Winodws 8とnasneを使った自動バックアップ機能の話
先週末にお届けした「5分くらいでわかるWindows 8搭載VAIO店員レポート」が思いの外、好評で、多数のお客様からお声を聞かせていただいています。(というか、むしろこちらから聞き出しているというのもあるんですが。)
ま、それはそうで、ソニーさんの社内向けの講師も務めている方からのスペシャルセミナーの話をほぼそのまま書いてしまっているので、わかりやすく簡単に操作できる方法が案内されていると思います。
で、その中でも一番評判が良かった「Windows 8の自動バックアップ」のお話なんですが、これ、すごいいい話というか機能ですよね。ただ、nasneのことがちょっとよくわからなくて。。。という方もいらっしゃるので、ここのところだけ今日は掘り下げてお話をしたいと思います。
「Winodws 8とnasneを使った自動バックアップ機能の話」の詳細です。
今回はまず「nasne」のお話からしていきたいと思います。
nasneは「ネットワークレコーダー&メディアストレージ」と呼ばれる製品になっています。ネットワークレコーダーというのはイメージが出来るというか、LAN経由でテレビを見ることができるデジタルチューナーみたいなもの、というのは何となく伝わっていると思うんですが「メディアストレージ」って何だ?
それ、レコーダー機能とはどう違うの? という方もいらっしゃるようなので、簡単にこのあたりのお話から進めていきます。
この画面は「nasne HOME」という、nasne本体の設定画面になります。nasneは家庭内LANにつながっているVAIO、PS3、Xperia Tabletから設定をすることができるようになっていて、どのモデルからアクセスしても基本的な設定画面ではこの「nasne Home」という同じ画面を使っています。
注目は上から2番目と3番目です。「メディアサーバー設定」というのと「ファイルサーバー設定」というのがあります。
まずは「メディアサーバー」なんですが、こちらはDLNAと呼ばれるホームネットワークでのAVデータのやりとりをするためのサーバーになります。
ブラビアやTablet、PS3などはこのメディアサーバー機能を使ってnasneに記録された音楽データ、写真データ、動画データを受け取ります。
こちらはブラビアからホームネットワークを介してnasneにアクセスするところです。
メディアサーバーではビデオとミュージックと写真をそれぞれ分けて分類して、視聴しやすいようにデータを整理して見せてくれます。データのやりとりについては家電メーカーで取り決めがあるので、DLNA対応機種であれば、こうしたデータのやりとりが決まったルールで行えるようになっているんです。
特に難しい設定などもないので、PS3、ブラビアなどでnasneにアクセスすれば、リモコンやコントローラーだけで動画、音楽、写真再生ができます。
それが「メディアサーバー」としてのnasneの働きになります。
続いてはファイルサーバー。こちらはPS3、ブラビア、Xperia Tabletからアクセスすることはできないパソコン用の設定になります。
これはWindows 7の画面になりますが、ホームネットワークにnasneが入っていると、PCのエクスプローラーで「ネットワークコンピューター」を開いたときに他のPCと一緒に「nasne」も表示されると思います。
他のPCと違って「nasne」はハードディスクだけがあるコンピューターになっていて、OSの操作も画面表示もできないんだけど、他のPCと一緒にデータファイルを共有しようよ、という使い方をします。
持ち合うことができるファイルは動画、音楽ファイルだけではなく、ワード、エクセルのデータでもpdfファイルでもなんでもOK。
PCに収まりきれない大きなデータを移しておいたり、バックアップしたコピーデータを置いておいたりします。他のPCにデータを移すときも、一時的にnasneのフォルダにコピーして置いてあげてやりとりしたりすることも可能。こういう使い方をするものを「ファイルサーバー」と呼びます。
「nasne」はデジタルチューナーを搭載していてテレビを見ることもできる「ファイルサーバー」と言うことも出来るんです。Winodws 8では、このファイルサーバーとしてのnasneを使います。
さて、ここからはこの秋に発売されるWindows 8の話になります。先日ソニーさんで新しいOSについての導入セミナーを受けてきたんですが、私もこれは「おお!」って思いました。Windows 8のバックアップ機能です。
