【新製品】ソニー「FX5」発表 α・VLOGCAMユーザー向けに注目機能をやさしく解説
ソニーから新型Cinema Lineカメラ「FX5」が発表されました。
新開発の5Kフルサイズ積層型CMOSイメージセンサー、3:2オープンゲート撮影、X-OCN内部記録、3つのベースISOなど、αやVLOGCAMユーザーにも気になる機能を分かりやすく紹介します。
希望小売価格はボディ単体が812,900円、XLRハンドル同梱モデルが900,900円で、2026年8月21日発売予定です。
こんにちは、店員佐藤です。
1日前の7月21日23時にティザーコンテンツが掲載され、その24時間後に正式発表になった「FX5」です。発表になったのはプロ向けのCinema Lineカメラですが、αやVLOGCAMユーザーにも興味深い新機能や操作性が数多く盛り込まれています。
αやVLOGCAMユーザーにも分かりやすいように、共通する機能や操作性との違いを交えながら製品の内容をご案内したいと思います。

コンセプトムービーと製品紹介のムービーの2本がYouTubeで公開されていますが、ティザーコンテンツに掲載されていた「Lighting the Way Forward(未来への道を照らす)」はこのコンセプトムービーから来ていたんですね。
明暗差のあるシーンや、ホワイトバランスがとりにくそうなシーンが多いのですが、とても見応えのあるコンセプトムービーになっています。3分46秒の作品になっていますが、まずはこちらからご覧になるのをおすすめします。
新登場の「FX5」は、FX3などにも通じるコンパクトな外観を採用しています。ただし、カメラの操作画面はαやVLOGCAMとはかなり違っており、プロ向けの映像制作を前提としたものになっています。
採用されている「BIG6」ホーム画面は、フレームレート、ISO感度、シャッター、絞り、ルック、ホワイトバランスという、撮影中によく使う6つの設定を一画面にまとめたものです。αユーザー向けにたとえるなら、動画撮影で頻繁に使う設定を、Fnメニューよりも大きく見やすく並べた画面というイメージです。
「VENICE」や「BURANO」などのCineAltaカメラで培われた操作性を取り入れており、コンパクトな見た目ながら、中身は本格的な映像制作向けのカメラになっています。
■新開発5Kセンサーとオープンゲート撮影
もっとも大きなニュースは、新開発の有効最大約1660万画素、5Kフルサイズ積層型CMOSイメージセンサーの搭載です。
従来、α7SシリーズやZV-E1でも採用されている約1200万画素センサーが動画向けのモデルで採用されており、4K動画撮影に最適化されていたセンサーという位置づけでしたが、今回は5Kでの撮影ができるようになりました。
私たち一般的なアマチュアカメラマンからすると5K動画って需要があるの?と、不思議に思うところですが「オープンゲート撮影」というセンサーサイズすべての動画を記録して、あとから編集時に切り出して映像を使うという手法があり、このセンサーを生かし、3:2のセンサー領域を広く使った5Kオープンゲート撮影に対応します。
「オープンゲート撮影」は、イメージセンサーの縦横をできるだけ広く使って動画を記録する方式です。
普通の動画撮影では、センサーが3:2でも、上下を切り取って16:9で記録します。オープンゲートでは、この上下部分も含め、FX5では3:2の比率で記録します。
撮影後に16:9や映画風の2.39:1、TikTok用の縦長動画、手ブレ補正や構図調整用の余白をつけた動画として切り出しが可能。また、上下方向の画角が広がるので、アナモフィックレンズ撮影という左右を圧縮して記録する特殊レンズでの撮影でも重宝されます。
ざっくり言うと、最初から完成形の横長動画だけを撮るのではなく、後から好きな形に切り出せる“大きな元画像”を動画で残す機能です。
デメリットとして撮影データが大きくなる、編集が重くなるということもありますが、そこは業務用、プロフェッショナル向けのカメラです。
なお、発売時点で3:2オープンゲート撮影を利用できるのはX-OCN記録時のみです。XAVC S-Iでの3:2オープンゲート撮影は、2027年8月以降に予定されているソフトウェアVer.2.00で対応予定となっています。
■X-OCNをカメラ内部に直接記録
今回のFX5では、外部レコーダーを使わず、カメラ内部に直接X-OCNを記録できます。
X-OCN(エックス・オーシーエヌ)は、ソニー独自の16bit圧縮RAW動画フォーマットです。正式名称は eXtended tonal range Original Camera Negative。フィルム撮影における「撮影時のネガ」のように、完成映像になる前の情報量が多い素材を残す、という意味合いです。
