新型ウォークマン『NW-ZX2』ショールーム展示レポート

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今日も出勤前に銀座ソニービルショールームへお邪魔して、昨日発表になった新型のフラッグシップモデル「NW-ZX2」の実機を拝見させてもらってきました。

展示の様子を中心に実機の様子もレポートしたいと思います。

 

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うちのお店にご来店になるお客様から、たまに発売日前の製品について見学にこられることがあるんですが、原則、発売日前の新製品は販売店には来ません。

発売日前に新製品が見られるのは銀座ソニービルショールーム、ソニーストア大阪、ソニーストア名古屋だけになります。

そんなわけで、こうして新製品が発表されるたびにお邪魔させていただいているんですが、今回の銀座ソニービルショールームでは1台だけ展示がきていました。

ハイレゾ対応のワイヤレススピーカー「SRS-X9」とハイレゾ対応ヘッドホンの「MDR-1A」とセットで展示されています。

 

で、せっかくなのでショールームへ出かけられる前に是非、一読しておきたいのがこちらのスペシャルコンテンツです。

☆ソニー製品情報『Inside the ZX series ZX2 Project Member’s Voice』 

ZX2の開発者トークが掲載されていて、とても素人にはわからないであろう音の違い、ZX1との性格の違いなどが事細かに説明されているのと、言われなければ試せない部分の解説などがふんだんにあります。

たとえばその一部を紹介すると。。。

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これはウォークマンZX2の電源を一度切って再起動したところ。開発者トーク記事の中で初回起動時のメッセージが従来とは変わっているという話だったので、もしや?と、思って再起動させてみたところです。

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おお、なにかメッセージが浮かび上がってきます。なるほど、こういう細かい演出の違いとかがあるんですね。

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ボディは写真で見るとNW-ZX1よりも小さめに見えることがありますが、実際には厚みが増して一回りまでいきませんが、半周りくらい大きくなっているのと、重量が増しています。

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と、言っても235gなのでデジカメみたいなどっしりさはないし、バッテリー多めのスマートフォン的なイメージかも。

実際に持ち歩いていないのでわかりませんが、胸ポケットに入れるとずっしりとは来そう。

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背面はデジタル一眼カメラ”α”でグリップに使われているエストラマー素材を採用。新たにデザインをおこしたものでシボ加工の目の細かさなどは自然の革の様な風合いに見えるような工夫があるそうです。

外見上の違いでは、搭載されているウォークマンアプリにもちょっとした仕掛けがあるそうです。

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ウォークマン専用アプリですが、背景色が白いですよね。ZX1の発売時にユーザーさんからこれが暗い部屋だとまぶしく感じる、という声があったそうです。製品の仕様としては織り込まれていなかったそうですが、ソフトウェアの担当の方が、背景を黒くする機能をこっそりと入れてしまったんだとか。

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メニューから設定を選ぶと「背景色の変更」というのがあります。

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ここで背景色を白から黒へ変更。

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背景がブラックになりました。なんてことのない変更ではありますが、ソフトウェア担当の方の遊び心というか、本来は搭載されなかったかもしれない機能がなにげにこうして搭載されているそうです。

昨年のNW-ZX1の時もそうですが、ソニーの技術者さん達のやんちゃな機能の塊に見えてきますね。こういうエピソードを聞くと。

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ZX1よりもさらに一回り太くなったイヤホンジャック。4本の線を接続しているそうで、それを保護すると必然的にこの太さになるとのこと。

AV Watchさんにはえらい時間のかかるレビューがすでに掲載されていて、その中に非常に興味深い話が掲載されています。

☆AV Watch『新ウォークマン「NW-ZX2」を聴いてみる。AKとも対決。実はバランス対応? 』

最後の方のエピソードになってますが、仕様には明記されていないモノの、4極ミニケーブルを使うとこれで綺麗に音が出ることが確認できているとのこと。

隠し球で、後日、4極ミニプラグによるバランス接続ができるような製品が出てくると、ZX2が実はそれに対応している、という裏技が仕込まれている可能性があるそうです。

 

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NW-ZX2の周りにはハイレゾ対応のワイヤレススピーカー「SRS-X9」とハイレゾ対応ヘッドホンの「MDR-1A」も用意されていてどちらででも自由に鳴らすことが可能。

