寝ている間に星雲撮影!『Seestar S30』で自宅ベランダ天文台を作ってみた
夏休みの自由研究で購入したスマート望遠鏡「Seestar S30」。自宅ベランダから星雲撮影を楽しめるようになったものの、毎回三脚を出して設置するのがだんだん面倒になってきました。
だったら、ベランダに撮影台を作ってしまえばいいのでは? アルカスイス互換クランプとアンテナ取り付け金具を組み合わせて、約30秒で設置できる「ベランダ天文台」を作ってみました。完成後は寝ている間の自動撮影にも挑戦します。

こんにちは、店員佐藤です。
先週は夏休みをいただきましたが、今年は夏休みの自由研究ということでスマート望遠鏡「Seestar S30」を購入して、こちらで星雲写真の撮影を楽しんでいました。(今回はソニー製品ネタではありません。)あいにく、お盆休み前後は天気の悪い日が続き、なかなかチャンスがなかったのですが、雲の晴れ間を見つけてはスマート望遠鏡での撮影を試してみました。
スマート望遠鏡の概要は夏休み中に一度レポートしていますので、こちらでご覧いただきたいのですが、使い方としてはスマートフォンで接続して、あとはスマート望遠鏡が自動で星を探して撮影し、スタック撮影と言って、一定時間ごとに繰り返し撮影した画像を重ねて合成し、このサイズの望遠鏡では考えられないくらいの写真を撮ります。

