新シリーズ『VAIO Fit』カタログレビュー

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本日発表になったソニーの2013年VAIO夏モデル、なかでも一番の注目モデルは「VAIO Fit」シリーズになると思います。

今までEシリーズ、Sシリーズ、Tシリーズと3シリーズで構成されていたホームノートシリーズが一挙にモデルを集約。「VAIO Fit」という名前で新シリーズのホームノートが発表になりました。我が家のホームノートもこのタイミングで買い替えを考えていまして、今回の「VAIO Fit 15」はその最有力候補だったりします。

今回はより詳しく内容を見てみたいと思います。

 

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まずは「VAIO Fit」がどんなモデルなのかざっと調べてみましょう。VAIO Fitシリーズと一言で言っても、派生モデルもあり、それがVAIO Fit Eシリーズ。そして、画面サイズで15.5型と14型の2サイズがあり、これで4機種のラインナップになっています。

それぞれの違いを紹介する前にどんな新機能があるのかを見ていきましょう。

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あとで表でまとめようと思っていますが、まずはシリーズを通して言えるのは今回のモデルチェンジでより高性能、特にディスプレイ性能についてはVAIO Fit 15でフルHDディスプレイしか用意していないなど、高精細化されています。

15.5型モデルでは高輝度液晶というVAIO E 15シリーズで採用された明るいディスプレイを採用。

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私もVAIOを購入するときにはディスプレイにはこだわっていて、正直、Eシリーズなどの低価格帯のVAIOだと液晶の明るさが物足りなかったんですが、これならOK!というものが採用されています。VAIO Fitでも選べるのは15型モデルのみ。

14型ではFitもFit Eでも選択はできないのでこれはまずご注意を。

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VAIO Fitでは高速アクセスが可能なSSDが選択できるのと、HDDとSSDを組み合わせたハイブリッドHDDの用意もあります。

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従来はHDDと別に24GBの小さなSSDを搭載してハイブリッド化。これでHDDの大容量とSSDの高速アクセスを可能にしていたんですが、VAIO Fitでは、HDDの中にSSDを埋め込んだ一体型のハイブリッドHDDを採用しています。

これにより消費電力の低さも実現したとのこと。あまり、こういう話は前面に出てきていないみたいですが、こういう細かいこだわりのあるモデルになっています。

VAIO Fit Eシリーズでは選択できませんのでご注意を。 

 

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2013年春モデルまでは、タッチパネルが選べるモデル、選べないモデルがありましたが、今回のVAIO Fit、Fit Eシリーズ、15型、14型ともに全部でタッチパネルが選択できます。

慣れてしまえばWindows 8もタッチなしでマウス操作だけでも利用はできるんですが、やっぱりせっかく新しいOSのVAIOを使うんです。どうせだったらタッチパネルを利用してみたいところ。どんな操作ができるのか、やってみたいですよね。

私もVAIO Duo 11を使うようになってからつい画面に手が伸びてしまうことが多々あるんですが、そのまま画面にアクセスできるのって、やっぱり使ってみると便利なんです。Windowsとの新しい付き合い方ができます。

で、VAIO Fit、VAIO Fit Eともにタッチパネルの搭載、非搭載を選べるんですが、ちょっとだけFitとFit Eでは違いがあります。どこに違いがあるかというとヒンジ部分です。

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これは上がFit 15のもの。下がFit 15Eのものになるんですが、液晶パネルの方のヒンジのエンド部分が形状が違っていますね。

これはFit 15の場合は液晶を開いた時に床に設置するように工夫されていて、これにより画面をタッチした時に画面が安定するようです。まだ実機を触っていないので私も体感していないんですが、確かにVAIO Duo 11以外の普通のノートPC形状のモデルでタッチパネルを使うと画面がグラグラするのとタッチした時のダイレクト感がありません。

液晶パネルを床に接地させることでタッチに快適な角度に固定することができるそうで、こういう違いもあるそうです。今までにない、VAIOノートのタッチモデルになっているわけです。(画面が接地するのはFit 15、Fit 14だけでFit Eは接地しません。)

さらに隠れて見えませんがヒンジ部分もFit 15、Fit 14ではヒンジに直接つながる構造板を延長、画面全体を支えるような作りになっていて液晶面全体の安定度を上げているとのこと。

ノートPC形状によるタッチパネルの操作感の弱点を徹底して埋めてきているわけです。

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それとホームノートを検討される場合に一番気になるのがサイズです。15型と14型、どっちがいいかな?なんですが、設置場所に制限があり、置けるスペースが限られている場合は寸法を測ってどっちを置けるか検討してください。

