【レビュー】ソニー新ブランド「INZONE」のゲーミングヘッドホン『INZONE H9』『INZONE H3』で極上のゲームサウンド体験 実機レビューレポート
ソニーがゲーミングギアのための新ブランド「INZONE」を発表。モニター2機種とヘッドセット3機種を発売しました。早速ですが、ゲーミングヘッドセットのうち2機種の実機レポートをお届けしたいと思います。
これは想定外の高品質ヘッドセットになっています。
こんにちは、店員佐藤です。
ソニーが発売するゲーミングギア製品ですが、今回はPlayStation 製品としてではなく、ソニー製品としてラインナップを用意します。ディスプレイにしてもヘッドセットにしてもPlayStationブランドで今までに製品化されたモデルはありますが、今回はソニーブランドで、ソニーのオーディオ製品、ディスプレイ製品としての技術投入があります。
思えば、PC用のディスプレイとしては何年ぶりの製品になるんでしょうね。ゲーム専用ではないので、普通にPC用のディスプレイとして購入される方もいらっしゃるかもしれませんね。
ヘッドセットについては音楽用とは違うモノがゲーミングギアとしては求められるそうで、ソニーのヘッドホンの延長にあるものではなく、別立てで製品が開発されています。
音楽用ヘッドホン | ゲーミングヘッドホン | |
音質 | 原音の再現性 | 敵を正確に察知する定位感/明瞭度 |
装着性 | 長時間ストレスなく使える | 長時間ストレスなく使える |
接続性 | Bluetoothでの無線接続 | 低遅延な接続 |
マイク | 電話/ビデオ会議での通話 | ボイスチャット用 |
アプリ | スマホアプリで音質をカスタマイズ | PCソフトウェアでゲームタイトルごとにカスタマイズ |
特に大きな違いは遅延を許さない製品ということになります。音楽を楽しむだけであれば遅延は特に問題はないですし、スマートフォンアプリなどでは、Bluetoothでの伝送を前提に映像をわざと遅延させて画面と音をマッチさせる機能が搭載されていたりしますが、テレビやゲームの世界では遅延は命取り。
Bluetooth接続ではなく2.4GHz帯を使った専用無線の利用により低遅延接続を実現しています。
音質も、原音の再現性などではなく、定位感、明瞭度を最優先して作られています。では、実機の様子を紹介いたします。
発売されるのは「INZONE H9」「INZONE H7」「INZONE H3」の3モデルになります。それぞれの違いは下記の通り。
INZONE H9 | INZONE H7 | INZONE H3 | |
ソニーストア価格 | 36,300円 | 28,600円 | 12,100円 |
360 Spatial Sound for Gaming |
○ | ○ | ○ |
ノイズキャンセリング | ○ | × | × |
イヤーパッド素材 | ソフトフィットレザー | ナイロン | ナイロン |
無線接続 | 2.4GHz/BT | 2.4GHz/BT | × |
有線接続 | × | × | ○ |
バッテリー | 32時間 | 40時間 | × |
Rerfect for PS5 | ○ | ○ | × |
リングLEDランプ | ○ | × | × |
ブームマイク | ○ | ○ | ○ |
最上位モデルの「INZONE H9」だけがノイズキャンセリング機能とリングLEDランプを装備する豪華仕様になっています。
おそらくゲーム環境のほとんどが自宅、自室だと思いますので、ノイズキャンセリング性能やリングLEDランプなどは必要がない、というケースが多いと思うので、そういう方は「INZONE H7」との比較検討ができると思います。
「INZONE H3」だけが有線接続のモデルとなっています。
最上位モデルの「INZONE H9」を開梱してみます。
同梱品は上記のものになります。ヘッドセットの充電に利用するUSB type Cケーブルは長さ1.5mのもので、INZONE H9では充電しながらの利用ができるので超長時間の連続使用の際はケーブル接続をして使うことが可能。
ドングルは専用タイプのもので、PC、およびPlayStation 5で使うことが可能。
