SXRDレビュー【メッシュ感編】

LINEで送る
Pocket


本日、15時に始まったと思われる、今年のソニーディーラーコンベンション。今日、明日は地方のお店さんデーになるそうで、私たち、東京のソニーショップ店員がお呼ばれしているのは15日です。


うう、もう今頃、会場に入っている方とかいらっしゃるんですよねぇ。。。うらやましいなぁ。いつもは東京が早い日付なんですが、今年は販売店入場日の最終日です。


でも、悔しくなんかありません! だって、当店にはSXRDリアプロの「ブラビアA2500」が来ているんですから!! 


って、ことで、今日もBRAVIA遊び。店員コトー君と二人でミニ・ソニー・ディーラー・コンベンションごっこです。




さてさて、昨日はメッシュ感がない!って話をしていたと思うんですが、そもそも、そのメッシュ感って何?ってところから話をしてみたいと思います。


言葉で書くと「画素と画素の間の隙間」ってことになります。大げさにしたイメージのものはメーカーページでも説明しているので、そちらをご覧いただくとして、そのメッシュ感と同時に、他のテレビ方式との違いもいっぺんにご案内したいと思います。


リアプロジェクションテレビってのはブラウン管、プラズマ、液晶とはそもそも方式が全然違っており、他のテレビ方式では画面の表面で光を発光させているのに対し、リアプロはプロジェクターの様に奥の方で光を発光させて、それをフロントパネルに投射する方式をとっています。


そのため、これら4方式に比べると唯一、中で3原色を混ぜて発光させることができ、これがリアプロ独特の質感をもたらしてくれます。


言葉で言うよりも写真で見た方が早いでしょ!ってことで、今日は社内のあちこちに行って、いろんなテレビの表面を撮影してきました。


こういう時にこそ、デジタル一眼「α」のマクロレンズ「SAL50M28」の出番です!


 
マクロレンズ(50mm F2.8 Macro)「SAL50M28」販売価格50,400円


さて、まずは、私の大好きな「スーパーファインピッチブラウン管」から見てみましょう。たびたび登場する「スーパーファインピッチ」って何なの?という方もいらっしゃると思いますが、これについて語り始めるとまた長くなるんですが、ブラウン管時代にソニーが開発した、ハイビジョンブラウン管テレビの最高のテレビってことで、進んでいきたいと思います。



スーパーファインピッチ管搭載の「KD-36HD600」が社長室にあるので、これをちょっと拝借。とりあえず、BSデジタル放送でよく見かける右上に表示される番組アイコンを撮影してみましょう。



縦にスリットが入っていて、そこに横方向へビームで走査線を描くのがブラウン管テレビ。ソニーのトリニトロン管以外のものですと、これに加えて横方向にもスリットが入ります。トリニトロン管の中でも一番縦スリットのピッチ幅が狭いのがスーパーファインピッチ。約1400本以上のスリットが入っています。(他社のファインピッチ管だと最高でも1000本ちょっとくらいだったそうですね。)


さしものスーパーファインピッチ管を持ってしても、こうして寄りまくると、こんな見え方になるんですよ。ブラウン管表面では。



さらに拡大するとこんな感じ。そう、3原色の赤、青、緑が見えますね。ブラウン管の表面ではこういう光り方をしており、これを目で見るとぼやけて見えるので混ぜ合わせて見ることでたくさんの色を表現しているわけです。



で、この方式は液晶もプラズマも同じ。ビームで走査線を描くのではなく、パネルになっていますので、画素を発光させる、もしくは液晶でバックライトを透過させることで色を作ります。


あいにくプラズマテレビは社内になかったので、ハイビジョンではない、普通の液晶テレビで表面をマクロ撮影してみます。



これは設定画面の白い文字を撮影したところ。おお!さっきとは違って、一見白く見えるぞ!って思えますが、サイズが全然違いますから。さっきのスーパーファインピッチ管は36型です。



で、これも寄ってみるとこんな風に3原色が見えるのと、黒いマス目というか隙間が大きく見えますね。これがメッシュ感になってしまうんです。液晶一つ一つのセルに対して、制御するための電気が必要になるわけで、その配線がこの黒いところを通っているわけです。技術的にいって、これは狭めることはできてもなくすことはできません。液晶は自己発光しませんので、これで液晶に色を付けて、裏にライトがあって、その光りが液晶を通って、色を表現するわけです。


