ポケットビットでログイン管理
Playstation Networkに端を発してソニーグループならず、もうあちこちに飛び火してしまっているセキュリティ問題。情報漏洩ではなくソニーポイントも不正アクセスにさらされて、今、ソニー関連サイトでは「ログインパスワードの定期的な変更」を推奨しています。
で、このネタは急いでやらなければ。。。と、思いながら、やはりちょっと大変な作業だったので記事にするまでに時間がかかってしまったんですがm(_ _)m、ポケットビットを使ってログインのID、パスワードの管理ができないか、いろいろ試してみたので、そのレポートをしたいと思います。
まず最初はソニーのUSBメモリー「ポケットビット」の紹介なんですが、ソニーのポケットビットには小型サイズの「ポケットビットミニ」(写真左)というのが以前はあって、私もそのときの1GBのものを使っています。
現在は生産終了になり「USM-M」シリーズ(写真右)というのが後継になっています。
データ移行のためにたまに使っているポケットビットミニですが、サンプルの写真データなどを持ち歩く機会が増えてきて、さすがに1GBでは容量がパンパンどころか、オーバーしてしまってファイルを消したりすることも多々あって。。。
ということで、この機会に4GBのUSM-Mポケットビットを購入。1,080円でした。
サイズだけみると、以前の「ポケットビットミニ」の方が小さく見えますが、実はポケットビットミニは端子が丸出しなんです。なのでケースに入れて持ち歩くことが前提になっていて、持ち歩くときのサイズは実は二回りくらい大きくなってしまっているんです。(しかも以前、ケースをなくしてしまい、持ち歩きが気軽にできなくなってしまったし。)
USB端子にちゃんとガードのあるポケットビット「USM-M」の方が安心して使えそうです。
使いかたはこう。PCのUSB端子にそのまま挿すだけです。データの読み書きをしているときはLEDが点灯します。使用状態がこんなに小さいのにわかりやすくなっているところも丸です。
で、今回はこのUSBメモリー「ポケットビット」にサイトのログイン管理ソフトをインストールして、それでIDとパスワードを管理。これを持ち歩くことでブラウザにIDとパスワードを覚えさせることをせず、セキュリティ度をアップ。
それとIDパスワードをあちこちで同じものを使っていると、ひとつ不正にIDパスワードが漏洩すると、そのまま他のサービスでIDとパスワードを利用される危険があるため、理想は利用するサービスごとにIDとパスワードの組み合わせを変える必要があります。実際にはIDとしてメールアドレスを使われることが多く、IDはスグに推測されてしまいます。パスワードはサービスごとに変えたいんですが、そんなにたくさんの種類のパスワードを覚えることは無理。。。ってことで、それをなんとかポケットビットで実現したいと思います。
で、なんの知識もないまま、Webでフリーソフトを探してきました。私が今回試してみたのは4つのソフトです。
簡単に紹介してみたいと思います。
まず最初は「ロボフォーム」というソフトウェアです。ログイン管理ソフトを探すと最初に見つかる有名なソフトで、USBにインストールして使う「ロボフォーム2Go」というソフトウェアがあります。
このソフトはフリーウェアとしても使えるんですが、その際はIDを10個までしか覚えられません。それでは使い物にならないぞ、ということで購入画面を見てみると、USB1本のインストールで4,500円とのこと。
結構、高いんです。
ですが、一番使い物になると言うか、オートログインをしてくれるのはこれくらいしかありません。内容を見てみると、これが一番充実していると思います。
インストールするのはUSBメモリー。USBをVAIOに挿すと自動で起動するらしいんですが、Windows 7 64ビット環境の私のVAIOでは自動起動はしませんでした。USBメモリーを開いてロボフォーム2GOをダブルクリックして実行。
そうするとIEブラウザのツールバーにロボフォームが登場します。これであとはログイン作業が必要な場面ではそのIDとパスワードを覚えるかどうか聞いてきて、覚えさせてあげれば、あとはログインページが出ると自動でログインをしてくれます。
まるでブラウザにIDとパスワードを記録している様なものなので、今回試用したソフトの中では一番楽ちんなソフト。動作がやや不安定でツールバーが消えたりすることもあるんですが、これはキットバージョンアップで直っていくんでしょう。
いきなり素敵なソフトウェアが見つかりましたが、これが4,500円ですか。。。えーと、これ、もうちょっと安いソフトないですかね?(^_^;)
ということで、次に見つけてきたのは「ID Manager」というフリーソフトです。これは無料で利用させてもうらうことができます。
で、結論から言うと、ここから紹介する3本のソフトウェアはどれもフリーソフトなんですけど、ロボフォームみたいに自動でIDとパスワードを取得してくれる機能はありません。どれも自分でIDとパスワードを入力して記録する作業が必要になります。
上の画面は「ID Manager」のデータ入力画面です。項目がいっぱいあって、なんか大変そうに見えますが、入力するのはIDとパスワードとURLだけです。
そして、実際に使うときはこうしてブラウザの隣に窓を開いて起きて、ログイン画面になったら、小さなログインデータ入力ボタンを押すだけ。それでIDとパスワードを入力してくれます。
こういう使いかたをするのはフリーソフト共通なので、半手動入力みたいな感じになります。これが嫌だと言うことになるとロボフォームを使うことになります。
ちなみに私はこの「ID Manager」を使うつもりです。USBメモリーから起動させたときに、都度、マスターパスワードの入力を求められるので、USBメモリーを万一誰かにみられても利用することができません。あと、起動中はタスクトレイに常駐するので、タスクトレイからログイン作業をすることも可能。
