サイバーショットの『全画素超解像』を試してみました

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新型サイバーショット「DSC-WX50」に搭載される「全画素超解像ズーム」の性能を試してみました。正直言って効果は結構微妙なんですが、効果の出るシーンでは出る、そうでないシーンではわからないというのが正直なところなんです。

ま、そんなこんなモノでした的な感じになってしまうかもしれないんですが、それほど期待せずにご覧いただけると幸いです。

 

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さて、毎年買い換えている普段使いのサイバーショット。2011年は春モデルでDSC-WX7という小型コンパクトな沈胴ズームレンズモデルを使っていて、今年、2012年はその後継モデルになるDSC-WX50を使うことにしてみました。

ボディはほぼ同じデザインでサイズも変わらないんですが、大きく変わったのが充電端子。従来はサイバーショットだけしか使わない専用マルチ端子になっていて、サイバーショット専用のUSBケーブルを使わなくてはいけなかったんですが、2012年モデルのDSC-WX50ではXperiaやSony Readerと同じマイクロUSB端子を使っています。

なので、汎用のマイクロUSBケーブルがこうして充電に使える様になったのが大きな進化。サイバーショットの専用USBケーブルを持ち歩かなくても身の回りで適当に置いてあるマイクロUSBケーブルでいつでも充電できるのが非常にありがたく使わせてもらっています。

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使っているウチにいろいろ気がつく点はあるもので、これなんかも新しい機能でした。静止画のデュアル記録となっていますが、動画撮影中に静止画を同時に記録することが可能。しかもハイビジョンサイズの2Mではなく12Mサイズでの記録なのでCMOSセンサーの有効画素をしっかり使ったサイズになっています。

ちなみに昨年モデルのDSC-WX7ではデュアル記録はできません。あまり大きなアピールをしていませんが、こんなところでも進化があります。

もはやこうなると、サイバーショットではなくハンディカム並の便利さです。

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で、今日のblogエントリーでは、全画素超解像ズームという機能を試して見ます。本当は先週のウチに紹介するつもりだったんですが比較撮影した画像をうっかり全部消してしまうミスをしてしまい素材がなくなってしまって、試し撮りの素材を週末に撮りためてきました。

実際にどれくらい画質が違うモノなのか、自分で検証です。(WEBで検索しても全画素超解像ズームの画質比較記事が見つかりませんでしたし)

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ちなみに理屈はこうです。従来機種では光学5倍ズームまでは綺麗にズームするんですが、それ以上の倍率の場合はデジタルズームと言って電子的に拡大表示をするだけ。「スマートズーム」と「プレシジョンズーム」という2種類があるんですが、スマートズームは画素数的に無理をしないズームでたとえば16Mセンサーのカメラを5Mサイズで使っている場合、5Mサイズのピクセル数になるまではズームできて最大ズームでも1画素、1ピクセルとしてくれます。プレシジョンズームは単なる拡大でぎざぎざが出ようとなにしようと拡大してしまうモード。

新型サイバーショット「DSC-WX50」も光学5倍ズームでハードウェア的にはDSC-WX7と一緒なんですが、デジタル10倍ズームまでは「全画素超解像技術」というのを使って光学ズーム並みの性能で10倍まで拡大ができる、ということになっています。

デジタルでズームしていることに代わりはないんですが、そこにWEGAやブラビアで使われていたDRC-MFに似た様なことをしていて、データベースをサイバーショットに持たせて、特定のシーンではこういう画像処理をするように、というプログラムをしているとかで、それで電子的に解像感をあげる仕組みを持たせているんだそうです。

具体的にどういうシーンでどういう効果があるのかを知らされていないのですが、まぁ、そうやって技術的な発表があるくらいなので、撮ってみれば効果はわかるはず。

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運良く、こうして同型モデルの先行機種と新型機種がありますので、同じモノを撮影して画質比較をしてみよう、というわけです。

30カットくらい撮っているんですが、これがなかなか難しくて、正直、私の目からみると画質にそんなに大きな違いはなく「おお! これぞ全画素超解像技術だ!」というシーンを見つけられずにいるんですが、これってデータべースとの付け合わせをしているので、該当するシーンでないと難しいんでしょうね。

とはいえ、いろいろ試しに撮ってみたモノから比較的違いが出ているモノを紹介してお見せしたいと思います。

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まずは↑これ。3階にある事務所から下に向かって10倍ズームで撮影をしてみたところ。設定はオートで画像サイズは最大の16Mサイズ。DSC-WX7はプレシジョンズームにして、DSC-WX50は全画素超解像ズームを使います。

で、2枚撮り比べて同じところを拡大したのがこちらです。

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↑DSC-WX7のデジタル10倍ズーム

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↑DSC-WX50の全画素超解像10倍ズーム

この拡大写真は等倍ピクセルで切り出したものになります。全部の写真でこういう効果が出るモノではないんですが、効果が出るときってこんな感じなんです。

これはちょっとわかりやすい例で、わかりにくい例だと、こうして部分的な拡大をしても差がなくて、写真全体をみると若干シャープな感じがする、というのがDSC-WX50の写真では感じることがあります。

 

続いてはCP+で撮影してきた写真なんですが、これもわかるでしょうか?