なんと1時間に一度、nasneに自分のPCのバックアップデータを自動で作ってくれるんだそうです。
なにそれ? バックアップ設定をしてUSB接続のHDDに自分でバックアップを取るのではなく、自動で無線LAN経由ででもバックアップをしてくれるんですか!? それ、ボクもやってみたいんですけど。
セミナーでは時間の都合でバックアップ設定をするところまでは紹介してくれなかったんですが、方法は教えてもらっていますので、自分でnasneにバックアップを取って、それを復元するところまでやってみます。
まずはバックアップ機能の探し方なんですが、Windows 8は簡単なんです。モダンUIと呼ばれているタイル状のスタート画面で、いきなりキー入力して「バックアップ」と打ち込みます。
すると「設定」項目に該当するものが3つあると知らせてくれるので、それを選択し「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」にジャンプ。
Windows 8ではそうしたい項目があって、それがどこにあるのかわからないときはとにかく単語をキー入力すれば候補をこうして挙げてきてくれるんです。がらっと変わってしまった操作画面ですが、基本はWindows Vista、Windows 7と、同じです。使っていると見慣れたインターフェイスが出てくるので、こういう調べ方さえわかればこっちのもの。
そして、こちらが「ファイル履歴」の設定画面。画面をキャプチャーする前に自分で設定をしてしまったもので、未設定の画面がキャプチャーされていないんですが、まぁ、設定は簡単です。
2ステップくらいで終わってしまいます。
最初は「ファイル履歴はオフになっています」と、表示されているので、そこで機能をオンにするだけ。
それで、バックアップファイルの保存場所を効いてくるので、ここでnasneの中にある「sh
are1」というフォルダを指定するだけ。
あとはこれだけで自動でのバックアップを1時間に一度してくれます。
こうしたファイルのバックアップ機能自体はWindows 7にも搭載されていたそうなんですが、USB接続した外付けHDDだったり、光学ドライブを使ったりと、バックアップ作業をするのには一手間かかってしまい、完全な自動化にはなっていなかったみたいなんです。
Windows 8ではネットワークドライブにバックアップを取れることになり、それでnasneへのバックアップもできるということになっています。
バックアップの詳細機能も用意されています。オフラインキャッシュのサイズとか私も意味がわからないんですが、ファイルのコピーをする頻度は既定値が1時間ごとになっています。
その気になれば1時間に一度、自動でバックアップを取るのではなくて、設定をすれば本当に1時間に一度、バックアップを取ってくれるんです。
時間指定はご覧のものに変更が可能。気の早い方は10分ごとにバックアップすることまでできるそうです。
で、最初のウチは良いんですが、そのうちバックアップファイルが貯まってきて、nasneの容量を圧迫してきたらどうしよう、というのも大丈夫。バックアップファイルのクリーンアップ機能もついていて、1年以上前のデータは消去する、ということもできるそうです。
で、そうやってバックアップをしたファイルですがいざというときに復元する方法ってどんな感じなんでしょう? よくあるパターンですが、バックアップはしているんだけど、復元をする方法が難しくて、結局バックアップをしていた意味が無かった、というのでは悲しい。。。ですからね。
ファイル履歴の画面には「個人用ファイルの復元」というコマンドがあるので、こちらを利用します。
これでnasneの中にバックアップコピーされたファイルの一覧が日付ごとに表示されます。日付ごとに1画面用意されていてフォルダの中を開くとバックアップされたファイルも表示されます。
これは一度インストールが終わって用が済んだ「VAIO TV with nasne」のインストールプログラムで、インストールが終わったので削除したものなんですけど、こういうのもちゃんとバックアップされていました。
なにか不具合があって再度、インストールする必要があるときもファイルを選択してから真ん中の矢印ボタンを押せば、元あった場所に戻してくれます。
お気に入りフォルダに入っている、最初からはいっていたブックマーク。こんなのもバックアップされています。
こういうメーカーさんが用意したショートカットとかって、なにかで使う機会があるかもしれないから、と、大事に取っておいてしまうことがありますが、こうしてこれもバックアップされているなら、遠慮無く消去できます。
