。
Cloud連携が使えないんじゃ、”α7C II”とか”α6700”は、これからは検討外だな~、とか思っていたんですけど、こうなると、もう”α6700”とか”α7C II”はメインターゲットです。
ということで、ここでAPS-Cセンサーならではの計算もしてみました。
APS-Cセンサーモデル | ソニーストア価格 | 質量(付属品のぞく) |
α6700本体 | 229,900円 | 493g |
SEL1655G(標準ズーム) | 74,800円 | 494g |
SEL1020G(広角ズーム) | 102,300円 | 178g |
SEL15F14G(広角単焦点) | 99,000円 | 219g |
SEL70350G(望遠ズーム) | 123,200円 | 625g |
合計 | 530,200円 | 2009g |
.
かなりざっくりした計算になりますが、カメラ本体と標準ズームと広角&望遠ズーム、単焦点レンズを1本そろえるといくら?&重さは?というのを単純計算してみました。
カメラに50万!?というのが一般的な金銭感覚だと思います、スタートは本体と標準ズームだけで、その後に折をみてレンズを買い足していくというのが一般的なスタイルで、個人的にはこれくらいあれば、どんな撮影でも楽しめるかな?という内容にしてみました。
星撮影をするときには単焦点の15mmが使えるし、望遠ズームレンズもAPS-Cなら525mm換算での撮影ができるので野鳥撮影までいけます。
で、これと同じ内容をフルサイズセンサー搭載の”α7C II”でそろえてみるとどうなるか計算してみると。。。
コンパクトフルサイズ | ソニーストア価格 | 質量(付属品のぞく) |
α7C II本体 | 328,900円 | 514g |
SEL2070G(標準ズーム) | 191,400円 | 488g |
SELP1635G(広角ズーム) | 185,900円 | 353g |
SEL24F14GM(広角単焦点) | 213,400円 | 445g |
SEL100400GM(望遠ズーム) | 364,100円 | 1395g |
合計 | 1,283,700円 | 3195g |
.
上を見ればもっと高いレンズもあるんですけど、ごく一般的な揃え方でいくとこんな感じになるかと思います。大人気の広角寄りに強いズームレンズ「SEL2070G」を中心に同様のレンズを揃えてみました。重量は1.5倍ですが、金額的には2.5倍くらいになってしまいました。
フルサイズセンサーはセンサーの受光面積が増える分、画質も良いんですが、レンズも大型化するので金額も張るし、重量も増えます。
7月28日まではソニーにて「Welcome to α キャンペーン 2025 Summer」が開催されており、”α6700”本体が1万円のキャッシュバック。レンズもSEL1655G、SELP1020G、SEL70350G、SEL15F14Gのすべてが対象レンズで4本合わせて38,000円のキャッシュバックが受けられます。
今はお買い得にAPS-Cセンサーカメラでの”α”デビューができます。
ネットワーク機能が強化され、上位機種と同様のクラウド利用が可能。それでいて家計に優しいカメラになっています。
スマートフォンでの写真から乗り換えるというよりは、スマートフォンと連携させて写真をもっと楽しむカメラとしてステップアップされてみてはいかがですか?
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デジタル一眼カメラ ILCE-6700 |
ソニーストア価格: 218,900 円 |
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発売日 | 2023年7月28日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:22,000円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:11,000円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 60回分割払い手数料無料! |
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テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
10%オフクーポン(併用不可)プレゼント中 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |

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