プラズマもほぼ一緒で、プラズマの方がこの隙間は大きくなります。


ブラウン管同様にこうして3原色を発光させて、これを人間の目で混ぜ合わせることで色を作るのは一緒です。



そして、いよいよリアプロ。テレビの中で色を混ぜ合わせて、混ぜ合わせた色をパネルに投影するとどんなことになるのか、まずは3LCD方式のBRAVIA E1000シリーズで見てみましょう。



まずはBSデジタル放送のBS朝日の番組ロゴを見てみます。



ね! ブラウン管や液晶とは違っていますね。おそらく普通、一般の方がイメージしているテレビの表面ってこんな感じじゃないですか? もうちょっと寄ってみると、もう少しわかりますかね?



白は「赤+青+緑」ではなくて、白で発光しています。これは奥で3原色をあらかじめ混ぜ合わせて、混ぜた色がパネル表面に投影されるので、こういう自然な表示ができるんです。これがリアプロ、プロジェクターの威力。


で、見るとやはり黒い格子が見えますね。これがメッシュ。


BRAVIA E1000シリーズでは、元の映像を作り出すところで液晶を使っています。なので、液晶のこのセルの構造は液晶テレビと一緒なんです。液晶テレビよりは目立たないとはいえ、やはり液晶を元にした、3LCDリアプロのE1000ではこういう風になってしまうんです。


 


さて、では、お待ちかね。


ようこそ、なんちゃってミニ・ソニーディーラーコンベンションへ。



液晶パネルではなく、ソニーの開発した「SXRDパネル」を使ったリアプロの映像がどんなものなのか見てみましょう。


 


行きますよ。


 


良いですか?


 


お見せしますよ。


 


ビックリしてくださいね。


 


約束ですよ。


 


では、いきます。


 


SXRDリアプロ「ブラビアA2500」の50型の映像です。


 


これです。


 


どうぞ!


 


 



 


ね?


 


どうです?


 


ウソだろ!?


とか思いません!?


 


メッシュ感がない!っていうのはこういう映像のことを言うんです。


なんだ、ピントをぼかしたのか?って、そんなインチキを故意に私がするわけがありません。ちゃんと手動でピントを合わせていて、何枚も撮影した中から一番映りの良いモノを選んでいます。


本当にこうやって見えます。


 


え? もうちょっと寄ってみろ?


 


どうしましょうかねぇ。。。


 


あ、そんな、お客さん、他のblogに行かないでください!


もちろん、お見せしますって!!


 


えーと、これがもうちょっと寄ったというか、マクロレンズで最接近しているところの写真です。


 


いきますよ。


 


ちょっと大きく見えますよ。


 


はい。


 


どうぞ!


 


ご覧ください!!


 


(って、しつこいですね。)


 


これが拡大画像です。


 



まぁ、まったく格子がないわけではなくて、やはり、うっすらとメッシュは見えまが、黒い線はみえないんです。液晶パネルとは雲泥の差。


これが反射させて使うことで配線を裏側に潜りこませることができたSXRDの威力ってコトなわけです。(このあたりの話は簡単にメルマガで説明させてもらっており、いつもなら、それを店員の声として当店HPにも掲載してリンクするところなんですが、ちょっとメーカーさんから教育的指導が入ってしまいました。)


 


このメッシュ感なんですが、別に目立つわけでもないんですよ。だってブラウン管のテレビを見ていて、走査線が気になるコトってあまりないですし、液晶テレビや、パソコンの液晶画面を見ていて、メッシュ感、ドット感が気になるコトってあまりないですよね。


でも、SXRDとかリアプロを見ると、メッシュ感がない!ってことがわかる感じ。


今まで発泡酒ばかり飲んでいたんですが、一度泡の味わい方を知ってしまうと、サントリーのモルト100%ビールしか飲めなくなってしまうのと一緒かも。


ちなみに、どういうシーンでこういうメッシュ感のなさを感じることが多いかというと、こんなシーン。



映画の字幕もそうですが、白い文字とかが、いかにもテレビ!って感じのモノが映画フィルムの字幕みたいな印象になります。


 


