手回しポータブル電源『CP-A2LAKS』開梱&実験レポート
すでに出荷が始まっていますが、本当の発売日は明日。手回し充電器がついたUSB出力機能付きポータブル電源「CP-A2LAKS」の開梱レポートと、皆さん、ご期待の実験レポートを今日はお届けしたいと思います。
いろんな意味でがんばって回してみました。
数年前から登場しているソニーのポータブル電源シリーズ。今年は新型モデルでスゴイのが登場しました。緊急時に自分で発電することができる手回し充電器をつけたポータブル電源「CP-A2LAKS」が登場。
セット内容は上記の通りで、通常のAC充電アダプターもついてきて、ACコンセントからと、手回し充電と2系統の充電ができる製品になっています。
充電部と電源部がセパレートになっているんですが「CP-AL」シリーズ製品はどうやらこの接続するアダプター部が共通になっているんですね。発売されている製品はすべてAC電源部とセットになっているんですが、試してみると他の製品と接続ができるようになっている様子。
そうなると、いろいろな期待を、この手回し充電部にしてしまうんですが、それ、今回は全部実験sてみましょう。
まずは手回し充電部についてなんですが、説明は上記の通りです。ポータブル電源部は上に持ち上げて充電部をしっかりと持って手回しで発電をすると。
ここにはっきりと書いてありますが、製品は日常の充電にはAC入力部を使ってください、手回し入力部は一時的な利用を想定して設計しています、とのことです。あくまで緊急用としての利用で、エコのために、とかいう使い方はできません。
ま、その点は理解した上で、利用するわけですが、とりあえず緊急時の予行練習です。試しに充電してみましょう。
説明書通りに使ってみるんですが、ふむふむ、最初の5~6回転くらいは軽くほとんどトルクがかかっていないような状態で回して、その後に急にハンドルが重くなり、いかにも充電が始まった、という感触があります。
回せないほど重くはないんですが、そこそこ重くなるので「これで1時間回すように」とか言われるとそれはもうすごく嫌な顔になってしまいそう。いや、30分でもつらいですね。
つらいと言えば、このハンドルがそういう風に回転を検知してトルクをかける仕様になっているからか、ちょっと手が疲れたから休もう、手を抜こう、と1回転でもちょっと休んでしまうと、トルクが抜けて、またスカスカのハンドルになってしまうんです。そこからまた数回転させないと本当の充電トルクにならないので、効率よく充電をしようとすると、休まずにずーっと回さないといけなくなります。これが結構きついかも。
なんせ、休みなしですからね。あと、ハンドルを回す音も屋外だったら全然目立ちませんが、静かな屋内だとちょっと目立ちそうです。授業中にこっそり充電、とかいうシチュエーションで利用するのも難しそうです。
ちなみにパッケージに仕様表があるんですが、ここを見ると何時間で満タン充電ができるのか、目安を知ることができます。充電時間が約5時間になっていますね。かっこしてAC入力部の場合となっています。で、出力をみるとAC入力部は4.1V/1.1Aになっています。手回し発電部の出力は4.1V/500mAになっているので、AC入力部のほぼ半分程度、ということがわかります。
なので、もしもですが、ポータブル電源をカラの状態から満タンにする場合、手回し充電だと10~11時間程度はかかる計算になります。
10時間の手回し充電。。しかも休憩無し。なにかの企画で、満タン充電できるまで手回しをがんばってみる!とかやってみたい気がしていたんですが、これは無理です。(^^;)
ちなみに、実用的な目安としてスマートフォンで1分の通話をするためなら3分の手回し充電。WEBブラウジング1分なら5分の手回し充電が目安になるそうです。がんばって10分くらい、ってことなら3分の通話、2分のブラウザー使いができそうです。
さて、2年ほど前から発売になっている「CP-AL」シリーズですが、主だったモデルだけレビューのために買っているんですが、それでももう、こんなに機種が集まってしまいました。
AC入力部だけ4つもあります。次々と大容量タイプが登場しているので、同じ目にあっている方は多数いらっしゃるのでは? ポータブル電源部は複数あっても良いんですが、AC入力部はこんなにいりません。
そろそろAC入力部だけ分離して販売してもらいたい、と、思っているのは当店だけではないと思います。
で、これを見てふと思うわけです。これ、組み合わせて使えるんですよね?と。
試してみたところ、接続は問題なさそう。初代「CP-AL」と手回し入力部で最初に実験をしてみましたが、充電ランプはちゃんとついているんです。
だったら、これが出来ると一番ありがたいぞ!ということで、試すのが電源部に単3タイプのサイクルエナジー電池を使うことができる「CP-AH2R」です。「CP-AH2R」は電源部が電池のホルダーになっており、充電池の電力をUSB出力したり、ACコンセントからの充電を行ったりすることができます。
これで充電が出来たら、ちょっと良くないですか?
