【レビュー】効果絶大! ドルビーアトモスもテレワークも楽しめるネックバンドスピーカー『SRS-NS7』ショールーム実機レポート
ソニーからまたまたユニークな製品が登場しました。
アメトークで紹介されて大ブレイクしたネックバンドスピーカー「SRS-WS1」の超パワーアップバージョンというか、デジタルの力を使って3Dサラウンドをきちんと再現できるモデルが登場しました。
ドルビーアトモスも360 Reality Audioも楽しめて、さらにマイク搭載でテレワークにも使える究極のネックバンドスピーカー「SRS-NS7」が登場。発表とほぼ同時にソニーショールーム/ソニーストア銀座で展示がスタートしましたので、早速お邪魔させてもらってきました。
これ、ちゃんと設定するとものすごい効果絶大なスピーカーになっています。
こんにちは、店員佐藤です。
ちょっと間が開いて久々にソニーショールーム/ソニーストア銀座取材をさせていただいてきました。10時にプレスリリースになり11時からの展示で、スタイリストさんたちも開店前から代わる代わる、その効果を試されていて、その中に混ざって試用させてもらってきました。
展示は5Fフロアに上がってすぐのところにある75型モデルのX95Jと、奥にあるソファセットと2カ所で展示されています。
入り口すぐのモデルはブラビアとしかつながっていないので、USBに入っているデモ映像のみの試聴。
奥にあるソファセットの展示ではBDプレーヤーが接続されているため、スタイリストさんにお願いすれば持ち込んだUHD BDソフトの再生などをさせてもらえます。
展示直後ではありますがプレスリリースから1時間しか経っていませんので、当然、この日は誰も試聴希望の方はいらっしゃらなかったので、当店が独占して試聴させていただきました。
さて、新製品の「SRS-NS7」ですが、3Dサラウンドの「ドルビーアトモス」を楽しむためには条件があります。その条件というのが2021年モデルのブラビアの上位モデル「BRAVIA XR」搭載機種に接続しなければいけない、というもの。
ブラビア以外のテレビにも接続はできますが、その場合は通常の2chスピーカーとして使うことになり、3Dサラウンドのドルビーアトモスの効果は得られない、というものになっています。
仕組みとしては専用の送信機を通して、テレビからの音声信号をBluetoothにて送信するのですが、この送信機は単なるトランスミッターで、ここで音声信号をデコードしたり特殊な処理をしているわけではないんです。
高画質映像に書き換える映像エンジンを搭載した「BRAVIA XR」ですが、音声信号も同様に内部で処理をしており、ドルビーアトモスの5.1.2chのサラウンド信号を2chにまとめるということをブラビアで行っているため、それで、ドルビーアトモスの3Dサラウンドの再現は「BRAVIA XR」搭載機種+SRS-NS7でしか実現できない、という仕組みになっています。
トランスミッターとテレビの接続は光デジタル信号とUSB端子接続の2つが必要になります。USBケーブルでの接続は単なる電源供給だけではなく、動作を見ていると信号のやりとりをしていて、SRS-NS7本体との無線接続の状況などもブラビアで検知しているようです。
光デジタル端子での接続なので、テレビ本体からの音声出力をした上に、さらにSRS-NS7の音声出力も同時にできるのですが、立体音響を出力している際はテレビ側のスピーカーはミュートされてSRS-NS7だけの出力になるとなっています。
みんなで視聴しているときに、一人だけSRS-NS7を使うということはできなくて、深夜に映画を楽しむ際にテレビの音声出力をオフにして、ひっそりと一人で楽しむ、という使い方がメインになりそうです。
BRAVIA XR搭載モデルで使うと、ブラビアのクイック設定に「3Dサラウンド」という項目が表示されます。このブラビアは特別なプログラムをインストールしているわけではないようなので、先日のブラビアのファームウェアアップデートの時にこっそりと追加されたプログラムみたいです。
設定項目をみると新しい項目が追加されていて「リモコンとアクセサリー」の項目に「3Dサラウンド ネックバンドスピーカー/ヘッドホン」という項目がありました。
この中に「聴感特性データの変更」なるものがあり、これが「個人最適化」機能になります。
