【レビュー】発売から約1か月『1000X THE COLLEXION』を使ってわかったWH-1000XM6との違い
発売から約1か月が経った1000Xシリーズ10周年モデル「1000X THE COLLEXION」。店頭展示機を実際に使いながら、WH-1000XM6との違い、ノイズキャンセリング性能、合皮素材の質感、360 Upmixの楽しさについて、お客様からいただいた質問をもとに整理してみました。
1.発売から約1か月、1000X THE COLLEXIONを使ってみました

こんにちは、店員佐藤です。
ソニーのノイズキャンセリングヘッドホン「1000Xシリーズ」が誕生したのが2016年です。それから10周年。その節目を飾る年に10周年特別モデルとして発売されたのが「1000X THE COLLEXION」です。
2025年に発売されたフラッグシップモデル「WH-1000XM6」の後継モデルというわけでもなく、単なる上位機種という位置づけでもない特別モデルということで、むむ?これはどういう立ち位置の製品なんだ?と、購入を迷われている方もいらっしゃるかもしれません。
2025年発売の「WH-1000XM6」については、船の上で長く使い続けた楽しい思い出があり、世界最高クラスのノイズキャンセリング性能についても音質についてもとても良い印象があるんですが、さて、具体的にはどんな違いがあるんでしょうね。
そんな手探りな感じでの試用をここ1か月ほどさせてもらってきました。私も1000Xシリーズを長く使わせてもらってきたひとりとして、今回の特別モデルはかなり気になる存在でした。質感が、とか高級感が、とかではなくプレミアムヘッドホンとしての使い勝手やお客様からの疑問に答える形でいろいろ調べてみましたので、そのレポートをまとめたいと思います。
2. WH-1000XM6と主な仕様を比較

まずは2025年発売の「WH-1000XM6」と「1000X THE COLLEXION」との違いを機能比較という形で見てみたいと思います。
■「1000X THE COLLEXION」「WH-1000XM6」機能比較
![]() WH-1000XM6 |
![]() |
|
| 発売日 | 2025.5.30 | 2026.6.5 |
| ソニーストア価格 | 59,400円 | 89,100円 |
| デザイン | 樹脂 合皮素材 |
ステンレス製金属素材 ヘッドクッション、イヤーパッド、 ハウジングに同じ合皮素材を使用 |
| 構造の最適化 | 持ち運びに便利な折りたたみ機構 ヘッドバンドを幅広にすることで 頭頂部への圧力負担を軽減 |
ハウジング薄型化 耳がヘッドホンの内側に接触しにくい ヘッドバンドの厚み増 リスニングモードボタン |
| カラー | プラチナシルバー / ブラック / ミッドナイトブルー / サンドピンク/ |
プラチナ / ブラック |
| ドライバーユニット |
30 mm | 30 mm (新設計) |
| 搭載プロセッサー | 統合プロセッサーV2 + 高音質ノイズキャンセリング プロセッサーQN3 |
統合プロセッサーV3 + 高音質ノイズキャンセリング プロセッサーQN3 |
| 搭載マイク | 12個 | 12個 |
| 立体音響 | 360 Reality Audio 360 Upmix for Cinema |
360 Reality Audio 360 Upmix for Cinema /Music/Game |
| 通話品質 | 6つのマイクでの ビームフォーミングと AIによるボイスピックアップ |
6つのマイクでの ビームフォーミングと AIによるボイスピックアップ |
| 最大バッテリー 駆動時間 (音楽再生時) |
最大30時間(NC ON) 最大40時間(NC OFF) |
最大24時間(NC ON) 最大32時間(NC OFF) |
| いたわり充電 | – | 〇 (80%) |
| 高速充電 | 3分で1時間 (クイック充電) |
5分で1.5時間 (クイック充電) |
| 再生周波数帯域(有線) | 4 Hz – 40,000 Hz | 4 Hz – 40,000 Hz |
| 本体質量 | 254g | 320g |
| Bluetooth通信 | ver.5.3 | ver.6.0 |
| LE Audio | 〇 | 〇 |
| 高音質技術 | DSEE Extreme | DSEE Ultimate |
| スーパーワイドバンド | 通話時 帯域が2倍 | 通話時 帯域が2倍 |
| 対応コーデック | SBC/AAC/LDAC/LC3 | SBC/AAC/LDAC/LC3 |
| 折りたたみ形状 | スイーベル & 折りたたみ | スイーベル |
| イコライザー | 10バンド | 10バンド |
| セーフリスニング | Ver.2.0 | Ver.2.0 |
| 聞きながら充電 | 〇 | 〇 |
| マルチポイント接続 | 〇 | 〇 |
.
