10月20日発売のソニーの新しいSDカード「SF-G タフ仕様」はご存じでしょうか？　この秋、実はソニーからものすごいSDカードが発売になっています。

防水防塵設計のSDカードで強度も今までの16倍という高い耐久性を期待できるSDカードです。私も購入してみましたので紹介したいと思います。

 

■堅牢性を誇るタフネスSDカード「SF-G タフ仕様」登場

こんにちは、店員佐藤です。

定休日以外はほぼ毎日更新している当店blogでは、ほぼ毎日、何かしらの製品のレビューレポートをお届けしています。そんなわけでほぼ毎日、写真撮影があって記事作成を始めると足りないカットを都度撮影してはSDカードをPCに移して読み込んでというのを繰り返しています。

SDカードの使用頻度はかなり高く、メモリースロットの抜き差しを繰り返しているウチにSDカードが破損してしまうことがしばしばあります。

大体多いのが「リブ」と呼ばれる接点部分を保護するためのプラスチックパーツで指で触れないように保護しているんだと思いますが、これが折れてしまうとカメラやPCなどのスロット側を壊してしまう可能性があります。

それとカードの外形が割れてしまうことです。SDカードを差し込む向きを間違えて強い力でカードスロットに押し込んでしまったりすると、そのダメージが蓄積されてあるときにパキッといってしまうんですね。

こうして角が割れてしまうとカードスロットの保護機能が働いてしまいカードスロットに挿すことができなくなってしまいます。

こうして壊れてしまったSDカードが、たまたま大容量の64GBとか128GBのカードだと泣けてしまうんですよね。長く使いたいので大容量SDカードはなるべくカードスロットから出し入れせずにカメラをUSB接続したり、できる限りWi-Fi転送するようにしてダメージが残らないように使ったりしています。

あと、店頭での商品撮影に使っているカメラには4GBとか8GBの小容量のSDカードを使うようにして壊れてしまっても金銭的なダメージが少ないようにしたりもしています。

とはいえ、遠くまで写真遠足に行ったり4K動画撮影をするときは大容量カードの転送速度が速いカードを使わざるを得ず、そういう高額なSDカードを使うときはそーっとカードスロットに入れたり、または32GBの比較的容量の少ないカードを買うように工夫して使ったりしています。

消耗品として考えるには、ちょっと高いんですよね。SDカードは。

そんなところに、この秋登場したのが「SF-G タフ仕様」のSDカードです。UHS-II対応の読み込み300MB/s、書き込み299MB/sというソニーで一番速い転送が可能な規格でタフ仕様のカードが登場。

今回はケチって32GBにしたりせず、64GBのカードを安心して買うことができました。

さて、このカードなんですがものすごいSDカードになっています。

通常のSDカードはポリカーボネート製のボディを上下で貼り合わせて製造するのですが新製品の「SF-G タフ仕様」はメモリーをコーティングするように樹脂を流し込んで一体成形しつなぎ目のないカードにしているとのこと。

microSDカードが実はそういう作り方をしていて、それをSDカードに応用したことになるのですがサイズが大きくなるだけに強度を保つべく素材選びには苦労したとのこと。

それで完成したのが「SF-G タフ仕様」なんですが、カードを裏返すとさらに驚きます。

「リブ」がないんです。

私がSDカードを使っていて、一番壊れやすいというか最初にダメになることが多いのが、このリブの破損で、そのリブ自体がないというのはかなり安心感があります。

逆を言うと接点に手が触れやすくなってしまうのですが、さらに逆に考えれば今までリブがあるおかげで接点の掃除ができなかったという見方もできて、手入れだけちゃんとすればこれは長く使えそうです。

通常のUHS-IIカードと比較するとご覧の通りです。リブと一緒にプロテクトスイッチもなくなっています。

プロテクトスイッチの搭載はSDカード規格として大丈夫なのかな？と、心配してしまうところですが実際のところはSDカードのプロテクトスイッチなんて使った事が私はありません。それよりも、このプロテクトスイッチが外れてしまってSDカードが挿せなくなってしまったことがあるので「こんなものなければ良いのに」と、思ったことはあります。