VAIO Fit 15で幅379 mm × 高さ22.5 mm × 奥行255 mm

VAIO Fit 14で幅338 mm × 高さ22.1 mm × 奥行235.7 mmです。

画面サイズ以外で大きな違いがあるとするとテンキーの有無になります。テンキーって何かというと。。。

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これは上から見た図になりますが、キーボードの右側にFit 15だけ電卓と同じように数字キーがあるんです。Fit 14の場合はテンキーがないので数字を入力するときはファンクションキーの一段下にあるキーボードの数字を使って入力することになります。

仕事に使ったり、エクセルを利用する機会が多い方は15型モデルを選ばれた方が絶対によいと思います。(ソニーストアでのベースモデルの価格差は5,000円です。)

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そして、タッチパッドもいまどきのVAIOはかなり作りが違っています。タッチパッドはかなり大型化されており春モデルのVAIO Tシリーズと比較するとパームレストが約15%拡大、タッチパッドの面積は約20%も拡大しており、スマートフォンでよくやる動作、ピンチイン、ピンチアウトにも対応。

Windows 8のアプリUIでの操作を意識した操作性のアップをはかっています。

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バックライトキーボードの選択も可能。Fit、Fit E両方とも+5,000円でキーボードトップ、キーボードの枠が照らされるバックライトキーボード仕様にすることができます。

バックライトキーボードは確かVAIOのフラッグシップノート、VAIO Z1シリーズで最初に搭載さ
れて爆発的な人気になった覚えがあります。バックライトキーボードの有無だけで納期が2か月くらい違ってしまったりして、それでもバックライトキーボードを選ばれる方ばかりだったという。

自宅のリビングで明かりを落としてVAIOを使うときにはやはり、これがあると視認性があがるのもそうなんですが、気分がいいんですよね。最新のPCを使っているという満足感を与えてくれる、とても素敵な機能だと思います。+5,000円、安い安い!

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さらに、今年に入ってからもうこれなしではソニー製品は語れなくなりつつあるんですが「NFC」をVAIO Fit、Fit Eともに標準搭載しています。樹脂製ボディのFit Eの場合はパームレストに。アルミ製のパームレストを採用するVAIO Fitの場合、パームレストでは近接通信ができないはずなんですが、それを実現しています。

なんと、VAIO Fitの場合はタッチパッド部分にNFCデバイスを搭載。スマートフォンやワイヤレススピーカー、Bluetoothヘッドホンをタッチパッド部分にタッチすればそれだけで利用ができるようになります。

これはウルトラCというかナイスアイデア! ね、なんかVAIO Fitって隠れた魅力がいっぱいのモデルになっていませんか?

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それと、細かい話ですが昨年モデルからUSB 3.0規格もほとんどのVAIOモデルに搭載されるようになっています。VAIO FitもFit EももちろんUSB 3.0端子を2つ装備。従来はPCの電源を入れていないとUSBからの電源供給をされませんでしたが、現在はPCの電源がオフでも、AC電源がつないでいなくてもUSB端子からの電力供給が可能。

家庭内でも外出先でもスマートフォンの親バッテリーとして利用をすることができます。

で、ここはVAIO FitよりもFit Eシリーズの方が優れた点になってしまうんですが、USB端子の数はFit Eシリーズの方が多いんです。

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こちらはVAIO Fit 15のボディサイドです。本体左側にUSB3.0ポートが2つと、USB2.0ポートが一つあるのがわかります。

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こちらはVAIO Fit 15Eです。左右に分かれてUSB3.0が2ポート、USB2.0が2ポートあるんです。ここはVAIO Fit Eシリーズの優秀な点。

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そのほかにVAIO Fit Eシリーズの方が容量20ccのスピーカーを搭載し、Fit 15Eについてはサブウーファーも搭載しているという音へのこだわりのあるモデルになっています。

あとはVAIO Fit、Fit EともにメモリーカードスロットがSD専用になっています。メモリースティックには非対応になったのでご注意を。

 

そして、VAIO FitシリーズとFit Eシリーズの最大の違いがデザインでしょう。FitシリーズではEシリーズのときのプレミアムモデルのごとく、アルミ天板をおごっています。

 

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シルバーカラーだと素材感がもろに前面にでてきますね。でも、それよりもすごいのがピンク。

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このピンクのメタリック感はすごいですね。こういうモデルはVAIOシリーズでも今までになかったのでは!?

