フィッシュアイコンバーターって接写ができるんですか?
えーと、これもお客様からご質問をいただいていて、そのままになっていたので検証をしてみたいと思います。NEX-5のSEL16F28単焦点レンズに装着するフィッシュアイコンバーターなんですが、これを使うと接写ができるとのことですが、本当ですか?というものです。
やってみました。
3種類に増えたEマウントレンズですが、いまだにマクロレンズがラインナップにありません。接写者に弱いデジタル一眼「NEX-5」なんですが、それって、クローズアップレンズを使うことで弱点を埋められるのではないか?
ということで以前、実験をしてみたことがあります。
☆当店blog 10.7.27「『NEX-5』でクローズアップレンズを使ってみよう」
実験の結果はblogで見ての通りで、無限遠が撮影できなくなってしまうものの、それなりに効果があり、またレンズも安いことからオススメ!という結論になっていたんですが、どうもソニー純正のフィッシュアイコンバーター「VCL-ECF1」も近接撮影ができるとのこと。
よし、簡単に調べられるし、それやってみよう!と、思っていて、すみません、1ヶ月以上経ってしまいました。高倍率ズームレンズの「SEL18200」もあることだし、ではこれもまとめて計ってみましょう。
ちなみにはかり方はかなりいい加減です。立てかけたポストカードまでの距離をメジャーで目分量ではかっています。あくまで目安程度でお考えください。データは±5mmくらいの誤差がある可能性があります。
NEX-5のフォーカスをAFにしておいて、ちょっとづつ近づけながらAFでピピッというところを探していきます。ピピッと言わなくなったところで、またちょっと戻して、またピピッと合わせてくれる最短距離を探していきます。
まずはSEL18200から。テレ側とワイド側で距離が変わってきます。さらにこれがコンパクトデジタルカメラとデジタル一眼カメラではかり方が違ってきて、コンデジの場合は被写体からレンズまでの距離。デジタル一眼カメラの場合は被写体からイメージャーまでの距離となります。
一応、全部試してみました。SEL18200のワイド端でレンズ面までが15.5cm。本体上部にあるマイク穴までが27.2cm。テレ側だとレンズ面まで28.6cm、マイク穴までだと48.0cmになります。
さすがAPS-C専用サイズになっているレンズだけあって、最短撮影距離も短いんです。
SEL1855だとワイド端でこれくらいの距離。レンズ面まで13.3cmで、マイク穴までは21.4cmです。テレ端もちょっと長くなる程度。
ダブルレンズキットの場合、SEL1855を使ってテレ側いっぱいで撮るのが一番マクロに近い写真が撮れます。
単焦点レンズのSEL16F28も挑戦。最短撮影距離はレンズ面までが15.4cm。マイク穴までが19.5cmでした。なるほどこの単焦点レンズは、あまり近接撮影はできないんです。
ここでクローズアップレンズを付けて。。。ってことを前回はやっていたんですが、ここでおもむろにフィッシュアイコンバーターを装着。
これで近接撮影なんてできるのかな?と、疑いつつ試してみると。。。
おおお!! すごい寄れる!! なんだコレ! レンズ面まで4.8cmですって、まさにマクロレンズみたいな寄り方ができるじゃないですか!? 知りませんでした。
これまでの計測値を表にまとめてみると。。。
レンズ面までの距離 | 本体マイクまでの距離 | |
SEL18200 ワイド端 | 15.5cm | 27.2cm |
SEL18200 テレ端 | 28.6cm | 48.0cm |
SEL1855 ワイド端 | 13.3cm | 21.4cm |
SEL1855 テレ端 | 13.8cm | 24.0cm |
SEL16F28 | 15.4cm | 19.5cm |
フィッシュアイコンバーター | 4.8cm | 11.6cm |
なるほど、フィッシュアイコンバーターを装着すると接写性能が格段にあがるんですね。
レンズ面まで約4.8cmと言ったらこんな感じです。すごい寄れます。
ただし、このレンズはフィッシュアイなんです。思い切り広角で歪むんです。
最短撮影距離を利用して撮った写真の1枚がこれ。メジャーを大きく撮りたいんですが、超広角レンズなので周りの風景はこの状態で入ってしまいます。
マクロレンズとしての使い方は難しいと思いますが、こういう広角撮影の場合の基本は近景を入れることにあります。近景にここまで寄ったものを入れることもできる、というのは知っていて損はありません。
フィッシュアイコンバーターレンズというと、たとえばこんな感じで歪ませると面白い構図になるものでないといけないような気がしていて、それほど積極的には使えなかったんですが。。。
なんか、私は知らず知らずのうちにこういう写真を撮っていましたね。こうした小物を手前に入れつつ、周りの景色を入れる、なんていうのにはフィッシュアイコンバーターは最適です。
こんなの、花にもっともっと寄れるはずなので、ちょっともったいない写真になっています。近接撮影が最短でレンズ面まで4.8cmって事を知っていたら、もっと、もっと、お花に近づいて撮っていたはずです。
以上、フィッシュアイコンバーターの近接撮影実験でした。これを知ったからには、もうちょっといろんな撮影方法を
試してみたいと思います。というか、NEX-VG10でも使えるレンズですから、動画撮影にも生かすことが出来そうです。
※現在、フィッシュアイコンバーターは生産地変更のためソニーさんで出荷を停止しています。ソニースタイルでの販売も一時中断しています。ご了承ください。
★ソニースタイル フィッシュアイコンバーター「VCL-ECF1」のご案内はこちらから
☆当店blog 10.7.7「フィッシュアイコンバーター『VCL-ECF1』店員の声」
☆当店blog 10.6.3「デジタル一眼『NEX-5』本体&アクセサリーの大開梱レポート」
※フィッシュアイコンバーターの開梱レポートはこちらでまとめて紹介しています。
★ソニースタイル デジタル一眼「NEX-5」のご案内はこちらから
★ ソニースタイル デジタル一眼「NEX-3」のご案内はこちらから
☆当店ホームページ デジタル一眼カメラ「NEX-5/NEX-3」店員の声
あるが
2010年9月15日 @ PM 6:05
実験、ありがとうございました。
よもやの接写性能にビックリです。
NEXの可能性が一層広がりますよね。
店員佐藤
2010年9月15日 @ PM 6:20
♪あるがさん、こんにちは。
なんてことのない実験だったんですが、時間がかかってしまって
すみませんでした。
ちなみに撮影距離はかなりアバウトなので目安にしてくださいね。
diable
2010年9月16日 @ AM 8:02
フィッシュアイコンバーターで寄れるのですねー
接写リング出してくれれば、良いのになぁ
と思ってます。
店員佐藤
2010年9月16日 @ AM 11:25
♪diableさん、こんにちは。
なるほど、フランジバックを増やして接写を可能にしてしまう
技もあるんですね。それは是非使ってみたいです。
かつぽん
2010年9月17日 @ PM 5:37
へー知らなかった!!
試してみたいけど、手に入らないッ!!
店員佐藤
2010年9月17日 @ PM 9:07
♪かつぽんさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。
残念ながら生産地変更のため、ソニーさんの出荷が止まっていて
ソニースタイルさんでは販売ページも一時的に削除しているそうです。
こういうご時世なので部品を作っている工場が倒産したとかそういう
話なのかもしれません。しばし、お待ちを。m(_ _)m