上記は「1000X THE COLLEXION」と「WH-1000XM6」を比較した表です。
たくさんの違いがこうして比較表を見ると出てくるのですが、大きな違い、1000X THE COLLEXIONならではのポイントは下記になります。
- 統合プロセッサーV3の新搭載(DSEE Extreme → DSEE Ultimate)
- 樹脂素材だったものがステンレスの金属素材へ
- ハウジングまで合皮素材で覆われたデザイン
- 新開発の30mmドライバーユニット搭載
- 360 Upmix for CinemaにMusicとGameモードを追加搭載
などとなるかと思います。
これだけ見ると1000X THE COLLEXIONの方が機能面で強化されたモデルのようにも見えるのですが、WH-1000XM6の方が優れているポイントもあります。
- ノイズキャンセリング性能表記は、WH-1000XM6が「世界最高クラスのノイズキャンセリング性能」、1000X THE COLLEXIONが「高性能ノイズキャンセリング」
- 電池持続時間(NC時 連続音声再生時間)最大30時間→最大24時間
- 折り畳み機構がなくなった(スイーベル機構は搭載)
こうして見ると、単純な上位・下位ではなく、WH-1000XM6とは重視しているポイントが異なるモデル、ということが見えてきます。
ちなみに、私が約1か月使ってみて一番違いを感じたのは、素材感でした。
WH-1000XM6までのモデルではハウジングは樹脂素材でしたが、「1000X THE COLLEXION」はイヤーパッドも、ヘッドバンドも、そしてハウジングまでも同じ合皮素材を使っています。
ヘッドホンで一番よく触るところは実はハウジングだったんですね。着脱の際も、ボタン操作の際もハウジングに手を伸ばして操作するわけで、その都度、合皮素材のしっとりした感触が味わえて「お、いつものヘッドホンと違うじゃん」を感じていました。
これは実機をしばらく使ってみないと感じられないかもしれません。私のお気に入りポイントでもあるんですが、そんなお話を店頭でお客様と語っていると、いろいろなお話をこちらもうかがうことができます。
3. 「XM5ベースなの?」という店頭で多い質問
発売された直後くらいのタイミングで複数耳にしたのが「1000X THE COLLEXIONってWH-1000XM5がベースになっているんでしょう?」という質問でした。
なんと、それは思いもつきませんでしたが、その誤解はスペックを見ればすぐにご理解いただけます。なぜ、そんな誤解が出てきたのかというのを考えてみると、おそらく折り畳み機構にあるんじゃないかと推測しています。
上記はWH-1000XM5とWH-1000XM6のケース収納時の写真なんですけど、WH-1000XM5は折り畳み機構がなかったため、そのままスイーベルさせてケースに収めるスタイルになっていました。XM4までは折り畳み機構があったのですが、XM5だけそれがなくなっていたんです。
XM6では再び折り畳み機構が復活して、ヒンジ部を折り畳むことで、よりコンパクトにケースへ収納できます。
1000X THE COLLEXIONは、またしても折り畳み機構を搭載せずに、そのままのスタイルでケースに収納する形になっています。これがあって、XM5がベースというイメージがついているのかな?と、推測しています。
ちなみに、スペック表を並べてみると決してXM5がベースになっているとは思えない内容になっています。
| WH-1000XM5 | WH-1000XM6 | 1000X THE COLLEXION |
|
| 発売日 | 2022.5.27 | 2025.5.30 | 2026.6.5 |
| 搭載プロセッサー | V1 + QN1 | V2 + QN3 | V3 + QN3 |
| 搭載マイク | 8個 | 12個 | 12個 |
| ノイズ キャンセリング |
高性能ノイズ キャンセリング |
世界最高クラス ノイズキャンセリング |
高性能ノイズ キャンセリング |
| 最大バッテリー 駆動時間(NC ON) |
最大30時間 | 最大30時間 | 最大24時間 |
| 最大バッテリー 駆動時間(NC OFF) |
最大40時間 | 最大40時間 | 最大32時間 |
| 本体質量 | 250g | 254g | 320g |
| Bluetooth通信 | ver.5.2 | ver.5.3 | ver.6.0 |
| LE Audio | 〇 (アップデート対応) |
〇 | 〇 |
| 折りたたみ形状 | スイーベル | スイーベル & 折りたたみ |
スイーベル |
| イコライザー | 5バンド | 10バンド | 10バンド |
| 聞きながら充電 | × | 対応 | 対応 |
.