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女性の場合、ピンクがデフォルトカラーになりますので、うちの妻もそうですがモデルにピンクカラーの設定がなければ購入候補にも上りません。VAIO Fitはピンクの設定があるんです。

VAIO Fit 15Eの場合はこんな感じになります。

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こちらも品のあるピンクですね。実機を見ていませんが、おそらくEシリーズのピンクのイメージをそのまま引き継いでいるような感じです。

ただし、ピンクカラーのVAIO Fitを手に入れるにはいくつかの条件があります。

まず、カラー設定がVAIO Fit 14にはピンクカラーの設定がありません。Fit 15、Fit 15E、Fit 14Eから選ぶ必要があります。

それと、申し上げにくいんですがピンクカラーの選択をするためにはタッチパネルの選択が必須になります。これは理由がわからないんですが、ソニーストアのオーナーメードモデルを見るとそういう風になっているんです。生産の都合なんだと思いますが、1台くらい非タッチのピンクモデルも用意すればいいのに。。。

  VAIO Fit VAIO Fit E
15型 ピンク設定有
(タッチパネル必須)
ピンク設定有
(タッチパネル必須)
14型 設定なし ピンク設定有
(タッチパネル必須)

とはいえ、個人的には+10,000円になっても、せっかくWindows 8を使われるならタッチの方が楽しいですよ、という考えです。ここはあきらめてピンクカラー+タッチパネルで軽やかにご購入ください。

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その他、ソフトウェア面では特に違いは見つけられませんでした。強力な写真管理閲覧ソフトのPlayMemories Home for VAIOもあるし、Windows 8のアプリUIで使えるアルバムアプリの用意もあります。

ネットワークレコーダーnasneを別途16,980円で購入してホームネットワークに接続すればVAIO Fitでテレビ放送を楽しんだり、ブルーレイディスクドライブを搭載すれば番組のディスク書き出しも可能になります。

そういうソニー製品とのつながりの強さもVAIOならでは。

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ということで、ここで改めてそれぞれのモデルの特徴を並べてみるとこんな感じになります。

  VAIO Fit VAIO Fit E
15型 ・ベースモデル価格:74,800円
SSD or ハイブリッドHDD選択可
・高輝度フルHDディスプレイ
・USB3.0×2、USB2.0×1
・ベースモデル4GBメモリー
・天板アルミ素材
・ピンク設定有(タッチパネル必須)
・ベースモデル価格:64,800円
・ストレージ選択はHDDのみ
・高輝度フルHD選択可(+10,000円)
・USB3.0×2、USB2.0×2
・ベースモデル2GBメモリー(4GBは+4,000円)
・大型BOXスピーカー、サブウーファー内蔵
・ピンク設定有(タッチパネル必須)
14型 ・ベースモデル価格:69,800円
SSD or ハイブリッドHDD選択可
・標準輝度1600×900ディスプレイ
・USB3.0×2、USB2.0×1
・ベースモデル4GBメモリー
・天板アルミ素材
・ピンクカラー設定なし
・ベースモデル価格:59,800円
・ストレージ選択はHDDのみ
・1600×900ディスプレイ選択可(+5,000円)
・USB3.0×2、USB2.0×2
・ベースモデル2GBメモリー(4GBは+4,000円)
・大型BOXスピーカー内蔵
・ピンク設定有(タッチパネル必須)
ソニーストア限定販売モデル

私が気になった違いは上記の点です。

価格についてはFitとFit Eで10,000円違うんですが、こうしてスペックを比較してみるとわかるんですが、それ以上の内容の差になっています。特に15型のFitとFit Eで比較すると高輝度フルHDディスプレイを選択するとそれだけで+10,000円。さらにベースモデルのメモリー搭載量が2GBになっているので、これを4GBにすると、そこでも+4,000円がかかります。

つまり、フルHDディスプレイが欲しくてVAIO Fitシリーズを購入するならFit EシリーズではなくてFitを買った方がお得なんです。

14型の場合も同様でFit 14Eでは最初から搭載しているディスプレイが1366×768ドット。これを1600×900ドットにグレードアップするだけで+5,000円。あとはメモリー搭載量もWIndows 8の場合2GBでは少なすぎます。最低でも4GBは搭載しないと思い通りに動いてくれません。メモリーのアップグレードもすると差額はたったの1,000円。

これで質感の高いアルミ天板、アルミパームレストが使えるならFitの方がおすすめなんですけどねぇ。

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その他、注意点は発売日がカラーによって一部変わっているところだけです。基本的には5月18日発売なんですが、 VAIO Fit 15E型のホワイトボディが5月25日発売。VAIO Fit 15型のピンクボディが6月1日発売になるそうです。VAIOオーナーメードモデルについてもカラー選択で上記のような出荷予定日になります。

 

銀座ソニービルショールームでは明日から展示を開始するそうです。実機の様子をまたレポートしたいと思います。

気になるのはその質感と、あとFit Eシリーズの音ですかね。同じようにスピーカーに力を入れたモデルとしてVAIO Duo 11があるんですが、Duo 11も最初から音の評判が良かったですし、それを期待!

新しいVAIOの世界がここからはじまります!

 

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★ソニーストア ホームノート「VAIO Fit 15」シリーズのご案内はこちらから

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★ソニーストア ホームノート「VAIO Fit 15E」シリーズのご案内はこちらから

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★ソニーストア ホームノート「VAIO Fit 14」シリーズのご案内はこちらから

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★ソニーストア ホームノート「VAIO Fit 14E」シリーズのご案内はこちらから

 

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