普通のXAVC撮影では、カメラ内部で映像としてかなり仕上げてから記録します。一方、X-OCNはセンサーが捉えた情報を、16bitのシーンリニアデータとして保持するため、編集時に露出やホワイトバランス、色、階調などを大きく調整しやすくなります。
αユーザー向けにたとえるなら、静止画をJPEGではなくRAWで撮影する感覚に近いものです。撮影時に完成した映像へ仕上げてしまうのではなく、撮影後に明るさや色、ホワイトバランスを調整するための情報を多く残して記録します。
RAW動画というと巨大なデータを想像しますが、FX5では従来のX-OCN LTに加えて、データ量を抑えたX-OCN C1/C2も利用できます。RAWならではの調整のしやすさを残しながら、保存や転送、編集時の負担を抑えることを狙った記録方式です。
X-OCN C1/C2は、16bitの豊富な情報を保持しながら、従来のX-OCN LTよりもデータ量を抑えた新しい記録形式です。高い編集耐性を持つRAW動画を、より扱いやすいファイルサイズで記録できます。
データ量の大きさをイメージする参考として、既存のFX3やFX30では、XAVC S-Iの4K 59.94p記録が600Mbpsになります。X-OCN C1/C2は、RAW動画の豊富な情報を残しながら、現実的に扱えるデータ量を目指した方式と言えます。
メニューには、ハイエンドCineAltaカメラと同等の操作性を継承した「BIG6」ホーム画面と新しいメニューシステムが採用されています。CineAltaカメラやFX6と組み合わせた撮影でも、近い操作感で設定できるようになっています。
■スリー・ベースISOとATW
スリー・ベースISOとは、ノイズを抑えて撮影できる基準感度を、ISO800、ISO4000、ISO12800の3つ用意した仕組みです。
一般的なISO感度は、数値を上げるほど暗い場所で撮影しやすくなる一方、ノイズが増えやすくなります。FX5では、明るい場所ではISO800、室内や夕方ではISO4000、さらに暗い場所ではISO12800と、撮影環境に合わせて画質の基準となる感度そのものを切り替えられます。
αユーザー向けに簡単に言えば、「ISO800からずっと増感していくのではなく、ISO4000とISO12800にも低ノイズで撮影を始められる新しいスタート地点がある」というイメージです。
コンセプトムービーでは、屋内、屋外、夕景シーンなど明暗差のあるシーンが多く、スリー・ベースISOによる低ノイズ撮影ができるメリットがわかりやすくなっていると思います。
オートトレーシングホワイトバランス(ATW)は、撮影中に変化する光源に合わせて、ホワイトバランスを自動的に追従させる機能です。
FX5では、可視光+IRセンサーからの情報とディープラーニングを活用して光源を推定し、自然で安定したホワイトバランスを実現します。
αユーザーにとっては、「動画撮影中も光源の変化を追い続けるオートホワイトバランス」と考えると分かりやすい機能です。
■2027年8月以降に追加予定の機能
なお、FX5は発売時点ですべての機能が搭載されるわけではなく、一部の機能は2027年8月以降に予定されているソフトウェアVer.2.00で追加される予定です。
アップデートでは、X-OCN記録時の最大240fpsハイフレームレート撮影、XAVC S-I記録での3:2オープンゲート撮影、縦位置撮影に対応した撮影情報表示、動画から静止画を切り出せるFrame Grab機能などが予定されています。
特に、XAVC S-I記録での3:2オープンゲート撮影や、X-OCN記録での最大240fps撮影は注目度の高い機能ですが、利用できるようになるのは発売から約1年後となります。
発売時点でもX-OCN記録では3:2オープンゲート撮影が可能ですが、より一般的なXAVC S-Iでも利用できるようになることで、撮影後の縦動画への切り出しなどが、さらに取り入れやすくなりそうです。なお、アップデートの提供時期や機能、仕様については、今後変更される場合があります。
■超解像ズームに追加された「スムーズ優先」
撮影機能で注目したいのが、超解像ズームに追加された「スムーズ優先」です。
従来の「光学ズーム優先」では、まずレンズの光学ズームを使い、望遠端に達したところで超解像ズームへ切り替わります。そのため、光学ズームからデジタルズームへ移るところで、ズームの動きがわずかに変化することがあります。
「スムーズ優先」では、光学ズームの広角端から超解像ズーム域までを一続きに操作できるため、途中の切り替わりを感じにくい滑らかなズームが可能です。最大倍率は4K撮影時が約1.5倍、HD撮影時が約2倍になります。
撮り直しをしにくいワンカット撮影や、被写体を追いながら画角を変えたいVLOG撮影などでも使いやすそうです。αやVLOGCAMにも欲しくなる機能ですね。
■XLRハンドルユニット「XLR-H2」