こちらは「Seestar S30」で撮影したM17、オメガ星雲です。画角としては35mm判換算で焦点距離1000mmほどの撮影になるんですけど、なんせ、これ、肉眼では全然見えません。それを探してきて自動追尾してくれて、さらに撮影した画像を合成までしてくれるなんて、非常に便利。
こうした天体撮影の際には正確な位置合わせ、水平出しと、ちゃんとした知識が必要になりますが、それらをすべてすっ飛ばして使えるようにしてくれる感じです。水平はさすがに見る必要がありますが、Seestarアプリの水平調整表示を見ながら許容範囲に収めればOK。厳密な水平出しをしなくても撮影を始められます。
ベランダで使う場合は手すりが邪魔になるのでカメラ用の三脚を使うこともできます。カメラ用三脚を使う場合、本体底面は3/8インチねじ穴なので、三脚側が1/4インチの場合は変換アダプターが必要になりますが、これで撮影可能。
ですが、撮影のたびに毎回、三脚を出してきてセッティングするのが手間になってきます。
これをベランダに常設できないか? いつでも手軽に撮影ができるようにしてベランダ天文台にできないか? 三脚を立てると手すりよりかなり内側にくるため、天頂あたりの撮影には制限が出てきます。もっと手すりに寄せた設置ができないか?
ということで、夏休みの工作が始まります。
※今回紹介する設置方法は、我が家のベランダ環境に合わせて個人的に製作したもので、メーカーが推奨する設置方法ではありません。設置場所や手すりの構造、使用する金具などによって安全性は異なります。特に高所で使用する場合は落下防止対策を十分に行い、建物の管理規約なども確認したうえで、設置・使用は自己責任でお願いします。
設置場所ですが、我が家のベランダはL字型になっていて、突出した形になっています。ここの先端に常設するカメラ台を作りたいところです。
AIに相談したところ、アルミプレートを買ってきて、これをホームセンターで加工してもらって、Uボルトで手すりに固定するのでどうだろう、という提案をしてきます。
これはさすがにハードルが高いんですが、なるほど、クイックシューを使えば脱着が楽になるしなんとかいけそうです。スマート望遠鏡だけでなく、デジタル一眼カメラαもこれで設置できるので流星群撮影の際にはタイムラプス撮影もできそうです。
ということで、少しずつ部品を買ってきて、本当にできるかどうか試しながら作っていきます。AIが提案するアルミプレート加工は、少しハードルが高いんですが、自分の持っている工具を使ってボルトオンでつけられる方法を考えて、そのパーツを集めていきました。
アルカスイス互換のクランプで「SmallRig アルカクイックリリースクランプ&プレート」を、モバイル用のアンテナブラケットに固定します。3/8インチのボルトと大きめのワッシャーを買ってきて固定しています。別途、ホームセンターでゴムシートを購入してきて、これでブラケットとクランプがずれるのを防いでいます。
ここまで、なんとかうまく作れました。(若干ボルトが長かったんですが、ゴムシートとワッシャーで調整しました)
続いてはBSアンテナ用のベランダ取り付け金具を購入し、これをベランダに固定します。
ホームセンターで落下防止のためのワイヤー類を買ってきて、これですべて材料が揃いました。
ベランダにアンテナ設置パーツを付けるのはこれで3回目です。最初は地デジ受信用のアンテナ、次はスカパーでの4K試験放送受信のためのスカパーアンテナ。そして、今回です。外すたびに「もう使うことはないだろう」と捨ててしまっていたのがもったいなかったです。
ここにモバイルアンテナ用のブラケットを装着すれば、これで完成です。
さすが、BSアンテナ固定用の金具を使っているので、固定して手で揺すってみてもガタつきはほとんど感じられず、かなりしっかりしています。
完全な水平は出ていないものの、Seestarアプリの水平調整表示では許容範囲に収まっています。それでも水平は正確な方が良いのと、後日、赤道儀モードでの撮影もしたいので、別途、レベラーは購入予定です。それに赤道儀プレートを付けられれば、「Seestar S30」の赤道儀モードの常設が可能になります。
あとは高層階なので絶対に必要なのが落下防止対策です。落下防止ワイヤーとカラビナをつけて、これでひとまず完成。
今回の設置では落下防止ワイヤーを接続する場所が必要になるため、本体にワイヤー接続用の金具を追加しました。金具は強力な両面テープで貼り付けたうえで、結束バンドを併用して固定しています。
これでひとまずの完成です。
設置する際は30秒程度で固定できるので、電源を入れて起動する間に設置ができる感じです。
「Seestar S30」ですが、撮影プランを自分であらかじめプログラムしておいて、あとは本体だけで撮影を実行させることができます。
新しい撮影プランを作って、撮影したい星雲、星の名前で検索。あとはそれをタイムラインに並べていき、あとはプログラムを実行するだけです。
昨夜実行したものがこちらです。実行後には撮影プランのところに星マークがついているので、これを開くと撮影したデータを見ることができます。
雨や強風の心配がない夜であれば、寝ている間に撮影プランを実行させることもできます。
スタック撮影では雲がかかっていたり、撮影条件が悪いときは合成をキャンセルしてくれます。それぞれプランでは1時間の撮影時間を取っていますが、撮影終了後に「スタック時間」を見ると撮影時間はまちまちになっています。これは合成ができなかったカットの数で変わってきます。撮影失敗のシャットダウンは電池が切れてしまったときのようです。
このときは20時くらいから撮影を始めているので5時間半ほどの撮影ができたようです。
あまり雲の条件はよくありませんでしたが、昨夜撮影できたM18(散開星団・いて座)、M19(球状星雲・へびつかい座)、M20(三裂星雲・いて座)が観られました。
肉眼ではさっぱり見つけられないし、東京都内の光害や薄い雲がかかっていても、これだけ撮影できるというのはすごい。
なお、こうした話をしていると、星に詳しいお客様から新しい話なども聞けて、今、彗星が観られるそうでチャレンジしてみたら?というお話もいただきました。
Seestar S30で調べてみると、彗星も見つかりました。アプリの星図では明け方に観られそうだったので、早速午前3時台に撮影予定を入れてみました。今夜、天気がよければ彗星撮影にも挑戦できます。

今回購入した『Seestar S30』は、ビクセン公式製品ページではすでに『生産終了・在庫払底』と案内されています。Amazonでは価格や在庫が変動しているので、最新の販売状況は商品ページでご確認ください。
上位機種の『Seestar S30 Pro』はオープン価格で、望遠・広角カメラとも4K撮影に対応するなど高画質化されています。S30と比べると価格帯はかなり上になりますが、より高画質に天体撮影を楽しみたい方向けのモデルです。
生産終了品なので、気軽に6万円前後で星雲写真を撮影してみたい、という方は、Amazonの在庫があるうちにチェックしてみるとよさそうです。
ソニーのデジタル一眼αで星景撮影を楽しまれている方も、αでの撮影ついでにあると楽しいグッズになるかと思います。
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参考価格: 80,300円 税込 |
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| 発売日 | 2025年2月21日 | メーカー商品情報ページ こちら | ||
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