50mm単焦点レンズの旅

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さて、昨日は渋谷まで「水曜どうでしょう小祭」というイベントに行ってきたわけですが、持って行ったカメラはα100だけです。昨日のエントリーに使っている写真はすべてα100に50mm単焦点レンズの「SAL50F14」というレンズを装着して、これだけで撮ってきました。



単焦点レンズ(50mm F1.4)「SAL50F14」販売価格42,000円


個人的には今回、とても勉強になっていたりします。





まぁ、何が勉強になったって、とにかく、今回の写真はボケだらけの写真を撮ろうと思って、そのボケボケの写真がいっぱい撮れたってのが勉強になりまくっています。


もう嬉しいくらいボケまくりです。



こんな看板を撮っても背景はボケボケだし、よく見ると看板の文字もちょっと奥の方にピントがあって、手前はもうぼけています。


夏休みにも「50mm単焦点だけで嵐山渓谷を撮る!」とか言って、50mm単焦点レンズ1本だけで写真遠足に行ってきましたが、あのときよりも今回の方が楽しすぎ。


前回の50mm単焦点レンズ1本遠足と、何が違っているかというと、前回はほとんどがオートモード、風景モード、マクロモード、ポートレートモードと半自動のモードしか使っていなかったのですが、今回は全部絞り優先で絞りをF1.4にしたままで撮っています。



まぁ、そうするとこんなボケボケの写真が撮れるってわけです。


なに、言ってるの? 写真はぼけたりしたらいけないんじゃないの?って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、こうしたボケを作れるのもデジタル一眼レフカメラの特徴のひとつ。


ちゃんとピントが合っているところがあって、それ以外のところがぼけてくれていると、何を撮りたかったのか、という説明というか目的がしっかりでてくるんですよ。



これぞ、デジタル一眼レフ!というか、私がイメージしていたデジタル一眼の写真ってこんないめーじだったりしたんです。


今回はそれで、ようやくボケボケ写真がいっぱい撮れて、うれしさ満点。別に上手な写真が撮れたわけではないんですが、帰ってきて写真を見てみると、なんか本当に気持ちが良いんですよ。



こんな風に手前にわざと、じゃまなものを入れてボケを作ってみたりすると、強制的に写真に奥行き感がでます。



これなんかも適当におでんを撮ったスナップ写真なんですが、おでんにはピントがだいたい合っているのに、奥の看板やお皿はもうぼけちゃってぼけちゃって。。。



このうどんにしてもすごいでしょ!? うどんの麺にはピントがばっちりあっているのに、そこの上に乗っかっている天ぷらとか薬味はもうぼけちゃっているんです。


なお、ボケを作るには3つの要素が必要。ひとつは絞りを開く。絞りというのはシャッターを切った時の幕の広さ。シャッター速度というのは文字通りシャッターが開いている時間で、光が弱ければ長く、光が強ければ短く開きます。その開いている時間ではなくて、面積が絞り。絞りを開くとたくさん光が入ってくるのでシャッター速度を速めることができて、絞りを絞ってしまうと光が入ってくる窓が小さくなるのでシャッターを速度を遅くする必要があります。


こうやってCCDにあたる光の量が良い具合になるように、カメラは自動で調節をしてくれているんですが、その絞りの数値を「絞り優先」ということで、自分で数値をたくさん開くようにしているのが今回の写真なわけです。


(絞りを開くとなんでボケが作りやすいかという技術的な話は私もよくわかっていません。ただそういうものと覚えているだけです。ですが、シャッター速度を早くすると動きの速いモノが綺麗にとれて、その代わりにピントが合う範囲、被写界深度が浅くなり、逆にシャッター速度を遅くするとぶれやすくなるかわりに、ピントが合う範囲が広くなる、被写界深度が深くなる、というトレードオフの関係になっているという風に覚えています。)


それと、レンズの焦点距離をなるべく長く。サイバーショット、ハンディカムで言うところの望遠側を使うとぼけやすくなりますから、これもなんとなく体でわかっているんですよね。今回のレンズは50mmと全然望遠なレンズではないんですが、それでも11mmとか18mmよりは全然ボケを作りやすいレンズになっています。