ということで、試してみたんですが、この組み合わせでもちゃんと充電が出来ている様子。最後まで満タン充電を試しているわけではないんですが、ちゃんと充電ランプがついていますので、これでハンドルからの手回しで充電ができているはずです。
これができると、ちょっと使い勝手が変わって来ますよね。USB充電だけではなく単3充電池の充電もできるので、より汎用性の家電製品でも利用ができます。
ちなみに回してみると、これ、ハンドルが軽いんです。どういう制御をしているのかわかりませんが、電源部の容量をみて、一番効率の良い充電ができるように発電量を調整しているのかも。
ちなみに「CP-AH2R」に付属の電池はサイクルエナジーシルバー電池です。1.2V/950mAという小容量なのでこれを2本充電しても「CP-A2LAKS」と比較すると容量は1/6くらいしかないんです。1時間半~2時間くらいで付属の電池なら手回し
充電ができる計算になります。
この組み合わせで持っておくのも、ちょっと良くないですか?
★ソニーストア USB出力機能付きポータブル電源セット「CP-AH2R」
ということで手回し充電についてのお話は終わり。ここでAC入力部を使って充電して、続いてはポータブル電源の充電器としての実験をしてみます。
届いた状態のときにすでに半分くらいの充電量だったので2時間ちょっとくらいで充電が出来ていたと思うんですが、すみません、別に時間は計っていませんでした。
なお、本体のボタンで大体の充電量を見ることができます。ボタンを押すとオレンジの光が4つつくんですが、全部点灯したら満タン。オレンジがひとつしかつかなかったら少量。二つついたら半分くらい、3つで多め、というモニター表示になっています。
その下に「USB OUT ON/OFF」という表示があり「MODE 1」「MODE 2」というのがありますね。
USBの充電規格というのがこれまた後から続々といろんな規格が追加されてしまい、私もよくわからないんですが、USB充電できるもの、できないもの、通信を必要として相手側と通信ができないと充電ができないもの、など、いろんなものが存在します。
初代「CP-AL」などは割と初期の頃に登場した製品で、今までは充電できないもの、使用しながらの充電ができないもの、などもありました。
そういうのに絡んで、MODE 1とMODE 2が今回は用意されているそうです。ボタンを普通にタッチするとMODE 1で、それで充電ができないときはボタンを長押ししてMODE 2でお試しください、となっています。
では、どんなものがMODE 2での充電になるのか試してみます。
ちなみに結論から言うとほとんどMODE 1で問題なく通信充電ができます。
※写真のケーブルは製品には付属しません。
まずはサイバーショット。2012年モデルからマイクロUSB端子を搭載していて、スマートフォンと同じケーブルで本体バッテリーの充電ができるようになっています。これはすごく便利。
MODE 1のままで問題なく充電が出来ています。
※写真のケーブルは製品には付属しません。
続いてはスマートフォンです。私の持っているXperia SO-01Bで試してみたところ、これも問題なく充電可能。
ま、このあたりまでは先代の「CP-A2LS」などでも問題なく充電ができていたので心配はしていませんでした。
問題はここからです。先代までの「CP-AL」シリーズでは充電がうまくできず、別のポータブル電源を使わなくてはいけなかった機器があります。
「PS Vita」です。
詳しい話はこちらのblogエントリーでご覧いただくとして。。。
☆当店blog 11.12.19「PS Vitaを充電するためのポータブル電源選び」
スティックスタイルの「CP-ELSVP」以外ではPS Vitaの充電は結果的にできなかったことがあります。CP-ALシリーズの場合、一度PS Vitaの電源を落として(スタンバイではなく完全に電源をオフにします)、それから充電するということはできるんですが、プレイ中に充電ができないのではあまり意味がないですよね。