必要なことがあったら、復元コマンドを使って、こうやって探せばよいわけです。
さて、あとはまたnasneの方に話を戻すんですが、nasneのHDD容量は500GBです。デジタル放送をじゃんじゃん録画します、という方だと数ヶ月も使うと容量が結構いっぱいになってしまうはず。そんなところにPCのバックアップデータなんて置けないのでは?というところですが、そうしたら、その分、nasneを買い足してしまいましょう!なんていうのもやってみたいんですが、それよりももっと効率が良いのが外付けHDDを用意すること。
nasneにはUSB端子がひとつだけついていて、そこに外付けHDDを1基だけ増設することができます。容量は2TBまでのもので、フォーマットは「FAT32」になっていることが条件。
ソニーの純正HDDで探すと、実は昨年発売されたモデル「HD-D2」はFAT32フォーマットだったんですが、今年発売になっているモデルだとNTFSフォーマットになっているんです。
★ソニーストア 外付けHDD「HD-D2/BE」のご案内はこちらから
※FAT32フォーマット済み
★ソニーストア 外付けHDD「HD-D1/BE」のご案内はこちらから
※FAT32フォーマット済み
今はモデルチェンジの時期が重なっていて両方のモデルが販売されているんですが、手軽に使うならば、ここはあえて昨年モデルの方を購入するというのも手なんです。
★ソニーストア 外付けHDD「HD-D2A」のご注文はこちらから
★ソニーストア 外付けHDD「HD-T2」のご注文はこちらから
なお、今年のモデルにも「FAT32 Formater」というソフトがついているそうで、これを使えばPCでFAT32にフォーマットすることができるそうです。
新型モデルを購入されてもちょっと一手間かかるだけ
でnasneでの利用は可能です。
nasneに外付けHDDを増設するとネットワークコンピューターから見たときに「share」フォルダがふたつに増えます。1の方が内蔵の500GB、2の方が増設した2TBのHDDになるので、バックアップファイルは容量の大きな方に指定しておくのが良いと思います。
あとは社外製になりますが、接続するHDDをポータブルタイプのものにするとAC電源が必要なくなり接続がUSBだけのスッキリしたものになります。
ただでさえ? nasneってAC電源、LANケーブル、テレビアンテナの3線がつながるのでこれに加えてまた配線が増えるのが面倒、という方もいらっしゃると思います。そういう方はバスパワー駆動のポータブルHDDを用意するという方法もあります。(バスパワー駆動のHDDは全般的に高いんですが。。。)
と、いうことで今回はWindows 8の魅力的な機能のひとつ、ファイル履歴によるバックアップ機能とnasne接続について紹介してみました。
先週木曜日の深夜に突然発表&受注開始になったWindows 8搭載の新型VAIOですが、現時点の当店経由のオーダーでは24型の「VAIO Lシリーズ」が一番人気みたいです。
新登場の「VAIO Tap 20」あたりのオーダーが一番多そうに思えますが、なんか、まだメーカーさんもマイクロソフトさんも本腰入れてWindows 8のプロモーションをしている感じではないですもんね。
当店も今週はWindows 8スペシャルウィークということで、ちょっとずつWindows 8搭載VAIOについての情報をお知らせしていきたいと思います。
★ソニーストア ネットワークレコーダー&メディアストレージ「nasne」はこちらから
★ソニーストア nasneの設定に自信のない方は「ナスネおまかせ設定パック」
☆My VAIOコンテンツ「あなたのVAIOがnasneでつながる、新しいテレビスタイル」
【当店blogのnasne関連情報はこちらから】
☆当店blog 12.9.10「『VAIO TV for nasne』のお問い合わせレポート その2」
☆当店blog 12.9.3「『VAIO TV for nasne』のお問い合わせレポート その1」
☆当店blog 12.8.30「『nasne』製品版の開梱&セッティングレポート」
☆当店blog 12.8.30「『nasne』店頭展示機の開梱&セッティングレポート」
☆当店blog 12.8.23「BSアンテナ『SAN-40BK1』の話」
☆当店blog 12.8.22「ソニーストアにて『nasne』が受注再開!」
☆当店blog 12.8.7「nasneの発売日が8月30日(木)に決定」