ソニーのスマートフォンアプリ「HeadPhones Connect」で360 Reality Audioを楽しむ際に、自分の耳をスマホのカメラで撮影して自分の耳型を写真送信して、それを電子処理して自分だけの音声フィルターデータを送ってもらう、ということをしていましたが、それを今度はブラビアで行えるようになっています。
主な平均値で作ったものが「スタンダード」として用意されていますが、SRS-NS7を利用されるご家族の分の耳型データを作って追加しておけば、ここにご家族全員分の個人最適化されたサラウンド特性データを並べておけるわけです。
ここでは、ちょっとお願いして、私自身の耳型を作らせてもらってきました。
まずは個人聴感特性データの追加を行います。
これでスマートフォンからQRコードを使って指定されたページにアクセス。アクティベーションコードを入力して、スマートフォンと目の前のブラビアを同期させます。
あとは指示に従って、スマートフォンで耳型をカメラで撮影して送信します。私は以前にSony HaedPhones Connectアプリで耳型データを取っていて、クラウドサーバーにそのデータの保存もされているはずなんですが、ここでは新たに耳型の撮影をするように指示されます。従来のデータは使えないようです。
指示に従って私の個人聴感特性データがショールームのブラビアX90Jに追加されました。
結果、これが大正解。
こちらは設定が終わったところで一度再生される3Dサラウンドの短いデモ映像なんですが、個人最適化する前と後では聞こえ方が全然違っています。
耳型の測定ってこんなに効果があるのか!というのを今までで一番体感させられました。かなり感動しています。
具体的に言うと、どう違ってくるかというと、メインの音の像が目の前に広がってくる感じになります。
こうした胸元にスピーカーがある時って、音像がどうしても下に下がってしまって、本来は正面から聞こえてくるべきの音が、どうしても胸元から聞こえてきてしまう、という欠点があります。
SRS-NS7も同様で、ドルビーアトモスの上空間の音はすごく効果が高く、上から聞こえてくるものの、メインの正面からの音は下から聞こえてきてしまう感じ。
「SRS-WS1」はそれを、スリットにスピーカーを入れてしまうことで、アナログ的な効果で音像を持ち上げることに成功していて、副作用で2ch音源なのにサラウンド感がすごいことになっている、という奇跡の製品に仕上がっていました。
「SRS-NS7」はそうしたスリットスピーカーを使っているわけではないので、音像が下がるのは仕方がないんだな、と、思っていたのですが、ところがどっこい、個人聴感特性データを使うと、音像が持ち上がり胸元からの音、という感じがしなくなります。
なるほど、今度はデジタル的な解決方法で音像を上に持ち上げてきているんですね。さすがですね、これは。
こちらは当店でもおなじみ、ドルビーアトモスのデモディスクに入っている「ヘリコプター デモ」です。
上空でヘリコプターが旋回している音しか入っていなくて、ドルビーアトモスの効果を試すのには絶好のコンテンツなんですが、すごいですよ、これをSRS-NS7で聞くと、本当に上から聞こえてくるし、上空を前後に旋回している様子もわかります。
もともと、こうして音像を上に持ち上げるのはソニーさんは得意で、カーオーディオではドアの足下にあるスピーカーの音を前方から聞こえてくるように補正する技というのは20年位前からやっています。
もうこれはバーチャルサラウンドとか言う表現ではなく、別の技の名前とかつけた方が良いんじゃないかと思うくらいの技術です。
こちらも当店ではリファレンスになっている映画「ボヘミアンラブソティ」です。こちらは音のバランスも比較しやすいのですが、なるほど、重低音については耳で聞こえてくることはないのですが、4つのパッシブラジエーターの搭載のおかげで、ネックバンドスピーカー自身がボディソニック的に震えて、迫力を伝えてきてくれます。
ボキャブラリーが少なくて申し訳ないのですが、サブウーファーを布団でくるんで、その上に座って聞いている感じで重低音が伝わってきます。
スタジアムの雰囲気は十分これで味わえますね。
これも当店では定番の試聴ソフト「エベレスト」です。
ネックバンドスピーカーでは耳元の近いところにスピーカーがあるので、左右の分離感が良いのと、間近で音を楽しめます。吹雪が顔に当たるようなチリチリした音がすごいリアルに聞こえてきます。
サブウーファーを強めに鳴らすときに聞こえるファンが回るような「ブーン」という音は鳴らないのですが、それはボディソニックで味わう感じですね。
