【レビュー】サラウンドシステム最強装備『STR-AN1000』ショールーム実機レポート
8K対応の7.2chマルチチャンネルAVレシーバー「STR-AN1000」の実機をソニーストア銀座さんで体験させていただいてきました。3月18日発売の新製品ですが発売前のショールーム実機レポートをお届けしたいと思います。
STR-DN1080から大幅な進化をしたモデルになっていました。
こんにちは、店員佐藤です。
プレスリリースがあったのが2月21日で先週の火曜日だったのですが、諸事情により時間がかなり空いてしまいました。ですが、発売日3月18日の前にソニーストア銀座さんで試聴させていただくことができて感謝です。
STR-AN1000は予約制での試聴体験になっていて一組様30分の試聴体験になっているのですが、プラスαしてたくさんのお話しを聞かせていただくことができましたので、今回は丸々レポートで紹介したいと思います。
まずはマルチチャンネルAVレシーバー「STR-AN1000」ですが久々のAVマルチアンプの登場になります。
先代の「STR-DN1080」は2017年6月発売でドルビーアトモスに完全対応した初のAVアンプです。ドルビーアトモスのタイトルが続々と出てくる中、ご自宅でドルビーアトモスの立体音響を再現するのがまだ難しかった頃ですので、かなり注目を集めていたのですが2020年2月に突然販売終了になってしまいました。
生産するパーツの事情と聞いており、予定ではこのタイミングで販売が終了になるモデルではなかったという話なのですが、それから3年経ち、やっと後継モデルというかAVマルチアンプの主力機が登場することになります。
先代のSTR-DN1080はドルビーアトモスに初めて対応したソニーのAVアンプだったのですが、登場から6年経ち、新型モデルではSTR-DN1080をベースに大幅パワーアップ。8Kや4K 120Pなどの最新映像フォーマットに対応するモデルになりました。
HDMI入力端子はすべてHDCP 2.3対応になっていて、そのうち2系統が8K / 4K120P対応。そして出力端子も2系統を装備しています。
HDMI端子が6系統もあって、なにをつなぐんでしょうね!? 私などは今やBDレコーダーとPS5くらいしか思いつかないんですが、オーディオにこだわりのある方はSACDやオーディオ再生専用機などをつないでいくみたいですね。
こちらはSTR-AN1000のホーム画面になります。アイコン表示などはなく、こうして文字での表示でスッキリしています。
「映像をみる」に入ると、ご覧の様に6系統の入力を選べる様になっています。ここではデフォルトの表示になっているものと思いますが、VIDEOとかはVHSビデオとかベータビデオをさしているですかね!?
編集というボタンを押すとこれらの表示アイコンを自分でカスタマイズすることができます。
名前はGAMEとかBD/DVDなどになっていますが、普通だったら個々に接続している機器の型番を入れていくかと思います。GAMEのところはPS5とかにするでしょうしBD/DVDのところも、BDレコーダーを接続しているならBDZ-FT6100とかにされるかと思います。
選べるアイコンにどんなマークがあるのかのぞいてみました。DVD PlayerとBD Playerなどの違いはわかりませんが、そうか、レコードプレーヤーとかの接続はありですね。カセットテープレコーダーなどの表示もありました。
CameraやCamcoderなどのアイコンもありますが、嬉しいですね、Walkmanなんてあります。ポータブルオーディオプレーヤーなら全部これでいけそうです。
アンプのリモコンもそれに合わせて、多数の入力端子ボタンが装備されていました。
さて、こうしてメニューを全部紹介していると時間がなくなってしまいますので、設定メニューの一部をご覧いただこうと思います。
5.1.2chや7.1chのスピーカーをワイヤードで駆動させることもできますが、2023年最新モデルのAVマルチアンプとしてワイヤレススピーカーの対応もするようになっています。
組み合わせ方は無数にあるモデルですが、ここではソニーストア銀座さんで組んでいるシステムでご案内します。うちのお店でも展示を予定しているのですが、同じ組み合わせにしようかと思っています。
現在はサラウンドシステム「HT-A9」の展示スペースに被せて展示を行っており、同じ高さにスピーカーを合わせて設置して聴き比べができるようになっています。
STR-AN1000に接続されているスピーカーは下記のものになります。
AVマルチアンプ | STR-AN1000 | 121,000円 |
フロントスピーカー(2台) | SS-CS3 | 19,800円 × 2台 |
ワイヤレスリアスピーカー | SA-RS5 | 88,000円 |