新ブランドの立ち上げということで「INZONE」のステッカーも入っていました。そういえばアクションカムなどもこうしてステッカーが入っていることがありましたね。これをゲーミングPC本体やディスプレイ背面などに貼って、気分を盛り上げてください、という演出です。
通常の音楽用ヘッドホンと違うのはこうしたブームマイクがついていることです。音楽用ヘッドセットではノイズキャンセリング用のマイクなどと一緒に本体キャビネットに内蔵されていることが多いのですが、ブームマイクによって、明らかにゲーミング目的なんだというのがわかります。
ブームマイクは回転式になっていて跳ね上げると自動でオフになり、下ろすとオンになる、という仕様になっています。
こういうのってゲーミング用だけではなく、テレワークでのビデオ会議用のヘッドセットにもあれば良いのに、という感じがしますね。
PCとの接続は専用ドングルを使います。WH-1000XM5などの様に有線接続も出来る、という仕様にはなっていなくて、INZONE H9は無線専用になります。ケーブルを用意しても挿すところはありません。
ドングルには切り替えスイッチがついていて「PC」と「PS5」を切り替えて使えるようになっています。これとヘッドセットとのペアリングは済んでいます。
ヘッドセットにはボリュームダイヤルが搭載されていて、ヘッドセットの手元でダイヤル式のボリュームが使える、というのは割と便利です。なにかの間違えで大音量が出たときもこれならすぐに音量を下げられます。
ヘッドセットは伸長します。無段階ではなくカチカチという音がするスライドで調整。低側圧設計になっていて、強い力で横から挟むのではなく、頭頂部にあたるヘッドクッションなどで頭部にかかる重量負担を分散するシステムになっています。
振動板の形状がフラッシュを焚くと見えるんですが、この形状は音楽用ヘッドホンと同じ形状のものを使っているように見えます。
イヤーパッド素材はINZONE H9だけソフトフィットレザーイヤーパッドを採用しています。今年の春に発売されたソニーのノイズキャンセリングヘッドホンのフラッグシップモデル「WH-1000XM5」と全く同じ素材が使われています。
低反発のクッションを使っていて、指で押すとへこみがゆっくりと戻ってくる感じはWH-1000XM5と一緒です。顔への設置面積を増やすことで圧力を分散しています。
そういえばデザイン的にもWH-1000XM5と共通になっている部分が多く、同時に並行して開発されているんじゃないかと思えます。
ホワイトとブラックのツートンカラーからはPlayStation 5との親和性の高さを思わせますが、こうして細部を見てみると、中身はソニー製品そのものになっています。
ソフトウェアは「INZONE Hub」という専用ソフトを使ってコントロールします。イコライザーや立体音響、個人最適化などがコントロールできます。
個人最適化というのは360 Reality Audioでおなじみの耳の写真を撮って、音響シミュレーションをしてもらうアレです。
スマートフォンに専用アプリをインストールして、スマホのカメラを使って自分の耳の形状を撮影。それをソニーさんにデータ送信して個人用の立体音響データを作成してもらう、ということをします。ソニーIDを作って、それでデータの受け渡しをするんですが、ヘッドホン用の仕組みと同じことをします。
こうして立体音響データの個人最適化まですれば使用準備完了です。
USBドングルを挿して、専用ソフトウェアをインストールすれば、あとはPCの音声出力はそのままヘッドセットから出てきます。
ゲーミングPCは持っていないし、PCゲームは特にやっていないので、とりあえず、ソリティアとかプレイしてみたんですが、なるほど、すごく音が良い。
こんな音でソリティアをプレイしたのは初めてかもしれません。
なるほど、定位感が良いとかってこんな感じですか。確かに音楽用ヘッドホンとはひと味違いますね。
ちょっと脱線しますが、専用ドングルを挿して、あとはヘッドセットの電源をオンにするだけで使えるのはBluetoothのヘッドセットよりも簡単な接続ができます。
これ、もしかしてゲーミングヘッドセットとして使う以前に、テレワークでのビデオ会議とかに良いんじゃないの!?