一番大きいのはやはり統合プロセッサーV3の搭載で、ソニーのヘッドホンでは初搭載になるのですが、こうしてスペックを比較すると順当にバージョンアップしてきているのがわかります。同様にノイズキャンセリングプロセッサーもQN3なのでXM6と共通になっています。
搭載されているマイクも12個で、WH-1000XM6と共通する要素が多く、少なくともWH-1000XM5をそのままベースにしたモデル、という見方はスペック上は考えにくそうです。
プロセッサーやマイク数、10バンドイコライザー、聞きながら充電などを見ると、WH-1000XM6世代の要素を多く取り入れた特別モデル、と見た方が自然です。
ところで、この折り畳み機構ですが、XM6はケースから取り出すときに右ハウジングを持ち上げると、そのまま装着しやすい向きに展開するようになっています。
この話をしたときに「じゃ、左利きの人は?」とおっしゃる方がいらしたんですが、個人的には利き手は関係ないのではないかな?と、思っています。というか、むしろスマートフォンを持ちながら装着することが多いので、右手にスマートフォン、左手でヘッドホンという持ち方をすることが多いので、左利きの方の方が使いやすいんじゃないかと思えます。(笑)
「1000X THE COLLEXION」のケースの場合はどちらの手でつかんでもそのまま取り出すことができます。私は左手で取り出してそのまま装着していますが、右手で取り出す方が都合がよい、という方は右ハウジングを使うことができます。
ケースからの取り出しやすさだけで見ると、折り畳み機構ではない方が使いやすいと感じる場面もありました。
4. ノイズキャンセリング性能はWH-1000XM6が上?
これは私も実は気になっていました。発表された当初からWH-1000XM6の際には「世界最高クラスのノイズキャンセリング性能」というのが掲載されていたんですけど「1000X THE COLLEXION」にはその掲載がありません。
高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN3の搭載も同じ、搭載されているマイクの数も12個ということで、スペック上はかなり近い構成に見えます。
ただ、公式の商品情報での表記は異なっていて、WH-1000XM6は「世界最高クラスのノイズキャンセリング性能」、1000X THE COLLEXIONは「高性能ノイズキャンセリング」という表現になっています。
要因のひとつとして考えられるのがハウジング形状や装着時の遮音性です。
これは「1000X THE COLLEXION」の商品情報にも記載があるのですが、「1000X THE COLLEXION」では薄型のハウジングでデザインされているという記載があります。
当店実測では、ハウジング部の厚みがWH-1000XM6で約45mm、1000X THE COLLEXIONで約40mmでした。測定位置によって多少前後しますが、実機を並べると1000X THE COLLEXIONの方が薄く見えるデザインになっています。
ノイズキャンセリング機能を使っていない状態での物理的な遮音性も、最終的な静けさには影響している可能性があります。
通勤電車の中で使い比べてみても、わずかながらWH-1000XM6の方が静かに感じる場面がありました。1000X THE COLLEXIONのノイズキャンセリング性能も十分高性能で、その差は小さいものですが、ノイズキャンセリング性能を最優先に選ぶならWH-1000XM6、という整理でよさそうです。
5. 合皮/ヴィーガンレザーの質感とお手入れ
さて、お気に入りの合皮素材のハウジングですが、ヴィーガンレザーとも呼ばれています。これもお客様からご質問があったのですが、合皮素材だとベタベタするようになるのが心配、というお声もあるようです。
一般的に、合皮素材にはポリウレタン系の素材が使われることがあり、使用環境や保管環境によっては加水分解によるベタつきが起こる場合があります。
ただ、1か月ほど店頭展示機を使っている範囲では、ハウジング表面にベタつきは感じていません。むしろ、しっとりした手触りと、指紋が目立ちにくい質感が好印象です。
長くきれいに使うためには、汗や皮脂を残さないよう、使用後にやわらかいクロスで軽く拭いておくのが良さそうです。特に夏場は汗がつきやすいので、使い終わったら軽く拭く、という習慣をつけておくと安心です。
それと、このblogエントリーをご覧の方は、きっとデジタル一眼カメラαをご利用の方も多いと思います。高温多湿を避ける保管方法のひとつとして、もしも防湿庫をお持ちであれば、長期間使わないときは防湿庫にしまっておく、という手もあります。
6. NHKプラスのサッカー中継で360 Upmixを試したらすごかった
さて、今はサッカーが盛り上がっていますが、先日の通勤時間にあった日本戦は、私もNHKプラスの配信で観戦しながら通勤していました。ヘッドホンは「1000X THE COLLEXION」を使っていたんですが、なかなか面白い発見がありました。
「1000X THE COLLEXION」には360 Upmixという立体音響を楽しむモードが搭載されています。XM6では「シネマ」のみでしたが「1000X THE COLLEXION」ではミュージックとゲームの2モードが追加されています。
それぞれ、映画を楽しむとき、音楽を楽しむとき、ゲームを楽しむときに使い分ければいいわけですが、さて、サッカーの試合はどれが良いんでしょうね?