ワイヤレスサブウーファー | SA-SW5 | 93,500円 |
STR-AN1000のスピーカー出力は7チャンネル分もあるんですが、なんと使っているのはフロントの2ch分だけ、という贅沢仕様なんですが、これだと配線はかなりスッキリしますね。
特にワイヤレスリアスピーカーの「SA-RS5」はバッテリー内蔵で完全ワイヤレスで使えるリアスピーカーになっています。普段はフロントチャンネルだけで使っているんだけど、映画を観るときにだけリアスピーカーを持ち出して背面の本棚にリアスピーカーを置いてマルチチャンネルにして使う、ということができます。
せっかく機能が搭載されているんですがS-センタースピーカー入力も使っていないのでブラビアを接続されているのはeARCのHDMIケーブル1本だけです。おそらくHT-A9との聴き比べて、この構成ならHDMIケーブルの入れ直しだけで聴き比べができるからというのもあるんでしょうね。
そして、自動音場補正機能を使ってセッティングしていきます。ワイヤレススピーカーの設定をしてセッティングを作っていきます。
従来は1系統しか作れなかった音場補正設定でしたが、STR-AN1000ではプリセット1とプリセット2の2系統があり、2つの設定を記憶させることができるそうです。
利用するスピーカーセットの組み合わせを変えてみたり、視聴位置を変えてセッティングしたりすることができますので、これは超便利かもしれません。
ワイヤレススピーカーは周波数の自動選択もするようで、チューニングに1分ほどかかります。こんなところから自動調整が始まるというのは新しいです。
ワイヤレススピーカーの割り当て画面で、サラウンドスピーカーとサブウーファーとどれをワイヤレスにするかをここで選択。ワイヤレスを使わない設定もできるし、ウーファーは有線接続のものをお持ちであれば、サラウンドスピーカーだけワイヤレスにすることもできます。
ブラビアA95K、A80K、X95kであればテレビの内蔵スピーカーをセンタースピーカーとして使うセンターシンク機能もあるんですが、今回はこれはスキップします。
さて、これで接続したスピーカーの設定は終わるのですが、注意書きが出てきました。
これがちょっとややこしいのですがワイヤレススピーカー「SA-RS5」を使っているのですが、このスピーカーには天井に向けて音声を出力するイネーブルドスピーカーが内蔵されています。
AVアンプ側でイネーブルドスピーカーへの信号出力は1系統しかできないそうで、SA-RS5を使う場合は、フロントにイネーブルドスピーカーを設置することはできない、というコトが案内されています。
同様にリアのサラウンドスピーカーを2chから4chに増やすサラウンドバックスピーカーの設定もできなくなります。
5.1chのスピーカー配置に加えてあと2chをどこに使うかなんですが、アンプからの出力端子が空いていても、内部の信号処理が5.1chに加えてあと2ch分しかないですよ、ということなんだそうです。
イネーブルドスピーカーを4つ作りたい、というのはできないそうなのでご注意を。
スピーカーの接続設定で、どこにスピーカーが配置されているのかが確認できて、接続端子についての案内もあるのですが、ワイヤレス接続の場合は、これは無視です。
ということでフロント2ch、ワイヤレスリアスピーカーとワイヤレスサブウーファーの接続ですがこれで4.1.2chのスピーカーパターンになりました。
従来のSTR-DN1080やHT-A9などではこれで音場補正に入るんですが、STR-AN1000ではまだ作業があります。
これはソニーの自動音場補正機能では初になるかと思うのですが、スピーカーの位置に加えて画面の位置、高さなどの入力も行います。
これは視聴位置から画面までの距離を測って入力する画面です。たまたま2m40cmという表示になっていますが、調整は1cm単位で行います。できるだけ正確に設定する必要があります。これ、なんども入力する必要があるなら巻き尺とかではなくレーザー距離計とか買った方が良いかもしれないですね。
調べてみたら3,000円ちょっとで買えるみたいです。
ちょっとした視聴位置の違いとかでも設置が変えられるので、これはプリセット2とか使いたくなってきますね。
視聴位置までの距離の他、天井の高さや、スクリーンの高さなども入力します。従来のHT-A9やSTR-DN1080ではスクリーンの位置は把握していませんでしたが、STR-AN1000はスクリーンの位置も計算に入れた音場を作ってくれるというわけです。
そして、測定用マイクを使って実際のスピーカーから音を出して計測を行います。
HT-A9やHT-A7000などの場合はスピーカーにマイクが仕込まれていて、お互いのスピーカーの位置や音のズレを測定していました、STR-AN1000で使うスピーカーは何でもOKなので、マイクが内蔵されているスピーカーは利用ができません。