左がSXRDのA2500で、右が3LCDのE1000のものです。見比べてみると、もしくは映像を見慣れていると白い色がE1000、プラズマ、液晶、ブラウン管のものだと真っ白に見えなく感じるようになります。



こういう、白い面がいっぱいあるシーンもそうですね。SXRDで、こういうシーンを見慣れてしまうと、自宅のブラウン管だと白い部分にフリッカーというか、パタパタした感じを受けることもあります。



ハイビジョン映像になるとかなり画素も増えるので、メッシュ感を気にすることはあまりないかもしれませんが、だけど、実際にこういうシーンで見比べをしてみると、やはり目に見える質感はかなり変わってくるんですよ。


このシーンの中央部分にいるR2D2をちょっとマクロ撮影してみますか?



まずは、これがSXRDの映像です。


続いては3LCDのE1000の映像。



なんか、こんなことをするとE1000の悪口を言っているみたいになってしまいますが、これでも、実はかなり質感は上がっています。


だって、これもリアプロですからね。


って、ことで次の写真も見てみてください。



これは何の映像かというと。。。


これはVAIOの液晶画面です。


当店にはスゴ録「RDZ-D97A」があるので、VAIO Mediaを使ってホームネットワークないのスゴ録にアクセスができるんです。



使用したVAIOは19型のtype Lです。ちょっと大幅にサイズが違うので直接対決みたいにはなりませんが、SXRDのすごさの一端がこれでおわかりいただけますでしょうか?


 


で、実際、こういうリアプロの3原色混ぜ合わせ後の色表現でどんなことが起こるかというと。。。



こういうシーンで、映像に奥行きを感じられるようになります。3原色の粒が見える、見えないという話は別にしておいて、今年の春に自宅でE1000を楽しんだときにまず感じたのがこの奥行き感。


立体テレビではありませんので、表現が難しいんですが、感覚的に立体な感じに見えるんですよ。


3原色を人間の目で混ぜているのではなく、本当の色でテレビを見ると、なんか人間工学的にあるのかもしれませんが、錯覚するんでしょうね。本物の風景と。



そういう感覚がつかめてしまうと、こういう望遠での撮影をしている映像は、どれもこれも立体感、奥行き感満点な感じがしてきます。



これなんかもそう。



普段、こういう自然番組なんてほとんど見ないんですが、BSデジタル放送に多い、この手の番組が非常に楽しくなってしまうんです。



もちろん、自然科学モノばかりではなく、こうした音楽番組も2倍くらい目で楽しむことができるようになった感じがするし、



そうそう、こういう洋服の質感とかもかなり向上するというか、素材の感じがよりわかりやすくなってくるんですよね。



単なる、こういう文字だけのシーンでも、今までとは表示の雰囲気がすっかり変わってくるので、スターウォーズなんて、星空が出る前から、おや!?これは何が起こるんだい!?って雰囲気になります。


 


逆にデメリットっていうのは。。。実はあります。



こういうシーン。スターウォーズ・エピソード2のワンシーンですが、以前はこういうのを見たときに、うぉぉ、綺麗なシーンだなぁ、なんて感動するばかりだったんですが、今回、SXRDで見てみると、モロにCGで描かれているのがわかってしまうんです。



このシーンも奥行き感とかあるんですが、背景にあるスピーダーはCGで描かれているのがなんかわかりまくってしまいます。そういった意味ではフルHD解像度ということもあり、粗が目立ちすぎるって言う点があるのかも。


スターウォーズ エピソード2を持ってして、まだCGの世界はもっと進歩してもらわないと、と思えました。


 


相変わらず、長いエントリーにおつきあいくださり、ありがとうございました。


今日は、このエントリーを書いている最中に「blogを見て、遊びにきてしまいました!」というお客様もいらっしゃいましたが、お話ししている間にいろんなヒントもいただきました。


ちょっと、楽しいことを思いつきましたし、今日のお客様から宿題もいただきましたので、また、SXRDリアプロ「ブラビアA2500シリーズ」の紹介がてら、いろいろ実験してみたいと思います。


 


★ソニースタイル「ブラビアA2500シリーズ」の最新情報はこちらから


☆当店「e-Sony Shop COLORTEC」はこちらから


 



Sony Styleバーナー

SonyStyleのお得な情報はこちらから↑
 

 

LINEで送る
Pocket