ということで、Microsoft Teamsで試してみましたが、オーディオ設定にちゃんとINZONEがデバイスとして表示されていて普通にヘッドセットとして使うことができます。
どうしてもBluetoothのヘッドセットとかだとトラブルがあったときに、ソフトの設定なのか、Bluetoothの設定なのか、それともまた違った原因なのか、という問題の切り分けが大変になるので、念のための有線ヘッドセットとかを用意したりするんですが、これだったら有線接続と同じ使い勝手で利用ができます。
ブームマイクは跳ね上げると、自動でオフになるので、なにか会議中に来客(宅配便が届く)などがあったときにはブームマイクをあげるだけで音声をオフにできるのは便利かも。
ちなみにノイズキャンセリング機能と一緒に外音取り込み機能も搭載されています。
ノイズキャンセリングの効果はかなり高く、WH-1000XM5とかWH-1000XM4クラスの性能を発揮します。外音取り込みはLinkBuds Sほど高くはありませんが、普通に外の音が聞こえて、これも手元のヘッドセットのスイッチひとつで切り替えができます。
これ、買うんだったらやっぱりノイズキャンセリング機能付きの方が良いかも。
数少ないPCゲームの保有ですが「Microsoft Flight Simulator」があるので、久々に飛んでみました。未だにセスナの練習をしているところですが、なるほどー、すごいリアルです。音の方向性がすごい、というのはこのゲームでは味わえませんが、ゲームの世界での飛行機のエンジン音などのリアルな音と、ゲームの中でヘッドセットを使って教官や管制塔との通信をしている音質が全然違っていたり、リアルさ満点ですね。
今、トップガン・マーベリックとのコラボレーションでF18ホーネットの特別プログラムとかあるんですよね。挑戦してみたくなってしまいました。
さて、続いてはPlayStation 5に使ってみます。カラーデザインなどはどうみてもPlayStation 5を意識しているとしか見えないというか、このホワイトの色味は完全に一緒です。
ゲーミングPCのためのギア、ではなくてPlayStation 5の専用ギアとしても完成度が高いです。
専用ドングルのスイッチをPS5側に切り替えて、これをPS5本体のUSB端子に挿すだけで利用準備完了です。
テレビからの音声出力がなくなり、ヘッドセットからの音声のみとなります。
また、このドングルの働きによりヘッドセットのステータス表示などが画面上に表示されます。バッテリー残量や音量ステータス、マイクミュートステータスなどがゲーム画面上で確認することができます。
さて、ゲーミングヘッドセットと言えば、やはり威力を発揮しそうなのはFPSゲームです。見えない部分の音を聞き分けて、相手よりも先に判断をして動く、コレこそが勝利のためのアイテムになる、というのを実感してみます。
なるほどー。「CALL of DUTY BLACK OPS COLD WAR」のキャンペーンモードでの試用でしたが、方向性がすごい! 今までのバーチャルサラウンドとは桁違いの定位感で、こういうのって左右の音は聞き分けられるけど前後の音ってわかりにくいよね、というのではなく、簡単に前後の音が聞き分けられます。
これは自分が前後して動いているので、それに合わせて音場がドンドン変わっていき、それですぐに自分の耳の学習能力があがって、前後の音の違いを判断できるようになるからなんでしょうね。
まー、優しいイージーモードでのプレイなので壁の向こうから派手に音を出してやってきてくれる敵の存在が手に取るようにわかるので待ち伏せが簡単にできます。
すげー、こんなに効果があるとは。
こちらは店員よねっちオススメの「ELDEN RING」なんですが、こちらを初プレイ。洞窟の中で敵が次から次へと襲ってくるシーンがあるんですが、もう、全員倒したかな?というシーンで洞窟の奥から「グルルルル」という声が聞こえてきたり、背後から襲ってくる敵を先に知ることができたり、音量を上げてプレイすることができるので、リアル5.1chよりも良い環境で使えるかも。
なるほどー。PS5のために買うのでもありですね。(ついでにテレワークにも使えるし)
こちらは有線接続で使う「INZONE H3」です。PC接続時にはUSB端子に「USBオーディオボックス」を接続して使う仕様になっています。
PCに接続してみました。これにより専用ソフトウェアの設定で立体音響などが楽しめるようになっています。
PS5との接続時にはPS5の専用コントローラーについているステレオミニ端子に接続してつかいます。ここから出力される音声はTimpest 3D Audio Techによる立体音響が楽しめる、というわけです。
INZONE H3にもヘッドセットにボリュームダイヤルがついているんですが、マスターボリュームはPS5側にあります。PSボタンからサウンド設定を呼び出して、ヘッドホン(コントローラー)の音量を最大にしておいて、その後にヘッドセットのダイヤルで音量調整をすると良いと思います。
「CALL of DUTY BLACK OPS COLD WAR」をまたまた試してみますが、ふむふむ、H9ほどの尖鋭感がないものの、方向性はバッチリ感じられます。