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別売りのハイレゾ対応ウォークマン専用クレードル「BCR-NWH10」はちょっと変わったデザインになっていて本体底面の向かって左側に大きな切り込みがあり、これのおかげでウォークマン本体を充電しながらヘッドホン出力を利用することができる、という仕様になっています。

普通の感覚だと、ヘッドホンを挿してクレードルに装着して再生すればヘッドホンから音が出てくるモノと思いきや、それをやるとクレードルに接続されているSRS-X9から音が出てくるのでびっくり。

どうやらヘッドホン端子よりもクレードル端子の設定が優先されるみたいです。

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クレードルの背面にはご覧通り、電源端子の他、2つのUSB端子が用意されていてスイッチで切替をするようになっています。

USB切替をPC側にすればヘッドホンから音が出てくるし、DIGITAL OUTに切り替えればSRS-X9から音が出てくる仕組み。

面白いのはSRS-X9との接続時にはUSB B端子を使うところ。SRS-X9のUSB接続はちょっと独特でUSB A端子を使うとウォークマンは単なるUSBメモリー的に使われてしまい自身のコントロールはできなくなる代わりに充電をしてもらえる。USB B端子に接続すると自身で再生コントロールをすることができる代わりに充電をしてもらえない、という仕様になっています。

ハイレゾ対応ウォークマン専用クレードル「BCR-NWH10」では電源供給をクレードル自体がしているので、充電をしながらSRS-X9のUSB B端子を使うことができるんだとか。できそうでできなかったことが、このクレードルのおかげで実現しています。

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ウォークマンへの電力の安定供給、USB出力のデジタル信号の高音質化のためにコンデンサーを3個内蔵しているとのことですが、なるほど、クレードルのくせに14,750円もするだけのことはあります。

使えるのはNW-ZX2だけではなく、ZX1、F880、A10でも利用ができるとのこと。ハイレゾコンポとの接続に、このクレードルはいいかも。

 

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音質面もトピックはたくさんあるのですが、中でも一番ホットなのは2種類のクロック発信器をもっていることじゃないでしょうか? NW-ZX1では48kHzの発信器しか搭載していなかったのですが、ZX2では44.1kHzの発信器も搭載。2種類の発信器を音源によって使い分けます。

48kHzのクロックジェネレーターは96kHz、192kHzのFLAC再生時に活用。

44.1kHzのクロックでは音楽CDの44.1kHzはもちろん、88.2kHz、176.4kHzのサンプリング周波数の楽曲再生時に最適な再生をすることがでます。

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DSDファイルの再生時にネイティブではなく、PCM変換をして再生するのですが、そのときにDSDファイルは176.4kHzのPCMファイルに変換されるんだそうです。なので、44.1kHzのクロック発信器の搭載により、音楽CDの再生とDSD再生がより有利になる、ということになっています。

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ちなみに、その発想もやんちゃな話があるそうで、ウォークマンを改造して使っていた開発担当の方に自由に作らせて企画されたウォークマンZX1。

その担当の方が今度は自分でウォークマンZX1を改造していて、クロック発信器を48kHzから44.1kHzに載せ替えて使っていたら、これも効果が高い!ということがわかって、ZX2では二つの発信器を載せた、という話があるそうです。

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DSD再生時には特性を変えたふたつのローパスフィルターを選択することが可能。ZX1ではスローロールオフだけの搭載だったそうですが、よりパワーのある感じがでるシャープロールオフと二つのフィルターから選択が可能。

切り替えると確かに音の違いがすぐにわかります。

ゲイン選択は、やや音量レベルが低めに録音されることが多いDSDファイルを、持ち上げてPCM楽曲と同じレベルに引き上げる「0dB」と、本来の音量である「-3dB」から選べる様になっているとのこと。

切り替えてみるとそれほど大きな音量の違いではないので、本当にここは好みで選んで良いかと思います。

まだmoraでDSDファイルの販売がないので私もそうですが、ほとんどの方はDSDファイルを持っていないわけですし、これは今後、DSDファイルを購入したときのお楽しみ機能です。

 

さて、肝心のZX2の音質に関してなんですが、2つの理由でここではご案内ができません。

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まず一つは試聴体験時間が5分に制限されているので、私のフシ穴の耳では音質の聞き分けができない、というのがひとつ。