窓を開いておかなくても良いんです。これはなかなか便利。
こちらは「ID-Notebook」というフリーソフト。使いかたは「ID Manager」と似ているんですが、こちらの方がなにかとすべてシンプルな作りになっています。パスワードロックがないので誰にでも開けるし、入力したパスワードも丸見えにすることとかできます。
なんていうか、これは感覚的にメモ帳にIDとパスワードを書き記しているようなシンプルさ。セキュリティアップとかではなく、IDとパスワードが増えてきて、それを記録しておくのが面倒、という方には良いかも。
☆ベクター「ID_Doc For USB-Memory」の案内はこちらから
最後は「ID_Doc For USB-Memory」というソフトウェアです。「ID Manager」とほぼ同じ作りです。パスワードでの全体のロックもあるし、USB起動もOK。ランダムな文字列でのIDとパスワードの発行機能もあるので、いちいちパスワードを考えなくてもよい、というのが便利。
「ID Manager」と比較して実際に数サイトの設定をして好みで使うソフトを選ばれるとよいと思います。私も今回、Yahoo、Google、PetaMap、α cafe、Life-Xなどでそれぞれ試してみました。
4GBあると、これら4つのソフトをいっぺんに入れても問題はありません。
ちなみにポケットビットにはこうしてストラップをつけられるストラップホールがあるので、こうして自分のもの、という目印をつけることもできます。
仕事のメインマシンにして使っているVAIO FシリーズでIDとパスワードを記録してVAIO SAシリーズでそれを試す、ということをしていたんですが、そういえばVAIO SAにはもっとすごい機能がついていました。
指紋センサーが搭載されていて、これにIDとパスワードを覚えさせることができるんです。一時、VAIO type Bなどに搭載されたセキュリティ機能をみて、えらい難しくなっていて閉口していたことがあったんですが、それからまた流れが変わったようで、VAIO SAに搭載されるセキュリティ機能はまた非常にわかりやすいものになっていました。
これが+2,500円で搭載できるならいいですねぇ。
最後に来て話が脱線してしまいました。
ということで、こうしてログインIDの管理ソフトを使って、それをポケットビットに記憶させて持ち歩く、ポケットビットにこういう情報を集約させておいて、ポケットビットのセキュリティソフトでがっちりロックをして管理する、というのも良いかもしれません。
私もこの機会に!ということでポケットビットを買ってしまったので、これからすべてのログインデータのあるサイトをすべてポケットビットに記録しておこうと思います。
私は管理しないといけないログインパスワードが30個くらいはありそうなので「ID Manager」を使いますが、10個くらいのサイトしかないって方はロボフォームを使ってもよいかも。
他に「このソフトが便利だよ!」というものがありましたら、是非、教えてくださいませ。m(_ _)m
※なお、当店ではこれらログイン管理ソフトの動作について保証もサポートもしていません。ご利用の際はソフトウェア紹介ページを良く読んで利用方法をお調べください。
★ソニーストア USBメモリーポケットビット「USM-M」シリーズはこちらから
★ソニーストア USBメモリーポケットビット「USM-P」シリーズはこちらから
「USM-P」シリーズは明日より出荷が始まる新製品です。こちらもコンパクトサイズのモデルになります。明後日、当店にも入荷しますので、その際に実機の様子をレポートしたいと思います。
☆当店blog 11.6.22「新型ポケットビットが発売」
☆当店blog 11.6.9「My Sony IDのパスワード変更をお願いします」
☆当店blog 11.6.9「“なりすまし”によるソニーポイントの不正利用」
おきゅ
2011年6月27日 @ PM 5:44
USM-Mシリーズですが、
コネクタのガード部分の樹脂が非常に薄く成型されており、
かなり気を使わないと、割れてしまいます。
実際自分のは割れてしまい、
薄手のビニールテープなどで補強したりしてたのですが、
先日、トドメを刺してしまいました。。。
安い製品では無いので、
もう少し高い品質を期待したいと思いました。
店員佐藤
2011年6月27日 @ PM 10:51
♪おきゅさん、こんにちは。
アドバイスありがとうございます。
気をつけて使うようにします。
こういうUSB製品っててこの原理でちょっとした
力でも端子に力がかなり入りそうな形状を
していますしね。
kujira
2011年6月28日 @ AM 6:25
ナイスご時世(?)なレポートですね♪
ウチではパターンの合わせ技でサイト毎に設定していましたが、やはりパスワードの強度を上げたくて佐藤さんのような外部メディアを使った方法を物色中でした。
USBはいわば “壊れモノ” ですからバックアップの取り方が大切ですね。完全オフラインで3つくらいあれば大丈夫でしょうか(裸のHDDとかメモリーカードとか)。暗号化して実家あたりに置いておけば災害対策にもなります。
ところで、マイクロソフトのサイトにはパスワードの強度を測ってくれるページがありまして、そのほか強いパスワードのヒントや、管理の方法なども紹介されています。意外に “紙” とか。見られようのない場所で保管する前提なら確かに安全ですね(笑)。
店員佐藤
2011年6月29日 @ AM 11:39
♪kujiraさん、こんにちは。
私もそう思います。紙が最強かな?と。ただ、こういうのって
セキュリティ強度を上げていくとドンドン面倒になってしまって
結局利用しなくなる、というのもあるのでどこで折り合いを見つけるか
というのもありますね。ロボフォームがキャンペーンなどで
安くなることがあったら、それを検討するのも良いかもしれません。