☆当店blog 12.7.18「『nasne』発売延期のお知らせ」
☆当店blog 12.7.18「『VAIO TV with nasne』の製品サポートページを発見!」
☆当店blog 12.7.17「nasneとVAIOの『VAIO TV with nasne』とストレージ利用」
☆当店blog 12.7.13「nasneが発売日にいきなりアップデート予告」
☆当店blog 12.7.12「ソニーストア『nasne』のオープン先行予約販売がスタート」
☆当店blog 12.7.4「銀座ソニービルショールームで『nasne』の展示がスタート」
☆当店blog 12.7.3「nasneの出荷開始まであと2週間!」
☆当店blog 12.6.28「『nasne』はそろそろ予約販売開始かな!?」
☆当店blog 12.6.19「PS3用テレビアプリ『torne Ver.4.0』が本日リリース」
☆当店blog 12.5.31「RECOPLAがバージョンアップしました!」
☆当店blog 12.5.17「ネットワークレコーダー『nasne』が予約不可になりました」
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☆当店blog 12.5.25「最新アプリ『RECOPLA』を使ってみました」
☆当店blog 12.2.1「PS3デジタルレコーダーキット『torne』+PS Vitaセッティングレポート」
★Windows 8搭載「VAIO Duo 11」発表! ソニーストアにて99,800円~
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morry
2012年10月16日 @ AM 10:06
いつも楽しく読ませてもらっております!
nasneの外付けHDDですが、IO DATAの2TBのものを付けたところ、ネットドライブ経由で2GB以上のファイルがコピーできない不具合があります。
SCEのサポートにきくと、その現象を確認したそうです。
ただ、他の外付けHDDでは問題なかったようです。
(なぜか製品名は教えてくれません・・・)
ソニー製の外付けHDDだとそんな事は起きないのでしょうか?
もし可能でしたら確認いただければ、と存じます。
店員佐藤
2012年10月16日 @ PM 11:52
♪morryさん、こんにちは。
すみません、今のところ検証機材の用意ができないので
当店ではご要望にはおこたえできそうもありません。
申し訳ありません。
2GBの上限ってなんでしょうね?
FAT32ではなくFAT16だとファイルサイズの
上限が2GBになるそうですが、違いますよね?
機会があれば気にしておいて試すことにします。
morry
2012年10月17日 @ PM 2:01
お返事ありがとうございます!
FAT32ですので上限は4GBですね。
次のアップデートで対応する旨、SCEから連絡がきておりました。
それまで待つことにします!
ありがとうございました!
sindo
2012年10月17日 @ PM 4:57
ネットワーク上のHDDへのバックアップは、W7はできるものだと思っていたので、大変参考になりました。
あらためて調べてみると、W7の場合は、プロフェッショナル以上のエディションだと、それが可能であるようです。
ということは、当然ナスネもW7プロフェッショナル以上のモデルであれば、バックアップは可能ですよね。
W8も興味ありますが、ドライバの関係などから、旧モデルを物色しているところです。ナスネの同時購入も検討しています。
店員佐藤
2012年10月17日 @ PM 11:10
♪morryさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
なるほど個別の対策で解消する問題なんですか。
お役に立てる情報がなくすみません。
店員佐藤
2012年10月17日 @ PM 11:13
♪sindoさん、こんにちは。
Windows 7 Profesionalなら可能ですか?
今回はセミナーで聞いてきたお話をそのまま
記載しているんですが、私もたしかにWindows 7で
バックアップデータの作成にチャレンジして、ネット
ワークドライブがNGだったのを覚えているんですが
そういう理由だったんですか。
Windows 8についてはまだプレビュー版での
テストになりますが、バックアップが確かにできました。
自宅のメインPC、VAIO FもWindows 8にアップデートして
これを利用したいと思っています。