先週末から出荷になっている新型サイバーショット「DSC-RX100」ですが、私も毎日ちょっとずつ機能を試して遊ばせてもらっています。

今日はRAW現像について試してみました。そんなに手をかけることはあまりしないというか、写真に対する知識も経験も少ないのでそこまで普段は手をかけないんですが、試してみたところサイバーショットDSC-RX100ならではの機能などもあり、これもちょっと「目からうろこ」状態でした。

難しいことはわかりませんが、簡単に使い勝手をレポートします。

 

ソニーサイバーショットに付属の写真管理ソフト「PlayMemories Home（以下PMH）」を起動すると、今、もれなくこうして周辺ソフトのアップデートについて案内が出るようになっています。ちょっと前まではPS3の編集ソフト「PlayMemories Studio」のことを紹介していましたが、DSC-RX100が発売されて一度USB接続でPMHに認識をさせると、RX100ユーザー向けに「Image Date Converter」というソフトの案内が出るようになります。

「Image Date Converter」というのはソニーがデジタル一眼カメラ“α”用に用意したソフトでRAWデータの現像を行うためのソフトになっています。

RAWデータってそもそも何？という話になると、ここが詳しくは私もわからないんですが、聞いている説明だとJPEGなどの画像データになる前の生のデータでイメージャーで受光して電気信号になった信号をそのまま生で取り込んだデータのこと。

通常はそのデータを加工して写真画像にしてから記録をするんですが、加工前のデータを記録することによって、後で人間の手で「現像」ということをして、より自分の好みに近づけた写真データを作ることができる、というものになるんだそうです。

具体的には、通常だと撮影前にカメラの設定でホワイトバランスやビビッドだの風景モードだののエフェクトを選んだりしますが、それらの設定を現像時に後から行うことができる。つまり撮影時はそれほど仕上げに気を遣わずに、後からカメラの設定をすることができるようなイメージなわけです。

ま、とりあえずやってみましょう。

まずはPMHの案内に従って「Image Date Converter」のホームページへジャンプ。

おっと、ここに「サイバーショットDSC-RX100向け」なんて書いてあります。なんだ、なんだ。サイバーショット用の現像ソフトが用意されたのか！？と、思いきや。。。

これ、私も今気がついたんですが、昨年の2011年9月に一つの区切りを迎えていたみたいで、昨年9月までに発売されたモデル「NEX-5N」までは、従来の「Image Data Converter SR」を使ってください。2011年10月以降に発売されたモデル「α77」からは、新登場の「Image Data Converter Ver.4.1」を使ってください、なんて事態になっていたそうです。

サイバーショット「DSC-RX100」は新しいVer.4.1を使うんですが、たとえばデジタル一眼カメラα77も使っている方ならVer.4.1をそのまま一緒に使えて、それ以前のカメラをお使いの方はSRとVer.4.1と2つのソフトを使ってください、ってことになるそうです。

なんか、変なところに線引きができてしまいました。「NEX-5N」が前世代になってしまう、というのもなんかおかしな感じですが、そうか、センサーがNEX-5Nだけ2400万画素ではなかったんでした。（昨年秋に発売されたα77、α65、NEX-7はすべて24Mセンサー）　そういうセンサーの違いでRAW現像ソフトの対応も変わってくるみたいです。

そして「Image Data Converter Ver.4.1」の一番の進化は。。。1:1、4:3の画角に対応したことなんだそうです。

そうか、今までRAW現像が必要なカメラってソニーの場合デジタル一眼“α”しかなかったので3:2と16:9だけ対応していればよかったところが、サイバーショットDSC-RX100のおかげで4:3と1:1に対応しなくてはいけないんです。

なるほど、そういうことか、と感心しつつ「Image Data Converter Ver.4.1」をVAIOにインストール。今朝ほど通勤途中に写真をまたしても試し撮りしてきたんですが、せっかくなので1:1にしてRAW＋JPEGで撮影をしてきました。

DSC-RX100をVAIOにUSB接続して取り込みをします。取り込む際はみての通りでJPEGの画像とRAWの画像が1枚ずつ、1カットで合計2枚の画像ファイルとして取り込まれます。小さくてわかりにくいんですが、RAWで撮影したデータには右隅に「RAW」というアイコンが表示されます。

RAWで撮影したデータは現像しないとみられないんじゃないと？というところですが、カメラ側でサムネールをつけてくれるようで、どんな写真なのか画像を見ることはできます。何が違うかというと、これを開いてPMHで静止画編集しようとしても、編集機能がすべてグレーアウトしていてなにも操作ができないところ。

ここで「Image Data Converter Ver.4.1」を使います。

PMHの「プログラムから開く」でスマートに「Image Data Converter Ver.4.1」を使いたいところなんですが、このあたりの設定は自動では行われないようで、自分でPMHの設定に手を加えることになります。

PMHには「プログラムから開く」という機能があるんですが、そこに自分で「Image Data Converter」を登録。PMHの「ツール」＞「設定」＞「ツールバー」＞「プログラムの追加」から行うことができます。

これでPMHに登録をしてあげると、シームレスにRAW現像ソフトへデータを移すことが可能。

では、撮ってきた写真をRAW現像してみます。

これが先ほど撮ってきた1:1のRAWファイル。撮影画角を1:1に設定していたんですが、撮影データ自体はセンサーサイズ3:2のままで撮影していて、それを1:1にトリミングしているんです。

RAWデータでは3:2のデータが残っていました。表示領域の変更でこれは1:1から3:2に戻すこともできます。どうせなので戻してみましょう。

そして、これがRAW現像の真骨頂なんですが、先ほどの撮影時には通勤時で急いでいたこともありプログラムオートのままで記録をしています。何の設定も加えていません。

そこ
で「Image Data Converter」を使って、あのときの撮影時に戻ってどんな写真にしたかったのか、後からカメラに設定を施していくように手を加えていきます。

まずはホワイトバランスですが、太陽も出ていたし、ここは晴天もしくは曇天にしてちょっとオレンジっぽく。。。さらに露出も-0.3EVにして、クリエイティブスタイルもビビッドにしてみたりして。。。

だいぶ感じが変わってこってりした写真になりました。

さらに！

傾き補正というのもあり、平行を微調整したり、トリミングすることもできます。

手持ちで平行を取るのって難しいんですよね。ただ、その反面。見た目に平行を取っていると、背景ではなく被写体の平行を知らず知らずのうちに取っていて、構図的には正解だったりすることもあるんです。ここではどうやら私の目で汽車に平行をあわせていたみたいで背景のタイルは微妙に斜めになっていました。

これも微調整をして。。。

これで最後に出力する静止画ファイルのフォーマットを決めて書き出せば、これでいっちょあがりです。

↑こちらが最初に取ってきたJPEG＋RAWのJPEGの方のファイルです。

↑こちらが後から自分でRAW現像した写真ファイルになります。なんかタイムマシンで撮影時間に戻って後ろから自分のカメラに手を加えているみたいな感じです。

あいにくピクチャーエフェクト（ミニチュアとかトイカメラ）などは使えないんですが、ここ一番の作品作りとかには威力を発揮しますね。

 

ちなみに「Image Date Converter」ですが、動作させるとPCのパワーをかなり食います。“α77”を手にしたときにVer.4.0の新バージョンに気づいて使ってみたんですが、動作がすごく重かった思い出があるんですが、どうもVer.4.1になってから軽くなったような気もします。

RAW現像の手軽さを感じられるのもサイバーショット「DSC-RX100」の魅力です！ 

 

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