雷鳴が遠くで鳴っている感じも天井方向から伝わってくるし、これはドルビーアトモスを楽しむのに最高です。
昨日も店頭で試していた映画「ターミネーター ジェネシス」です。聞こえる、聞こえる、天井からのジョンの足音が。
BRAVIA XR搭載モデルをお持ちの方にはもれなく「HT-A9」や「HT-A7000」のサラウンドシステムの追加を進めまくっているのですが、今回の「SRS-NS7」も手放しでおすすめしたいアイテム。
耳元とで音を鳴らすので、実際の音量よりもかなり大きめに聞こえるし、深夜に大迫力で映画を楽しみたい、というのであれば、これがナンバーワンかもしれません。
ヘッドホンと違って密閉された空間で使うものではないため、外に音は漏れまくりますが、自分で感じるよりも、実際にはかなり小さな音量で使えると思います。
もっとたくさんの映画を楽しみたいのですが、私も出勤前であまり時間がないので、ほかの映画はまた今度。
出荷開始は来週からですから、すぐに当店店頭でもお楽しみいただけます。
本体の重量は318gです。非常に軽量にできているのと、重量バランスもよいので長時間使っていても重さはおそらく感じないかと思います。私も視聴中に重さを感じることはありませんでした。
パッシブラジエーターは上面と下面についているので左右で合計4個もついています。これがあるのでサイズ感以上の音圧が感じられるのかも。
ネックバンドの後頭部部分はシリコン製になっていて、ここがぐにゃっと曲がります。
「SRS-WS1」からの改善点とも言えるかもしれませんが、こうしてネックバンド自体が変形するので、首の後ろまで持って行って首に入れることをしなくても、シャツを着るみたいにバンドの間隔を広げて頭の上から下ろしてきて首に載せる、といこともできます。
私には思いもつかないのですが、こういう点でも使いやすくなるものなんだなー、と、思わせてくれます。
よく考えられていますね。これ。
さて、BRAVIA XR専用のオプションに見える「SRS-NS7」なんですが、このモデルは通常のBluetoothワイヤレスヘッドホン的な使い方も可能。
トランスミッターを使わずに、直接スマートフォンと接続してワイヤレスヘッドホンみたいに使うことができます。
電源ボタンを長押しするとBluetoothのペアリングモードになるので、これで私のXperia 1 IIを近づけると、それだけで接続設定が始まりました。
しかも、こうした新型のヘッドホンとかスピーカーって、発売日にならないとソニーアプリ「Headphones Connect」が対応しないものなんですが、今日の時点ですでに「SRS-NS7」を認識して、画像付きで表示してくれました。
さらに言うと「360 Reality Audio」機能も対応しているので、SRS-NS7の全機能が試せます。
接続はLDACでつながります。イコライザーも利用ができるのが見て取れるかと思います。
WH-1000XM4などの一部モデルにある同時接続で2製品との同時待ち受けには対応をしていませんが、自動電源オフ機能などが搭載されているんですね。
360 Reality Audioの設定もできて、WF-1000XM4と同様に自分の耳型測定をした個人聴感特性データを使った再生が可能。
なるほどー、実際に360 Reality Audioの音源を再生して試してみましたが、HT-A9やHT-A7000などのサラウンドシステムで聴くよりも音の輪郭が鮮明になって聞こえている感じ。
それもやはりスピーカーの位置が極端に近いところで鳴っているからなのかもしれません。
WF-1000XM4などのヘッドホンで聴くよりも前後感がわかりやすくなっている気がしますが、音の質を見るとWF-1000XM4やWH-1000XM4の方が数段上には感じます。ただ、SRS-NS7の場合、耳を塞がないので、いくらでも長時間聞いていられます。
最長12時間の再生ができるというのは、相当なスタミナ性能ですしね。
LDACコーデックでのBluetooth接続ではワイヤレス再生品質についての設定も可能で、音質優先にした場合は990kbpsでの利用もできます。これは通勤電車で使うというシチュエーションはまずなく、自宅での利用が主になると思いますので、音楽再生に使う、とかであれば、これは設定をしておきたいところです。
電話機能もついていますので、テレワークなどでも利用ができます。