3つめは被写体の距離なんですが、被写体とカメラの距離が近ければ近いほどボケが作りやすくなります。


「SAL50F14」の場合、焦点距離は50mm単焦点ということでいじりようがないんですが、このF値1.4という、かなり明るい絞りがいっぱい開くレンズなので、これでボケを作りやすいレンズってことになるわけです。


あとは近いモノを被写体にして背景との距離を取れば、良いわけです。



はい、これは洋服屋さん(※ユニクロ)にかかっているシャツ。まぁ、なんとなくシャツが並んでいるところを撮っているだけなんですが、こういう写真はサイバーショットT30とかでは、なかなか撮影できません。


単なるシャツの写真ですが、こんなところが嬉しかったりしています。



これも背景がぼけているだけ。全然バックの景色とか意識していないんですが、こうやって撮影しているうちにだんだん飽きてきて、なんとなく何が映っているのかわかるようなボケを狙いはじめます。



これはショーウインドウを撮っている写真。単にショーウインドウを撮っても意味がないので、手前にぼけている人を入れることで、なんとなく人通りのあるところのショーウインドウってことがわかります。



この看板も単に看板だけ撮影しても面白くないわけで人を前後に入れることで奥行きと看板のサイズ感がわかるようにしたつもり。



フラガールの看板にピントを合わせて、ちょっとかがんで人の頭とかを入れてみても距離感が出せますね。



で、実は失敗もあって、この絞り優先モードなんですが、どうやらホワイトバランスをオートではなくて固定にしてしまっていたため、撮ってきた写真が全部、なんか変なホワイトバランスになっています。


掲載している写真はレタッチして若干直していたりはするんですが、大失敗でした。


このホワイトバランスの設定なんですが、普段使っているオートモードやポートレート、風景モードなどだと、電源を入れるたび、もしくはモードを変えるたびに細かく設定した各モードを標準のものに全部直してくれる機能がついています。


なので、ポートレートモードなどで細かい数値をちょこちょこといじって撮影して、撮影後に電源を落としてしまえば、またリセットがかかって、まっさらの状態からまた設定をやり直せたりします。


ところがプログラムモード、マニュアルモード、シャッタースピード優先、絞り優先モードなどでは、一度細かく設定したモードは電源を入れ直してもリセットがかからないようになっているんです。


わかってはいたんですが、どこかでホワイトバランスをいじってしまって、そのままリセットされずにじゃんじゃん写真を撮ってしまっていたんですねぇ。残念。



残念と言えば、この写真も残念。わざわざ、まだ入場待ちをしている人たちの列をバックに写真を撮ったんですが、絞りを開きすぎてぼけまくってしまい、一体何が背景に映っているんだか、わからない写真になっています。


モニターしてみてぼけすぎた!と思ったら絞りをちょこっと絞るってコトもする必要がありますね。


なんか11mm広角レンズを手にしたばかりの時みたいに、絞り全開で他人が見ても面白くも何ともないぼけ写真ばかりですが、なんか、これでぼけの作り方というか、どんな写真が撮れるものなのか、理解できた感じ。いやぁ、私だけだと思いますが、気持ちよかったです。



ちなみに、絞りを開きまくっておくと、必然的にシャッター速度も速くなります。なので、今回の写真遠足なんですが、ピンぼけはあっても手ぶれ写真は1枚もありませんでした。


50mm単焦点レンズは軽いし小さいし、こうしたスナップ写真を撮るのに持ち歩いてもかなり遊べますよね。やっぱり、この50mm単焦点レンズも捨てがたいなぁ。。。(って、別に捨てろとは言われていませんが。。。)



単焦点レンズ(50mm F1.4)「SAL50F14」販売価格42,000円



デジタル一眼「α100」の最新情報はこちらから


 



ちなみに、明日の幕張メッセにはなんでも撮影ができるようにズームレンズの「SAL18200」を持っていきます。イベント会場などで広いカットも、ブツ撮りもこなすなら、やはりズームレンズが便利です。


 

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