プロテクトスイッチが装着されている位置も悪くて、挿し方によってはカードスロットの入口でプロテクトスイッチが引っかかってしまってカードを挿すと勝手にプロテクトされてしまってカード記録ができなくなる、という作りにもなっています。

プロテクトスイッチがなくなったのは大英断です。

これがUHS-IIの最高速SDカード規格で採用されたのは大きいですね。もっとも高額なSDカードシリーズが高耐久性＆防水防塵性にパワーアップされたのは嬉しいです。

それまでUHS-II規格で最高速カードだった「SF-G」シリーズのカードはタフ仕様カードの発売とともに生産終了となっています。モデルチェンジした形で「SF-G タフ仕様」カードが発売された形になります。

 

 

■高速転送規格「UHS-II」のスピード

ところでUHS-IIカードってなんだろう？そんなに高速なの？という方もいらっしゃるかもしれません。UHS-IIはここ数年で普及が始まったSDカードの新規格でそれまでのUHS-I規格のスロットと互換性を保ちつつ最大で3倍ほどの高速転送を実現したカードとなっています。

接点端子が従来のSDカードとは違って2段構成になっています。写真左がUHS-IIカードで写真右がUHS-Iカードになります。

UHS-II対応スロットではカードの奥にある小さな8点の端子を使い、UHS-Iまでしか対応できないスロットでは縁にある9点の端子を使う、ということをしています。

なので高速転送をするためにはカードスロット側もUHS-II対応になっている必要があります。

カメラ側では“α9”からUHS-IIカード対応のスロットが搭載されるようになり、現在は“α7RIII”と“α7III”の3機種がUHS-II対応モデルとなっています。

☆当店blog　2017.7.5「“α9″でRAW撮影する方にオススメ UHS-II対応SDカード『SF-G』の話」

実際に書き込み時間が短くなるモノかテストをしたことがあるのですが、実はJPEG書き込みだと高速書き込みはできません。撮影データをJPEGファイルに変換する方が時間がかかってしまい転送速度はUHS-Iでも充分という結果になりました。

差が出るのはRAWファイルで撮影しているときです。連続撮影などでRAWファイルでの記録をするときはUHS-IIカードを使った方が書き込み時間が圧倒的に短くなります。

“α9”での秒20コマ連写でも威力を発揮しますが“α7R3”の4240万画素でのRAW撮影時にも書き込み時間の短縮に威力を発揮します。

PCでの読み込み時も、PC側のカードスロットがUHS-II対応になっている必要があり、そうでない場合はUSBアダプター「MRW-S1」を利用します。

UHS-I規格では理論値で104MB/sまでしか速度が出ませんが「MRW-S1」を使うと一気にそれを超えたスピードでの転送が可能になります。

7GBあるJPEG写真データ3000枚の転送時間を手動で計測したものが一番下列になりますが、これだけの差が出ます。データ転送をすることが多い方にはかなりの差に感じられるかと思います。

“α9”などのカードスロットがUHS-II対応になっているならカメラをUSB接続して転送すると速くなりそうなものですが、比較してみると「MRW-S1」で転送した方が速い、という結果になりました。

メモリーカードリーダー MRW-S1		ソニーストア価格： 2,980 円+税
発売日	2017年4月24日	メーカー商品情報ページこちら
ソニーストア 購入特典	ソニー提携カード決済で3%オフ
テックスタッフ 店頭購入特典	10%オフクーポン（併用不可）プレゼント中

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☆当店blog　2018.1.24「カードリーダー『MRW-S1』でUHS-IIのデータを高速転送」

 

 