FX5の外観で特に目を引くのが、本体上部に装着するXLRハンドルユニット「XLR-H2」です。
αやVLOGCAMユーザーから見ると、ローアングル撮影などでカメラを持ちやすくするトップハンドルに見えますが、単なる持ち手ではありません。業務用マイクを接続するための音声入力ユニットが一体になっています。
XLR端子と標準フォーン端子の両方に対応するXLR/TRSコンボ端子を2系統備え、最大4チャンネルの音声入力に対応。マルチインターフェースシューを通してカメラと直接接続するため、音声ケーブルを本体へつながなくても、入力した音声をデジタル信号のままカメラ内へ記録できます。
さらに、最大96kHz/32bit floatでの音声収録にも対応します。小さな音から急に大きくなる音まで幅広く記録できるため、インタビューやイベント、ドキュメンタリーなど、撮り直しが難しい現場で音量が大きく変化する場合にも安心感があります。
αやVLOGCAMでは、外付けマイクや別売のXLRアダプター、トップハンドルなどを必要に応じて追加しますが、FX5では持ちやすさと本格的な音声収録環境が、専用ハンドルユニットにまとめられています。
カメラを上から持って移動したり、低い位置から撮影したりしやすくなるだけでなく、映像と同時に音声も高品質に収録できるところが、動画撮影を前提に設計されたFX5らしい装備です。
※ FX5では、XLR-H1は使用できません。ILME-FX5に同梱されているXLR-H2、または別売のXLR-H2をご使用ください。OLEDビューファインダーと併用することはできません。XLR-H2は、ILME-FX3、ILME-FX3A、ILME-FX2B、ILME-FX30B、ILME-FX30では使用できません。
FX30同様、ハンドルユニットの有無で製品型番、価格が変わります。
ハンドルユニット同梱モデルが900,900円(税込)、非同梱モデルが812,900円(税込)です。
気になるバッテリーはα7R VIで採用になった新型の「NP-SA100」になります。カメラ本体の性能を引き出す高容量バッテリーの採用により、長時間の動画撮影を可能にしています。
■外付けOLEDビューファインダー「DVF-EL1」
FX5には本体内蔵の電子ビューファインダーはありませんが、別売のOLEDビューファインダー「DVF-EL1」が用意されています。
外付けのビューファインダーと聞くと、NEXシリーズやRX100M2などに装着していたアクセサリーを思い出しますが、DVF-EL1は本格的な動画制作でのモニタリングを想定した仕様です。
0.58型・約707万ドットの高解像度OLEDパネルを搭載し、DCI-P3相当の広色域と10bit階調によるHDR表示に対応。ピントや被写体の細部だけでなく、明るい部分から暗い部分までの階調や色を、撮影時に正確に確認できるようになっています。
ファインダー倍率は約0.90倍と大きく、目を当てて映像に集中しやすいのも特徴です。晴天の屋外など、背面液晶では映像を確認しにくい場面でも役立つほか、カメラを顔に当てて構えることで、手持ち撮影を安定させる効果も期待できます。
さらに、ファインダーは上方向へ約90度まで動かせるチルト式になっており、カメラを低く構えたローアングル撮影などでも、上からのぞき込むようにして映像を確認できます。
αやVLOGCAMでは電子ビューファインダーの有無がカメラ本体の仕様として決まっていますが、FX5では撮影内容に合わせて、必要なときだけ高性能なビューファインダーを装着できるモジュール式の構成になっています。
なお、DVF-EL1は、XLRハンドルユニットなどマルチインターフェースシューを使用して取り付けるアクセサリーとは併用できません。音声収録とハンドル操作を重視する撮影ではXLRハンドルユニット、ファインダーによる映像確認を重視する撮影ではDVF-EL1というように、撮影スタイルに応じて使い分けることになります。
OLEDビューファインダー「DVF-EL1」の希望小売価格は94,600円(税込)で、2026年8月21日発売予定です。
■小型・軽量ボディと操作系
FX5のボディサイズは約132.2×79.0×87.0mmで、バッテリーとメモリーカードを含む質量は約734gです。α7シリーズに近い横幅ながら、高さを抑えたフラットトップ形状で、手持ち撮影やジンバルへの搭載もしやすい小型・軽量ボディになっています。
グリップ上部にあるシャッターボタンのような操作部は、静止画撮影用ではなくズームレバーです。W/T方向へ動かしてズームを操作します。動画の録画開始・停止には、その後ろにある赤いRECボタンを使用し、ボディ前面のカスタム6ボタンにも初期設定でREC機能が割り当てられています。