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デジタル10倍ズームにしてこの赤い枠の部分を拡大して見てみます。

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↑DSC-WX7のデジタル10倍ズーム

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↑DSC-WX50の全画素超解像10倍ズーム

シャープネス感が上がると言うより、この場合は映像の情報量自体も増えている気がします。圧倒的な高画質化、と、まではいかないものの、それなりに効果が出ている感じ。

それほどDSC-WX7もデジタルズームの画質が悪いわけではない、という感じですよね。

 

続いては電車のホームでやや逆光気味で撮影をしている写真です。これは全画素超解像ズームとはちょっと違うかもしれないんですが。。。

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↑DSC-WX7のデジタル10倍ズーム

赤枠のところを中心に色収差が出ているのがわかるでしょうか? 白く反射しているところの枠に紫色とかが見えています。

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↑DSC-WX50の全画素超解像10倍ズーム

それがDSC-WX50ではほとんど見られません。まったく同じところで同じ時間に撮影しているので角度の問題とは考えられず、もしかしたら同じ設計のレンズに見えますがコーティングが違っていたりする可能性もあるんですけど、さらにもしかすると、NEX-5NやNEX-7でレンズ補正機能を昨年モデルから搭載しているので、同じロジックのものをサイバーショットにもこっそりと搭載したのかな?

とか、思わせてくれる写真でした。そんなことはカタログには掲載されていないので偶然かもしれないんですけど、後発のDSC-WX50の方が画質的に優れているみたいでちょっと嬉しい写真。

 

あとはPicasaにオリジナルの写真作例を掲載してみましたので、拡大してご覧になっていただこうと思います。1カット目の方は左の女性のレースの模様が見所。

こういうレースのものとかの処理はもしかしてデータベース的になにかに該当しているのかもしれません。

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↑DSC-WX7のデジタル10倍ズーム

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↑DSC-WX50の全画素超解像10倍ズーム

 

こちらの写真は真ん中あたりに見える遊園地の入り口の看板あたりの見え方に差があるのではないかと思います。

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↑DSC-WX7のデジタル10倍ズーム

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↑DSC-WX50の全画素超解像10倍ズーム

両方ともデジタルで2倍に拡大している写真ですので全体にシャープネス感が甘いというか、デジタル一眼カメラを利用している人からみると全部甘く見えてはしまうと思いますが、これ、手のひらサイズのポケットサイズのサイバーショットで撮影している250mm相当(35mm判換算)の写真なんです。

近所の野鳥撮影にも使えるレベルです。ちょっと前までは3倍ズームくらいでデジタルズームなんて使い物にならないぞ、というレベルだったものが、ここまで優秀になっている、とも言えます。これでいつでも望遠ズームで撮影するぞ!という感じではなく、いざというときのバカヂカラ的に使うのには十分じゃないですかね。

 

なお、設定により全画素超解像ズームを使わない様にすることもできます。全画素超解像ズームをオフにすると光学5倍まで。ONにすると超解像10倍まで。さらにデジタルズームをONにすると16Mサイズ撮影でも20倍ズームまで使うことができます。

意味がわかっていればこういうのをシチュエーション別に使い分けてもよいですし、意味がわからなければ全画素超解像10倍は私だったらONにして使います。なんせ、5倍以上のズームにしてもデジタルになったというような境目は感じられないですからね。

 

この、全画素超解像ズームはDSC-WX50だけではなく、DSC-WX70にも共通で搭載されています。光学5倍が10倍になります。 

もっというと、話題沸騰中の新型モデル「DSC-TX300V」も光学5倍ズームで全画素超解像ズーム機能を搭載。これと同じズームが利用できます。TX300Vの実機がきたら、また全画素超解像の効き目を試してみたいと思います。おそらくTX300Vの方が18.2メガピクセルのCMOSセンサーを搭載しているので効果が高いんじゃないかと思うんですよね。

今度は野鳥撮影などで試してみます。

 

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