ということで、生まれ変わった新型モデル「CP-A2LAKS」はどうかというと。。。
スタンバイ状態のままで接続してもパイロットランプがオレンジになっています。これなら充電がそのままでできそうです。
PS Vitaの電源をいれても、ほら、電池マークのところが充電をしているようなプラズマが飛んでいます。
ということで、新型のポータブル電源部はPS Vita対応になっていました。プレイ中の充電もOKです。
さらに、ウォークマンもOK。これも従来機種ではPC接続モードにはいってしまい、ウォークマンの楽曲再生ができる状態ではなくなっていたんですが、新型モデルだと再生画面になったままで充電をしてくれています。これです、こうでないといけないんです。
念のためAndroid OS 搭載のウォークマンZシリーズでもテスト。こちらもUSB接続モードには入らずに普通に使いながら、音楽再生をしながらの充電ができました。
どれも全部MODE 1のままです。
このままでも、もう無敵。万能じゃないですか。
※写真のケーブルは製品には付属しません。
結局、私の身の回りの機器でMODE 2にしなくてはいけなかったのはPS3のコントローラーだけです。これはインプレスさんの紹介記事で知っていたので試せたんですが、それを知らなかったら一体、なんの機器でMODE 2が使えるのか不明のままになるところでした。
※写真のケーブルは製品には付属しません。
最後に、こちらも使用しながらの充電が可能になっています。ソニーのカーナビ、ナブユー「NV-U37」です。
ナブユーはDC電源端子と、ミニUSB端子の二つから充電ができるようになっていて、変換アダプターを使ってDC電源に5Vを入れてしまえば、充電しながらの使用ができてはいたんですが、USB端子を使っての充電でもナビ利用をしながらの
電源供給ができるようになっていました。(これも従来機種だとUSB接続モードになってしまい、利用しながらの充電はできませんでした。)
※写真のケーブルは製品には付属しません。
そうか、アウトドア地図を装備したナブユーでも利用ができるのか。。。山岳地図まで使えるソニーのナブユーですが、泣き所はやはり電源。反射型液晶を使うことによりバックライト無しでも画面表示が読めるようになるなど、省電力化されており徒歩ナビ、サイクリングナビでも約9時間の利用ができるんですが、それでも電池が切れた地図が見られなくなる致命的な弱点があります。
ポータブル電源を一緒に持っていくことでスタミナ性能を伸ばすことができるわけですが、これにさらに手回し充電器もつけることで、電源のないところからでも発電して地図を見ることができるようになります。
これって、もしかしてナブユーの弱点を補ってくれる鬼に金棒なものになるかも!!(って、冷静になってみると、手回し充電器セットを持っていくよりは、普通に紙の山岳地図を折りたたんで持っていてバックアップにした方が確実ですね。はい。)
※写真のケーブルは製品には付属しません。
なお、ポータブル電源本体を充電しながらUSB出力して外部機器を充電することはできません。手回し入力部を使っているときも同様でポータブル電源本体は充電するか放電するか、どちらかしか行えなくなっています。
3分間の手回し充電でスマートフォンの1分通話、と言っても、同時にできるわけではなく、まずは3分の手回し充電をおこない、その後、USBケーブルでスマートフォンに接続して、その状態で1分間スマートフォンを利用、という形になると思います。
そのスマートフォンとの連携企画で小さなチラシが入っていて、キャンペーンコードとかも書かれているんですが、今日の時点で記載されているキャンペーンページへのアクセスを試してみてもソニーモバイルさんのサイトへ行って製品一覧が見られるだけでした。
もしかすると、明日が発売日なので、明日になるとなにかキャンペーンがはじまるのかも。ブックマークしておいて、チェックをしておきますね。
以上「CP-A2LAKS」の開梱レポートでした。対応機器が一気に増えているので、手回し充電器に興味が無い方も買い換えを検討されてみてはいかがでしょうか?
