そういえばダビング10ってどうなったんでしたっけ？
6月2日に予定されていたデジタル放送のコピー制御を緩和する「ダビング10」。結局、実現できずに終わったんですが、そういえばどうなったんでしたっけ？
ちなみにソニーのBDレコーダー「BDZ-X90」は6月2日に発表があったように本体ソフトウェアのアップデートを行っています。機能アップしたのはハイビジョン出力時のSD映像のS端子、RCAピンからの同時出力。
これって、私の考えすぎかもしれませんが、元々機能的にできることだったのに、なにかしら「ダビング10」に合わせて出力を停止していたものなのかなぁ、なんて思ってしまいました。
だって、従来機種では実現しているもので初代ハイビジョンスゴ録のRDZ-D5ですら実現しているものが最新のBDZ-X90だけ出来ないなんて変ですよね。BDZ-X90が発売された時点ではすでに規格が立ち上がっていたダビング10。アナログ出力はもともとコピーガード信号を出せない仕様にしていて、ダビング10のスタートと共にそれを解禁する予定だったとかってことないでしょうか？
そのダビング10の実施予定日に別のアップデートをしているというのが、なんともメーカーさんの悔しさを表現している様な気がしないでもありません(^_^;)
さて、本日6月17日のインプレスAV Watchさんの記事によると『Blu-rayを補償金の対象へ。文科省と経産省が合意 －権利者団体は「ダビング10を前進させるものではない」』というものが掲載されています。
昨日、6月16日にも『権利者89団体が補償金問題でJEITAに2度目の公開質問状 －23日までの回答を要求』というものがあります。あくまで中立的な見方をしているつもりではいるんですが、公開質問の中に「どのような主旨で、一貫性のない発言をしているのか」という、感情的な質問とかがあるとどうも立場が弱いのは権利者側ってことになっているのかな？とか読めてしまいます。どの発言がどう一貫性がないのか説明がないと、ただ不平を言っているだけに思えます。
結局、権利者側はipodなどのデジタル録音機器等への補償金を求めて「ダビング10」のスタートを認めない、という図式になってきてしまっている気がします。ダビング10によって著作権者の権利、利益に損害が出るというのならそれを補償しなくてはいけないし、それって最終的に機器を使うユーザーはどれくらいの負担をしなくてはいけないのかな？ そもそも、どれくらいの金額が「権利者」という人たちに渡っていて、そもそもその権利者って誰？というか著作権団体ってそもそもどんなところなんだろ。もしかするとどこかの役所の天下り先とかで、役人の給料を払うためだけの団体だったりしないでしょうねぇ！とかいう疑問が持ち上がってきたところで、そういう疑問を調べてくださったのがこちらの記事。
☆インプレスAV Watch『本田雅一 補償金制度への「さらにおおきくなった」疑問』
詳しい話は私も裏が取れる立場ではないですし、取材するチカラもないんですが、なるほど、ふむふむと読める内容です。私的録音に問題があるようであればレンタルCDに課金するのがまずは先だと思うし、そもそも無料放送はCMを観てもらうことが前提で、タイムシフトすることでCMを見る機会が増えるのは損失ではないはず、というのはまさしくその通り、と思えてしまいました。
☆+D LifeStyle『小寺信良 思い切って放送行政のちゃぶ台をひっくり返してみよう 』
うーん、著作権者側の立場に立った意見というのはなかなか見つからないモノですね。こうしたコラムを読む限りはやはりデジタル放送への不満がとにかく噴出してしまう形になります。「広告主からしてみれば、リアルタイムで見られようが録画で見られようが、目にとまれば関係ない。」というのもうなずける話で無料放送は広告収入で成り立っているんですから逆にどんどんコピーされてCMを見る機会が増えた方が良いのかも！なんて気さえします。（そうなるとCMカットされないようにする工夫とか、画面に常にCMが流れている状態になるかもしれませんし、映像を製作する側がそれだと納得しないでしょうけど。）
まだダビング10についての次の目標日が設定されていませんが、そういえば「ダビング10」が延期になってすごく困っている、とかいう話って耳にしませんね。この際、ダビング10の事は忘れて、私的録音、録画の分配金まで含めて徹底的に考えられた方が良いような気が個人的にはしてきました。
ダビング10が実現してもデジタル放送の録画が面倒なことには変わりないわけですし、やっぱり、コピーフリーにしてしまった方が良くないですか？
どこかのテレビ局さん、こういうネタで是非、特集を組んで報道してください。当事者であるはずのテレビ局があまり積極的に報道しないというのも変な話なんですが。。。
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