仕様表には、αにあるJPEG/HEIF/RAWなどの静止画記録方式や静止画撮影可能枚数の項目がなく、シャッター速度、AF、手ブレ補正なども「動画撮影時」「動画時」として記載されています。完全に動画撮影へ特化した設計です。
したがって、グリップ上のシャッターボタンに見えるものは、やはり静止画用シャッターボタンではなくズームレバーです。パワーズーム対応レンズや超解像ズームなどをW/T方向に操作するためのものですね。
将来追加予定の「Frame Grab」も、αのように写真を撮影する機能ではなく、撮影済みの動画から1フレームを静止画として切り出す機能です。
★ソニーCinema Line「FX5」スペシャルコンテンツ
ソニーサイトにはFX5のコンテンツページが用意されているのですが、こちらに岩井俊二氏のショートフィルムの公開予定が予告されています。
公開タイミングは現時点では不明ですが、FX5でどのような映像世界が描かれるのか、ショートフィルムの公開が楽しみですね。
発売記念の特別イベントの開催も予告されています。8月22日にソニーストア銀座、8月30日にソニーストア大阪にてスペシャルトークイベントがあります。
FX5を使用してみた感想をリアルな制作現場の視点でお話いただけるそうです。
■発売記念キャンペーン

★ソニー「Cinema Line FX5 発売記念キャンペーン」のご案内はこちらから
7月28日から9月28日までの購入を対象に、「Cinema Line FX5 発売記念キャンペーン」が実施されます。
対象ボディのFX5を購入し、期間中に対象のソニー製レンズを購入すると、レンズ1本につき最大3万円のキャッシュバックが受けられます。
以上、駆け足でしたが、当店のαユーザーさん、VLOGCAMユーザーさん向けの「FX5」のご案内でした。
ソニーストアでは7月28日(火)10時より予約販売が開始になります。
![]() |
|||
| プロフェッショナル カムコーダー ILME-FX5 /ILME-FX5B |
メーカー希望小売価格 812,900円~ 税込 |
||
7月28日(火)10時より予約販売開始 |
|||
| 発売日 | 2026年8月21日 | メーカー商品情報はこちら | |
| 長期保証 | 5年ワイド:未定 3年ワイド:未定 5年ベーシック:未定 3年ベーシック:無償 |
||
| ソニーストア 購入特典 |
My Sony登録で10%OFF 提携カードで3%OFF ラッキー抽選会対象商品 |
||
| テックスタッフ 店頭特典 |
詳細は店頭にてご案内しています | ||
★ソニーニュースリリース「新開発イメージセンサーによる優れた高感度性能と、多様なワークフローに応える記録方式や操作性を実現 クリエイターの創造性を引き出し、映像表現の可能性を広げるCinema Lineカメラ『FX5』発売 」
関連記事
【新製品】ソニー「FX5」発表 α・VLOGCAMユーザー向けに注目機能をやさしく解説
ソニーから新型Cinema Lineカメラ「FX5」が発表されました。 新開発の5Kフルサイズ積層型CMOSイメージセンサー、3:2オープンゲート撮影、X-OCN内部記録、3つのベースISOなど、αやVLOGCAMユーザ […]
【速報】Cinema Line「Lighting the Way Forward」ティザー公開 7月22日23時を案内
ソニーのα Universeに、Cinema Line「Lighting the Way Forward」というティザーコンテンツが掲載されました。 ティザーには「JULY 22, 2026 23:00 JST」と表示さ […]
今週末の店頭案内 デジタル一眼「α」&「Cinema Line」キャッシュバックキャンペーン開始
今週末のソニーショップ テックスタッフでは、α製品のキャッシュバックキャンペーン、REON POCKET体験展示などを実施予定です。 台風の動きに注意しながら、現時点では通常営業を予定しています。(営業時間の変更などがあ […]
【6月26日開始】FX3・FX2・FX30購入で3万円キャッシュバック!Cinema Lineキャンペーン発表、対象レンズ同時購入でさらに還元
映像制作におすすめのCinema Line カメラが3万円のキャッシュバックになる『Cinema Line サマーキャッシュバックキャンペーン2026』が6月26日より開始となります。 対象モデルには『FX3』『FX30 […]
【5月11日まで】「FX3」「FX2」「FX30」が最大3万円キャッシュバック! Cinema Lineキャンペーン終了間近
映像制作におすすめのCinema Line カメラが3万円のキャッシュバックになる『Cinema Line スプリングキャッシュバックキャンペーン2026』が5月11日で終了します。 対象モデルには『FX3』『FX30』 […]
