「1000X THE COLLEXION」では左ハウジングの上部にリスニングモードの切り替えボタンが搭載されているので、映像アプリを見たままで、設定を変更することができます。
試合観戦をしながら切り替えていたんですが、なるほど、これはすごい効果があります。
試合中の歓声が、思い切り広がって聞こえてくるのが「ミュージック」で、さらに歓声を大きくするのが「シネマ」でした。「ゲーム」は歓声の大きさではなく包まれている感だけの演出という感じで、なるほど、そういう違いがあるのか、というのを発見。
映画は「シネマ」、音楽は「ミュージック」で聞かなければいけない、というものではないので、こうして好きなモードで楽しむことができるわけです。
前半戦はこうして手に汗握る観戦ができて、後半戦はあいにく会議のため観ることができませんでしたが「1000X THE COLLEXION」とひとつ、大きな思い出が作れました。
7. 1000X THE COLLEXIONをおすすめしたい人、XM6を選んだ方がいい人
ということで、約1か月ほど店頭展示機を使いながら、お客様からいただいたご質問も含めて「1000X THE COLLEXION」を見てきました。
結論から言うと、WH-1000XM6は軽さ、折りたたみ機構、バッテリー持続時間、そして「世界最高クラス」とうたわれるノイズキャンセリング性能を重視した、1000Xシリーズの王道フラッグシップモデルです。通勤・通学や出張など、毎日持ち歩いて使うヘッドホンとして選ぶなら、やはりWH-1000XM6の完成度は非常に高いものがあります。
一方で「1000X THE COLLEXION」は、単にWH-1000XM6の上位モデルというわけではありません。ステンレス製の金属素材を使った外装、ハウジングまで合皮素材で包み込んだ一体感、統合プロセッサーV3やDSEE Ultimate、新開発ドライバーユニット、そしてCinema/Music/Gameの3モードで楽しめる360 Upmixなど、所有感や音の楽しみ方に振った特別モデルという印象です。
店頭でご案内していても、スペック表だけではなく、実際に手に取っていただいたときの質感、装着したときの見え方、360 Upmixを切り替えたときの音場の変化などで「これはXM6とは違うモデルですね」と感じていただくことが多いです。特にハウジングのヴィーガンレザーの感触は好評です。
こうして見ると、WH-1000XM6は日常使いの完成度を重視する方に、1000X THE COLLEXIONは素材感やデザイン、360 Upmixまで含めた体験を楽しみたい方に向いたモデルと言えそうです。
最後になりますが、ソニーの製品情報ではプラチナカラーがヒーローカラーモデルとして前面に出て紹介されていますが、当店経由でお買い上げいただいている方のオーダー比率を見ると約85%がブラックで、プラチナモデルを選択されている方は約15%でした。
この合皮素材ですが、指紋の跡も目立ちにくく、使用感が出にくいのも好印象です。いいですよ「1000X THE COLLEXION」のブラックモデル。
スペックだけで選ぶとWH-1000XM6、体験や所有感まで含めて選ぶと1000X THE COLLEXION。そんな選び分けになるのではないかと思います。店頭では両モデルを実機でお試しいただけますので、気になる方はぜひ聴き比べてみてください。
■1000Xシリーズ誕生10周年記念モデル
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| ワイヤレスヘッドホン 1000X THE COLLEXION WH-1000XX |
ソニーストア価格 89,100円 税込 |
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| 発売日 | 2026年6月5日 | メーカー商品情報はこちら | |
| 長期保証 | 5年ワイド:7,700円 3年ワイド:4,400円 5年ベーシック:4,400円 3年ベーシック:無償 |
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| テックスタッフ 店頭特典 |
詳細は店頭にてご案内しています | ||
■新色サンドストーン登場!
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| ワイヤレスノイズキャンセリング ステレオヘッドホン WH-1000XM6 |
ソニーストア価格 59,400円 税込 |
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| 発売日 | 2025年5月30日 | メーカー商品情報はこちら | |
| 長期保証 | 5年ワイド:6,600円 3年ワイド:3,300円 5年ベーシック:3,300円 3年ベーシック:無償 |
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| テックスタッフ 店頭特典 |
詳細は店頭にてご案内しています | ||
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