日本の特別地域『これでいいのか埼玉県』

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この本は2週間くらい前に買ってきた本なんですが、我が家で大ヒットしています。

日本の特別地域 特別編集「これでいいのか埼玉県」という雑誌です。

 

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おそらくこの本は埼玉県でしか販売されていないんでしょうね。ダイエーに行って本屋さんで何気なく手に取って中をみたら、一発でこれは買って帰らなければ!という使命感に教われました。

マイクロマガジン社の「地域批評シリーズ」ということで、これはシリーズ45作目になるそうです。なので、もうすでにかなりの地域の特集ものが発行されているわけですが、これってその地域で売れるのがほとんどなんでしょう。とすると、私の地域でこのシリーズのほかの地域のものを見かける機会はなく、埼玉県が扱われてやっと、その存在を知った、ということになるんだと思います。

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中身はローカルネタがいっぱい。「埼玉県」というところがどんな県なのかデータを交えて、地元の人ならではの目線での話が織り込まれていて、自分の住んでいる地域、実家のある昔住んでいた地域の話にまず目が行くんですが、「そうそう、そうなんですよ」と、共感できる話が多く、と、すると、これは自分のあまり知らない地域の話もきっとそういうリアルな話なんだなぁ、と、つい地元愛で購入したくなる本でした。

わかるんですよ。東京都のベッドタウンで人口の1割が他県に働きに行くって、もっと多そうな気がするくらい。

全国で9番目に狭い県なのに、なんと人口は全国で5番目。人口が5番目ってすごいですね。東京都、神奈川県、大阪府、愛知県に次ぐ県なんですよ。

しかし鉄道網は東京を中心に放射状になっていて西武池袋線、西武新宿線、東武東上線、東武伊勢崎線、つくばエキスプレス、埼玉高速鉄道と縦の路線ばかりで横のつながりが武蔵野線のみ。なので鉄道ごとに生活圏ができていて、埼玉の郷土愛みたいなものがはぐくみにくい、というのもよくわかります。

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大宮と浦和のライバル関係についてはよく話題になりますが、これ、入間と狭山の関係まで書いてくれているのもさすが。敷地の9割が狭山市なのに入間基地。その生産のほとんどが入間市で行われているのに狭山茶。などローカル過ぎて他県の人にはわからないですよね。

その入間市も狭山市も人口が約15万人くらいなんですが、11月3日の文化の日に行われる入間航空祭の時には市の人口を上回る22万人もの人がやってくるなんて、それは知りませんでした。

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おそらく他県の人には読める人がいないであろう「鴻巣(こうのす)」ですが、埼玉県民はほぼ全員読めます。県内唯一の運転免許センターがあるんですが、地理的に埼玉の真ん中につくったものの、人工的には東京よりに偏っているため、多くの県民がとにかく遠く感じるところなんです。

旅行のための本でもなく、美味しいお店や珍しいスポットが紹介されているわけでもないんですが、地元の新発見をするのには最適です。

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シリーズでこれだけの数の「これでいいのか」本が出ているにも関わらず、人口第5位の件が45番目というのも、郷土愛の軽さが原因なんでしょうね。

と、いうことで、私みたいにこの本の存在をまだご存じない方も多いと思います。出身地の本とかあったら、これはちょっと欲しくなりませんか!?

 

 

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