それと搭載されている電源部「OS-CON」はエージングしないと本来の特性が出ないそうで、そのエージングに100時間程度かかるんだそうです。

ショールームにZX2がやってきたのはどうやら前日みたいで夜も音を出してエージングをしているそうですが、まだ本来の特性が出るようになるまでには数日かかりそう。残念ですがエージング済みのモデルがきている訳ではないそうなので、来週後半くらいに試聴しに行かないと本来の音は聞けなさそうなんです。

私の場合は、そのエージング済みのモデルを聞いても音の違いがわからないと思うし、5~6時間聞いて、音に慣れないとよくわからなくて。なので、ZX2の音については説明は割愛というか、実機でお客様ご自身の耳で確認をしてください。

 

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あとは別売りのキャリングケースなどが一緒に展示されていました。

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写真左はソニーストア限定販売、ソメスサドル社製の本革オリジナルケースで単品販売価格27,800円。同時購入時は24,800円というもの。写真右はNW-ZX2専用レザーケース「CKL-NWZX2」です。

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ソメスサドル社製の本革オリジナルケースは、収納ケースになっているので持ち歩きの際に使い、再生時に本体のコントロールなどはできない仕様になっていますが、うわー、実物を見るとこれは渋いですね。

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2万円の高級オーディオ機器を収納するのにふさわしい高級感。このステッチも品が良さそうでいいですね。

使い込むウチに革にいろいろなへこみ、キズがついていきそうですが、そういうのも含めて自分専用のウォークマンケースとして使い続けることができそう。

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こちらは専用レザーケースですが、こちらも本革。中はご覧の通りでウォークマン本体をはめ込み、そしてコントロールもすべてできる仕組みになっています。

使用中のケースとして使うのであればこっちの方が便利。

ウォークマンZX1ではこういうケースの用意はなかったのでZX2オーナーさん、ラッキー。

ただ、ウォークマン本体が12万円でクレードルが1.5万円、ケースが1万円となると結局14.5万円相当になるわけで、そうなるとMDR-Z7+PHA-3+キンバーケーブルが購入できる価格になってきます。

うーん、NW-ZX1をお持ちの方にとって、これは悩ましい価格設定ですね。ウォークマン本体を買い換えてポータビリティをそのままにさらに高音質化を狙っていくか、究極のヘッドホンセットを用意して自宅でどっしりとハイレゾオーディオを楽しむか!

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ちなみに昨夜の当店のオーダー状況ですが、すごいですね。発表されて即決でオーダーされてしまう方がこんなにいるのか。。。という状態です。

そんなに馬鹿売れするモデルではないので、初回出荷の生産数もそれほど多くはないはずなんですが、このままだと品薄状態になってしまいそうな勢いです。

考え方ひとつですが普通のスマートフォンが現金一括買い取り価格が7~8万円するところで、これだけの高音質機能を搭載したAndroid端末が12万円というと、お得に思える部分もありますしね。

 

発売は2月14日です。また、2週間くらいしてショールームが空いているところを見計らって、また試聴しに行ってきます。

ちなみに今日のショールームですが長蛇の列にこそなっていないものの、誰かしら試聴されている状態で列が出来たり消えたり、という状態でした。夕方くらいになって混み始めると数人の列にはなっていると思いますので、ご準備の上でお並びください♪

 

【追記】

コメント欄にお知らせいただいたmicroSDカードスロットの利用についてですが、確認をしてまいりました。発売前の試作機展示の際にはお持ち込みのmicroSDカードの持ち込み利用はご遠慮いただいているとのことです。

記事掲載当初、microSDカードの持ち込みをオススメしていましたがお詫びして訂正いたします。なお、発売日が過ぎて製品版の展示になってからはお持ち込みいただいカードの再生もできるとのことです。

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それと土曜日に確認したところ展示機が3台に増えていました。少しの待ち時間で試聴することができます。日曜日もご興味ある方は是非、体験しに銀座ソニービルショールームへ足を運んでみてください。

 

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☆ソニープレスリリース「ハイレゾ対応ウォークマン ZXシリーズの最上位機種『NW-ZX2』を発売」
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☆ソニーショールーム「新商品 発売前先行展示」のご案内はこちらから

☆ソニー製品情報『Inside the ZX series ZX2 Project Member’s Voice』 

☆当店blog 15.1.15「ウォークマンフラッグシップモデル『NW-ZX2』発表」 

 

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