なので特定用マイクがついてきます。
専用マイクを設置するスタンドも付属。専用マイクスタンドを視聴位置の耳の高さに置いて測定するため、三脚などを使うことになるんですが、本邦初公開、専用マイクスタンドというのが下記のものになります。
STR-DN1080にこれはついていませんでした。今回のモデルSTR-AN1000ではスクリーンの位置なども計算しているとなっていましたが、左右の2chマイクでは奥行き感までは測定ができませんでした。
マイクスタンドには2カ所のマイク置き場があり、これを使って1回目、2回目の測定をして3Dに音場環境の測定をします。
これがマイクスタンドの下部にマイクを装着した時の図です。
自動音場補正が始まって、1回目の測定が終わると、マイクを付けかえるように指示が出るので、それでマイクの場所を入れ替えて2回目の測定を行う、ということをします。
これが実際に音場測定をしているところです。こんなおもちゃみたいなもので測定ができるの?というところですが、これでスピーカーの位置とかを1cm単位で測定します。
デジタルの仕事、すげーです。
あとから1cm単位で自分で補正することもできますが、こんなことを20年前は勘だけで設定していたんですよね。今のサラウンド技術がどんなに進化したモノなのかを思い知らされます。
さて、順番は前後しますが、これらの設定の話は最後にうかがっていて、ソニーストア銀座のスタイリストさんからは最初にHT-A9との比較デモをしていただきました。試聴したのはおなじみ、ドルビーアトモスのデモディスクでドルビーのサウンドロゴを比較して聞いています。
おなじみのサウンドデモですが、なるほどHT-A9よりもSTR-AN1000の方が空間としての広さを感じられます。ちょっと誤解があるかもしれませんが、ウォークマンやヘッドホンにあるDSEE Extremeのオンオフに近い様な感じなんですが、それを立体で味わっている感じ。
臨場感というか物体の距離みたいなモノがHT-A9よりもはるかにSTR-AN1000のセットの方が感じられます。
ここでSTR-AN1000の一番の売りどころである「360 Spatial Sound Mapping」のオンオフを試してもらいました。
なるほど、この「360 Spatial Sound Mapping」(以下、360SSM)がかなり強力に働いているんですね。
新搭載された360SSMは、複数のスピーカーによって広大な音場と臨場感を創出するソニー独自の立体音響技術です。
自動音場補正技術「D.C.A.C. IX」(Digital Cinema Auto Calibration IX)により、スピーカーの配置を3次元で測定し、その位置情報に基づき、より広い位置にファントム(仮想)スピーカーを生成。ファントムスピーカーが、リビング全体を音で満たすような広大な音場空間を創り出し、視聴者は自分が見ている映画のワンシーンの中に入り込んでいるような没入感と臨場感を楽しめます。
狭い空間でも、適切な場所にスピーカーを設置できない場合でも360SSMを組み合わせることで、自宅で映画館のような広い空間の視聴体験を楽しめます。
実際の映画で「トップガン・マーベリック」で試聴させていただき、最後の帰還のシーンですが、台詞が画面から聞こえてくる感じがします。S-センター入力を使っていませんが、そういえば映画館とかだとこうしてスクリーン全体から聞こえてくる感じなんですよね。
さらに続いてはアクションシーンで360SSMのオンオフを試していただいたのですが、これもかなりの違いが感じられます。
アクションシーンの臨場感もそうですがBGMがかなり密度の多い音で聞こえてくる感じ。
昨年の夏に池袋のIMAXシアターでトップガン・マーベリックを観ながら、この映像はブラビアの大画面で再現できても、この映画館の音というのは再現ができないんだよなー、とか思いながら鑑賞していたのを思い出します。
月並みではありますが、映画館のあの密度の高い音が再現できています。
それほど高いスピーカーを使っているわけではないですし、リア側なんてワイヤレスの小型スピーカーなのに、この音が再現できるって、デジタル処理の力はすごいですね。
リア側はすべてワイヤレスで、イネーブルドスピーカーもワイヤレスなので、フロントは2chスピーカーだけでこの音が出せるのか。。。
というか、これだったらピュアオーディオとして普通に2chのスピーカーシステムを作って、それにあとからワイヤレスでリアスピーカーとウーファーを足すだけでOKなわけです。システムアップがすごくしやすいアンプになっていますね。
以上、STR-AN1000の一部機能の紹介だけになってしまいましたが、通常のドルビーアトモスを再現するのに必要な最小システムでの稼働状態の様子がおわかりになったかと思います。