手回し充電器がついていない「CP-A2LAS」もオススメです。
★ソニー 手回し充電器付きポータブル電源「CP-A2LAKS」のご案内はこちら
※手回し充電器がセットになっているのはこちらの製品です。
★ソニー ポータブル電源「CP-A2LAS」のご案内はこちら
※手回し充電器のない新型のポータブル電源です。
★ソニーストア USB出力機能付きポータブル電源セット「CP-AH2R」
※こちらは単3充電池タイプのポータブル電源セットです。
★ソニーストア USB出力機能付きポータブル電源セット(スマホ用)「CP-ELSVP」
★ソニーストア USB出力機能付きポータブル電源セット(iPhone用)「CP-ELSIP」
☆当店blog 11.12.19「PS Vitaを充電するためのポータブル電源選び」
☆当店blog 11.10.19「スマートフォン用ポータブル電源『CP-ELSVP』開梱レポート」
☆当店blog 11.10.17「リチウムイオンタイプの『CP-ELS』シリーズ受注開始」
☆当店blog 11.9.2「USB出力機能付きポータブル電源の新製品登場」
☆当店blog 11.4.12「ポータブル電源『CP-A2LS』店員の声」
☆当店blog 11.3.24「大容量4000mAhのポータブル電源セット『CP-A2LS』発売!」
☆当店blog 11.3.27「夏の計画停電に備えてUSB扇風機」
☆当店blog 11.2.3「バッテリー内蔵USB ACチャージャー『AC-UP100』店員の声」
☆当店blog 10.8.23「USBポータブル電源『CP-AH2R』店員の声」
☆当店blog 10.4.9「新サイクルエナジー充電池の開梱レポート」
まめ彦
2013年1月20日 @ PM 7:02
ブログ、大変参考になりました。
私も CP-A2LASを持っており
今回手回しを注文してまして、まだ
手元には届いてないのですが
手回し部分は勝手に CP-A2LASには接続
出来るものと思って購入してしまいました。
ちょっといい加減な性格ですが、この
ブログのお陰で一安心しました。
2月の上旬に娘達2人が夜間の50キロ歩行に
出掛けるのですが、一昼夜歩く時に
スマホの電池切れ回避で1人に1個づつ
予備バッテリーを持たせる為に購入しましたが、
歩きながらの手回し充電はキツそうですかねぇ?
居場所確認の為のGPS、メールに電話ets、、
すぐに電池切れは起こりそうと思うんですが
手回しはイザと言う時の頼みの綱になりますかね~(-_-;)
店員佐藤
2013年1月21日 @ AM 12:30
♪まめ彦さん、こんにちは。
手回しをしながらの徒歩は結構きついと思います。
それよりはスマートフォンの予備バッテリーを買って
途中でバッテリー交換をできるようにしてあげた方が
よいかもしれません。
私でしたら。。。そういうのを実験してみたい気は
するんですけど夜間の50km歩行ってすごい大変じゃ
ないですか!?
無事に完歩できることをお祈りしています。
まめ彦
2013年1月21日 @ PM 1:41
店員佐藤さん
お気遣いありがとうございます。
こちらを見てください。
http://50km.net/
今年で39回目ですが、昨年娘が職場 の
社長と2人で参加しており、ゴールの感動が
忘れられないのか、今年は高校生の妹まで
巻き添えにして昨日エントリーして
来ました。
夜の8時にスタートして目的地に到着するのが
翌日の昼前後となるとてもハードな歩行です。
ゴール地点は山の中の街で標高もあり
毎年雪も積もってますが今年も800人前後の
参加者が体力気力の限界に挑みます。
余談ですが、ゴール地点付近になると
皆さんゾンビのような歩き方になってますw
またイベント終了後に報告に来ます。
店員佐藤
2013年1月23日 @ AM 9:42
♪まめ彦さん、こんにちは。
うひゃー!すごいですね。16時間歩行ですか!?
私も富士山に登ったときに16時間登山をしたことが
ありますが、もうボロボロでした。この時期にこんな
イベントがあるとは。。。体も冷えるでしょうし大変そう。
ゾンビの様な歩き方って想像もつきません。
これはますます、体力が心配です。
手回しするよりはスマートフォンの替えの電池パックを
用意されることをオススメします。(^_^;)