本体の左側ボディにはボリューム調整ボタンと通話/停止ボタンが配置されています。触ると感触でわかるようになっているので、慣れるまで見なくても操作はできるかと思います。
ありがたいのはマイクミュートボタンが搭載されていること。
ハードウェアスイッチでマイクのオンオフができるので、ソフトウェアで操作したつもりが誤って声が筒抜けだった、を防げます。
マイクのオンオフ操作をしたときは、アナウンスで伝えられますので操作ミスも防げます。
BRAVIA XRがあれば、ドルビーアトモスのワイヤレススピーカーとして使えるのが最大のメリットですが、ブラビアがなくても、スマートフォンと接続して長時間テレワークの際の音楽再生に使ったり、テレワーク会議に使ったりにも利用ができます。
360 Reality Audioの再生にも威力を発揮します。テレワーク向けワイヤレスネックバンドスピーカーとしては「SRS-NB10」が発売されたばかりではあるんですが、より音楽再生向けに振ったモデルとして「SRS-NS7」は選択の幅を広げてくれる製品になると思います。
別売りのワイヤレストランスミッター「WLA-NS7」はBRAVIA XRと一緒に使うと、WF-1000XM4やWH-1000XM4でドルビーアトモスが楽しめるようになります。お気に入りのソニーのヘッドホンで使いたい、という方にはたった6,600円でパワーアップができるアイテムになりますので、これはこれでお買い得だと思います。
2製品とも10月29日発売でまもなく出荷がスタートします。
ワイヤレスネックバンドスピーカー SRS-NS7 |
ソニーストア価格: 33,000 円税込 |
|||
発売日 | 2021年10月29日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
延長保証 | 5年ワイド:3,300円(税込) 3年ワイド/5年ベーシック:2,200円(税込) 3年ベーシック:無償 |
|||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭入特典 |
当店店頭にて実機を展示予定です 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
ワイヤレストランスミッター WLA-NS7 |
ソニーストア価格: 6,600 円税込 |
|||
発売日 | 2021年10月29日 | メーカー商品情報ページこちら | ||
ソニーストア 購入特典 |
ソニー提携カード決済で3%オフ | |||
テックスタッフ 店頭入特典 |
当店店頭にて実機を展示予定です 3年ワイド保証半額クーポンプレゼント テックスタッフ店頭ご利用特典のご案内 |
販売終了で最終値下げになったワイヤレスネックバンドスピーカー『SRS-NS7』
3月1日付けで販売終了のお知らせが出ているワイヤレスネックバンドスピーカー「SRS-NS7」がプライスダウンになりました。唯一無二の製品でこのタイプのネックスピーカーを購入することができる最後のチャンスになるかもしれませ […]
【締切間近】パーソナルな立体音響空間を楽しもう! 製品購入で電子マネー5,000円分貰える『“音の新体験”スピーカーキャンペーン』は1月16日まで
ソニーで開催中の「 ~冬のおうち時間をもっと楽しく~ “音の新体験”スピーカーキャンペーン」が1月16日で終了となります。 このキャンペーンではポータブルシアターシステム「HT-AX7」もしくはワイヤレスネックバンドスピ […]
ポータブルシアターシステム『HT-AX7』やネックスピーカー『SRS-NS7』購入で電子マネー5,000円分が貰える! 『“音の新体験”スピーカーキャンペーン』
ソニーで「 ~冬のおうち時間をもっと楽しく~ “音の新体験”スピーカーキャンペーン」が発表になりました。 このキャンペーンではポータブルシアターシステム「HT-AX7」もしくはワイヤレスネックバンドスピーカー「SRS-N […]
お手元テレビスピーカーやネックスピーカーが最大5,000円キャッシュバック! 『 新生活 テレビをもっと楽しもうキャンペーン』2月24日開始!
ソニーにて2月24日~3月31日までの期間限定で「 新生活 テレビをもっと楽しもうキャンペーン」がスタートします。 このキャンペーンではお手元テレビスピーカー『SRS-LSR200』やネックスピーカー『SRS-NS7』『 […]