■ソニー製メモリーカードならレスキューソフトが無料で使えます

ところで最後にソニーのSDカードですがダウンロード特典が用意されているというのはご存じでしょうか？　私は何度か、これのお世話になっています。

パッケージにも小さくですが記載されていて、こちらにある「データ復旧ソフト」というのがそれです。

撮影してきた写真データ、動画データをPCで取り込んだつもりでフォーマットしてしまい、あとから写真データを探してみたら、まだ取り込んでいなくて青ざめてしまった、という経験はないでしょうか？　私は何度もあります。まだ二桁は行っていないと思いますが、仕事で撮影してきた取材写真などでそれをやってしまうと、なんのために取材に行ってきたのか、時間も交通費も手間も全部パーになります。

そんなときに使えるのが「Memory Card File Rescue」です。

☆ソニーサポート「Memory Card File Rescue Version 3.3」のご案内はこちらから

消してしまったデータですが、実は記録したファイルの目次の部分を書き換えているだけで写真データ自体はメモリーカードに残っています。そのデータを上書きする前であればレスキューファイルでデータを読み出して復活させることができます。（できないこともあります）

ながーく使っていたメモリーカードでこのソフトを使ったら5年くらい前の写真が復活されてきて懐かしい思いをしたこともあります。

これもソニー製メモリーカードを使っている事のメリットのひとつです。トラブルが起こったときは思い出してみてください。（ソニー製の対応するメモリーカードでのみ利用ができます。）

 

 

■ソニー製SDカードのラインナップと価格

「SF-G タフ仕様」のSDカードが登場し、ラインナップも一新しました。現時点では5製品がラインナップするソニーのSDカードですが、それぞれ転送速度と容量、価格が変わってきます。

一覧で表にまとめたものがこちらになります。

		256GB	128GB	64GB	32GB	16GB
SF-GT	R:300MB/s W:299MB/s		39,880円	19,880円	13,880円
SF-M	R:260MB/s W:100MB/s		27,880円	17,880円	11,880円
SF-UZ	R:95MB/s W:90MB/s			15,880円	8,380円	5,380円
SF-UX2B	R:94MB/s W:70MB/s	38,880円	19,880円	11,880円	7,380円
SF-UY3	R:90MB/s		17,880円	9,880円	5,380円	2,880円

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価格もそれほど高価な設定にはなっていません。さすがに転送速度が速いので一番高価なSDカードになってはいますが、販売が終了した先代の「SF-G」シリーズと比べてすごい高い価格設定にはなっていなくて、むしろ登場したばかりのときの「SF-G」シリーズよりも価格が安く設定されているくらいです。

耐久性を考えたらかなり割安なSDカードになるかもしれません。

使用用途にもよりますが、もううちのお店で今後デジタル一眼カメラに使うSDカードは「SF-G タフ仕様」一択になるかと思います。

SDカードの買い増しの際には是非、こちらのタフ仕様SDカードの選択をどうぞ！

 

SDXC/SDHC UHS-II メモリーカード（Class10） CSF-G128T/SF-G64T/ SF-G32T		ソニーストア価格： 13,880円+税
発売日	2018年10月20日	メーカー商品情報ページこちら
ソニーストア 購入特典	ソニー提携カード決済で3%オフ
当店店頭購入特典	AV商品10％オフクーポンプレゼント テックスタッフ5周年記念品プレゼント

 

☆当店blog　2018.1.24「カードリーダー『MRW-S1』でUHS-IIのデータを高速転送」
☆当店blog　2017.7.5「“α9″でRAW撮影する方にオススメ UHS-II対応SDカード『SF-G』の話 」
※α9で使うUHS-IIカード、効果があるのはRAW撮影時だけなんです！
☆当店blog　2017.5.31「UHS-II対応書き込み最高299MB/sの『SF-G128』がソニーストアに入荷」
☆当店blog　2017.4.5「UHS-II対応のメモリーカード『SF-Gシリーズ』先行予約販売開始！」

 

★ソニー商品情報サイト「SF-Gシリーズ タフ仕様 開発者インタビュー」

★ソニー商品情報サイト「UHS-IIってなに？　UHS-IIのメリットと使い方」

 

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