すでにリアスピーカーなどもお持ちであれば、それを有線で配線して使うコトも出来るし、イネーブルドスピーカーなどもお持ちであれば、フロントに配線して5.1.2chで鳴らすことも可能。
サラウンドのためにフロントスピーカーもバランスをとって小さいモノを使った方がよいのかな?ということはなく、ピュアオーディオの2chスピーカーをシステムに組み入れることもできます。
CDプレーヤーなどをつないで、2chアンプとして使いつつ、UHD BDプレーヤーから4K ドルビーアトモスの映画ソフトを楽しむこともできます。無双状態のAVアンプがついにソニーから登場です。
☆ソニーニュースリリース「ソニー独自の立体音響技術『360 Spatial Sound Mapping』を搭載する 8K対応 7.2chマルチチャンネルAVレシーバー 発売」
マルチチャンネルAVレシーバー STR-AN1000 |
ソニーストア価格: 121,000 円 税込 |
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発売日 | 2023年3月18日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:12,100円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:6,600円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭購入特典 |
発売日以降、店頭展示予定 テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
ワイヤレスリアスピーカー SA-RS5 |
ソニーストア価格: 88,000円税込 |
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発売日 | 2022年5月21日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 5年ワイド:7,700円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:4,400円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割払手数料【0%】 |
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テックスタッフ 店頭購入特典 |
3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
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サブウーファー SA-SW5 |
ソニーストア価格: 93,500円税込 |
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発売日 | 2021年8月7日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 5年ワイド:8,800円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:4,400円(税込 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割払手数料【0%】 |
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テックスタッフ 店頭購入特典 |
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サブウーファー SA-SW3 |
ソニーストア価格: 52,800円税込 |
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発売日 | 2021年8月7日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証サービス | 5年ワイド:4,400円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:2,200円(税込) 3年ベーシック:無償 |
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ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割払手数料【0%】 |
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