音質がややマイルドな感じになるようです。
ヘッドセットにはボリューム以外の調整項目はなく、コントロールは全てPC、もしくはPS5側になるのですが、決まったゲームしかしない、というのであれば、これで十分。有線接続なのでバッテリー充電の必要もなく、シンプルな使い方ができます。
USBオーディオボックスを使ったPCとの接続ですが、この場合もビデオ会議などは可能。
Microsoft Teamsでのビデオ会議などに使うと、電話オペレーターさんっぽい、このブームマイクが気分を盛り上げてくれるかも。
高音質なヘッドセットとして使うのもありかと思います。
ナイロン製イヤーパッド素材ですが、表面はさらさらした質感のもので仕上げられていて、ペタペタする感じはありません。それほど長時間試せたわけではないのですが、1時間程度使っても蒸れる感じはありません。
夏場にこの快適さなので、テレワーク用に使うのも本当にありかもしれません。(しつこいようですが)
以上、ゲーミングPCでのレビューができませんでしたが、ヘッドセットの様子のご案内でした。
やや金額がはりますが「INZONE H9」をPlayStation 5の専用ヘッドセットとして使うのはアリだと思います。これをサラウンドシステムで再現しようとしたら「HT-A9」とか20万超えの出費がかかりますので、それと比べると安くなるかと♪
メーカー直販のソニーストアでは、AV商品としての扱いになりMy Sony IDをお持ちの方はAV商品10%オフクーポンの利用が可能です。
また長期保証サービスは3年がなく5年ベーシック、5年ワイドのみ取り扱いになっており、My Sony IDをお持ちの方は長期保証の割引クーポンも利用ができます。
安心、おトクなソニーストアでの購入をお勧めします。
話によると「INZONE H9」の在庫があまり多くはないみたいで最初に品薄になる可能性がありそうです。
ワイヤレスノイズキャンセリング ゲーミングヘッドセット INZONE H9 WH-G900N/WZ |
ソニーストア価格: 36,300円 税込 |
|||
発売日 | 2022年7月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:4,400円 5年ベーシック:2,200円 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割手数料無料 |
|||
テックスタッフ 店頭入特典 |
当店店頭にて実機展示予定 5年ワイド半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
ワイヤレスゲーミングヘッドセット INZONE H7 WH-G700/WZ |
ソニーストア価格: 28,600円 税込 |
|||
発売日 | 2022年7月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:4,400円 5年ベーシック:2,200円 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割手数料無料 |
|||
テックスタッフ 店頭入特典 |
5年ワイド半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
ゲーミングヘッドセット INZONE H3 MDR-G300 |
ソニーストア価格: 12,100円 税込 |
|||
発売日 | 2022年7月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
長期保証 サービス |
5年ワイド:4,400円 5年ベーシック:2,200円 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ 24回払いまで分割手数料無料 |
|||
テックスタッフ 店頭入特典 |
5年ワイド半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
【2023年2月6日10時よりソニーストアオンラインにてPlayStation 5の一般販売が開始しました】
PlayStation 5 CFI-1200A01 |
ソニーストア価格: 60,478 円税込 |
|||
発売日 | 2023年2月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
PlayStation 5 グランツーリスモ7 同梱版 CFIJ-10002 |
ソニーストア価格: 66,968 円税込 |
|||
発売日 | 2023年2月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |
PlayStation 5+INZONE H7 CFI-1200A01_H7 |
ソニーストア価格: 85,778 円税込 |
|||
発売日 | 2023年2月8日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭ご利用特典 |
ご成約記念品プレゼント ☆テックスタッフ店頭ご利用特典 |