音声機能にはより聴きやすくするための工夫が施されており、人の声の周波数を持ち上げてくれる「ボイスズーム」という機能と、周りに騒音があると自動でボリュームを上げてくれる「おまかせ音量」という機能があります。

「ボイスズーム」は音の方向を分析すると同時に声の中心成分をテレビの音声から抽出して強調し、聴きとりやすい音声として出力します。アナウンサーの声などの定位のはっきりした音声帯域の音を持ち上げることにより、観客の声援などに埋もれることなく、アナウンサーの声をきちんと再生します。

「おまかせ音量」は周囲の騒音をマイクで拾いソニー独自のアルゴリズムで解析し、聴きやすい音量と音質に自動調整してくれる機能です。騒音環境でもしっかりと音を再現します。

この機能は実際に自宅へ持ち帰り試してみています。私の家の前は線路で、しかも複々線でひっきりなしに電車が走っており、夏場は窓を開けてドラマを観ているときは常に手にリモコンが握られていて、電車が来るたびにボリュームを倍くらいの大きさに操作しているのですが、それを自動でやってくれます。

反応はやや遅く、電車がやってきて音が気になったあとにボリュームを持ち上げてくれるイメージ。もうちょっと反応が早ければなぁ、と思うところもありますが紙袋をガサガサやっている音とかにも反応してしまうことがあります。そういうことを考えるとやや鈍感な設定にしないとボリュームがやたら変わってしまうので、あえてそういう作りにしているみたいですね。

スピーカー上面の赤外線リモコンは、シンプルで見やすいデザインです。ボタンやダイヤルによってチャンネルや音声ボリュームの調整が可能です。リモコンと違って厚みがあるのですぐにどっか行ってしまう、といったことがないのも魅力のひとつ。

デザインもソニーのテレビリモコンと統一感があります。設計されたデザイナーさんはもともと、ブラビアのリモコンの設計をされたこともある方で、今回のお手元テレビスピーカーのデザインにもかなり注力されているとのこと。

こんな製品で？と、思われるほどの長期間のフィールドテストも行っており実際に操作のしやすさ、操作の間違いをしそうな箇所を洗い出してデザインされていると聞いています。奇抜なデザインではありませんが、まさにこれもソニーデザインを感じさせてくれます。

発売から2年近く経ち、後継モデルが出てこないの？という方もいらっしゃるかもしれませんが、この製品の完成度はかなりのものです。後継モデルは必要の無いずーっとラインナップにとどまるモデルだと思います。

届いたその日からすぐに使うことができるよう、必要なものはすべてセットになっています。自分用はもちろん、家族へのプレゼントにも最適です。

店員佐藤の実家でもプレゼントされた「SRS-LSR100」はしっかりと使い続けられているそうです。

このお手元スピーカーでお父さんに思う存分テレビを楽しんでもらってみてはいかがでしょう。家電製品ですがこだわりを感じさせてくれるソニー製品だと思います。