ScanSnap S1500で3回目の『自炊』体験レポート
両面スキャナーを使っての文庫本のPDF化する「自炊」レポートの第3弾です。
前回は富士通さんの「ScanSnap S1500」を使って取り込んだPDFファイルをソニーの電子書籍Readerに表示することを想定してどれくらいの解像度になるのかを実験。それと、VAIO Pを使っての電子書籍表示を実験してみましたが、今回はそのVAIO Pを使ってスキャナーが利用できるのかを実験するのと、それとPDFファイルの最終的な加工を研究してみました。
まずはVAIO PとScanSnap S1500を接続して取り込みができるか、なんですが、結論からいうと出来ます。できました。Atomプロセッサーでもちゃんと動作します。
ただし、やはり制約はあるもので、全400ページのウチの200ページを取り込んだあたりから動きが遅くなって、ペースはVAIO Zで行ったときの半分くらいのペースに落ちてしまった感じ。
ちゃんと時間を計測していませんがVAIO Zの時は約5分くらいで取り込めたモノが、VAIO Pでは取り込みに約8分、その後2分ほどキャッシュに貯まった取り込みデータをpdfファイルに圧縮する作業を2分間行っていたので合計で10分かかったことになります。
利用したVAIO PはAtom Z530＋SSD64GBの最遅バージョンモデルです。これがZ560を使うと違うのかもしれませんが、それほど大きな大差はないかなぁ。。。取り込み方法を若干変更したりしているので正確な比較にはなりませんが、VAIO Pを取り込みマシンに使うとそういうことになります。
取り込みは遅くなりますが、それでもこれで自炊作業と読書を1台のマシンでできてしまう、自炊完結環境になります。これはなかなか。
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ただ、このVAIO Pの1600×768ドット画面でpdfファイルを編集するのはやや厳しいかも。(^_^;) 取り込んだファイルはVAIO Zに移して、ここからはVAIO Zでの作業とさせていただきます。
さて、取り込み時に設定ができるんですが「カラー」「グレースケール」「白黒」と、スキャナーの設定をいろいろ変えることができます。今回は「白黒」を利用してみたんですが、カラー＋テキストデータ付きで約80MB、グレースケール＋テキストデータ付きで約40MB。
本体2GBに1400冊の本を収納可能！となっていましたが、これでは50冊くらいしか入りません。テキストデータだけはなく、画像データとしてpdfファイルを作るとこんなものなんだなぁ、と、思っていたんですが、一応、実験で白黒取り込みをしてみたところテキスト抜きで約11MBまで小さくすることができました。これなら180冊くらいの本が収納できるようになります。
これですね。
さらに本のトリミングにも挑戦。ScanSnapマネージャーにもトリミング機能がついていて、これで余白部分を切り落とせば文字の表示はさらに大きくできることはわかっていたんですが、そのトリミングがScanSnapマネージャーでは1枚ずつ行うことになります。
とてもではありませんが400ページもある文庫本を手作業で1ページずつトリミング
するのは勘弁～。と、思っていたんですが、ここでおまけでついてきている「Adobe Acrobat 9.0」を使います。
「ページのトリミング」という機能が搭載されていたので、ここでページ範囲を選択して、予約の数値を自分で設定。
今回の場合は上下左右とも9mmに設定すればよさそうなので、これでOKボタンを押します。これだけのことで全ページの余白を一気に全部切り落とすことが可能。
これが切り落とした後の状態になります。これなら上下左右が無駄なく表示できるので、ソニーReaderでも文字が最大サイズで読めるようになるはず。
早速、サイズを合わせて、解像度も800×600ドットに落としてプリント出力。これで3回目の実物大表示テストです。
左がソニーReader5型モデル「PRS-350」による、おそらくMSサイズ（6段階中下から2番目のデフォルト文字）の文字のサイズ。右が今回の予約切り落とし状態の新潮文庫の自炊pdfファイルの予想表示サイズ。
Pocket EditionのSサイズ文字くらいのサイズまでついにやってきました。行間が自炊pdfの方が詰まっていますが、文字サイズがここまで大きくなれば普通に読めちゃいそう。文字の太さがやや太めに見えますが、これはスキャナーの濃度の調整でどうにかなると思います。濃度調整は実機がきてからテストを繰り返して合わせていく予定。
よしよし、Pocket Editionで自炊ファイルも読めそうです。
さらにこちらは6型モデル「PRS–650」でのテスト。同じ800×600ドット解像度ですが、表示面積が大きいのでこちらの方が読みやすいですかねぇ。
これがテスト結果。左がオリジナルの取り込んだ本そのもの。真ん中が6型リーダーのモックアップの文字表示。右が今回の余白切り落としバージョンでの文字。
Readerの文字がやや大きく見えますが、これなら自炊ファイルも原本もほぼ同じサイズの文字で読めることになります。一応、ハードカバーの本も取り込みように用意していたんですが、ご覧の通りなので、文庫本がソニーReaderで読むときの自炊ファイルの限界になると思います。
出荷前日ですが、これでPDFファイル作成の方法も煮詰められた感じです。
で、肝心のソニー電子書籍「Reader」の最新情報です。
現在、レッドモデルの在庫も復旧して12月下旬になってます。ブラックもシルバーも12月下旬で6型モデルは現在、年内納品がギリギリとなっています。
なんだ、ソニーストアには在庫がないのか。。。というと、これがそうでもなく、実は市場でもものすごい品薄になってしまっているそうで、当店ソニーショップが今、普通に6型モデルのオーダーをソニーさんに入れると1月下旬の納期になるんだそうです。
そうなんです、実は6型モデルはソニーストアだけではなく、リアル店舗の方でも大ブレイクしてしまった模様。
もちろん、大量に在庫確保している量販店などではすぐに購入できる可能性もありますし、在庫を抱えている他店の状況は当店ではわかりませんが、これが当店でわかる在庫状況のすべてです。6型モデルはソニーストアでは年内納品がギリギリのタイミングになってしまいました。
5型モデルのPocket Editionの方は今も翌日出荷で全モデルオーダー可能。売れていない訳ではなく、オーダー自体は6型よりも5型の方が多いんです。ソニーストアで用意している台数に差があって、それで6型モデルが品薄になっているという話です。
文庫本サイズの本体になっているのはこちら。気軽に持ち歩いて本を読みたい、というだけの方には5型モデルがオススメです。
さて、いよいよ、明日が初回出荷日になり、当店にもReaderの実機がやってくる予定です。明日は開梱レポート3連発と、今回用意した自炊ファイルの見え方についてもレポートしたいと思います。スキャン濃度の調整ができれば、いよいよ私も本棚バスターズというか自宅の文庫本の電子化に本格チャレンジです。
そうそう、ソニーポイントが1000ポイントもらえる「購入宣言」ですが、宣言できるのは明日までとなります。Reader発表時にモニタープレゼント、ソニーストアのメール登録などが重なっていましたので、あれ？そういえば宣言してたっけ？という方は今日明日のウチに忘れずに宣言をどうぞ！
FUJITSU ScanSnap S1500 FI-S1500
- 出版社/メーカー: 富士通
- メディア: Personal Computers
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